IS学園、朝、本日、休日。
食堂にて
そこでジンヤが芽衣達と朝食をとっていた。
「実はさっき、兄さんからアリーナの使用許可が出たから、後で試合する?」
「そうだね(フォートレスのデータも得たいからな…)」
話をしていると、そこにビジネススーツを着た女性がジンヤに話しかけた。
「少しお時間よろしいでしょうか?」
「短めにね…何の用?てか、どちら様?」
すると、スーツの女性が軽いお辞儀をすると言った。
「イタリア外交大使のビアンカと申します。貴方のお噂はイタリアでも有名ですよ?世界最強の織斑千冬を倒した男性の英雄(ヒーロー)だと」
「僕は英雄(ヒーロー)になった覚えは無い。これからも、ずっとな…」
ビアンカは苦笑いを浮かべながら言った。
「そうですか…話は変わりますが今、貴方はアメリカ国籍でしたよね?実は…」
「イタリアに寝返らないか?とでも言いたいのか?まあ、イタリアは飯が美味いし、男女平等らしいし…国外追放された時は考えておくよ」
「そうですか…それではいつか良い回答を聞ける日が来るのを楽しみにしています。それでは」
ビアンカはお辞儀をすると、その場を去った。
すると、ミストラインが聞いた。
「なあジンヤ、今のは一体…」
「僕を自分の国にしたいから大使を送っているんだ。イタリア以外にもオランダ、オーストラリア、ハンガリー、スペイン、デンマークとか色々来たよ…」
ジンヤが話していると、アリーナから爆発音が聞こえてきた。
「なんだ?!」
「アリーナからだよ!」
「行くよ!」
芽衣達はアリーナへ急行した。
アリーナの中は悲惨だった。
観客席は殆どが破壊されていて、穴だらけになっていた。
そこにはラファール数機と顔に複眼が有る男達が武器を持っていた。
ジンヤ達は物陰からそれを見ていた。
「ん?あれは…」
「ジュアヴォだよ、ジンヤくん」
莉乃がそう言ったので、ジンヤは驚いた。
「知っているの?」
「うん、元の世界でジュアヴォについて教えてもらったんだよ。高い知能と戦闘力を持っていて、変異するって…」
「僕は名前ぐらいしか知らないけど…」
ジンヤはラファールにあるマークを見つけた。
「!あのマークは…」
「知っているの?」
「そうとうイカれたカルト集団だ。千冬様の為にと称して赤ちゃんを誘拐して生贄にしようとしたからな…」
「そんなのおかしいよ!」
莉乃が怒りを露にしていると、ジンヤはリボルバー銃のウルフを取り出して作戦を説明した。
「シンプルに行こう、僕、芽衣、シャナはジュアヴォを相手にする、莉乃、ミストライン、シャルはラファールの制圧を頼む」
「本当にシンプルだな。でもその方が分りやすいからな♪」
「うん、じゃあ行くよ!」
シャルの掛け声と共に全員、アリーナへ突入した。
「敵よ!」
「千冬様を倒したアイツも居るわ!」
「ジュアヴォ!奴等を殺しなさい!!」
ラファールのパイロットである狂信者がそう言うと、ジュアヴォが一斉に襲いかかってきた。
「鬼さんこちら、手の鳴る方へ。てね♪」
シャナはアリーナの天井にフックショットを撃ち、上昇して、2階の観客席に移動した。
そのまま、マシンピストルで下に居るジュアヴォを撃ちまくった。
一方、ミストラインは自身のISガンダム、デスサイズヘルのハイパージャマーを使用して周りの景色と同化した。
「くっ…どこなのよ!」
「前からだ!」
すると、急にハイパージャマーを切って、主力武装であるツインビームサイズでラファールに大ダメージを与えた。
「きゃぁぁぁぁぁぁ?!」
「よし、次!」
そう言うと、またハイパージャマーで周りの景色と同化した。
莉乃はトールギスⅢを展開して、スーパーバーニアの高機動でラファールを翻弄していた。
「この…ちょこまかと…」
「当たれ!」
そして、ラファールに向かってメガキャノンを発射した。
「きゃぁぁぁぁ?!」
メガキャノンをくらったラファールは吹き飛ばされて壁に激突し、パイロットの狂信者は気絶した。
「ハァ!」
芽衣は両手にマシンピストルを二挺拳銃みたいに持ち、素早いスピードでジュアヴォを撃っていた。
『強いぞ、こいつ!』
『アレだ、アレを使う!』
すると、ジュアヴォはRPG-7を構えた。
『吹っ飛ばしてやる!』
「甘いね!」
芽衣はマシンピストルでRPG-7の弾頭を狙って撃った。
すると、弾頭が爆発した。
「さてと、残り少なくなってきたな…」
