No.519474

【獣機特警K-9】激突、狂気の獅子【戦闘】

古淵工機さん

ついにレオーネとの正面対決だ!!

◆出演
K-9隊、T-9隊、フェザントヒル少年自警団の皆さん
レオーネ:http://www.tinami.com/view/509904

2012-12-16 23:57:17 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:774   閲覧ユーザー数:742

さて、レオーネ・モルボーゾと対峙するエルザ、スノウ、ネコノ兄妹、ほのか、そして少年自警団は追い詰められていた。

「アハハハハ!どうした、その程度か!!」

「ぐっ…つ、強すぎる…!」

「しっかりしろシュン…らしくねえぞ…ッ!」

執拗な攻撃に翻弄される各員。疲労と苦痛が彼らを容赦なく襲う。

レオーネはその様子を見て今まで以上に残忍な笑みを浮かべこう言い放った。

「フフフ、もうちょい楽しめると思ったが…期待はずれだね。じゃあそろそろここらで消えてもらおうかい!!」

と、レオーネがその腹部にエネルギーを集中し始めたその時だった。

「はあぁぁぁぁぁぁっ!!!!」

突然、レオーネの両脇から勇ましい叫び声とともに二人の影が現れた。

クオンとサフランだ!彼女たちは電磁警棒を手にレオーネ目掛け突進していく!!

「くっ!?」

レオーネはとっさに両腕でクオンとサフランの攻撃を受け止める。

「ジャマすんじゃないよ…これからいいトコだってのにっ!」

それでもクオンとサフランはまるで離れようとはしない。

「何がどうあっても…お前の好き勝手にだけはさせないぞ!」

「そうなのだっ!…お腹に穴を空けられたイシスさんの…カタキなのだ!!」

「くそ!離せ…さっさと離すんだよッ!!」

怒鳴りつけるレオーネの腹部を、一条の閃光が貫いた!!

 

「…がはっ!?」

エネルギーの逆流をもろに受け、腹部のレーザーユニットとその周辺の回路がスパークし、レオーネの身体は後ろへと吹き飛ばされる!!

「…アレク!」

エルザが振り向いた先にはアレクがいた。アレクがレーザーユニットを狙撃したのだ。

「き、貴様…ッ…!」

腹部を押さえながらアレクを睨みつけるレオーネ。

「サンキュー、クオン。それにサフラン、君たちが押さえててくれたおかげで上手くいったよ」

「アレク兄ちゃん、ナイススナイプ!」

クオンとサフランはアレクのほうを向き、親指を立てる。

「さぁ、これで切り札は使えまい。大人しくお縄についてもらうぞ」

そういってエルザは手錠を取り出し、レオーネに近づいた。しかしレオーネは不敵な笑みを浮かべ…。

「く、ククク…切り札が一つだって誰が言った…?」

と言うなり、口を大きく開くと喉の奥からガトリング砲がせり出してきた。

 

「そんな!こんなとこにまで武器積んでるなんて、どんだけだよ!?」

驚愕するスノウ。

「フハハハハ!コイツをぶっ放して、あたり一面焼け野原にしてやる…」

そういってレオーネがガトリング砲を発射しようとしたその時である…。

「がっ!?」

その砲身をさらに、数条の閃光が撃ち抜く。

「…うがぁぁぁっ!くそぉっ!!」

もだえ苦しむレオーネが光の飛んできた方向を睨みつける。するとそこにいたのは…!!

「イシスさん!?」

と叫ぶほのかとサハナ。

「…これでやられた分は返しましたよ、レオーネ・モルボーゾ…!」

そう、つい先ほど腹部に大ダメージを負って倒れたはずのイシスが修理を終えて戻ってきたのである。

歯を食いしばるレオーネに、イシスはさらに食って掛かる。

「警告します。これ以上の抵抗は無意味です…大人しく破壊活動をやめ投降なさい!」

イシスのその瞳は一点の迷いもなく、それでいてどこか恐怖をも感じさせるほど輝いていた。

 

「うっ…くっ…!」

レオーネは自分が着ている服のうちポケットから何かを取り出すと、勢いよく地面に叩きつける。

「うわっ!?何だ!!」

「煙幕とレーダー波妨害だ!くそ、どこにいる!!」

 

やがて煙が晴れるとレオーネの姿は消えていた。

「馬鹿な…どこへ消えたんだ!?」

各隊員がレオーネを探すがその姿は見えず、なおも探し回ったその時、どこからか声が響いた。

 

「フン、今日のところは勝ちを譲ってあげようじゃないか。だがアタシはそう簡単には捕まらないよ…やれるものならやってみな!ハハハハハハ!!」

レオーネの捨て台詞に、一同は悔しさをかみ締めていた。

ただ歯を食いしばり、拳を握って立ち尽くすしかなかったのであった…。

しばらくして、クオンとサフランがイシスの元へ駆け寄る。

「イシス姉ちゃん!!」

「だ、大丈夫!?ケガは…!?」

心配そうに見つめる二人に、イシスは笑顔で答える。

「大丈夫です。ナオコさんとレオン博士に直していただきましたから。すっかり元通りですよ」

「よかった、てっきりもうダメかと思ったのだ…」

しかしその一方で、ユナの表情は険しかった。

「でも、私たちの目的…レオーネの逮捕はならなかった。作戦は失敗だわ」

すっかり肩を落とす隊員たちに、エルザは声をかける。

 

「まあ聞け。確かに逮捕は出来なかったかも知れん。だがしかしだ、フェザントヒル市内での犯行は阻止できた。一般市民への被害も出ていない」

「隊長…」

「レオーネ確保という意味では失敗かもしれないが、もう一つの目的は達成できたんだ。そう気を落とすな」

気づけば辺りは夕陽を受け赤く染まっていた。フェザントヒル市はひと時の安らぎを取り戻したのだ。

だがレオーネ一味という恐るべき敵を前に、新たな戦いが始まったのもまた事実である。

K-9隊、T-9隊、そして少年自警団の面々は、改めて巨大な悪へ立ち向かう決意を固めるのであった。

 


 
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