No.533899

御貢アペンドの挑戦状! 再び見参!・初音ミク 最終話 真相

enarinさん

○ボーカロイド小説シリーズ第10作目の”御貢アペンドの挑戦状! 再び見参!・初音ミク“シリーズの最終話です。
○食いしん坊雑誌記者の初音ミクさんが、またまた探偵となって、謎に挑みます。
○今回も例の温泉郷で事件があったようですが、ちと様子が違うようで…

☆今回は最後を“楽屋ネタ”でしめてみました。ちょっと推理部分に問題があったので…

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2013-01-20 00:37:43 投稿 / 全18ページ    総閲覧数:650   閲覧ユーザー数:650

ミク:謎は全て解けました。わざわざ解かせる事を前提にした“巧妙な暗号文”を作り、それによりユキちゃんを犯人に仕立て上げ、筒に入れて絵画を安全に盗もうと企てた、“御貢アペンド”を騙る真犯人

 

 ミクは、しっかりとした姿勢で、犯人に向けて、人差し指を突きつけた

 

ミク:犯人は、あなたです!

 

(巡咲庵の談話室)

 

 ミクの人差し指の先にいた人物、それは、めぐみが動きに注意していた人物でもある、

 

 外国人の旅行者“ソニカ”

 

 だった。しかし、ソニカは何の事だかわからない、といった態度を取っていた。当惑するでもなし、怒るわけでもなし。

 

ソニカ:・・・・エー、前にも話したと思いますが、警察の事情徴収で、私はシロって事になっているんですよ? 聞き込みも現場調査もやっていないアナタ達に、犯人呼ばわりされる事自体、訳がわからないんですケド?

ネル:そうですよ、ミクさん。それともこちらの捜査に間違いがあったとでも?

ミク:どこにも間違いはないです。これから私からも1つ質問させていただきますから、ソニカさんも“ウソ偽り無く”答えて下さいね

ソニカ:勿論ですけど、ネルさん、こういうの、いいんですか?

ネル:まぁ、ミクさんが言ってしまった以上、それが間違った指摘だったとしても、あっていたとしても、やらないと収まりがきかないですからね。特別に許します

 

ミク:有り難うございます。それでは、ソニカさんと私以外は、話さないで下さい

 ツカツカ キュキュ

 

 ミクはホワイトボードに、お店の名前“大三軒”を漢字で書いた。

 

ミク:さて、ソニカさん、今日の昼頃、ここに書いたお店の前で私達とアナタは偶然出会いました

ソニカ:そうですね。私はお腹が空いてイマシタ。いい匂いがするので、お店の前まで来たら、あなた達と偶然会いました

ミク:そうです。では、ここでご質問します。アナタが“一番最初”にこのお店の店名を話したとき、どう、説明しましたか?

ソニカ:は!? そりゃ、“ダイサンゲン”と

ミク:違います。それは私たちが教えた名前です。あなたは最初はその店名を知らなかった。正直に答えて下さい。あなたが“一番最初”にこのお店の事をどう話したか

ソニカ:・・・・・・・

ミク:・・・答えられないんですか? アナタほどの頭のいい人物が、こんな細かいミスをした事を、今、悔いてますか? それでも答えて貰います。なんと、言ったんですか?

ソニカ:・・・・“Big Three Eaves”・・・

ネル:は? なんですか、それ?

ミク:Bigは“大”、Threeは”三“、Eavesは”軒“。彼女は、このお店の読みを知らなかったんです。だから” 1字1字に分解した漢字の翻訳“を使ったんです

ネル:なんだ。外人なら仕方ないではないですか

ミク:そうですか? この人は“日本語で喋れる”んですよ?。喋れない外人なら「漢字の意味」すら、わからないんじゃないですか?このソニカという人物は、日本語もある程度できるのに、“人名や店名などの日本語の名前を読めない”という弱点を持った人物、そう考えられます

ネル:しかし、日本人だって、同じ日本人の人名を“間違えて読む”ことだってあるではないですか!

ミク:それなら、この“大三軒”を、“おおみけん”とか、そういう感じで間違えるでしょう。しかし、日本語をある程度知っていながら、この人は、“英語で表現する”という変な方法を無意識に使いました

ネル:た、たしかに、こういう事を「ネタとして使う芸人」はいます。しかし・・・“無意識”というのは、おかしいですね

ソニカ:・・・・しかし、それがなんだというのですか? そういうクセがある、それだけではないですか?

ミク:それが“致命傷”だったんですよ。自分でもわかっているはずですね

ソニカ:・・・

ミク:ネル刑事、暗号文の解析結果で、“これと同じ表現”を使った所、ありましたよね?

ネル:あ、ああ。“人名の正体明かし“なのに、英単語3つで表現してましたな。”Song Love Snow“で、”歌愛 雪”だと

ミク:一番大事な所だというのに、同じ表現があった。意図的とはとても思えない事です。そう、ここは、真犯人が“無意識”で作っていた、と考えられます。おかしいと思わずに

ソニカ:・・・ふふ。人名が読めない? そんなの簡単じゃないの。何らかの部分にある“ふりがな”を読めば、日本語を知っている真犯人なら知ることができる。そう、このトリックは“意図的”に作られた物なのよ! “無意識”と“意図的”じゃ、大分シチュエーションが違うわよね? そうでしょ? 名探偵さん?

