No.549586

IS−インフィニット・ストラトス−黒獅子と駆ける者−

トラックに轢かれそうになった女の子を助けて俺はお陀仏になった・・・。・・・って!それが本来の死じゃなくて、神様のミスで!?呆れている俺に、その神様がお詫びとして他の世界に転生させてくれると言うことらしい・・・。そして俺は『インフィニットストラトス』の世界に転生し、黒獅子と呼ばれるISと共にその世界で戦うぜ!


2013-02-28 12:55:46 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:845   閲覧ユーザー数:825

 

 

 

episode125 操られる者

 

 

 

 

 

IS学園の外側に大量のバインドが出現し、そこで戦闘が繰り広げられていた。

 

 

 

 

 

「Cファンネル!」

 

颯は右手に持つスタングルライフルを前に向けると、周囲に飛ばしているCファンネルを飛ばした。

 

バインドは不規則に動いてかわそうとするも、颯のコントロールは恐ろしく精確なのでCファンネルは一瞬の速さで飛び出してバインドをバラバラに切り裂いて撃破した。

 

更に左手を横に振るって小型のCファンネルを扇状に移動させてバインドを連続で二体切り裂いて行った。

 

「っ!」

 

すると背後よりレギナが接近してきて両手に持つ扇状のビーム刃を持つビームファンを振り下ろすも颯は大型のCファンネルを背後に四つ組み合わせて攻撃を防ぐ。

 

直後に組み合わせたCファンネルを解くとその向こうにはスタングルライフルを構えたAGE-FXがおり、颯はその瞬間にトリガーを引いて高出力ビームを放ってレギナを撃ち抜いた。

 

「数が多い・・・!」

 

そのまま前を向くとスタングルライフルのフォアグリップを上げて左手で持ち、先端パーツを横に展開してチャージモードにして更に強力なビームを放ってバインドを数体撃ち抜いた。

 

直後にレギナが背中のバインダーライフルを上の方に展開して颯に向けてビームを放ってくるも、すぐにCファンネルを前に出して防いでいく。

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・」

 

マドカは右手のトリケロスのビームライフルを放ってレギナを牽制してランサーゲートを放ってレギナに突き刺して撃破する。

 

直後に左腕側面に装備している複合シールドよりビームサーベルを出してビームファンを手にして襲い掛かるレギナに向けて振るい刃を交えた。

 

そのままレギナを押し返して背中のビームキャノンを上の方に展開して放ちレギナを撃ち抜いた。

 

「っ!」

 

すると両方の横側よりレギナが接近してビームファンを振り下ろしてくるが、マドカはとっさにトリケロスと複合シールドよりビームサーベルを出して攻撃を受け止める。

 

(やるな・・・!)

 

マドカはタイミングを見計らって一気に後ろに下がるとレギナはそのまま進んで衝突する。

 

直後に両肩のガトリングガンを展開して弾丸を放ってレギナを撃ち抜いた。

 

更に接近してくるレギナにミサイルを放って撃破した。

 

(連続で襲撃とは・・・隼人が帰って来た事が関連するのか)

 

トリケロスと複合シールドを後方にスライドして腰の両側よりガンランチャーとビームランチャーを展開してガンランチャーにビームランチャーを連結して長距離ライフルにして遠くに居るレギナを精確に撃ち抜いて行く。

 

(出来るのであればあのバインドが現れない事を祈ろう。対抗できるかどうか分からん)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「くっ!」

 

輝春は両腕のシールドライフルを前に向けてビームを放ち、バインドを牽制する。

 

その直後に背中に背負うユニット『グラストロランチャー』を両脇より展開して二門の砲身より高出力ビームを放ってバインドを飲み込んで撃破する。

 

更にスラスターを噴射して飛び出すと右腕のシールドライフルよりビームサーベルを出してレギナを切り裂いた。

 

すると右側に居たレギナが背中のバインダーを上の方に展開してビームを放ってくるも輝春はとっさに左腕のシールドライフルで防いだ。

 

(連続でこうも襲撃されると気が滅入るな。新装備したグラストロランチャーがあってもAGE-1グランサの損傷は完全に直り切ってない)

 

