零冶 「全員、バリアジャケット着装!」
DOG隊員「了解!」
エリス 「ローズ、セットアップですわ!」
ローズ 「了解よ!セットアップ!」
エリスが白い魔力光に包まれ、バリアジャケットを纏った。
その姿は青と白をメインにした装甲服。イメージで言うと、Fateのセイバーのドレスを少し短くし、軽量化したようなもの。
手、足、胴、肩に付いている装甲は白だ。
バライカ「カノン、いくよ!」
カノン 「了解です。セットアップ。」
バライカは深紅の魔力光に包まれてバリアジャケットを装着する。
服装は黒のスーツに各関節に装甲が付いているもの。デバイスの部分は腕と足だが、腕は二の腕、足は膝下まで表面を
装甲に覆われている。
キール 「行くぜ、ゲイボルグ!」
ゲイボルグ「おうよ!セットアップだ!」
キールは蒼い魔力光に包まれ、装着する。バリアジャケットはFateのランサーと服装を黒にし、ラインを赤にしたものだ。
ヘンリー「セットアップ。」
ヴォルケーノ「任せろ!セットアップだぜ!」
ヘンリーはオレンジ色の魔力光に包まれて装着する。
バリアジャケットは黒のズボンに赤いシャツ、黒茶色のコートを着た物だ。
これでDOG隊の体勢は整った。
零冶 「ピーちゃん、頼んだよ!」
ピーちゃん「OK!」
そう言ってピーちゃんがなのは達に突進する。なのは達はそれを飛んで回避する。
それを合図に全員がエリス達が行動した。
ヴィータ「おらぁああああ!!」
シグナム「はあああ!!」
それに応じてシグナムとヴィータが吶喊する。
エリス 「せいっ!」
キール 「ヒャッハァ!」
それをエリスとキールが受け止める。
ヘンリー「ショット。」
バライカ「インパクト!」
なのは 「させないよ!!アクセルシューター!」
ザフィーラ「させん!!」
なのはがヘンリーの放った魔力弾を撃ち落とし、ザフィーラはバライカの拳を受け止める。
はやて 「リィン!行くで!」
リィンⅡ「はいです!」
はやて 「ブラッティーダガー!」
リィンⅡ「ブリジットダガー!」
ピーちゃん「ボクを無視しないでよっ!」
零冶に向かって撃たれた深紅の短剣と水色の短剣、それぞれ15本がピーちゃんの((紫炎|毒炎))に焼き尽くされ、
爆発する。
フェイト「ソニックフォーム!」
その間にフェイトが高速で零冶に詰め寄る。その速さはルーキーの目では追えないほどだ。
零冶 「デュアルモード。」
ガキィン!
零冶はフェイトの刃を王牙双刃【土雷】で受け止めた。そして受け止めたと同時に電撃が走り、フェイトにダメージを与える。
フェイト「っく!電気の魔力変換!?どれだけ持ってるの!?」
零冶 「色々とね。さて、終わらせようか?」
フェイト「っ!?」
突如零冶の周囲から闇が溢れ、その闇がフェイトを包み込む。
零冶 「影忍流暗殺術・・・夜天強襲!」
フェイト「うあああああああっ!!」
視覚を奪われた状態での無数の斬撃。それに加えて電撃がフェイトの体を襲う。
そして闇が晴れると、フェイトは倒れた。
零冶 「・・・・?こんなもんだったか?」
だが、零冶はここで疑問を感じた。10年前と比べて殆ど魔力が変わっていなかったのだ。だが、今は模擬戦とは言え戦闘中。
余計な思考をすぐに消した。
エリス 「せいっ!はああああ!!」
シグナム「ぐぅううう!!(お、重い上に癖に速い!?)」
エリスの方を見ると、エリスがシグナムを押していた。
エリス 「まだまだですわ!!」
エリスは高速突きをさらに速くする。その速さは秒速6回突く程だ。
シグナム「ぐっ!!」
シグナムは攻撃を捌ききれずに少しずつダメージを受けている。そして、再び鍔迫り合いになった。
エリス 「そろそろ決めますわよ?ソーンバインド!」
シグナム「しまっ!?」
エリスは鍔迫り合いの状態から茨で出来たバインドを使用し、シグナムを拘束する。
エリス 「カートリッジロード!」
ローズ [了解よ!カートリッジロード!]
