No.557638

魔法少女リリカルなのは 幸せを望む転生者

はらっぱさん

夕也の苦悩

2013-03-21 20:44:35 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:5059   閲覧ユーザー数:4845

俺は遥達を倒して八神家に帰ってきた。

 

帰る際に周辺警戒は怠らない。周りを見てユニゾンを解く。

 

夕也「ありがとうな、セイバー。」

 

セイバー「いえ、大丈夫です。では、私はこれで。」

 

夕也「ああ、これから結構呼ぶことがあると思うけどごめんな。」

 

セイバー「気になさらないでください。私はユウヤのデバイスですので。」

 

夕也「・・・・・・本当にありがとな。セイバー。」

 

そして、俺にお辞儀をして、セイバーは帰っていった。

 

俺は、セイバーを見送って家に入る。

 

玄関にはシグナム達がいた。

 

シグナム「帰ってきたか、前園。」

 

シャマル「怪我とかしてないでしょうね?」

 

シグナムとシャマルは俺を心配してくれる。

 

でも

 

ヴィータ「・・・・・・・・」

 

ヴィータは俯いてしまっている。

 

落ち込んでのかな・・・

 

夕也「・・・・・・・ヴィータ。」

 

俺は近寄り、ヴィータの名前を呼ぶ。ヴィータはビクッと肩を震わせる。

 

怒られると思ってんのかな?

 

俺はヴィータの頭を撫でてやった。

 

ヴィータ「・・・・・え?」

 

ヴィータはポカンとした顔で俺を見上げてきた。

 

夕也「お前はお前なりに頑張ったんだもんな。」

 

ヴィータ「・・・・・怒んねぇのか?」

 

夕也「怒って何になる?お前ははやての為を思ってしたことだろ?それを怒る権利は俺には無い。」

 

ヴィータ「・・・・・・」

 

夕也「でもな、俺達に何も言わずに出て行ったのはだめだ。これからは蒐集に行くときは俺達の中の誰かを必ず連れて行くこと。これが罰な。」

 

ヴィータ「・・・・・すまねぇ。」

 

夕也「それと・・・これ。」

 

ヴィータ「あ・・・」

 

俺の手にあったのはヴィータの帽子だった。

 

ついでにちょっと破れていたので修復しておいた。

 

夕也「もう落とすなよ。せっかくプレゼントしたんだからな。」

 

ヴィータに帽子を渡す。

 

ヴィータは嬉しそうに帽子を大事に持って

 

ヴィータ「ありがとう・・・ありがとう!夕也!」

 

ヴィータは満面の笑みを俺に向けてくれた。

 

そして、俺達ははやての待っているリビングに向かった。

 

~夜~

 

俺は庭に出て考え事をしていた。

 

それは管理局と戦った事。

 

夕也「管理局に感づかれたってことは・・・遥達と・・・また・・・戦うことになるのか・・・」

 

夕也「っはは・・・とっくに覚悟は出来てたはずなのに・・・・」

 

俺は自嘲気味に笑った。

 

シグナム「前園・・・」

 

シャマル「夕也君・・・」

 

後ろから声が聞こえて振り向くとそこにはシグナムとシャマルが立っていた。

 

シグナムSIDE

 

私はあまり眠れずリビングにいくとシャマルも居た。

 

どうやら同じ理由らしい。

 

ふと、庭に人の気配を感じ、覗くとそこに前園がいた。

 

前園は1人で呟いていた。

 

夕也「管理局に感づかれたってことは・・・遥達と・・・また・・・戦うことになるのか・・・」

 

ッ!?遥達・・・ということはあの時戦った者達は・・・

 

夕也「っはは・・・とっくに覚悟は出来てたはずなのに・・・・」

 

私達は見ていられず思い切って声を掛けた。

 

シグナム「前園・・・」

 

シャマル「夕也君・・・」

 

前園は振り向いて驚いた顔をしていた。

 

夕也「シグナムにシャマル・・・聞いてたのか?」

 

シグナム「すまない・・・前園が何か思いつめた様な雰囲気だったのでな・・・」

 

夕也「そうか・・・すまないな、シグナム。シャマルも・・・」

 

シャマル「夕也君・・・さっき言ってたことだけど・・・」

 

シグナム「そうだ。先程『遥達』といっていたな?あれは・・・」

 

私は疑問に思ったことを聞いた。

 

夕也「・・・二人の思っている事と同じだと思うよ。あの場にいた奴は銀髪の奴は除いて俺の大切な・・・友達だ。」

 

ッ!?・・・やはり・・・

 

シャマルも口を隠して驚愕していた。

 

前園は苦しんでいたのだ。我らは主はやてを助けなければいけない。前園もそれには同意した。

 

でも、覚悟を決めても自分の友人を傷つけるのはやはり苦しかったんだ・・・

 

我慢してきたのだ・・・前園は・・・

 

主はやての為に・・・

 

シグナム「前園・・・いや、夕也(・・)。苦しんでいたのだな?自分にとって大切な友人を傷つけることに・・・」

 

夕也は少し驚いていた。私が名前で言ったことにだろう。

 

私にはそんな事どうでもよかった。

 

夕也「そうだな・・・俺は悔しいのかもしれない。こんなことしか出来ないから・・・はやての為に・・・」

 

シグナム「お前には、いや人には苦しむ権利がある。だから泣きたいときには泣け。その時は」

 

私はそう言って夕也を抱きしめた(・・・・・)

 

夕也「えっ?・・・何で?」

 

シグナム「私の・・・胸を貸してやる・・・だから・・・思いっきり泣け。」

 

これで・・・いいのだろう?・・・シャマル?

 

私はシャマルを見た。シャマルは笑顔で見つめ返してくれた。

 

夕也は少し状況を掴みかねているようだ。

 

そして、状況を把握したのか少し肩を震わせた。

 

夕也「ごめん・・・もう少しだけ・・・このまま。」

 

シグナム「ああ・・・」

 

そして、夕也は声に上げず嗚咽を漏らしながら泣いた。

 

SIDE OUT

 

シグナム「落ち着いたか?」

 

俺は一通り泣いてシグナムから離れた。

 

夕也「ご、ごめん・・・・・ありがとう・・・」

 

シグナム「いや、また泣きたいときは胸を貸してやる。」

 

夕也「うん・・・・・ごめん、それからありがとう、シグナム。」

 

シグナム「い、いや礼には及ばない・・・///」

 

?何か顔が赤い気が・・・

 

気のせいかな?

 

夕也「とりあえず寝よう・・・はやてに心配掛けたくないし。」

 

シャマル「そうね。じゃ、おやすみなさい。」

 

シグナム「お休み、夕也。」

 

夕也「お休み、シャマル、シグナム。」

 

この日は久々に穏やかに眠れた。

 

泣いたのがよかったのかな?

 

俺はそう思いながら眠気に身を任せた。

 

あとがき

 

はい、今日も一日に二つの投稿

 

疲れてきた・・・

 

さて、次回は学校の一日を書こうかな?と思っております。

 

では!次回に!


 
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