ビームファンを持って接近してくるレギナに左腕のシールドライフルよりビームサーベルを出して攻撃を受け止める。

 

その瞬間に右腕のシールドライフルを向けてビームを放ってレギナを撃ち抜いた。

 

「っ!」

 

直後に左肩にビームが直撃して弾き飛ばされるも、すぐにスラスターを噴射して体勢を立て直してグラストロランチャーを放ってバインドを撃破した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シャーリーは飛行形態となったハルートのビームキャノンを放ってバインドを撃ち抜いて行くと人型に変形して右手のライフルを展開してレギナを挟み込むとそのまま鋏みのようにして切り裂いた。

 

「ちっ!」

 

直後に後ろに振り向く際にライフルを振るって背後より迫るレギナを切り裂いた。

 

「言っておくけど、今の私は鬱憤が溜まりまくりなのよね」

 

そのまま両手のライフルを前に向けてビーム弾を連続で放ち、バインドを牽制していく。

 

「だから、あんた達で一気に晴らさせて貰うよ!」

 

そしてスラスターを噴射して飛び出すとレギナをライフル下部のブレードで切り裂くと飛行形態に変形して後部コンテナを展開してミサイルを放ち、バインドを次々と撃破していく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ユニコーンはレギナの攻撃をかわしていくとエクサランスカノンよりビーム弾を放ってレギナの左腕を撃ち抜き、更に右腕のシールドに内蔵されているビームキャノンを放ってレギナを撃ち抜いた。

 

「っ!」

 

直後にブラスタービットを二基展開して後方にビームを放ってレギナを撃ち抜いた。

 

更に前方に向けて二基を展開してビームを放つとレギナ二体を撃ち抜いた。

 

 

(妙だね、バンシィ)

 

(そうだね)

 

と、近くに居たバンシィはユニコーンと機密通信をしながら黄色いエネルギーの大鎌状の武器『ハーケンサイス』を振るって高速回転する光波を放ってレギナを二体切り裂いた。

 

(連続でバインドが同じ場所を襲撃するのは今までになかった)

 

(うん。目的を果たしたはずなのに再度襲撃するのはおかしい)

 

ユニコーンはエクサランスカノンを上に上げて後部のコンテナを開いてミサイルを放ってバインドを撃破していく。

 

バンシィはハーケンサイスを振るってバインドとレギナを真っ二つに切り裂く。

 

(隼人君が戻ってきたって言うのもあるのかもしれないけど・・・)

 

(現に隼人は上のほうのバインドを撃破している。でも、それだけで襲撃するとは思えない)

 

(何か裏がありそうね)

 

(そうだね)

 

二体は背中合わせにして周囲のバインドを撃破していく。

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・」

 

隼人はBSマグナムを放ってレギナを連続で撃破する。

 

そのままアームドアーマーDEを展開してレギナのバインダーライフルから放たれるビームを防いで、ビームキャノンを向けてビームを放ち、レギナを撃破する。

 

(さっそくレギナを投入するか。確かに他のバインドよりも動きがいいな)

 

飛んでくるビームをかわしていくとBSマグナムの銃身下部にあるリボルビングランチャーよりミサイルを放ってバインドに直撃させて撃破した。

 

直後に空になったリボルビングランチャーをパージすると左手にランチャーを展開して銃身下部にセットする。

 

 

近くにはブラックウイングに変身したリインフォースが両手に持つバスターライフルを交互に放ってバインド二体を撃破した。

 

『ブラッドレイン』

 

背中の紅と黒の四枚の翼を広げると血のように紅い羽根を放って広範囲にバインドを撃破していく。

 

隼人はBSマグナムを放ってバインドとレギナ二体を撃ち抜くと空となったカートリッジを排出する。

 

直後に上に向けて頭部バルカンを放って降下してくるレギナに直撃させ、左腕のアームドアーマーDEのビームキャノンを向けてビームを放ち撃ち抜いた。

 

「襲撃直後でよくこれだけの戦力を投入して来たな」

 

『えぇ』

 

二人は背中合わせになって向かってくるバインドやレギナをBSマグナムとバスターライフルを放って撃破していく。

 

「いくら俺とユニコーン、バンシィ、シノン、それにアーロン達が加わっても、不利である状況に変わりは無い」

 

