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真・恋姫†無双~赤龍伝~第109話「目覚め」

さん

この作品は、基本的に呉√にそっては行きますが、他√に
脱線することもあります。また、主人公も含めてオリジナルキャラクターが出てきます。
未熟なため文章におかしな部分が多々あるとは思いますが、長~~い目で見てくださると助かります。

2012-10-10 01:42:22 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:2667   閲覧ユーザー数:2415

真・恋姫†無双~赤龍伝~第109話「目覚め」

 

 

蓮華「うぅ……」

 

誰かに抱かれている感触。

 

蓮華(……とても温かい)

 

?「……蓮華」

 

誰かが私の事を呼んでいる。

 

優しい声。

 

蓮華(この…声……)

 

?「蓮華」

 

蓮華「……はっ!」

 

赤斗「おはよう蓮華。やっと起きたね♪」

 

蓮華「赤斗っ!?」

 

目を覚ました蓮華の前にいたのは、子供の姿の赤斗ではなく、本来の姿に戻った赤斗だった。

 

蓮華「も、元に戻ったんだな」

 

赤斗「元に? ……何の事? それにここはドコ?」

 

蓮華「憶えていないの? ここは貴方の夢の中……え?」

 

周りを見て蓮華は気がついた。

 

赤斗と蓮華がいる場所はフェリーではなくなっていた。

 

今までフェリーが沈没しても、暫くすれば何事もなくフェリーは浮かんでいた。

 

だが、今いる場所には何も無かった。

 

ただ白いだけの世界。

 

赤斗「司馬懿と戦ってからの記憶が無いんだよね……もしかして、ここってあの世ってとこかな?」

 

蓮華「落ち着いて聞いてね。ここは赤斗の夢の中よ。あなたは司馬懿の呪いで夢に閉じ込められたの」

 

赤斗「夢? なら、ここにいる蓮華も夢?」

 

蓮華「違うわ。私は亞莎と一緒に、あなたを助けに来たのよ」

 

赤斗「助けに来た? どうやって夢の中に?」

 

蓮華「それは……世捨て人だとか言う老人が来て、私たちを夢の中に送ってくれたのよ」

 

赤斗「世捨て人の老人? 何それ…怪しすぎるな」

 

蓮華「でも……お蔭であなたを助けにくる事ができたわ」

 

赤斗「……蓮華」

 

蓮華「赤斗……」

 

二人が見つめあっていると亞莎の声が聞こえてきた。

 

亞莎「赤斗様ーー! 蓮華様ーー!」

 

赤斗・蓮華「!!」

 

赤斗たちはとっさに顔をそむけた。

 

 

亞莎「よかった。元に戻られたんですね」

 

赤斗「やあ、亞莎。何だかよく分からないけど、心配をかけたね。それよりも亞莎こそボロボロじゃないか!」

 

亞莎「いいえ、私なら大丈夫です。これぐらい赤斗様の為なら…」

 

蓮華「亞莎。一体何があったのだ?」

 

亞莎「えっと、実は……」

 

亞莎は蓮華と赤斗に先ほどまでの経緯を説明した。

 

蓮華「そう…あの赤い龍は私たちを襲ったのではなく、ただ赤斗に引き寄せられてきたのね」

 

赤斗「うーーーん。やっぱり、よく分からないけど、ありがとう蓮華、亞莎♪」

 

蓮華・亞莎「///////////」

 

赤斗「さて、とにかく元の世界に戻ろうか」

 

亞莎「何か良い考えがあるんですか?」

 

赤斗「考えと言うか、ここが夢なら…起きれば良いんだよね?」

 

蓮華「確かにそうかもしれないけど、それで大丈夫なの?」

 

赤斗「大丈夫だよ。案外、見ているのが夢だと分かるとすぐに起きられるものだから。呪いの原因とやらも排除してくれたんだし」

 

蓮華「そんな簡単に…」

 

赤斗「それじゃあ二人とも起きよう♪」

 

亞莎「えっ!」

 

蓮華「ちょっと赤斗!」

 

ただ白いだけの世界が、赤斗の言葉とともに輝き出す。

 

そして、どんどんと光が世界を満たしていき、赤斗も、蓮華も、亞莎も、光に包まれ世界から消えていった。

 

 

蓮華「はっ!!」

 

蓮華は寝かせれていた寝台から飛び起きた。

 

祭「権殿! 目を覚まされたか!」

 

寝台の近くには祭がいた。

 

蓮華「祭っ! 赤斗は!? 赤斗はどうなったの!?」

 

興奮を隠せないまま蓮華は祭に詰め寄った。

 

祭「落ち着かんか。赤斗なら無事じゃ。権殿よりも先に目を覚ましておるから安心せい」

 

蓮華「…そう良かった」

 

心底安心した顔で蓮華は、その場で膝を突いた。

 

祭「今は堅殿の手荒い歓迎を受けておるじゃろうて。権殿も早く行かれると良い」

 

蓮華「ありがとう。そうするわ♪」

 

笑顔で蓮華は天幕を飛び出していった。

 

 

連合軍の陣営から少し離れた場所で―――

 

貂蝉「あなたが人に力を貸すなんて珍しい事もあるのね。どういう風の吹き回しかしら?」

 

老人「…貂蝉か。この外史によく来れたな」

 

貂蝉「司馬懿ちゃんの作った防壁を赤斗ちゃんが破壊してくれたお蔭よ」

 

老人「そうか。あの小僧が…」

 

貂蝉「これからどうするつもりなの 王允ちゃん?」

 

王允「…………」

 

王允と呼ばれた老人は何も言わずにその場を立ち去って行った。

 

 

つづく


 
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