エリス 「いきますわよ!クイーンローズ!」
カートリッジを3本消費。ローズが白い魔力光を帯びてエリスは跳躍、無数の白い斬撃をシグナムに向かって飛ばす。
シグナム「な!?障壁が!?ぐぁああああ!!」
シグナムは身動きが取れないで直撃を受けてしまう。実はシグナムを拘束している『ソーンバインド』は相手の動きを
さらに抑制するために棘が付いている。その棘は抵抗すると痛い上に、相手の魔法構築を僅かに阻害するえげつない機能が
付いている
さらに、『クイーンローズ』には斬撃以外にももう一つ機能がある。それはカートリッジ1本ならただの斬撃だが3本消費した
場合、斬撃は対象に当たると爆発や霧散せずに対象を貫通したまま固定する、バインドに似た機能を付けていた。これは
カートリッジを多く消費してしまうので燃費が悪いが効果は高い。
そしてエリスが着地すると、シグナムは茨と白い薔薇に囚われていた。
エリス 「カートリッジロード。」
ローズ [カートリッジロード!]
そして再びカートリッジをロードする。ローズは白く輝き、エリスは左手を前に突き出してローズを後ろに引いた
体勢を取った。
エリス 「トラスト・・・」
そして、足に魔力を溜めて、一気に爆発させる。
エリス 「ファング!!」
エリスは一瞬でシグナムを貫き、後方で静止する。そしてローズを露払いすると、
パキャァアアン!と音を立てて茨が崩れ、白い薔薇が散る。辺りは白い薔薇の花弁が舞っている。
そしてシグナムは倒れた。
エリス 「・・・ふぅ。流石に副隊長といった所かしら?私がダメージを負うなんて早々ありませんことよ?」
よく見ると、エリスも僅かだが、所々に傷を負っていた。
バライカ「はあああああ!!」
ザフィーラ「うおおおおお!!」
一方バライカ達は拳を打ち合ってドンッと、辺りに衝撃波を飛ばしていた。
ザフィーラ「鋼の軛!!」
バライカ「なっ!?」
地面から白い刃の様な物が飛び出し、バライカを貫こうとした。バライカはバク転して後方へ退いたが、その間にいくつかの
刃がバライカを掠めた。
バライカ「っく!やってくれたわね!」
ザフィーラ「本気を出さない奴が悪い。」
バライカはこれまで殆ど技や魔法を使ってない。唯一使っているのが身体強化のみであった。
バライカ「・・・そうね。なら・・・・その身で味わうといいわ。カノン!!」
カノン [カートリッジロード!]
カートリッジを1本消費してバライカの手甲と足甲が深紅に輝く。また、全身に魔力を効率よく循環させて身体強化をする。
ザフィーラ「む!?させるか!鋼の軛!!」
ザフィーラがバライカを止めようとするが、既に時遅し。
バライカ 「遅い!!」
バライカは身体強化によって速度が3倍になり、地面から飛び出す刃を悉く回避して駆け抜ける。
ザフィーラ「何っ!?」
バライカ「当たらなければどうという事は無いわ!!」
バライカの機動は読みづらく、一向に当たらない。そして目の前に迫り、バライカの拳が迫る。ザフィーラは障壁を
展開して防いだが、
バライカ「リジェクトォオオ!!」
ザフィーラ「うおおおおお!?」
バライカは障壁ごとザフィーラを殴り飛ばした。その上に、一撃でザフィーラの障壁に大きな亀裂が入る。
バライカ 「瞬速!」
バライカはソニックムーブに似た移動魔法を行使し、飛ばされたザフィーラの後方へ回り込む。そしてザフィーラにアッパーカットする。
ザフィーラ「がっ!?」
ガラスの割れる音を立ててザフィーラの障壁が砕け、ザフィーラの巨体が上空に飛ばされる。
バライカ「まだまだ!エアフィールド!」
バライカはミッドチルダ式の魔法陣を空中に多数を展開する。それは丁度ザフィーラを囲うように球状に展開された。
バライカはその内の一つに跳躍して足場にする。ザフィーラは何とか体勢を立て直そうとするも、体に受けたダメージで
思うように動かない。
バライカ「オフシュート。」
そして足場に着地してカートリッジをロードする。今度は5本を消費し、それぞれの足場にバライカの分身が現れた。
バライカ「奥義・・・」
全てのバライカが構える。そして、ザフィーラが落下した場所にいる本体が蹴り上げた。
バライカ「((鞠打剛殺陣|きくだごうさつじん))!!」
蹴り上げた先に次のバライカが殴り飛ばす。ただそれをひたすら繰り返し、容赦なく叩きのめすフルボッコ技。一度決まると
立ち上がる事は不可能な程のダメージだ。
そしてザフィーラがリタイアした。
バライカ「ふんっ、後悔することね。」
次にキール。
キール 「中々やるじゃねぇか、チビ助!」
ヴィータ「誰がチビ助だゴラァ!!良い度胸じゃねぇか!叩き潰してやるぜ!!」
キールはヴィータを挑発する。それにヴィータが乗って攻撃を仕掛けるが、逆に返り討ちにされていた。
キール 「はぁっ!リーチはこっちが長いんだ!どうするチビ助ぇ!」
ヴィータ「こんのぉおおおお!!チビ助言うなぁあああああ!!カートリッジロード!!」
アイゼン[ヤボー!!]