ミク:それがそうは行かなかったんですよ

ソニカ:何?

ミク:その証明は“書道の筒”がしてくれます。絵画が見つかったわけだから、真犯人は何らかの形でユキちゃんの書道の筒を盗み出し、素早く加工して、情報を入手して、元に戻したはずです

ソニカ:それが?

ミク:刑事さん、筒の名札に、“ふりがな”はふってありますか?

ネル:え? えっと・・・・・・な!!! ない! 漢字と学年とクラスしか書いてない!

ソニカ:!!!!!

ユキ:もう4年生だから、ふりがなはいいだろうって、書道の先生が言ったので、漢字しか書いてないんです

ミク:さっき、調べているとき、見えたんです。ソニカさん、かなり狼狽してますね。こんな“肝心なこと”忘れているとは。あなたはユキちゃんをトリックに使おうとして書道の筒を盗み、加工した。しかし、あなたは“英単語で表す事”を無意識に判断して、あの暗号文を作った、あなたは初めから、あの書道の筒から読み方の情報を入手してトリックを作るつもりはなかった。つまり“無意識”だったんですよ

ネル:どういうことなんですか? これは?

ソニカ:・・・・刑事さんに名探偵さん、さっきから、私が加工したとか盗んだとか。私のクセだけで決めつけられると思っているんですか? さっきの書道の筒の名札だって、単なるたとえ話で言っただけだし

ミク:・・・・書道の筒の加工は“素手でないとしっかり固定できない”。ネルさん、筒の内側に張ってあった間仕切りのボール紙の端にある“指紋”を検出してくれませんか?

ネル:あ、ああ、鑑識! すぐに簡易キットで調べてくれ。ここの全員分の指紋サンプルは持ってきてある!

鑑識:はい!

ミク:それとユキちゃん、書道の筒の内側に触った記憶は?

ユキ:汚れるから触らないようにしてます

ミク:当然、他の人は触っていない。なら当然、“犯人の指紋”、以外、付いてないはずですよね

3分後

 

鑑識:申し上げにくいのですが・・・・

ネル:あったのか?

鑑識:それが・・・・何も検出されなかったんです・・・・1つの指紋も付いてないんです

ソニカ:・・・・・

ネル:そんな馬鹿な! ボール紙を加工して絵画を挟んだ。これを指紋を付けないでやるのなら・・・そうか! 手術用手袋! あれなら器用に加工できる!

ミク:ネル刑事、もういいです。“指紋のミスはしなかった”、それだけ確認できればいいです。それにソニカさんを調べ上げても何も出てこないと思いますよ。もう“処分済み”でしょう

ネル:ではどうすれば!

ミク:それとは別の方向で、物証を上げることができるはずです。ネル刑事、持ち物検査で出てきたソニカさんの持ち物は何だったんですか?

ネル:え、彼女の持ち物? えっと、女性が持つ一般的な物と旅行用品と・・・・ああ、“絵の具”や“パレット”もありましたね

ソニカ:旅行先で絵を描いているのよ。趣味でね。私があの絵画がある旅館に行く動機としては、成り立つでしょ?

ミク:そこが大事なんではないです。重要なのは、“何に描いた”か、です

ネル:は?

 

 パラ

 

 ミクは何を思ったのか、暗号文のコピー紙を取り出した。

 

ミク:これは知っての通り、残された暗号文のコピーです。単に“文字が書いてあるだけ”なのに、全面に渡って“目立つ汚れ”が印刷されてます。

ネル:あー、それ。それはな、

 

 パラ

 

 ネル刑事は、ビニール袋に入った暗号文の原文を取り出した。その暗号文はよく見ると、黒だけでない“いろいろな色の汚れ”が付いていた。

 

ネル:このように、元が汚れていただけなんだ。これでいいか?

ミク:それが一番重要だったんですよ

ネル:?

ミク:このコピーの汚れ、最初から少し気にかけていたんです。そして、筒のトリックがここでわかった時、全てのトリックが繋がったんです

ネル:全てのトリック?

ミク:この事件のトリックは全て“連動”されていたんですよ。流れはこうです

 

 キュキュ

 

 ミクはホワイトボードに、“事件前日”、“事件当日”、“現在”と書き、時系列で流れを追う事にしたようだった。

 

ミク:まず、犯人はなぜわざわざ「暗号文」なんて残したのか? ネル刑事、暗号文はどんな感じで額縁に置かれてましたか?

ネル:それは・・・なんというか、絵のように飾ってあるように、きちんと傾かずに置かれてあったよ・・・・! まさか!