事実千冬は先の戦いでレッドフレームが中破して新型機を束に作って貰っている為に戦闘に参加できず、今は臨時本部にてIS部隊に指示を出している。

山田先生のグリーンフレームも修復が終えてなかったために臨時本部でオペレーターをしてサポートを行っている。

颯のAGE-FXも小型Cファンネルが二つ破壊されてまだ修復が終わってない状態で戦っている。

輝春のAGE-1グランサは新装備をしてでの出撃だが、騙し騙しの状態で戦っている。

唯一リインフォースだけがまともに戦える状態であった。

 

 

 

 

「これ以上時間を掛けるのはこちらとしてはリスクが大きい。こうなったら、久しぶりにあれをやるぞ」

 

『あれですか。確かにこの状況ですとやも得ないかもしれません。しかしそれでは――――』

 

「リインフォースや俺の力を漏洩してしまうか?」

 

『それもありますが、正体を知られるかもしれないんですよ』

 

「・・・いづれかはバレてしまう時が来る。それが今だってことだ」

 

『・・・・』

 

「幸い一夏達や簪がいないとなれば気楽でいい」

 

『そういう問題でいいんですか?』

 

「千冬さんなら理解するさ」

 

『隼人・・・』

 

 

そしてレギナがビームファンを持って飛んでくるが、二人は同時に上に飛び上がってかわした。

 

 

「行くぞ!」

 

『はい!』

 

二人はレギナやバインドを撃破しながら飛び、アームドアーマーXCを展開してBSマグナムをマウントし、リインフォースの右手と握り合った。

 

「『ユニゾン・・・インッ!!』」

 

握り合った右手より光が放たれて、そのまま光に包まれると二人は一つとなって形を形成していき、球体となった光を弾いて背中のウイング四枚を展開した。

 

「『エクセリオン・・・ゼロ!!』」

 

そして機体に纏っていた光が弾かれてエクセリオン・ゼロが姿を現した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「バンシィ・・・」

 

「うん」

 

ユニコーンとバンシィはエクセリオン・ゼロを見ていた。

 

「あれが隼人君とリインフォースがユニゾンした・・・エクセリオン・ゼロ」

 

「更に進化を遂げているね」

 

「お互いに進歩しているか、もしくは二回目による最適化、かな」

 

「・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『凄い・・・以前と違って適合率が90%を超えています』

 

「あぁ。以前より身体が馴染んでいる」

 

二人は以前と違う感覚を感じていた。

 

エクセリオン・ゼロ自体にも以前と外見に変化があった。

 

ブラックウイングとバンシィの角の意匠を持つ角、白と青、黒、金のカラーリングをした本体に変化は無いが、背中の四枚のウイングが以前は有機物的なイメージだったが、今は機械的なイメージとなっている。それが全長並の大きさを持っていた。

 

「手早くやるぞ!」

 

『はい!』

 

そうして隼人はウイングを展開して飛び出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あれは・・・」

 

遠くで戦闘していたアーロンはその光景を見ていた。

 

(一体化して膨大なエネルギーを放っている。噂には聞いていたが・・・彼女が『ユニゾンIS』か)

 

考えながらもランスを突き出してレギナを貫くとその直後に蹴り飛ばしてバインドにぶつけて巻き添えを食らわした。

 

(あれも束が言っていた者が作り出したのか?いや、神による産物か、どっちか・・・)

 

 

 

(だが・・・)

 

と、アーロンは攻撃をかわしながら近くでバインドとレギナを撃破するプロヴィデンスを見る。

 

 

プロヴィデンスを纏っているくーちゃんことA、S10は正確無比に右手の大型ビームライフルで正確無比にバインドを撃ち抜いて行くと背中のドラグーンを放って周囲に配置してビームを放っていくと全てがレギナやバインドを撃ち抜いていった。

 

直後に背後より迫ってくるレギナに左腕の複合シールドを振り向き際に振るって切り裂いた。

 

(あいつの戦闘は初めて見るが、あそこまでの技量を持っていたのか)

 

そう思いながら左肩のアンカーガンを放ってレギナを拘束すると電気ショックを与えてそのまま思い切って腕を振るってワイヤーの先のレギナを近くに居たバインドにぶつけてワイヤーを解いた瞬間に爆発し、そのままアンカーを戻した。

