No.540787

仮面ライダー 打ち砕け! 暗黒魔術師の野望 12

ライダーキックも跳ね返すゲルショッカーの怪人トラゾウガメを
死闘の末、撃退した仮面ライダー一号。
そして怪人が撤退したのを確認した彼は隠れていた少女二人を保護するのであった。

2013-02-06 19:19:13 投稿 / 全9ページ    総閲覧数:1398   閲覧ユーザー数:1372

トラゾウガメ 大火事作戦 (後編)

 

 

(ル・ル・ル~ルルルルッ!『アイキャッチ 新一号』)

 

本郷猛は朱里、雛里を保護し、仲間達も元へといくと、そこには自分の帰り

 

を桃香達、そして自分に賛同してくれた兵士達が待っていた。

 

既にあの姿、仮面ライダーは自分が変身した姿だと一部の者が話していたから

 

か、彼は熱烈な歓迎を受けることになる。

 

「おお、本郷様がお戻りになられた!!」

 

「きっとあの化け物を退治なされたんだ!」

 

先ほど、ゲルショッカーの予期せぬ武力介入で、士気が下がりかけた兵士達にも士気が戻

 

っていた。

 

どうやら、先ほど暗黒魔術師が言っていたように魏、呉の国の援護、そして自分が無事帰

 

ってきた事による影響だろう。そう思った彼は戦いから戻ってそうそう兵士達にこんな演

 

説を聴かせる。

 

本郷猛

「皆さん、心配をかけて申し訳ない。化け物は何とか退けたが、また襲ってくるかもしれ

ない。その時に備えて警戒を怠らないように。そして、黄巾党との戦いに勝利したことを

私は嬉しく思います。これは私だけの力だけで無く、皆さんの思いと力があったからこそ

の勝利です。しかしまだ黄巾党は滅びたわけではありません。奴らは必ずや、また襲いか

かってくるでしょう。ですが、もう恐れることはありません。貴方達に闘う意思がある限

り、奴らに負けることはありません!」

 

「うおおおおおおおおおっ!」

 

怪物はまだ生きていると聞いたが、兵士達にはそんな事は関係なく、自分が無事であった

 

事を喜んでいた。

 

そして演説を終えると、本郷は朱里、雛里をつれて桃香達の元に向かった。

 

桃香

「ご主人様!ご無事だったんですね」

 

本郷猛

「ああ君達も無事でよかった。ご苦労だった。桃香、愛紗、鈴々」

 

愛紗

「ご主人様もお疲れ様でした。」

 

鈴々

「あんな奴らゲルショッカーがいなければ、ちょちょいのちょいなのだ!」

 

本郷猛

「はははっ!・・・ところで、トラゾウガメとの戦いの時、別の敵から義勇軍を魏、

呉の国が援護したときいたがそれは本当なのか?」

 

愛紗

「え、ええ本当です。あの戦いの時、黄巾党に追い詰められ、一瞬駄目かと思いましたが

突如、右の岩場から曹操孟徳率いる魏、孫策伯符率いる呉が突如現れて私達を援護してく

れたのです。援護のおかげで兵士達にも士気が戻りました。」

 

本郷猛

「そうか・・・やはり曹操と孫策がきたか」

 

桃香

「えっ? ご主人様はあの人達の事を知っているのですか?」

 

本郷猛

「ああ名前ぐらいはな・・・」

 

皆も知っていると思うが、桃香達から見た本郷猛はSFでいう未来人に当たる。

 

ましてや、本郷猛は知能指数600。三国志に登場する英雄の名も覚えていたのである。

 

そして、この戦いに魏、呉が介入して黄巾党を討伐するのに協力することも知っ

 

ていたのだ。

 

桃香

「ところでご主人様 後ろにいるその子達はいったい誰なんですか?」

 

本郷猛

「ああ、この子達はなトラゾウガメとの戦いの最中に近くに隠れてい

るのに気づいて奴を退けた後、保護したんだ」

 

愛紗

「そうかそれは災難だったな。でももう安心だ。君達の安全は我々が保証する」

 

朱里

「はわわわっ・・・・あ、ありがとうございます。」

 

鈴々

「良かったのだ」

 

朱里

「あ、あの~貴方は「天の御遣い様」で間違いないのでしょうか?」

 

本郷猛

「あ、ああ・・・一応・・・皆は俺をそう呼ぶ」

 

雛里

「あ、あの~それでお願いがあるんですけど・・・」

 

本郷猛

「何だ?」

 

朱里、雛里

「「わ、私達を義勇軍に入れてください!」」

 

(ドテッ!)

 

本郷を除く、3人が思わずこけてしまう。無理も無い。鈴々と同じくらいの少女が自ら進ん

 

で義勇軍に入りたいと言っているのだから。

 

愛紗

「は、はあっ!?」

 

朱里

「わ、私達は私達の学問を少しでも人々の役に立てたくて・・・はわわわわっ!」

 

雛里

「幽州に「天の御遣い様」が現れたと風の噂を聞いてはるはるやってきたんでしゅ!

