シャマル「・・・・はぁ・・・はぁ・・・はぁ!」
とある廃墟でシャマルは息を荒げていた。
シャマル「・・・・もぅ、何処がCランクよ!Sランクって言われた方がまだ納得できるわよ!」
最初はリィンⅡと居て、スバルとティアナがやられる前になのは達に連絡して援護に向かわせようとした。だが、
零冶が足止めしているようで、こっちに向かう事が出来ないでいた。
スバル達がやられると相手はすぐにこっちへ向かってきたので、シャマルが囮になり、リィンⅡを逃がした。
エリス 「見つけましたわ♪」
シャマル「っ!?こ、のっ!」
そこへエリスが現れる。シャマルは必死に抵抗して逃げるが
バライカ「ほらほら、背中ががら空きよ!」
シャマル「しまっ!?きゃあっ!!」
シャマルは後ろに回り込んだバライカの渾身のストレートによって吹き飛ばされる。
シャマル「あ・・・・うぅ・・・・。」
シャマルは壁にぶつかり、そのまま気絶した。
エリス 「やっと倒せましたわね。まったく・・・ちょこまかと逃げ回りますから手間が掛かりましたわ。」
バライカ「そうね。」
ドォ・・・ォォン。
すると、少し離れた所で爆発音が聞こえた。
バライカ「あの方角は・・・・ヘンリーも派手にやっているわね。」
エリス 「ええ、そのようですわね。それでは私たちも隊長と合流しますわ。」
ドオォォン、ドオォォォン。
再び爆発音が聞こえた。今度はヘンリーの方角とは別の場所から。よく目を凝らしてみると、黒色や桜色、金色の
魔力光が見えていた。その魔力の大きさは目を見張る物だった。
バライカ「・・・・・あの中に飛び込めと言うの?」
エリス 「・・・・気が引けますけれど、仕方ありませんわ。」
バライカ「・・・・大丈夫かしら?」
エリスとバライカは若干顔を引き攣らせながらも戦闘が行われている場所へ向かった。
シミュレーター場 南西部
なのは 「見つけたよ!零冶君!」
フェイト「いくよ、零冶!」
零冶 「・・・やっぱり居たか。」
零冶は今、スターズ分隊とライトニング分隊の隊長陣4人と相対している。
ヴィータ「覚悟は出来てんだろうな?零冶!」
シグナム「昨日みたいに遅れは取らんぞ?」
ついでにシグナムとヴィータの額に青筋が浮かんでいる。多分、挑発した事を怒っているのだろう。
零冶 「いや・・・あのな?挑発したのは新人どもにランクが全てじゃない事を教えるためであって「やかましい!」
・・・・えー?」
ヴィータ「零冶・・・てめぇ、今朝ははやてと一緒に寝てたそうじゃねぇか?ああ?」
シグナム「しかも、主はやては下着にワイシャツ一枚というあられも無い姿だったそうだな?」
零冶 「何で知ってるんだ!?」
どうやら怒っているのは挑発した事では無かったようだ。
ヴィータ「なのはに聞いたんだよ!!」
零冶がなのはを見ると、なのはは苦笑していた。
零冶 「(あいつ・・・後で訓練をしてやろうか?)」
零冶はなのはへの報復を誓った。
ヴィータ「それに私だって零冶と一緒に寝たかったのに///」
零冶 「何で皆はそんなに怒るのか俺には解らんのだが・・・?」
ヴィータ「・・・・・・アイゼン。」
アイゼン[ヤ、ヤボー!]
ヴィータの底冷えするような声にアイゼンもたじろいだ。
ヴィータ「ギガント・・・シュラァァーーーク!!!」
零冶 「え?ちょっ!いきなりかよ!?」
ヴィータは零冶に向かって巨大化したアイゼンを振り下ろす。
零冶はルナをエムカムトルムに変え、障壁を張りながらエムカムで防御する。
零冶 「ぐうぅ!お、重い!?」
その一撃は昨日とはまるで違った。
ヴィータといえども心は乙女。乙女を怒らせると通常の3倍の力を発揮するのだ!
零冶 「はぁはぁあぁ・・・。あ、危なかった。エンカウント早々でリタイアは格好悪いぞ?」
ヴィータ「・・・っち。耐えきったかよ。」
ヴィータもこれで倒せると思っていないので、落胆はしていない。
なのは 「ヴィータちゃん・・・今日は何だか恐いね?」
フェイト「うん・・・・。」
なのはとフェイトもちょっと引いていた。
シグナム「休んでいる暇は無いぞ!!」
そこへ、シグナムも加勢した。シグナムは零冶に斬り掛かる。
零冶 「ルナ!デュアルsうおっ!?」
零冶もルナをモードチェンジしようとしたが、ピンク色の魔力弾と金色の魔力刃に中断される。
なのは 「私達もバカじゃないからね。そう簡単にはやらせないよ!」
フェイト「覚悟!」
そして魔力弾の雨が零冶に襲いかかる。魔力弾の数は一度に180発前後。そのどれもが追尾機能が付いており、
なのはとフェイトの最大数でもある。
さらに、魔力弾を上手くコントロールし、シグナムとヴィータに当たらないようにしてある。
さすがは隊長陣。これ程までの連携はそうそう見れるものではない。
零冶 「ちょ・・・これは・・・以外と・・・キツイ・・・ぞ!?」
零冶は魔力弾と斬撃、打撃を躱す。だが、零冶もただ躱しているだけではない。
零冶 「(・・・・・・見えた!!)」
それは魔力弾の穴。ほんの僅かな穴を零冶は的確に見抜き、反撃する。
シグナム「ぐっ!」
ヴィータ「うあっ!?」
零冶はシグナムの斬撃を躱し、腕を掴む。そして、シグナムをヴィータに投げつけた。
そして出来た僅かな隙を零冶は逃さない。
零冶 「ルナ、インファイトモード!」
ルナ [了解!インファイトモード!]
