~ 第74話 †黄天の世から英雄達の飛翔† ~
曹操(そうそう)の陣の前までいくと夏侯淵(かこうえん)達が待っていた
「すまん、少し時間かかった」
「師匠・・・いえ、問題ありません
曹操様がお待ちですいきましょう」
夏侯淵を先頭に曹操がいる天幕へと歩いていく
歩きながら俺は張3姉妹に話しかけた
「3人とも、夢の為なら頑張れるよな?」
「うん?白(はく)何言ってるの当然じゃない」
何を今更的な感じで腕を前で組みながら言ってくる張宝(ちょうほう)
「そうだよ~大陸中に私達の歌を聞かせて
皆を笑顔にするっていう夢は諦められないよ」
笑顔で応える張角(ちょうかく)
「暫くは肩身が狭いでしょうけど、諦めずにやっていきますよ」
眼鏡を指で調えながら、今後の計算始める張梁(ちょうりょう)
3人ともが頷きあって最後に一緒に
「「「勿論白(さん)も一緒にだからね(です)」」」
やっぱり、俺が一緒にくるもんだと思ってたかー・・・
「あー・・・すまん、3人とも俺は一緒に行けないんだ」
俺の言葉に3人が俺の服の袖や服の裾を掴んでくる
それに対してゆっくりと頭を撫でながら
「3人ならきっとこの大陸中に歌を響かせ、疲れた皆を元気にできる
暫くは曹操の所で細々としかできないだろうけど
必ず・・・平和な時を作るからさ、その時にまた3人の歌を俺に聞かせてくれ」
「絶対・・・だからね?」
「早く・・・平和にしなさいよ」
「平和な時が来たら必ずですよ」
3人の目には涙が零れてるがそれを指ですくって
「ああ、約束しよう俺の真名に誓ってな」
俺の言葉に3人とも頷き、その目には確かな決意が浮かんでいた
これならもう安心だな・・・
俺らの話が終わると同時位に曹操の天幕についた
「曹操様に結果報告をしてくるから少し待ってて欲しい」
そういって夏侯淵は天幕の中へと入っていった
すぐに戻ってきて中へ入るように言われた
夏侯淵は外で待つようだ
俺が先頭で入ると中央の椅子に曹操が座り
その右側に夏侯惇(かこうとん)
左側には猫耳フードを着た女の子がいた
確か・・・荀彧(じゅんいく)だったか
曹操は不敵な笑みを浮かべており
夏侯惇からは尻尾を振りそうなほど嬉しいのが分かる
荀彧からは親の敵といわんばかりの憎しみを込めた視線が
俺初対面のはずだが・・・何かしたか?
なるべく気にしないようにある程度近づき膝をついて礼をする
「曹操様、この度は我が願いを聞き頂き感謝の極みでございます」
その行動に後ろにいた張3姉妹と司馬懿(しばい)・とう艾(がい)が息を飲むのが分かった
「面を上げなさい、私にも利があると思ったから受けただけだし
そもそも、後ろにいるその子達には前々から目をつけていたのだから」
「ははっ、有難き幸せ」
そういって顔をあげると満面の笑みを浮かべた曹操が居た
そして、俺は後ろに下がり張3姉妹を前に出す
そこで曹操が彼女達に話しかける
「貴方達3姉妹は、私が保護をさせてもらうわ・・・でも
私にはそれほど余裕がある状態じゃないから貴方達にも仕事をしてもらうわよ?