あわわ・・・!?舌、噛んじゃいましたっ・・・」

 

ツインテールの少女の口からは若干血が流れていた。

 

朱里

「だ、大丈夫? 雛里ちゃん」

 

本郷猛

「まあ少し落ち着け君達・・・・義勇軍に入りたい理由は分かった。ところで君達は

何という名前なんだ?」

 

朱里

「はわわ!す、すいません!申し遅れました。私は姓は諸葛。名は亮。字は孔明ですう!」

 

雛里

「わ、私は姓は鳳統。字は士元ですう!!」

 

本郷猛

「何っ!? 諸葛亮孔明に鳳統士元だと?」

 

本郷は桃香、そして目の前の少女達にも分かるくらい驚いている様子であった。

 

あの時と同じように自分達の名を知っていたかのように・・・・・。

 

本郷猛

「(諸葛亮孔明、鳳統士元といえば三国志においては劉備玄徳に仕えたとして有名な

天才軍師だ。まさか、あの天才軍師までがこんな少女達だとは 確か諸葛亮の方は三

願の礼で仲間になったはず・・・・)」

 

朱里

「あ、あの御遣い様?」

 

本郷猛

「あ、ああ悪い。しかし、義勇軍で役に立ちたい気持ちは分かるが命の保証は余りできないぞ。」

 

雛里

「御遣い様のいう事には一理ありますう。で、でも逃げてばかりじゃ何もできないんです・・」

 

本郷猛

「鳳統・・・・」

 

その時、愛紗が三人に割って入ってきた。

 

愛紗

「私は反対です。ご主人様」

 

朱里、雛里

「「はわっ!?(あわっ!?)」」

 

愛紗が怖い顔で割って入ってきたので、二人は思わず本郷の後ろの方に隠れてしまう。

 

本郷猛

「愛紗・・・」

 

愛紗

「ご主人様の言うとおり義勇軍に入れば、命の保証はできませんし、それに時には

君達が見たあの化け物と闘わなければならないんですよ。」

 

本郷猛

「愛紗の言うことはもっともだ。だが、我々には彼女たちの様に優れた軍師が必要だ。」

 

桃香

「ぐ、軍師? この子達がですか?」

 

桃香達は自分の主である本郷の言葉を信じたいが、目の前にいる少女達が本当に本郷の言

 

う軍師なのか信じられないでいた。

 

これを悟った本郷は少女二人にある質問をする。目の前にいるのが本当に天才軍師の諸葛

 

亮と鳳統なら答えられると思ったのだ。

 

本郷猛

「・・・諸葛亮孔明に鳳統士元。烏合の衆の黄巾兵とはいえ奴らはこちらの倍の大軍だ

君達ならどう切り抜ける?」

 

朱里、雛里

「「はあっ・・・」」

 

愛紗

「ご主人様? いきなり何を!?」

 

本郷猛

「まあ聞け・・・」

 

朱里、雛里

「「ひらめきました!!」」

 

桃香

「えっ?」

 

朱里

「陣形も整えないで突撃してくる相手なら包囲陣を敷いて一当てして、中央部分を後退させ縦深陣に誘い込みます!」

 

雛里

「また数で突撃してくる相手なら通常の倍の旗手を用意して、挙兵を作って自分達の方が大軍だと思い込ませます!」

 

愛紗

「えっ? ご主人様の質問に一瞬で答えた・・・ なるほど、確かに彼女達は優れた軍師ですね」

 

本郷猛

「そこでだ。俺は彼女達を軍師として、迎えたいがどうだ?」

 

桃香

「賛成します。是非私達に力を貸してください」

 

愛紗

「私は姓は関、名は羽、字を雲長、真名は愛紗だ」

 

桃香

「私は姓は劉、名は備、字は玄徳、真名は桃香だよ」

 

鈴々

「鈴々はね、姓は張、名は飛、字は翼徳。真名は鈴々なのだ!」

 

本郷猛

「俺は姓を本郷、名は猛だ」

 

朱里、雛里

「「あ、ありがとうございます!」」

 

朱里

「私の真名は朱里」

 

雛里

「私は雛里」

 

二人

「「これからは私達を真名で呼んでください!」」

 

本郷猛

「ああ、よろしく。朱里、雛里。さてと・・・仲間が増えたのはいいとして

俺達は黄巾党の他に闘わなければならない敵がいることを二人に言わなければ

ならない」

 

朱里

「黄巾党の他にも?それは一体?」

 

本郷猛

「それはさっき君達も見た化け物の集団。ゲルショッカーだ!」

 

雛里

「あわわっ! あのお化け達ですか!?」

 

本郷猛

「奴らは俺と同じ「天の国」から何かを狙ってやってきた世界征服を企む

悪の秘密結社だ」

 

朱里

「はわわっ? 本郷様と同じ世界からですか!?」

 

本郷猛

「そうだ。俺は奴らから世界を守る為、闘っていた男だ そして俺はある怪人を追って

この世界までやってきた」

 

雛里

「そ、そうだったんですか? ところでその何かって・・・」

 

本郷猛

「それはまだ分からない。だが、時空を超えてまで取りに来たんだ。恐ろしい物に違いない」

 