ミク:そうミク。事件前日に飾ってあった“絵画のように見えた物”、それは、この暗号文の上に描かれた偽物の絵画だったのです。そのソニカさんが持っている“時間が経つと消える薄い特殊絵の具”で描いた絵ですよ。この時点で既に、絵画は盗まれており、あらかじめ盗んでいた書道の筒を加工して、その中に入れて、筒を元に戻して置いたわけです。

 

 キュキュ

 

ミク:そして、事件が発覚する朝、書道の筒を持って、ユキちゃんは学校に登校した。この時点で、絵画の場所は、“学校”、となります。置かれている偽の絵画は夕方、チェックが入る頃に、消えて、下地に書かれた暗号文が出てきて、“暗号文の書面“、が元々そこに置かれていたようなシチュエーション、となったわけです。ここで警察が入るわけですが、先ほどネル刑事がいわれたように、調べても絵画は出てこない、そう、絵画は学校にあったからです。

 

 キュキュ

 

ミク:絵画は旅館にはない。そして犯人は既に総チェックされてシロだとされているから、これ以上の持ち物チェックはない。この“盲点”を利用したのが、最後のトリックです。今日、書道の筒を持って、ユキちゃんが旅館に帰ってきた後、隙を見て書道の筒を再度盗み、仕掛けを外して絵画を奪い、自分の持ち物に入れてしまう。そして書道の筒は元に戻しておく。そして、暗号文が解かれるであろう事を予定していた通り、暗号文が解かれ、ユキちゃんが犯人と断定されれば、現物の絵画が見つからなくても、事件はいったん終了する事になるから、真犯人自身は既に持ち物チェックを受けているから、旅館を安全にチェックアウトすることができ、そのまま絵画を持ってトンズラ。

 カタ

 

 ミクはゆっくりとペンをホワイトボードのペン置きに置いて、ソニカの方へ向き直った。

 

ミク:ソニカさん、これが単なる推測ででたらめだと言い張るのなら、その暗号文の原文に付着している“特殊絵の具”の残りと、あなたの持っている絵の具の“成分照合”でも頼みましょうか?

ネル:うむ、これは大事な物証だ。鑑識! 至急、

 

 バ!!!!!

 

 ネルの言葉が終わらないうちに、ソニカは誰もいない窓際に瞬時に移動していたのだった!

 

メイコ:(ボソボソボソ)

ソニカ:ミク! お前という要素が入ったことが、ここまで完璧な計画を狂わせることになるとは、思わなかったよ!

ネル:き、貴様! お前が怪盗・御貢アペンドだったのか!

ソニカ:は! そんな名前、雑誌に書かれていた名前だったから使ったまでさ! ちなみに、“ソニカ”って名前も偽名ってことさ!

ミク:そこまでネタバレするってことは、このまま負けてトンズラってことか!

ソニカ:犯罪なんて、捕まらなければいくらでも出来るってものよ!

ミク:・・・つまり、これまで捕まってないわけだから、犯罪を犯してきたってことだよね? “ソフト”?

ソニカ:!

ミク:いや、“ダーク”? “ソリッド”? “ヴィヴィッド”? “スウィート”? “ライト”?

ソニカ:き・・・きさま、なんでその事を・・・・?

ネル:そ、それは・・・、ここ数ヶ月で全国で起こっている盗難事件に残された犯人の名前だが・・・・!!!!

ミク:そう、全部、同一人物ですよ、この人のね。この6つの名前は、ソフト“御貢アペンド”の機能の名前。御貢アペンドの人形の知名度から、おかしいと思ってネットで調べたら出てきたんです

ネル:捕まっていないと思ったら・・・・こんな所にいたのか・・・・。しかし、盗品はいずれも出てきてないが・・・

ミク:既に海外に荷物として送ってしまったのでしょう。仲間のルートで梱包、配送してしまえば、解りませんからね

ソニカ:ふふふ、楽しい名探偵さんだ。そこまでわかる頭脳を持っていて、文屋とはな。探偵に転職することを勧めるぞ!

ネル:あいつを捕まえろ!

 

 バ!

 

 ソニカは窓枠の上に立って、外に逃げようとしていた。

 

ソニカ:仲間の事もあるんでね、さっさとトンズラさせてもらうよ! さらばだ!!!!

 

 ダッ!!!

 

 ソニカが窓枠から外にジャンプしたそのときだった! 何故か外で“待っていた”警官隊がソニカに飛びかかり、取り押さえてしまった!

 

ソニカ:な!!! そ、そんなはずは!!!!!・・・・は! お前は!

 

テト:ζ(=△=)ζ

 

ソニカ:テ・・・テト刑事! なんでここに!

メイコ:残念でした! ミクさんから事前に、“犯人が逃げだすと思うから、テト刑事と数名の警官を外に隠れて配備しておいてください”って別依頼を受けていたのよね。アナタが窓枠に移動した時に私がテト刑事にこそっと連絡したから、アノ時点で今の所に移動して隠れていたのよね。ということで、あなたの手の内、全部、ミクさん、予想していたみたいよ

 

ソニカ:ミ・・・・・ミクーーーーーーー!!!!!!!

 

 こうして、ソニカはあっさりと捕まってしまったのだった。

(翌日朝・駅プラットホーム)

 

 停車している電車の前には、ミクとめぐみが荷物を持っていた。その向かいに、ネル刑事、ハク刑事、メイコさん、ユキちゃん、ミキさん、氷山さん、升太さんが立っていた。

 

ユキ:ミクおねーちゃん・・・・・その・・・・ありがと!