 

(やはりあの計画の最後発と言う事もあるか)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

隼人は右手に持つディバイドライフルを上に向けるとビームを放ってレギナを連続で二機撃ち抜いた。

 

そのままディバイドライフルを振るって接近してきたバインドを切り裂いた。

 

「っ!」

 

隼人は接近してくるレギナに両肩のカバーを開けてマシンキャノンを放って牽制すると左手のディバイドライフルを突き出して貫き、その瞬間にトリガーを引いてビームを放って吹き飛ばす。

 

「おぉぉぉぉぉぉ!!」

 

そのまま猛スピードで飛んでいくとバレルロールしながらレギナを次々とディバイドライフルを振るって切り裂いていく。

 

「っ!」

 

するとレギナがビームファンを持って切りかかってくるが、隼人は一瞬でディバイドライフルを振るって真っ二つに切り裂いた。

 

『ディフェンド!』

 

背後よりレギナがバインダーライフルを放ってくるが、リインフォースがフィールドを張ってビームを弾いた。

 

直後に後ろを向いてそのレギナに向けてディバイドライフルを放って撃ち抜いた。

 

隼人は一気に上空高くに飛び上がるとバインドの群れの中に入り、両腕を横に広げて両手に持つディバイドライフルのトリガーを引くと真っ直ぐ横に向かってビームが放たれて、その場でローリングして周りのバインドやレギナを大量に撃破していく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「す、凄い・・・」

 

「・・・・」

 

臨時本部にいた千冬と山田先生は驚きを隠せなかった。

 

「先ほどの攻撃でバインドの四分の一を撃破しました」

 

「それ以前に・・・なんだこの数値は」

 

千冬の目の前のモニターにはメーターが振り切れそうなぐらいなエネルギー反応を検知していた。

 

「でも、どうして神風君とリインフォースさんが・・・」

 

「・・・・」

 

 

 

(専用機持ちタッグマッチの時にも同じ膨大なエネルギーを検知したが、まさかあいつらだったとはな)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「以前より威力も上がっているな」

 

『そうですね』

 

「収束砲撃を行わずに殲滅が出来るようだ」

 

『しかし、翼が別のものになっているのでブラッドレインや漆黒の翼の様な攻撃ができなくなっています』

 

「その代わりに性能が上がっているってことだろうな」

 

『そうみたいですね』

 

 

 

するとレギナ数機が隼人に近付いてくるが、ウイングを大きく広げて飛び出すと、そのウイングの縁でレギナ二機を切り裂いた。

 

「このまま一気に!」

 

と、残りのバインドに向かっていく――――

 

 

 

 

 

「っ!」

 

隼人は脳裏に閃きが走りとっさにウイング表面を前に向けてエアーブレーキとして急停止し、更にスラスターを噴射して急速後退するとさっきまで居た所に緑色のビームが通り過ぎる。

 

(今のは・・・!)

 

すると緑色のビームはぐにゃりと曲がると再度隼人に向かっていく。

 

「っ!」

 

隼人はディバイドライフルを振るってビームを切り裂いた。

 

(この現象・・・それにこのビーム光・・・まさか!?)

 

とっさにビームが飛んできた方を拡大して見る。

 

 

 

 

 

 

「・・・なん・・・だと・・・!?」

 

それを見て隼人は目を疑った。

 

そこには二丁のビームライフルを前後に連結したロングライフルを構えるストライクフリーダムが居た。

 

(・・・セシリア・・・なのか?)

 

『オルコット!?しかしなぜ彼女が!?』

 

 

 

 

「っ!」

 

隼人は脳裏に閃きが走ってすぐに急上昇するとさっきまで居た所を二本のビームが通り過ぎた。

 

(この攻撃は・・・!)