二人は本郷の話を信じた。何故なら本郷の言う化け物を自分達の目で確認したのだから。

 

本郷猛

「奴らと闘う為にも君達の軍師としての知恵が必要になる時がくるはずだ。だからこの世界のゲルショッカーを壊滅させる為、俺に力を貸してくれ二人とも」

 

二人

「わ、分かりました!」

 

二人には本物の化け物と戦う方法は分からない。しかし、本郷の話を聞いて黙っているこ

 

とはできなかった。

 

本郷猛

「(さてと、心強い仲間が増えたのはいいとして、問題はあのトラゾウガメだ。

奴のことだ きっと近いうちに何か仕掛けてくるに違いない!ライダーキックも効

かない相手に俺は勝てるのか?)」

 

 

その頃、ゲルショッカー三国時代支部では帰還した暗黒魔術師、トラゾウガメを待ってい

 

たかのように首領が話しかけてくる。

 

(挿入曲:邪悪の気配)

 

ゲルショッカー首領の声

「暗黒魔術師、よくトラゾウガメを連れて帰ってきてくれた。」

 

暗黒魔術師

「私は忠実なる貴方様の部下として当然の事をしたまでです。」

 

ゲルショッカー首領の声

「トラゾウガメ、本来ならゲルショッカーの掟 第三条にある「作戦に失敗した者は

殺す」に従い貴様は処刑される運命だった・・・だが儂がまだ貴様を生かす理由は何か

分かるか?」

 

 

トラゾウガメ

「そ、それは・・・・私にまだ利用価値があるから・・・・・」

 

ゲルショッカー首領の声

「その通り・・・・貴様にはまだ利用価値がある。自分の能力に感謝せよ。そのおかげで

死の運命から逃れたのだからな・・・」

 

トラゾウガメ

「は、はい・・・・それで首領・・・暗黒魔術師から新しい作戦を考案したと聞きましたが、その作戦とは一体?」

 

ゲルショッカー首領の声

「これを見ろ・・・・・」

 

首領がそういったその時、戦闘員が何か黒い粉が入ったケースを持ってきた。

 

よくみるとそれは火薬の様だ。

 

トラゾウガメ

「これは火薬?」

 

ゲルショッカー首領の声

「そうだ・・・しかしこれはただの火薬にあらず・・・・一度燃えれば、その周辺にある物をすべて焼き尽くす超高性能火薬だ。」

 

トラゾウガメ

「超高性能火薬?」

 

ゲルショッカー首領の声

「この火薬を本郷猛、そして義勇軍が在住する町にばらまき、貴様の殺人火炎で

点火する。そうすれば、たちまち炎は町全体に拡がり、義勇軍どもは逃げる間もなく

焼け死ぬだろう。」

 

暗黒魔術師

「はははっ! さすが首領。多くの人間の命を奪う為、トラゾウガメの必要だったんですね」

 

ゲルショッカー首領の声

「その通り。トラゾウガメ、今夜この超高性能火薬を義勇軍に感づかれないようにばらまき、我々ゲルショッカーに刃向かう恐れのある全ての人間どもを焼き殺すのだ!」

 

トラゾウガメ

「グオオオオオオオン! 分かりました(ニヤッ)」

 

ゲルショッカー首領の声

「ただし、この計画を知ったらライダーが邪魔してくるだろう。その時は超高性能火薬をばらまくのを戦闘員に任せ、貴様は仮面ライダーを倒すのだ!」

 

トラゾウガメ

「はっ!」

 

その頃、本郷猛は戦を終え、街に一度帰った後、後のことを愛紗達に任せ、一人

 

森の中へと入っていった。

 

一時間後、なかなか戻ってこない主を心配してか、愛紗は本郷猛がいると思われる

 

森へとやってきた。

 

愛紗

「ご主人様は何をなされているのだ? 黄巾党との戦いで疲れられているはずなのに」

 

愛紗は改造人間 本郷猛は数十分休むだけで疲労を回復できる肉体であることを知らない。

 

その時、何か激しい音が聞こえてくる。

 

(バキッ! ボゴッ!)

 

愛紗

「な、何だ!?」

 

愛紗は驚いて思わず、何かをたたき割るような音がする場所へといくと、

 

そこには主 本郷猛が変身した「仮面ライダー一号」が自分で用意したと思われる

 

枝に縄で締め付けた先のとがった大量の木の杭を相手に何かをしていた。よく見ると

 

足下にはたたき落としたと思われる木の杭がそこら辺にある。

 

仮面ライダー一号

「トオッ! トオオッ!」

 

次々と迫り来る木の杭を仮面ライダーは避けて、そして横からチョップでたたき落とし、

 

そしてまた次の木の杭をかわしては同じ事を繰り返していた。

 

最初、愛紗は彼が何をしているのかを理解していなかったが、彼が木の杭を何かに

 

見立てて、特訓している事に気づいた。

 

愛紗

「まさか、ご主人様・・・あの木の杭をあの化け物のつもりで特訓を?」

 

その時、愛紗の後方から別の角度から襲いくる木の杭に彼女は気づかないでいた。

 