ミク:今回は災難だったね。でも、これで安心して学校に行けるね

めぐみ:それと女将修行も出来るわよね?

ユキ:うん!!

 

ネル:いやー、今回は本当に色々失礼な事を言ってしまって申し訳ないです

ハク:警察の方からは、改めて、感謝状と謝礼を送らせていただきます

ミク:有り難うございます

メイコ:今回も格好良かったわね! さすがの一言よ!

ミク:いやいや、メイコさんも含めて、皆さんの協力のおかげですよ

升太:俺っちも頑張りましたからね!

メイコ:私と一緒に暗号文の途中までやっただけでしょ!

升太:いやいやー、ちゃんとミクさん達を駅前まで送ったし、活躍したでしょ?

メイコ:まーねー

 

ミキ:今回は本当にいろいろ有り難うございました

氷山:当館はいつでも歓迎いたしますので、お気軽に遊びに来て下さい!

ミク:そう言えば、一度もそちらにお邪魔してなかったですね。はい、今度は温泉紹介仕事として、取材させていただきます

 

 トゥルルルルルル・・・・・・

 

ミク:あ、そろそろ出発時間みたいミクね。それではこれで

 

 ユキはなにか小さな物をミクに手渡した。

 

ユキ:これ、ユキの手作りの“リンゴバッヂ”なの。ユキからのお礼です

ミク:ユキちゃん・・・ありがとミク!

 

 こうして、ミクとめぐみの二人は電車に乗り込み、座席に座った。

 

 ガタン・・・・

 

ミク:皆さん、有り難うミク! また来るミクよ~!

めぐみ:皆さん、どうもです! また!

 

ユキ:ミクおねーちゃん! またね~!

 

 ネルとハクは敬礼した。

 

ネル、ハク:捜査協力、感謝します! お元気で!

メイコ:また来てね~!

 

ミキ:有り難うございます!

氷山:またどうぞ!

 

升太:今度はタクシーで観光案内してあげるよ!

 

 ガタンガタンガタンガタン・・・

 

 こうして、電車は駅を離れていった。

(車中)

 

 パクパクパクパク

 

めぐみ:しっかし、ミクさん、本当によく食べますね

ミク:これ、全部皆さんからのお礼ミク。なんか今回もまた“全国うまいもの物産展”をやっていて、全国の駅弁を扱っていたらしいミク。今食べているのが、名物“いか飯”で、こっちが、新発売の、讃岐たいらぎ弁当と鳥そぼろ弁当、こっちがデザートの“横濱月餅の桃カスタード

 

 パクパクパクパク

 

めぐみ:まぁ私も貰っているんですけどね。こっちが仙台ハイカラ寿司で、これがてっぱくランチ。こっちがデザートの横濱新月餅 もちっ子ひょうちゃん

 

ミク:なんか今回もこんなパターンで、帰っていくシーンミクけど、まぁ気にしないミク

めぐみ:?

ミク:とりあえず、帰りくらい、楽しむ事にするミクよ

めぐみ:そうですね!

 

 こうして、今回も事件を解決して、雑誌社に帰る二人であった。

 

 ガタンガタンガタン・・・・・プオーーーーーーーーン

 

(了)

***

 

(ここより下は、番外編=アナザーエンディングです。本編に追加された、楽屋ネタになります)

 

(某所撮影スタジオ)

 

声:ハイカット!!

スタッフ:おつかれー。これで撮影終わりです~!

 

 電車のカキワリの奥のイスで座っていたミクとGUMIが首をコキコキしながら、“撮影所中央”まで歩いてきた。

 

ミク:はー、疲れた

GUMI:お疲れです、ミク先輩

ミク:おつかれー

 

 カメラの奥から、ユキやmiki達が集まってきた。

 

ユキ:ミクさん、お疲れです!

ミク:ユキちゃん、今回は大変だったねー。まさか犯人にされちゃうとはね

ユキ:全くです! プンプン!

 

 氷山は中指で眼鏡を上げて、眼鏡のレンズをキラっとさせながら、話を切りだした。

 

氷山:まあ、今回の撮影は終わりましたが、映画のエンディングの“NGシーン集め”みたいなのの別トリがこれからですからね

ミク:ふふふ、そうミクね

GUMI:今回はこれをやらないと、気が済まないですからね

miki:じゃあ、ミクさん、代表で、例の人を例の所に呼んできて下さい。私たちはそこで待ってますから

ミク:わかったミク

 

 テクテク・・・・カチャ

 

 こうしてミクは撮影所の某所まで歩いていった。

(某所撮影スタジオ内、特別スタッフルーム)

 

 部屋の中では、男性がPCに向かって、コーヒーを飲みながら、休憩していた。

 

 作者ちゃん(enarin):ふ~、ようやっと最終話の撮りが終わった。よかった。今回はやばかったからな~

 

 トントン

 

作者ちゃん:はい? どうぞ

ミク:入ります

 

 ガチャ

 

作者ちゃん:あー、ミクさん、今回の主役、お疲れ~♪

ミク:今回は“初期設定”に書かれている事以外の用件で来ました

作者ちゃん:あー、あの別撮りの件? なんかNG集とかなんとか・・・

ミク:いえ、“法廷”です

作者ちゃん:? ほ、法廷???? そんなのどこにも書かれてないけど・・。で、どんな事件で被告は誰なの?