 

接近してくるレギナをディバイドライフルを横に振るって切り裂くと、そのまま後ろを向く。

 

「・・・・」

 

砲撃が飛んで来た方には・・・・・・GNバズーカⅡをGNキャノンに連結したセラヴィーが居た。

 

「ラウラまで・・・」

 

『しかし、なぜ二人が隼人に攻撃を・・・』

 

 

 

 

「いや、二人だけじゃない」

 

『え!?』

 

すると隼人は右手のディバイドライフルを振るって後ろを向くと、何かがディバイドライフルの刃と交わる。

 

「くっ・・・!」

 

そこに居たのは・・・ビームサーベルを持って刃を交えていたインフィニットジャスティスが居た。

 

「箒・・・」

 

『篠ノ之まで・・・一体何が起きていると言うのだ!?』

 

「・・・・」

 

隼人はインフィニットジャスティスを押し返して距離を置く。

 

 

三体は一旦合流して隼人を見る。

 

 

『オルコットに篠ノ之、ボーデヴィッヒ・・・なぜこんな事を・・・』

 

 

 

「いいや。あいつらじゃない」

 

『え!?ですがあれは!』

 

「確かに三人の生体反応とISの識別信号が探知されている。だが、三人の意思じゃない」

 

『意思じゃない?』

 

「別の何かが三人に纏わり付いている」

 

よく見れば三体のツインアイとセンサーが通常カラーと異なり、赤く発光していた。

 

『つまり、三人は何者かに操られていると?』

 

「そういうことだ」

 

『そんな・・・馬鹿な・・・』

 

「だが事実だ。これでバインドの目的が分かった」

 

『強力なGモードを手にしている人間だから連れ去って戦力に加えた、と?』

 

「もう一つは精神的攻撃も含まれるだろう」

 

『・・・大切な仲間を敵にして攻撃しにくい状態にする為に』

 

「・・・・」

 

 

 

 

 

 

『神風!オルコットと篠ノ之、ボーデヴィッヒのIS反応が出ているぞ!どういう事だ!』

 

と、千冬より通信が入る。

 

「織斑先生。あれは三人じゃ無いです」

 

『なんだと?』

 

「現に今攻撃を仕掛けられた所です。少なくともあれを操っているのは三人の意思じゃありません」

 

『どういうことだ?』

 

「説明は後で。状況が大きく変化したので」

 

隼人は一方的に通信を切る。

 

 

 

 

 

 

「さて、三人を一同に相手するのは初めてだな」

 

隼人はディバイドライフルを振るうと、三体を見る。

 

『Gモードを発動していますから、スペック的に更新されたパイロットデータが当てにできません』

 

「もとよりそれを期待してない。いつもぶっつけ本番だ」

 

隼人はウイングを展開して三体に向かっていく。

 

三体は三方向に散るとインフィニットジャスティスがスラスターを噴射して近付いてくると右手に持つビームサーベルを振るうが隼人はディバイドライフルの刃で受け止める。

 

すぐに箒を押し飛ばすと上に向かって飛ぶと左手のディバイドライフルを横に広げて放ってセシリアを牽制する。

 

しかし直後にラウラが両膝のGNキャノンⅡを展開してビームを放ってくるも隼人は宙返りをしてかわすと右手のディバイドライフルを放つがフィールドを張って弾いた。

 

「っ!」

 

すぐにウイングのスラスターを噴射して飛び出すとセシリアの方に向かって行きディバイドライフルを交互に放つ。

 

セシリアは高機動でかわしていくと背中のウイングのドラグーンを放って多方向よりビームを放ってきた。

 

隼人はウイングとスラスターの微調整を連続で行って多方向より飛んでくるビームを次々と回避する。

 

直後に箒が飛び出て来てビームサーベルを振り下ろすも隼人は横に動いて斬撃をかわすと腹部に蹴りを入れて吹き飛ばす。

 

その瞬間に左手のディバイドライフルを腕を曲げて後ろに向けて放つと背後に居たラウラはフィールドを張る前に直撃を受けて弾かれた。

 

「で、次にセシリアが行うのは――――」

 

隼人は向かってくるビームを宙返りをしてかわすが、後ろでビームが曲がり出したが、その直前に右手のディバイドライフルを向けてセシリアにビームを放つ。

 

セシリアはとっさにビームをかわすもそのせいで偏向射撃のコントロールが中断され、ビームはそのまま別の方向に曲がって飛んでいく。

 

「偏向射撃により奇襲攻撃。更に――――」

 

するとすぐに右手のディバイドライフルを横に振るうと接近していた箒だったがすぐに左腕のシールドで受け止めた。

 