芽衣はマシンピストルのリロードをしながら戦況を確認した。
一方、シャルは自身のISガンダム、サンドロックを展開して、近接格闘ユニットであるヒートショーテルでラファールにダメージを与えていた。
「くっ…おのれ!」
「行くよ!」
シャルはそう言うと、ビームサブマシンガンで弾幕を張り、そしてヒートショーテルでラファールを一閃した。
「きゃぁぁぁぁぁぁぁ?!」
ラファールのパイロットである狂信者はビームサブマシンガンで受けたダメージに加え、ヒートショーテルの一撃で気絶してしまった。
一方、ジンヤは自分が倒したジュアヴォが3つのサナギになっていた。
「ジンヤくん、気を付けて!サナギからさっきのより強いのが出てくるよ!」
すると、サナギから硬い外皮で覆われたゴリラみたいなB.O.W.ナパドゥが出てきた。
対するジンヤはホルスターからあるリボルバーを取り出してナパドゥに撃った。
放たれた弾丸はなんとナパドゥを貫通した。
銃弾をくらったナパドゥは灰になった。
そして、シャナがジンヤに聞いた。
「すごいね、ジンヤ。その銃は何なんだ?」
すると、ジンヤはその銃を見て言った。
「コイツはパイソン77マグナム。銃というより小型の大砲だ」
「ん?(スンスン)これは…」
芽衣はヌメヌメとしている鋭い殺気と鋭い嗅覚による臭いを感じた。
「この臭いはまさか…」
「なかなかやるじゃない、神崎ジンヤ」
「まさか、ここまで集めた奴らを無傷で倒すとはな…」
声がするアリーナの入り口の方を見ると…
そこには箒(?)と後ろで細く長く束ねられた銀髪に紫のメッシュを幾つも入れていて、目はツリ目で瞳は緑色の少女が居た。
「エミリー・リリネット!なんでここに…」
「まさか…篠ノ之さん?!」
その言葉にジンヤは気づいた。
「なるほど、芽衣達の世界の奴か…芽衣達に手を出させないよ!」
「友達思いなのね…それじゃあまずはあんたから倒す!」
「貴様も天海も凰もガンダム持ちも私が切り殺してやる!そして、一夏は私が…」
篠ノ之の言葉にジンヤは鼻で笑って言った。
「アホか貴様は?一夏はお前の所有物じゃないだろ?」
「なっ!黙れ!!」
「黙らないな、お前が欲しがっているのは一夏じゃねえよ。自分の思い通りになる人形だ!貴様に一夏の恋路を邪魔する権利は無い!!」
「黙れぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」
正論を突かれた事に激怒した篠ノ之は日本刀を取り出して、ジンヤに斬りかかるが…
「バーン!」
「ぐわぁ!」
ジンヤはパイソン77マグナムで篠ノ之の足元に瓦礫を撃ち、撃たれた時に飛び散った拳大の石が篠ノ之の手に直撃し、日本刀を落とした。
「貴様…汚いぞ!」
「剣を使った戦いはあんたはできないの?」
篠ノ之とエミリーがジンヤにそう言うが…
「勘違いしているのか?これは決闘でもスポーツでも無いんだぞ?オリンピックで金メダルでも狙っているのか?!」
「「………」」
ジンヤの言葉にエミリーと篠ノ之は黙ってしまった。
「ジンヤって、本当に口が上手いよね」
「交渉とか口喧嘩が得意そうだね」
「確かに…」
「俺もそう思うぜ」
「私、ジンヤくんと口喧嘩しないようにしたいよ」
芽衣達はそう思っていた。
『相変わらず、口が上手いな。神崎ジンヤ』
「!お前は!!」
観客席にはオヒュカス・ゾディアーツが居た。
「ジンヤ、あれって…」
「ああ、ホロスコープス13番目の使徒を名乗る…へびつかい座のオヒュカス・ゾディアーツだ!」
そして、ジンヤ達とエミリー達の間に入るようにジャンプした。
『安心しろ、今回は見学しに来ただけだ。好きなだけ暴れろ』
「…お前何者だ、ホロスコープスでありながら僕達の味方するし、デルタだと見破るなんて一体何者だ!」
『そうだな、フェアに見学料として教えてやる。名前は…そうだなZと呼んでくれ』
そう言うと、オヒュカスはスイッチを取り出して切った。
そして、オヒュカスのスイッチャーを見て、芽衣達はもちろんエミリー達も驚愕した。
「もう1つの名前は…」
スイッチャーは黒いロングコートをした茶髪に右頬に十字傷がある男で…
「神崎ジンヤだ」
顔は頬の傷を除き、ジンヤと同じだった…
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ジュアヴォ登場!
そして、ISガンダム起動!