ミク:この法廷の被告人は、あなたです

作者ちゃん:・・・え?

 

ミク:現場に来れば、解ります。一緒に来て下さい

作者ちゃん:ちょ! ちょっと! そんなこと、どこにも!?

 

 ズルズルズルズル・・・・・

 

 作者ちゃんはミクに片手一本で背中をひっつかまれて、“法廷”まで引きずられて行ってしまいました。

<御貢アペンドの挑戦状! 再び見参!・初音ミク 番外編 逆転小説>

 

(午前10:00 異次元裁判所・第2小法廷)

 

 ガヤガヤ

 

 トントン!

 

裁判長:静粛に。これより第銃弾小説事件の裁判を開廷致します

作者ちゃん:ちょ! “銃弾”の字が違―う! “第10弾”ですよ!

 

 トントン!

 

裁判長:被告兼弁護人の作者ちゃん、開廷してすぐに細かいことを指摘しないこと!

作者ちゃん:そんな・・・というか、ここどこ!? ってか、なんで監督の“御貢アペンド”が裁判長なの!?。設定資料にも書かれてないよ!

裁判長:ここは番外編の世界の裁判所。主に“作者”を裁く場所です。本編のシナリオは“撮影していた”ということで終わっています。今回のメインが“御貢アペンド”だったので、私が裁判長に任命されました

作者ちゃん:それは解ったけど、私は何も罪を犯してないよ! 裁かれる理由なんて、

 

 トントン!

 

裁判長:えー、起訴状によると、“無茶な設定で無茶な謎で、無茶なシナリオ展開をしたこと、真の犯人役に値する”との事です。まぁ、被害者兼検察側のこの言い分は、ちょっと言い過ぎなので、わざわざ裁判を行う事にしたんです

作者ちゃん:そ、そんな内容で・・・

裁判長:とにかく開廷します。今回は、あなたを弁護する方がいませんので、弁護は自分でお願いします。被害者である役者軍団も、検察と兼任です。検察側の証言に対してあなたが反論し、その内容を私が聞いた上で、ダークとかソフトとかの6人の“裁判員”に判定して貰います

作者ちゃん:うう・・無茶ぶりだ・・・

裁判長:では一人目の証言者、証言台へ

 

***

 

(初音ミクの証言)

 

裁判長:名前と役柄をお願いします

ミク:初音ミク役の初音ミクです。役は主役の雑誌記者兼探偵役です

裁判長:言い分をどうぞ

ミク:今回の暗号解読以外の“推理の大半”が、最終話に詰め込まれてました。それも“真犯人の前の挙動”、“筒”1つの警察の簡易操作と、聞いていた少ない捜査情報だけで、“真犯人の正体”や“手口”を全部言い当てるのは、いくら何でも“無茶”だと思うミク

作者ちゃん:異議あり! この話では“現場に立ち寄らない”、“聞き込みしない”って条件があるのに、解読文と犯人との駆け引きと警察が見つけた物証から、事件を解決する所に、“面白み”があるのです!

ミク:待ったミク! そもそもその設定がいけなかったんじゃないですか?。“ゆけむり”の時ですら、おじいちゃんの部屋にまで入って、決定的な証拠品を見つけているミク! 推理物なら、これですら“最低限の捜査”だと思うミクけど?

作者ちゃん:い、異議あり! “ゆけむり”の時は警察が介入してなかった! それに今回は“暗号解読“がネタだったんだから、捜査を警察が行うのは、至って自然! この問題は却下だ!

 

 トントン!

 

裁判長:えー、もうイイでしょう。では、裁判員の皆さん、この問答を聞いた上で、この案件の判決をお願いします

 

 有罪、有罪、有罪、無罪、無罪、無罪

 

裁判長:本来、裁判員制度は、全員一致により有罪、無罪になり、こういう場合はやり直しになるんですが、この世界のルールでは、有罪3、無罪3の場合、引き分けとします

作者ちゃん:なんじゃ、そりゃ

ミク:ミク~、勝てると思ったのに・・・

裁判長:えー、裁判員の皆さんのご意見によると、警察を絡ませた場合、一般人のおおっぴらな捜査を入れるのは困難。本件に警察を入れないで事件解決させるのは、もっと不自然である

作者ちゃん:でしょ!?

裁判長:しかし、最終話の1イベントだけで全てのトリックがわかってしまう“神がかったミクさん”の設定は無茶過ぎであるとの事です。なので、本件は“少々無茶だが、警察の事情を考えると、こうなってしまう小説”ということで判決を下します。でも、作者ちゃん、反省の余地がある判決だと思って下さいよ!

作者ちゃん:すんません・・・・

裁判長:では、次の方、どうぞ

GUMI:勇気めぐみ役のGUMIです。役はミクさんの助手兼探偵役です

裁判長:言い分をどうぞ

GUMI:助手という立場なのに、やったことは本当に“作業の助手”だけで、“ホームズのワトソン君”みたいな、活躍が全然ありませんでした! 1話であれだけフっておきながら、これはないと思います!