しかし、次に襲いかかる木の杭の位置を把握していた仮面ライダー一号はその方向を

 

みるとそこに愛紗がいるのに気づき、とっさに彼女の前に出て木の杭を止める。

 

仮面ライダー一号

「危ないっ!」

 

愛紗

「えっ?」

 

愛紗は目の前で起こった信じられない光景を見てしまう。何と主が自分を庇い、両手で

 

木の杭を受け止めたのだ。彼の手から大量の血が流れている。

 

仮面ライダー一号

「くっ・・・・・」

 

愛紗

「ご、ご主人様!そ、そんな私を庇って・・・」

 

(ボシュン! 変身が解ける)

 

本郷猛

「愛紗、大丈夫か?」

 

愛紗

「それはこっちの言葉です! も、申し訳ありません! 稽古の最中でしたのに

邪魔してしまった上に、わ、私を庇ってそんな怪我まで・・・」

 

愛紗は彼の手から流れる血を見て愕然とする。自分のせいで主を怪我させてしまったのだ

 

から・・・・・

 

本郷猛

「これか? 心配ない。こんな怪我すぐになお・・・・」

 

愛紗

「すぐに治るわけがありません! とりあえずこっちに来て下さい!」

 

本郷猛

「あ、あのな・・・」

 

本郷猛が何かいおうとしたが、愛紗にその言葉は届かず、とりあえず血を洗い流し、

 

綺麗にした状態で傷口に布をまく為に川まで連れて行った。

 

そして川まで連れてこられた本郷はとりあえず、傷を負った手を洗い始める。

 

愛紗

「はやく手当をしないと・・・・」

 

本郷猛

「愛紗、洗い終わったぞ」

 

愛紗

「分かりました。では早速手を見せてください。」

 

本郷猛

「もう大丈夫だ・・・」

 

愛紗

「そんなわけっ!・・・・・えっ?」

 

愛紗は自分の目を疑う。何と怪我していたはずの本郷猛の手が綺麗に治っていたのだ。

 

まるで最初から怪我をしていなかったように・・・・・

 

愛紗

「そ、そんな。ご主人様 確かに手を怪我されたのに・・・」

 

本郷猛

「俺はショッカーに改造手術されたことで、自己治癒能力も人間の数十倍になったんだ。

あの程度の怪我なら十分くらいで治る。」

 

愛紗

「そ、それを早く言ってくださいよ」

 

本郷猛

「まあいい。そろそろここら辺で休憩しようと思っていたところだ。」

 

本郷はそういうと川の正面にある丘に座り、愛紗は彼のとなりに立ったままだった。

 

本郷猛

「愛紗も座ったらどうだ?」

 

愛紗

「い、いいえっ! ご主人様の隣に座るなんて恐れ多いこと!」

 

本郷猛

「構わない。俺は気にしない・・・・」

 

愛紗

「そ、そうですか? ではお言葉に甘えて・・・」

 

彼女はそういうと俺の隣に座り、こんな事を聞いてくる。

 

愛紗

「あ、あのご主人様? 先ほどの稽古・・・もしかして・・・・」

 

本郷猛

「そうだ。あれはトラゾウガメと再び戦うことを想定しての稽古だ。」

 

愛紗

「そうでしたか・・・・ご主人様、なぜあんな危険な稽古をしてまで・・・・」

 

本郷猛

「・・・・俺は、すなわち仮面ライダーは人間の自由の為に戦う戦士だ。

ゲルショッカーを倒すのが俺の使命だ。奴らをほおっておくわけにはいかないんだ」

 

愛紗

「た、確かにゲルショッカーの恐ろしさは私もよく理解していますが・・・

何もあんな危険な稽古をしなくても・・・・」

 

本郷猛

「いや、あれでもまだ生ぬるい方だ。トラゾウガメの攻撃は今の木の杭の

衝突よりも遙かに上だ。奴の攻撃は一度かわしたが、問題は奴の甲羅だ。

あの硬さは尋常じゃない!」

 

愛紗

「ええっ?」

 

本郷猛

「それにゲルショッカーの事だ。きっと今夜にも何かをしかけてくるぞ。

だから俺はあの時義勇軍に警戒を怠るなといったんだ」

 

愛紗

「そうだったんですか・・・・ですがなぜ貴方はそこまでしてあの化け物達と

戦えるんですか? 下手をすれば命を落とすかもしれないんですよ」

 

本郷猛

「俺は戦う事しかできない体だ。俺が戦うことで国、信念に関係なく人々を

奴らから守れるなら、この命落としても惜しくは無いっ!」

 

愛紗

「・・・・・・・」

 

愛紗は本郷の言葉を黙って聞いていた。どうやら、この人は自分達以上に

 

自分の命を賭けてまで、人の為に戦える男だと・・・・・。

 

彼の『正義』の前では国、信念は関係ないのだと・・・・

 

そして自分達の国の幸せだけで無く、他の国の人の幸せも考えている男で

 

愛紗の知る曹操、孫策よりもこの人の器が大きく見えた。

 

その時、本郷の様子が変わる。

 

 

本郷猛

「んっ? なんだこの匂いは?」

 