それを了承した上で私の元へ保護を求めるかしら?」
その言葉に3姉妹は顔を合わせ、張梁が一歩前に出て
「私達の夢の為に保護をお願いします、それが一番の近道のようですから」
張梁の言葉に口角を少しあげて
「へぇ・・・貴方達の夢とやら私にも聞かせてもらえるかしら?」
「私達の夢は、大陸中に私達の歌と踊りを見てもらう事
そして、少しでも笑ってもらえるようにしてもらうことです」
「なるほどね、私達とは違った貴方達の戦いというわけね・・・
いいわね!益々気に入ったわ!是非とも貴方達を歓迎させてもらうわ!!」
その言葉に3姉妹は膝をつき、最高礼をする
「「「有難き幸せ!!」」」
その様子に満足するかのように頷き、横にいた荀彧にぼそっと耳打ちすると
「貴方達こちらへいらっしゃい!領地へ戻る前にしっかりと休憩しなさい!」
「「「は、はい!」」」
荀彧が俺の横を通り抜ける際にぼそっと
「絶対男なんて認めないんだから・・・」
といって張3姉妹を連れて天幕を出て行った
出て行く際に3姉妹にお礼を言われた
天幕の中には曹操・夏侯惇・俺・司馬懿・とう艾が残された
さて、俺らも用事済んだしいくか・・・と思ったら
「春蘭(しゅんらん)彼女達を連れて先に食事をしてなさい」
「分かりました!師匠、後で少し手合わせしてくださいね!!」
曹操に仕事を与えてもらって上機嫌の夏侯惇が司馬懿・とう艾を連れて行く
「黒烏(こくう)神流(かんな)少し待っててくれ」
俺の言葉に素直に従い、夏侯惇に着いていった
天幕の中には俺と曹操だけになる・・・
ゆっくりと曹操が俺に近づいてくる
俺はそれをただ見ているだけだ
俺の目の前に曹操がきた
曹操は俺の仮面に触れる
「白・・・会いたかった
でも、貴方は私に会いたくなかったでしょう?」
俺を上目遣いで見る目には悲しみと不安が入り交ざっていた
「そんなことはないさ」
「なら!なんで!私の力になりにきてくれないの!」
俺の言葉にキッと怒りを込める
「君に俺は必要じゃないからさ・・・」
「私の『覇道』には貴方が必要不可欠なのよ!」
「だからさ・・・華琳(かりん)
君の『覇道』には俺が邪魔になるんだよ」
「邪魔になんてならないわ!私の隣で一緒に歩んでくれれば!!」
「『覇道』に二人も王はいらない、君の隣を歩むべき者は他にいる
華琳、君が疲れ一人の女の子としてなるならば俺はいくらでも助けよう
だけど、君は覇王なんだ。その道は一人しか歩いちゃいけないんだよ」
「それでもっそれでも!わた・・しは!?」
最後を言い終える前に俺は曹操を抱きしめた
「今はただ女の子としての華琳でいい、その両肩にかかるモノを降ろしていいんだよ
誰もみちゃいない、思う存分吐き出していいよ」
「白・・・ばかぁ・・・何で駄目なのよ!なんでなのよ・・・」
「ごめんな華琳、俺にも譲れないやらなきゃいけないことがあるんだ
だから、何もできない代わりに俺の真名を預かってくれるかい?」
「うん・・・」
「俺の真名は九十九(つくも)
これからは敵同士になる時もあるだろう
それでも君に俺の真名を預けたい」
「九十九・・・何かちょっと足りない貴方にピッタリね」
「かもしれないな」
それから数分の間、曹操が満足するまで昔のように椅子に座り
その上に曹操が俺に身をゆだねて座った
今まで会ってなかった分を取り戻すように・・・
曹操が満足して降りて、他愛も無い雑談を交わしていると二人の客が天幕にやってきた・・・
あとがきっぽいもの~
天幕の会話編!最初は華琳さんです
白ちゃんは以前の仕事が終わった際に華琳・春蘭・秋欄から真名は預かっています
しかし・・・華琳さんってこんなにデレていいんですかね・・・
ふと、自分の作品の華琳さんは色々と違う気がして仕方ないです
そんな華琳様ルートと思いたくなるような駄文ですが次回もよろしくお願いしますm(_ _)m
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この物語はオリ主メインの外史です
視点は基本オリ主となっています
その他にご都合主義・チート・独自ルートで書いています
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大丈夫な人は駄文にお付き合いください
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