作者ちゃん:う・・・い、異議あ

裁判長:残念でした。既に裁判員の判決が出ました。全員有罪ですので、本件は有罪と決定しました

作者ちゃん:ちょ! こっちの反論無しですか!

裁判長:反論の余地無しということです。“ゆけむり”では登場しなかった“新キャラ”を、“モブキャラ”とは言いませんが、ほとんど“サブのサブキャラ”で扱ったのは、弁解の余地無しです

作者ちゃん:うう・・・流れをコッチに引き寄せないと・・・

 トントン!

 

裁判長:では、次の方、どうぞ

KAITO:工藤海斗役のKAITOです。役は“巡咲庵”のパティシエです

裁判長:言い分をどうぞ

KAITO:推理する舞台のパティシエなのに、なんとセリフが1話の1つしか無かったです!。それ以降もシナリオとして出てきた事もなく、これはいくら何でも、あんまr

 

 トントン!

 

裁判長:えー、裁判員の皆さんは同意見だったようです。全員一致で無罪です

KAITO:なんで!?

裁判長:それが、KAITOの役所だからです。以上

KAITO:にょろーん・・・・

作者ちゃん:か、KAITOが相手で助かった・・・・。風が吹いてきたかも・・

 

裁判長:では、次の方、どうぞ

神威がくぽ:神威学歩役の神威がくぽです。役は“巡咲庵”の板さんです

裁判長:言い分をどうぞ

神威がくぽ:KAITOと同じです。第1話の1回しか出てこなくて、途中、簡単なご飯を作ったという説明でしか出てこなかったです!いくら何でもこれh

 

 トントン!

 

裁判長:えー、裁判員の皆さんは同意見だったようです。全員一致で無罪です

神威がくぽ:なんででござる!?

裁判長:それが、男性ボカロの役所だからです。以上

神威がくぽ:ござろーん・・・・

作者ちゃん:ふぅ~、助かった。こりゃいい感じに風が吹いてきたぞ!

裁判長:では、次の方、どうぞ

ルカ:巡音 瑠香役の巡音ルカです。役は“巡咲庵”の女将です

リン:鏡音 鈴役の鏡音リンです。役は“巡咲庵”の若女将です

レン:鏡音 蓮役の鏡音レンです。役は“巡咲庵”の経理担当です

裁判長:言い分をどうぞ

 

ルカ、リン、レン:第1話しか出番がなかったです

作者ちゃん:ふふふ、異議あり! 今回は“巡咲庵”内部の事件じゃなかったかr

 

 トントン!

 

裁判長:裁判員全員一致で、有罪

作者ちゃん:なんで! 異議はこれから・・・

裁判長:“ルカ様と鏡音―ずの親衛隊”は偉大なのです。意義は即却下です

作者ちゃん:ううう、話には聞いていたけど、これほどとは・・・・。いきなり三連続有罪・・・

 

裁判長:では、次の方、どうぞ

MEIKO:咲音メイコ役のMEIKOです。役は“巡咲庵”の大女将です

裁判長:言い分をどうぞ

作者ちゃん:めーちゃん? アナタには十分過ぎるほどの役とセリフを当てたと思うんですが・・・・

 

MEIKO:えー、問題点はそこではないです。私の役は、1旅館の単なる大女将です。テト刑事に意見して、警官を要請できるような立場にはないと思いますが?

作者ちゃん:待った! “ゆけむり”のストーリーの最後に続いて、“街の学業関係にお金を寄付した”という大きな功績と力があるんだから・・・・

MEIKO:それでも部下二人を持っていて、事件が起こっても署でまとめ役をやっているような役職の方に、依頼し、あげくに最終話で“ピンマイクで指示する”ような事は、さすがに出来ないと思いますけど?

作者ちゃん:ま、待った~・・・、でも!

 

 トントン!

 

作者ちゃん:げ! まさか!

裁判長:そのまさかです。裁判員全員一致で有罪です。“めーちゃん親衛隊”は最強です。それと、“メイコさんが市長並の権力を持っているのは嬉しかったけど、いくら何でも無茶な設定であることは事実”、というおまけ付きです

作者ちゃん:ううう・・・・

裁判長:では、次の方、どうぞ

升太:墓火炉 升太です。役はタクシー運転手です

裁判長:言い分をどうぞ

升太:俺の出番や設定はいいんですが、テト刑事と、かみさんの“手斗”が被ってます。読者は混乱したと思いますよ?

作者ちゃん:ま、待った! それは字を変えてあるから・・・

升太:異議あり! “てと“なんて珍しい名前の女性、同じ街で被るのは、いくら何でも無茶すぎです

 

 トントン!

 

裁判長:えー、判決が出ました。半々なので、ミクさん案件と同じように、帳消しです

作者ちゃん:た、助かった・・・

裁判長:内容ですが、1つだけですね。“部室棟”の設定の延長として、こちらでは“テトと升太が結婚している”、“人形みたいな手斗”というところがツボだったらしく、好評だったからです

升太:・・・・解りました

裁判長:では、次の方、どうぞ

miki:mikiです。役は“幹清館”の女将の“古河 ミキ”です

裁判長:言い分をどうぞ

miki:現場の女将なのに、ほとんど出番が無かったです。シナリオに絡む部分も無かったし

作者ちゃん:待った! 先にも述べたとおり、今回は警察が入っていて、現場立入禁止、聞き込み禁止だから、重要人物とはいえ、ミク達は、あなた達AHS組のキャラには話を聞けなかったんですよ!

miki:“重要人物“って認めましたね? それなら、ソニカさんですら街で会っているのに、私と遭遇する部分があっても良かったのでは?