「その間に起きる隙を見ての近接攻撃。そして締めは――――」

 

と、隼人の背後よりラウラがGNバズーカⅡ二丁を放ってきたが、リインフォースがディフェンダーでビームを弾いた。

 

「動きを止めて背後より確実に決める。効果的な戦術だ。俺が居ない間によく覚えたものだ」

 

隼人は箒を押し飛ばすと両手のディバイドライフルを横に広げて両側に居るセシリアとラウラに向けて放つ。

 

セシリアはとっさに左腕のリフレクターを出し、ラウラもフィールドを出して防ぐもそのまま吹き飛ばされる。

 

「だが、俺とて三人の動きを今までただ見ていただけじゃない」

 

隼人は合流する三人を見る。

 

(だが、どうすれば三人の洗脳が解けるんだ・・・このまま戦闘不能まで追い込むのは気が滅入るぞ)

 

 

 

 

 

すると前方上斜めよりビームが飛んでくるがリインフォースがとっさにディフェンダーで弾いた。

 

「っ!」

 

隼人はとっさに砲撃元を確認する。

 

 

 

 

「あの攻撃に気付くとは、さすがですね」

 

そこには一体の機体が居た。

 

両肩に四枚のバインダーを持ち、長帽子のような頭部にバイザーを持ち、薄青のカラーリングをしていた。

 

(フェニックスゼロ・・・)

 

 

 

するとフェニックスゼロはそのまま三人の前に下りてくる。

 

「何者だ・・・」

 

「私の名は『フェニックスゼロ』と申します。以後はお見知りおきを」

 

「・・・トルネードが言っていた精鋭部隊の一人か」

 

「いかにも。私は王に仕える精鋭部隊『ジェネレーションズ』の一人」

 

「・・・・」

 

「しかし、中々苦戦をしていらっしゃるようですね。まぁ何せあなた方の仲間が敵として戦っておられるのだから当然ですね」

 

「・・・三人に何をした」

 

「簡単な事。ただ心を操っているだけですよ」

 

「やはりそうか」

 

「ですが、私を倒そうとしても、戦闘不能にしても洗脳は解けませんよ」

 

「何?」

 

「私が洗脳装置を持っているわけでは無いので」

 

「なら、どうやって・・・」

 

「教えるつもりはありません。まぁ教えた所であなたには理解できませんけどね」

 

「・・・・」

 

「つまり何をしても無駄という事ですよ」

 

「・・・・」

 

「まぁ強いて手段があるとすれば、人間ごと機体を破壊するしか方法は無いですね」

 

「くっ・・・」

 

隼人は歯を食いしばる。

 

「後一つだけ教えておきましょう。残りの人間達もここの人間と同じ様になっていると」

 

「・・・・」

 

「では、私達はこれで」

 

と、フェニックスゼロが下がると三人は後についていき、残りのバインドやレギナたちが次々と撤退して行った。

 

 

 

 

「・・・・」

 

隼人はバインド達が飛び去って行った方向を見続けていた。

 

『隼人・・・』

 

「・・・・」

 

そのまま頭を傾けて俯く。

 

『・・・・』

 

しかしユニゾンしている為にリインフォースは隼人の感情を知った。

 

怒りと悲しみが隼人の中を飛び交っている。

 

助けようにも、助ける手段が無い。ISを破壊せず、怪我無く無事に助ける手段が・・・

 

 

 

「・・・くそが」

 

しばらくして隼人の口よりその言葉が出た。

 

『・・・・』

 

リインフォースはユニゾンを解除して隼人より出てくると周辺警戒をする。

 

 

 

 

(いや、もしかすれば俺が逆にみんなと敵対する事になっていたかもしれない)

 

下手をすればあの時に再調整を受けて記憶を失い、ナンバーズと共に一夏達と戦う事になっていたかもしれない。今はその逆のパターンとなった。

 

(・・・いや、そんな事を考えたってどうしようもない)

 

頭を振ってすぐに考えを振り払う。

 

(どうすれば・・・・・・どうすれば・・・いいんだ・・・)

 

必死に考えるも、方法が思い浮かばなかった。

 

(…俺は――――)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 
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