愛紗

「どうしたんですか? ご主人様、別に何も匂いませんけど・・・・」

 

愛紗は自分の匂いの事かと思い慌てて、自分の体を確かめるが別に臭くはなかった。

 

本郷猛

「いや、愛紗のことじゃ無い・・・・どこか別の所で鉄を焦がした様な匂いが・・・・」

 

愛紗

「鉄?」

 

改造人間 本郷猛の嗅覚は人間の数十倍ある。一キロ先の物体の匂いを嗅ぐことができる

 

のである。

 

本郷猛

「そうか・・・・この匂いは硝煙・・・だとするとこの匂いは火薬だ!」

 

愛紗

「かやく?」

 

三国時代にはまだ火薬を用いた兵器はないので、愛紗が火薬のことを知らないのも無理は

 

無かった。

 

本郷猛

「こっちから匂ってくる!」

 

愛紗

「あっ! ご、ご主人様!」

 

愛紗は慌てて本郷の後を追い、彼に追いつくと彼は崖の下を眺めていた。

 

何があるのか見てみると、なんとゲルショッカーの戦闘員が何かを馬車に運んでいたの

 

だ。

 

愛紗

「なぜ奴らがこんな所に?」

 

本郷猛

「どうやら俺の感が当たったようだ・・・・ 奴らはきっとあの火薬を

義勇軍のいる街にばらまき、トラゾウガメの炎で点火させて義勇軍を

街ごと焼き尽くすつもりだ!」

 

愛紗

「ま、街ごとっ!?」

 

本郷猛

「しっ!」

 

本郷は戦闘員に見つかるとまずいとおもったのかおもわず、愛紗を黙らせる。

 

愛紗

「街ごと焼き尽くすなんてそんなことできるのですか?」

 

本郷猛

「奴らならやりかねん・・・多くの人間の命を奪うのがゲルショッカーだからな。」

 

愛紗

「なら、早く止めないと・・・・」

 

本郷猛

「分かっている。だがここで気づかれてトラゾウガメに逃げられたらおしまいだ。

そうだ。いい手がある ついてこい愛紗」

 

愛紗

「はい・・・」

 

本郷はそう言うと近くにいた戦闘員二名を他の戦闘員に見つからないように

 

自分達の方に引きずり込んだ。

 

ゲルショッカー戦闘員

「ギイッ!?」

 

本郷猛

「とおっ!」

 

(ドカッ!)

 

本郷は戦闘員二名を気絶させると、服と覆面をはぎ取る。

 

愛紗

「ご、ご主人様何をっ!?」

 

愛紗は敵から奪った服を着ている本郷に質問する。

 

ゲルショッカー戦闘員(A?)

「戦闘員に化けて、奴らの中に紛れ込む。ほら愛紗も着ろ」

 

愛紗

「で、ですが・・・」

 

愛紗は戦闘員の服を着るのをなぜか躊躇っていた。無理も無い。

 

こんな不気味で怪しい服を誰も着たくはない。

 

ゲルショッカー戦闘員(A?)

「躊躇っている場合じゃ無い。奴らをほっておくと間違いなく義勇軍は壊滅だ」

 

愛紗

「わ、分かりました。 う、ううう・・・・」

 

愛紗はしぶしぶその服を着るしか無かった。

 

そして戦闘員に化けた二人は他の戦闘員が待つ馬車へと向かう。

 

そこには本郷が恐れていた通り、大量の火薬が積まれていた。

 

ゲルショッカー戦闘員(A?)

「(やはり、これを街にばらまくつもりだな・・・。しかし、トラゾウガメはここにはいない。別の所から街に向かっているのか?)」

 

そして戦闘員と火薬を詰めた馬車は街までゆっくり向かい、街の誰の見えないところまで

 

行き、そこで止まる。

 

 

夜になった頃、戦闘員が全員外に出て外で待っていると、やがて別の馬車がそこに到着し

 

そこからトラゾウガメが降りて着た。

 

そしてトラゾウガメは何か話し始めた。

 

トラゾウガメ

「グオオオン! 待たせた戦闘員の諸君!ではこれより「桃花村大火事作戦」

について説明する。本日、我々に提供された「超高性能火薬」は一粒だけでも

家屋一軒を焼き尽くす火薬だ。 先ほど誰もいない空き家で実験をしてみたが

その効果は凄まじい物だった。この火薬を大量に街にばらまき、俺の「殺人火炎」

で点火する。そうすれば、この街の人間どもは逃げる間もなく、燃え広がる炎に

焼き尽くされるのだ・・・・・。ただし、この作戦は誰にも気づかれない様に実

行しなければならない。諸君、早速この火薬を街にばらまくのだ!」

 

ゲルショッカー戦闘員

「ギイッ!」

 

戦闘員が火薬の積んでいる馬車まで向かおうとすると、突如二名の戦闘員にそれを阻

 

まれた。

 

ゲルショッカー戦闘員

「ギイッ!?」

 

トラゾウガメ

「な、何をする!貴様ら!」

 

ゲルショッカー戦闘員(A?)