作者ちゃん:うう・・い、意義有り! ソニカさんはシロである事がわかっていたから街を歩けたし、ミキさんと氷山さんは旅館の運営で忙しくて、街には出られないんでは?

miki:う!

 

 トントン!

 

裁判長:えー、判決が出ました。今回も半々なので、帳消しです

作者ちゃん:ふぅ~

裁判長:言い分は双方、認められるため、甲乙付けがたいとの事です。しかし被告! 次回からは“無茶な設定縛り”はやめて下さいよ?

作者ちゃん:は・・はい・・・

 

裁判長:では、次の方、どうぞ

氷山キヨテル:氷山キヨテルです。役は“幹清館”の支配人の“氷山”です

裁判長:言い分をどうぞ

氷山:mikiさんの“女将”と、私の“支配人”、基本的に同じ役職なんじゃないですか? 重なっていると思いますが?

作者ちゃん:う・・やっぱり来たか・・・

 

 トントン!

 

裁判長:えー、判決が出ました。全員一致で有罪です

作者ちゃん:ううううう・・・・・

裁判長:言い訳できないようですね。じゃあ、次の方

 

ユキ:歌愛ユキです。役は、“幹清館”の見習い女将の“歌愛雪”です

裁判長:えー、あなたに関しては沢山あると思いますが1つ1つやっていきます。言い分をどうぞ

ユキ:まず1つ目。小学4年生であの暗号文を作るのは、いくら何でも無理です。無理過ぎです

作者ちゃん:い、意義有り! それは真犯人のトリックだから仕方なく・・・

ユキ:なら尚更です。裁判長、この点はネルさんが言いたそうなので引き下がります。次に行ってもいいですか?

裁判長:OKです

 

ユキ:2つ目。小学4年生で“見習い女将”は無茶過ぎです。“手伝い”ならわかりますが・・・

作者ちゃん:ま、待った! そ、それは、ユキちゃんを重要人物にするために・・

 

 トントン!

 

裁判長:はい。作者ちゃんの負け。全員一致で有罪です

作者ちゃん:ううう、これは仕方ないか・・・・

 

ユキ:次です。口調がほとんどおばさんです。“物的証拠”とか、難しい言葉を使いすぎで、最終話の最後のシーン以外、とても小学4年生には見えません

作者ちゃん:ま、待った! 「実は推理小説好き」なら、コレくらいの難しい言葉は使えるのでは?

 

 トントン!

 

裁判長:これも作者ちゃんの負け。それならちゃんと本編で“推理小説が好きなんです”って一文書けば済むこと。それがないのだから、言い訳は通りません。残念でした

作者ちゃん:や、やばい・・・流れが・・・・

 

ユキ:最後です。これは読者様からの共通意見ですが、“ユキちゃんが可哀想”です。今まで“こういうキャラの使い方“はしてなかったと思いますが、なにか、心境の変化でも?

 

 トントン!

 

裁判長:これはいくら言い訳してもだめです。有罪。以上

作者ちゃん:うううう・・・・ユキちゃんの案件はさすがに挽回できなかったか・・・

裁判長:では、次の方、どうぞ

SONiKA:SONiKAです。役は旅行者ソニカであり、真犯人です

裁判長:言い分をどうぞ

 

SONiKA:確か、“ボカロには死亡者とか殺人者とか窃盗犯とか、リアルネガティブな役は作らない”とおっしゃっていたはずですが?

作者ちゃん:意義有り! そ、それは作品によって、変えざるを得ません!。今回は警察も入っているし、窃盗事件だったし。かといって、ボカロ以外のオリキャラが真犯人では、説得力ないし・・・

SONiKA:・・・・わかりました。この件は下りましょう。次。2日目でミクが暗号を解くって警察から説明があった同日に、暗号の大事な部分のクセをミク達に、“無意識”に明かしてしまうのは、いかがな物でしょうか? これだけ難解な暗号文を作っている犯人にしては、かなり“間抜け”では? それも含めて、今回のソニカは犯人役の挙動としては、おかしい面が多すぎだと思いますが?

作者ちゃん:うううう・・・・これはもう言い訳できない・・・・

 

 トントン!

 

裁判長:これは作者ちゃんの負け。何か言いたいことは?

作者ちゃん:・・・ありません・・・

 

裁判長:では、次の方、どうぞ

ネル:亞北ネルです。役は刑事です。今回は同じ刑事役のハクの分も言わせて貰います

裁判長:言い分をどうぞ

 

ネル:・・・こんな浅はかな刑事、いるんですか? 解読文で明らかにおかしいのに、即、ユキちゃん逮捕って・・・・。どうみても暗号文を疑う事が先でしょうね。それと絵の具のトリック。これも“化学分析”すれば済むのに、それを全然やらないなんて・・・。最後のトドメが、ソニカさんを自由にしすぎでは? 警察だって、1回シロって解っていても、“持ち物チェック”位、毎回行うと思いますが?