ヴィータ「ラケーテン・・・ハンマァァーー!!」
ジェットで威力を上げた一撃をキールに向かって打つが、それも回避される。
キール 「遅ぇ!!ゲイボルグ!カートリッジロードだ!」
ゲイボルグ「おうよ!派手にやろうぜ!!」
カートリッジを1本消費し、ゲイボルグが蒼く輝いた。
キール 「いくぜぇ!
ガガガガガガガガガ!!!
ヴィータ「うああああああ!!」
秒間10発という驚異的な速度で高速の突きを繰り出すキール。さらに、突き出すと同時にゲイボルグの先から魔力刃が
飛び出し、ヴィータを蜂の巣にしていく。
それも終わると、ヴィータは地面に倒れていた。
キール 「楽しかったぜ!嬢ちゃん!」
ここでヴィータはリタイアした。
そして、ヘンリーの方は・・・
ヘンリー「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・。さすがは・・・エースオブエースと言ったところか?勝てる気がしないな。」
なのは 「はぁはぁ・・・ふふふ・・・・ありがと。」
ヘンリーはなのはに苦戦していた。いや、もう敗北寸前まで追いつめられている。
ヘンリー「まさか・・・魔力弾を全て撃ち落とされる上に、近接戦闘までエース級とは思わなかったな。」
なのは 「それはこっちのセリフだよ?ヘンリー君って言ったっけ?自己紹介でセンターガードって言ってたけど、まさか近接戦闘を
ヘンリー「別に私は近接戦闘が出来ないとは言っていない。」
なのは 「いやいやいや!!ヘンリー君の近接戦闘って、フロントアタッカー並、それも隊長陣並に強いからね!?」
なのはも多少は息を荒げていたが、経験の差なのだろうか・・・ヘンリーを見事あしらい、追いつめた。
なのは 「それじゃ、そろそろ終わりにしようか?なんかこっち側が危ないみたいだし。」
ヘンリー「っく!(やはり待ってはくれないか・・・・。ここまで・・・だな。)」
なのは 「それじゃ、いくよ!エクセリオン・・・バスt「ファイナルデストロイヤー!!」きゃあっ!!?」
そしてヘンリーが最後の足掻きに魔力を集中しようとしたとき、突然上空から漆黒の砲撃がなのはを襲った。
その威力はなのはのスターライトブレイカーを凌ぐほどのもの。それを不意打ちで直撃したのだから、なのはは耐えきる事が
出来ない。
ヘンリー「・・・・助かりました。隊長。」
零冶 「ああ。危ないところだったな。」
ヘンリー「はい・・・・申し訳ありません。」
零冶 「気にするな。なのはやフェイト、はやてはミッド最強と言っても過言じゃないほどの実力者だ。悔しいなら
これから強くなれば良いさ。」
ヘンリー「・・・はい。」
ドォオオオオオオン!!
零冶がヘンリーを慰めていると爆発音が聞こえた。そちらを見ると、ピーちゃんが口から紫炎を吐き出し、辺り一帯を
火の海に変えていた。
そして、その周辺にははやて達が倒れている。
その光景に零冶達は冷や汗を流していた。
ヘンリー「隊長、あれは・・・・。」
零冶 「ああ・・・・・・キレているな。」
よく見ると、ブレスを吐き出した後も口から紫炎が漏れていた。恐らく、はやて、とリィンの攻撃で追いつめられて
キレたのだろう。
ヘンリー「隊長、あのお炎は拙いのでは・・・?」
零冶 「心配するな。こんなこともあろうかと解毒薬は持ってきている・・・。」
こうしてDOG隊と六課の模擬戦は終了した。
この時のシミュレーターの損害が激しく、請求書を見たボースは頭を抱えたそうな・・・・。
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