ゼウスさんは、信じられないという様子で僕のほうを見ている。
「な、なぜじゃ?」
「必要ないからですよ」
僕の声は恐らく、とても冷たいものになっていただろう。
「必要ないって……」
「ええ。必要ありません」
僕はピシャリと言う。
ゼウスさんは、納得がいかない、という様子だ。
まぁ、当たり前か。だいだいアニメや漫画や小説で見る限り、転生したらチート能力貰ったり、
美少女達にフラグを立てまくり、夢のような展開が待っているもんな。
「理由を説明してもらってもいいかの?」
ゼウスさんは、理由を聞かなければ納得できないししない、という様子だ。
「簡単なことですよ。もう生きたくたないんです」
「転生してチート能力を貰ったり、美少女達にフラグを立てまくったりできるんじゃぞ?」
なんか口調変になってきたな、ゼウスさん。
「僕はね、ゼウスさん。」
一拍おいて、ゼウスさんにハッキリ告げる。
「死ぬために、自殺をしたんです。生まれ変わるためじゃない」
「……」
完全に沈黙したゼウスさんに畳み掛けるように言う。
「両親に裏切られ、友達に裏切られ、そして最後には彼女にまで裏切られたんです。
もうたくさんなんです、裏切られるのは。
なにより……」
僕は一拍おいて、言葉を紡ぐ。
「人を信じるのが」
皆さんは何処で何√がいいと思いますか?
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第四話です。