「はっはっはっ・・・・そうか・・・やはりこの火薬を街にばらまこうとしていたのか

だが、そうはさせん!」

 

ゲルショッカー戦闘員(B?)

「ご主人様の言うとおり、とんでもない奴らですね!」

 

トラゾウガメ

「な、何っ!? その声、き、貴様らまさか!」

 

ゲルショッカー戦闘員(A?)

「その通り! ふんっ!」

 

その戦闘員二名は覆面と服を脱ぎ捨て正体を見せる。

 

トラゾウガメ

「ほ、本郷猛! それに関羽雲長!」

 

本郷猛

「俺が戦闘員の近くで貴様を倒す為の稽古をしていたのが運の尽きだったな!」

 

愛紗

「我々がいる限り貴様らの思い通りにはさせないぞ!」

 

トラゾウガメ

「なにっ!? くそ! やれ!」

 

トラゾウガメが合図すると、戦闘員達が一斉に襲いかかる。

 

本郷猛

「トオッ! トオッ!」

 

本郷は襲い来る戦闘員を殴り飛ばし、払いのけ、そして投げ飛ばしていき

 

愛紗

「はあっ! はああっ!」

 

愛紗は馬車にこっそり隠してあった青龍偃月刀で迫り来る戦闘員を払いのける。

 

トラゾウガメ

「くそっ! どけっ! 「超高性能火薬」を奴らに奪われる訳にはいかないのだ!

グオオオオオオオン!」

 

トラゾウガメは邪魔になる戦闘員を払いのけ、「超高性能火薬」を積んだ馬車に乗り込み

 

そのまま逃げ出した。

 

本郷猛

「待て!くっ貴様ら邪魔だ!」

 

愛紗

「ご主人様!戦闘員は私に任せてトラゾウガメを早く!」

 

本郷猛

「すまん愛紗・・・・フンっ!」

 

(ピュイイイイン!)

 

本郷猛

「ライダー・・・・」

 

本郷は左手を腰に当て、右腕を左側に持ってきてポーズをとると、

 

右腕をまた右側に持ってきて、今度は右腕を腰に当て、左腕を右側に持っ

 

てきた。

 

本郷猛

「変身っ!」

 

(ゴウン!)

 

すると本郷の腰から赤い風車のついたベルトが現れ、

 

本郷猛

「トオッ!」

 

本郷がそのままジャンプすると、ベルトから発した凄まじい光が彼を多い光が晴れると

 

仮面ライダーになった彼が着地してきた。

 

(ピュイイイイン!)

 

仮面ライダー一号

「トオッ!」

 

仮面ライダーはジャンプすると愛車サイクロンに乗り込み、逃走したトラゾウガメを追跡

 

する。

 

 

(挿入曲:レッツゴー!ライダーキック)

 

(ブオオオオオオオオオン!)

 

必死に逃走を図るトラゾウガメであるが所詮馬車ではバイクに敵うわけがなく、

 

あっという間に仮面ライダーがおいついてきた。

 

トラゾウガメ

「グオオオオオン! しつこい奴め!」

 

そしてサイクロンはトラゾウガメの馬車を追い抜き、目の前で止まった。

 

トラゾウガメは慌てて馬車を止め、ライダーに向かっていく。

 

トラゾウガメ

「ライダー!どこまでも邪魔をするか!」

 

仮面ライダー一号

「トラゾウガメ!平和を願い愛する人々を守るために戦うことを誓った人達の命を奪うことはこの私が断じて許さん!」

 

トラゾウガメ

「何をっ! グオオオオン!」

 

そしてトラゾウガメはライダーに襲いかかり、パンチを食らわそうとするが、ライダーは

 

後ろに後転して攻撃を回避した。

 

そして向かってきたトラゾウガメの攻撃を受け止めると、腹部にカウンターを決める。

 

(ボゴッ!)

 

トラゾウガメ

「グオオオオオオオン!」

 

トラゾウガメは思わずひるみ、後ろに下がるとライダーは跳び蹴りをおみまいした。

 

仮面ライダー一号

「トオオッ!」

 

トラゾウガメ

「グオオオオオンッ!」

 

後ろに崖があったからかトラゾウガメはそのまま崖の下へと落ちていき、そしてライダー

 

は落ちていくトラゾウガメを追っていく。

 

(ピュイイイイイン!)

 

トラゾウガメに追いつくとトラゾウガメは起き上がってきたどうやら

 

今までの攻撃はあまり効いていないようである。

 

トラゾウガメ

「グオオオオオン! 言ったはずだ仮面ライダー 俺の甲羅は貴様ごときでは砕くことはできん!」

 

仮面ライダー一号

「くっ!やはり、普通の攻撃ではダメージを与えられない。

どうすればこいつを倒せるんだ?」

 

仮面ライダー一号はトラゾウガメに殴りかかろうとしたが、今度はトラゾウガメに攻撃を

 

受け止められてしまい、カウンターのパンチを受けてしまう。

 

仮面ライダー一号

「ああっ!」

 

そして連続で攻撃を受けたライダーはそのまま首を締められてしまう。

 

仮面ライダー一号

「ううっ!」

 

トラゾウガメ

「死ねえ仮面ライダー!」

 

ライダーはもう駄目かとおもった瞬間

 

(ビュッ!)