作者ちゃん:い、意義有り! それでは“トリック”が作れない・・・

ネル:とにかく! 無茶が無茶を呼んでいる事は事実です! ちなみにハクですが、やけ酒かっ喰らってます

 

 トントントン!

 

裁判長:これはもう語るまでもないでしょう。有罪。何か言いたいことは?

作者ちゃん:うううう・・・・・な、ないです・・・・

 

裁判長:では、次の方、どうぞ

テト:ζ(=△=)ζ

裁判長:作者ちゃん、有罪!

作者ちゃん:ごめんなさい・・・・・

裁判長:えー、残りの出演者である、アイちゃん、ショウタ君、アル、レオン、ミリアム、ローラ、プリマ、アンですが、今回はやむを得ないと納得してくれたようなので、この方々の案件については無罪とします

作者ちゃん:良かった・・・・アイちゃん、有り難う・・・

 

***

 

裁判長:では最終判決です。有罪が1、引き分けは0、無罪は-1として、計算すると、被告の結果は・・・

 

ミク(0)めぐみ(+1)海斗(-1)学歩(-1)ルカリンレン(+3)めーちゃん(+1)升太(+0)ミキ(+0)氷山(+1)ユキ(+3)ソニカ(+1)ネルハク(+2)テト(+1)他(-8)

 

=+3

 

裁判長:スリーオーバーで、有罪です

作者ちゃん:うう・・・最後の部分で巻き返せると思ったのに・・・

裁判長:では、罪状です。推理小説を書くのなら、トリックを良く錬って、且つ、キャラ展開、シナリオ展開にも気を配りなさい。これは推理小説だけでなく、ジュブナイルでも同じですよ

 

作者ちゃん:申し訳ございませんでした・・・・・

 

裁判長:これにて閉廷!

(帰り道)

 

 カー カー

 

作者ちゃん:うう、今回は全部ひっくるめた事件の“真犯人”にされてしまった・・・・初期設定にもないのに・・・

 

女の子:作者ちゃん、はい

作者ちゃん:ん? あれ? アイちゃん?

 

 月読アイちゃんがペロペロキャンディを1つ作者ちゃんに差し出した。

 

アイちゃん:これでも食べて、元気出すでしゅ

 

 作者ちゃんはアイちゃんからペロペロキャンディを受け取った。

 

作者ちゃん:うう、幼稚園児に慰めて貰うとは・・・・

アイちゃん:何事も、“8転び8起き“でしゅ

作者ちゃん:あれ? それって“七転び八起き”では・・・

アイちゃん:今のあなたでは、1つも進めないでしゅ

作者ちゃん:ううう、幼稚園児にダメ出しされてしまった・・・・

アイちゃん:今日はショウタお兄ちゃんと一緒に、“はんせいかい”をするでしゅから、参加するでしゅ

作者ちゃん:うう、はいです・・・

 

 こうして、真犯人“作者ちゃん”は、アイちゃんに引率されて、夕日に包まれた道を歩いて、帰っていったのだった・・・。

 

(番外編 了)

 

CAST

 

雑誌記者・初音ミク:初音ミク

部下・勇気めぐみ:GUMI

監督&裁判長“御貢アペンド”&裁判員6人:Miku Append

 

温泉宿“巡咲庵”の大女将・咲音 女威子(メイコ):MEIKO

温泉宿“巡咲庵”の女将・巡音 瑠香(ルカ):巡音ルカ

温泉宿“巡咲庵”の若女将・鏡音 鈴(リン):鏡音リン

温泉宿“巡咲庵”の経理担当・鏡音 蓮(レン):鏡音レン

温泉宿“巡咲庵”のパティシエ・工藤海斗:KAITO

温泉宿“巡咲庵”の板長・神威学歩:神威がくぽ

 

タクシー運転手・升太:墓火炉 升太

 

幹清館(かんせいかん)の女将・古河 ミキ(ミキ):miki

幹清館(かんせいかん)の支配人・氷山 清輝(氷山):氷山キヨテル

幹清館(かんせいかん)の見習い女将・歌愛 雪(ユキ):歌愛ユキ

 

旅行者・ソニカ:SONiKA

 

きのこ署のネル刑事:亞北ネル

同上のハク刑事:弱音ハク

同上の刑事の上司・テト:重音テト

 

月読さんちのアイちゃん:月読アイ

月読さんちのショウタ君:月読ショウタ

 

きのこ温泉郷の休憩所“透音”の主・透音ミリアム(ミリアム):MIRIAM

土産物屋“亜瑠”の主人・大場 亜瑠(アル):BIG・AL

射的&コリントゲーム屋“迫楽”の主・迫楽レオン(レオン):LEON

中華料理屋“大三軒”の3人娘:赤の服アン、緑の服プリマ、白の服ローラ:Sweet・Ann、Prima、LOLA

 

作者ちゃん:enarin

 

望日郎おじいさん、その他:エキストラの皆さん


 
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