 

トラゾウガメに何かが飛んできてそれが命中した。

 

ダメージは与えていないようだがトラゾウガメは思わず、その何かが

 

飛んできた方向をみるとそこには蝶々の仮面をつけ、武器を持った白装束の

 

女が立っていた。

 

 

トラゾウガメ

「何者だ貴様!」

 

????

「ある時は、メンマ好きの旅の武芸者、またある時は謎の全裸美女、しかして

その実態は!」

 

そしてその女は振り返ると怪人にこういう。

 

華蝶仮面

「乱世に舞い降りた一匹の蝶!美と正義の使者! 華蝶仮面推参!」

 

トラゾウガメ

「何っ!? 華蝶仮面だと!?」

 

華蝶仮面

「話は聞いた! そこの怪物よ! 平和を実現する為に戦う者達の

命を奪おうとするとは言語道断! この華蝶仮面が成敗してくれる!

トオッ!」

 

華蝶仮面はそういうともの凄い速さでライダーとトラゾウガメの近くに降りてきて

 

ライダーをトラゾウガメから引き離した。

 

トラゾウガメ

「は、速い!」

 

華蝶仮面

「仮面ライダーとかいったな。 怪我はないか?」

 

仮面ライダー一号

「あ、ああ大丈夫だ 君は一体?」

 

華蝶仮面

「私は貴方と同じ志を持つ者だ」

 

トラゾウガメ

「己っ!何者か知らんが二人一緒に始末してくれる! 死ねグオオオオン!」

 

 

(ゴオオオオオオオオッ!)

 

トラゾウガメの口から日が出たのを見たライダーと華蝶仮面はとっさに避ける。

 

仮面ライダー一号

「気をつけろ!あの炎に触れたら一瞬で灰と化すぞ!」

 

華蝶仮面

「ならば近づき過ぎないように戦うまでだ!」

 

華蝶仮面はそういうと、トラゾウガメの殺人火炎がギリギリ当たらない距離まで近づき

 

そこから何かを投げつけ始める。

 

華蝶仮面

「ハアッ! ハアッ!」

 

トラゾウガメ

「グオオオオオン! 何を俺に投げつけている!?」

 

華蝶仮面が投げつけてきたその何かは跳ね返るだけで大したダメージを与えていないよう

 

にも見える。そしてトラゾウガメは敵が投げつけてきた物を受け止めるとそれは手裏剣

 

ではなく、本来武器として扱う物ではなかったそれは・・・

 

トラゾウガメ

「こ、これは仮面・・・?」

 

華蝶仮面

「チイッ!」

 

そう、その何かとは華蝶仮面が持っていた予備の仮面だったのだ。しかし武器として扱う

 

ものではなくても、その仮面は金属でできており、充分武器にもなった。

 

トラゾウガメ

「なめおって! こんな仮面で俺を倒せると思うのか!? グオオオン!」

 

華蝶仮面

「やってみなければ、分からぬ事がある!」

 

トラゾウガメ

「こしゃくな! ならこれならどうだ!」

 

トラゾウガメはそういうと両手足、そして頭を甲羅に引っ込めて中を飛び攻撃の体制に移

 

る。

 

トラゾウガメ

「ゾウガメアタック!」

 

華蝶仮面

「ぐうっ!」

 

(ドゴオオオオオオン!)

 

華蝶仮面はゾウガメアタックに直撃してしまい、その反動で壁に叩き付けられた。

 

しかも、華蝶仮面は改造人間ではないので、凄まじいダメージを受けたはずだ。

 

華蝶仮面

「グウッ! ここまで手強いとは・・・やはり本物の化け物相手には分が悪いか・・・」

 

トラゾウガメ

「当たり前だ! 人間ごときが俺に勝てると思っているのか! その事を後悔しながら

死ぬがいい!! グオオオン!」

 

トラゾウガメが華蝶仮面に止めを刺そうとしたとき、仮面ライダー一号にそれを阻まれる。

 

仮面ライダー一号

「俺のことを忘れていたようだな!」

 

トラゾウガメ

「小癪な! なら貴様から始末してくれる!」

 

仮面ライダー一号

「はっ!・・・・・」

 

この時、仮面ライダー一号はある事に気づいた。何とトラゾウガメの甲羅にヒビが入って

 

いたのだ。どうやら華蝶仮面の攻撃で奴の肉体は少しずつではあったが、ダメージを受け

 

ていたようである。

 

 

仮面ライダー一号

「そうだあの傷を狙えば・・・・行くぞトラゾウガメ! トオッ!」

 

仮面ライダーは一気にトラゾウガメにちかづくとヒビの入っている部分に執拗に殴り続け

 

た。

 

仮面ライダー一号

「トオッ! トオッ!」

 

トラゾウガメ

「無駄だ! 貴様の攻撃は俺には効かないといったはずだ!」

 

トラゾウガメがそういっているにも構わず、ライダーはある部分を必要以上に殴り続けて

 

いた。

 

仮面ライダー一号

「トオッ! トオッ!」

 

トラゾウガメ

「だから無駄だと・・・・」

 

トラゾウガメが何かを言おうとしたその時、トラゾウガメに異変が起こる。

 

(バキッ!)

 

トラゾウガメ

「グオオオン!」

 

何とトラゾウガメの甲羅のひび割れた部分が完全に割れ、さらにひびが甲羅に拡がってい

 

ったのだ。

 

トラゾウガメ

「ま、まさか貴様・・・・さっきから同じ所を狙って!?」

 

仮面ライダー一号

「貴様の甲羅は確かに大した硬さだった。・・・・だが、傷がついた状態で同じ所への集中攻撃には体が耐えられなかったようだな」

 

トラゾウガメ

「グオオオオン! く、くそおっ!」

 

そしてそこから仮面ライダーは今度は蹴りで、トラゾウガメにダメージを与えていく。

 

仮面ライダー一号

「トオッ! トオッ!」

 

(バシッ! バシッ!)

 

トラゾウガメ

「グオオオオオン!」

 

そして、ライダーは怪人を蹴り飛ばして、距離をとると必殺のキックを放つポーズを取っ

 

た。

 

(ピュイイイイイイン!)

 

仮面ライダー一号

「トオオオオオオオオオっ!」

 

(ビュオオオオオオオン!)

 

大空高く跳び上がった仮面ライダーは空中でキックの体制に移ると

 

体をドリルのように回転させる。

 

仮面ライダー一号

「ライダアアアアアアア・スクリューキイイイイイイイック!」

 

大空高く跳び上がったライダーは必殺のキックを怪人に命中させる。

 

(ドゴッ!)

 

仮面ライダーのスクリューキックにより、トラゾウガメは火薬を積んだ馬車まで

 

吹っ飛ばされる。

 

トラゾウガメ

「グオオオオオン!」

 

そしてトラゾウガメは馬車ごと反対側の崖まで転落していき

 

そして馬車から何とか出たが、キックの衝撃にひび割れた状態の甲羅が

 

耐えきれず・・・・

 

(バキッ!)

 

完全に割れると同時にトラゾウガメはダメージに耐えられなくなり、

 

トラゾウガメ

「グオオオオオオオオオン・・・・・・・・・!」

 

(ドオオオオオオオオオオン!)

 

そのまま後方に倒れてしまい、「超高性能火薬」ごと爆発してしまった。

 

「超高性能火薬」の威力は凄まじく、ライダーとは反対側の崖下を炎で

 

覆い尽くしてしまう。

 

そして、この事をしった暗黒魔術師は基地で悔しそうな顔をする。

 

暗黒魔術師

「まさかトラゾウガメが倒されるなんて・・・・・・エエイッ!

仮面ライダー!覚えていなさい!」

 

 

そして、トラゾウガメを死闘の末に倒した仮面ライダーは自分のピンチを救ってくれた

 

謎の仮面ヒーロー「華蝶仮面」と向き合い、握手をする。

 

仮面ライダー一号

「ありがとう華蝶仮面。君の助けがなかったらあの怪人を倒せなかったかもしれない」

 

華蝶仮面

「いや何、お互い正義と平和を愛する者同士、同じ志を持つ者を助けるのは当然だと思っただけだ」

 

仮面ライダー一号

「一体君は・・・・?」

 

華蝶仮面

「申し訳ないが、今は正体を明かすことができない。だが近いうちまた貴方の前に

姿を現すだろう。その時までしばしの別れっ! トオッ!」

 

華蝶仮面はそう言うと、跳び上がってどこかへと去って行った。

 

 

仮面ライダー一号

「改造人間でもなくても、ゲルショッカーに立ち向かおうとする人間がいるとは

彼女は一体何者なんだ?」

 

仮面ライダー一号は彼女の正体が気になるが、とりあえず義勇軍のいる街まで帰ることに

 

した。

 

強敵火炎魔人トラゾウガメを倒し、ゲルショッカーの「桃花村大火事作戦」は失敗に終わ

 

った。だが、この程度で怯むゲルショッカーではない。奴らはまた新たな怪人を送りつけ

 

本郷猛に挑んでくるだろう。そして、仮面ライダー一号の前に突如姿を現した謎のヒーロ

 

ー「華蝶仮面」。果たして彼女は一体何者なのか? 再び彼の前に姿を現すのだろうか。

 

、そしてその事を考えるよりも先にゲルショッカーと戦う決意を本郷猛はさらに固めるの

 

であった。

 

つづく。

 

 

激戦に続く激戦で遂に黄巾党を壊滅寸前まで追い込んだ義勇軍、そして魏、呉の

連合軍。魏の王、曹操孟徳から黄巾党の首領張角、張宝、張梁の三姉妹の居場所を

教えられた本郷猛は少人数で敵地に乗り込み、ついに黄巾党の首領張角と対峙する。し

かし彼女達には五斗米道の医者「華佗」の探す「太平妖術の書」そして、

ゲルショッカーが関与していた事実を本郷猛は知ってしまう。次回、「黄巾党壊滅!隠

された真実」にご期待下さい!


 
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