そしてルナを手甲に変え、縮地でなのは達に肉迫する。
なのは 「は、はやっ・・・きゃあっ!」
フェイト「なのは!?うぐっ!?」
零冶はなのはとフェイトを殴り飛ばした。さらに、
零冶 「カオスショット。」
簡易的に生成した魔力弾で追い打ちする。簡易的なので、バレットの時より大幅に威力が下がるが、それでも一般の
魔導師から見れば脅威である。
零冶 「・・・ふむ。あ~あ、コレを使うつもりは無かったんだがな。」
零冶はインファイトを使う事になってしまったのに驚いた。
ただ、ロキと連携を組んでいるならまだしも、連携レベルが上がったなのは達を手加減で相手するのは難しいので
使わざるを得なかった。これにはやてが加わると更に面倒だ。
それでも零冶のインファイトモードが引けを取る事は無いのだが。
ヴィータ「こんのぉおおおお!!」
シグナム「はぁああああ!!」
そして体勢を立て直したシグナムとヴィータが再び零冶に向かってくる。
零冶 「ふんっ!」
シグナム「がっ!?」
零冶の瞬速の拳がシグナムの顔面を捕らえる。
続いてヴィータに回し蹴りを叩き込んで再び吹き飛ばす。だが、
なのは 「レストリクトロック!」
フェイト「リングバインド!」
零冶 「っ!」
シグナムとヴィータに気を取られていた為、なのはとフェイトの魔法に気がつくのが遅れて捕まってしまう。
特になのはのレストリクトロックは最強の捕獲魔法。いくら零冶でも簡単には抜け出せない。
なのは 「これで!」
フェイト「終わりだよ!」
そしてなのはとフェイトが零冶に斬り掛かる。
零冶の場合は一度でも有効打を当てられればその場でリタイアとなる。
よって、これは零冶にとってピンチでもあるのだが、零冶は
零冶 「・・・・ふっ。」
ニヤリッと笑った。なのはとフェイトは何で笑ったのか解らなかった。
そして攻撃が零冶に迫る、が
ヒュッ ドンッ!
なのは 「えっ!?」
フェイト「なっ!?」
突然、3つの黒い影が二人に差し掛かったかと思えば、二人と零冶の間に紅い槍が突き刺さる。
なのはとフェイトは突然の攻撃に怯み、動きを止めてしまう。その瞬間、
なのは 「きゃあっ!?」
フェイト「うあっ!?」
二人の周りに数十の魔力弾の雨が降り注ぐ。その後すぐになのはの左脇腹とフェイトの右脇腹に衝撃と痛みが走り、
左右に飛ばされ、建物に激突した。
そして、零冶の目の前に3人が立っていて、さらに一人が降り立った。
エリス 「遅れて申し訳わりませんわ。」
バライカ「獲物がやたらと逃げ回るので遅れました。」
キール 「だけど、ちゃんと役目は果たしたッスよ。」
ヘンリー「司令部にもダメージを与えてきました。」
それは零冶が率いるDOG隊のメンバーだ。
零冶 「気にするな。近くにお前等が居たのは知っていたからな。」
キール 「あ、やっぱり知ってたッスか?」
エリス 「まぁ、だから余裕な表情でしたのでしょうけど。」
4人が相変わらずだと関心していた時、
シグナム「相変わらず容赦が無いな。」
ヴィータ「出鱈目もいいとこだぜ。」
なのは 「にゃ~・・・・痛かったの。」
フェイト「あぅ・・・。」
なのはとフェイト、シグナム、ヴィータが立ち直った。さらに、
はやて 「みんなー!大丈夫か!?」
リィンⅡ「援護にきましたですよ~!」
ザフィーラ「・・・大丈夫か?」
はやて、リィンⅡ、ザフィーラも合流した。
零冶 「来たか・・・。なら、ピーちゃんでも呼ぼうか?」
なのは 「・・・ピーちゃん?」
はやて 「なんか・・・えらい可愛ぇ名前やな?」
フェイト「ちょっと・・・見てみたいかも。」
なのはとフェイト、はやてがちょっと期待して零冶の召喚を待っていた。
零冶 「我が意に集いし友よ。その身を例えるなら白き薔薇。美しくも毒々しい棘を持つ飛竜。」
そして零冶の後方に魔法陣が現れる。
零冶 「そして吐き出すは全てを焼き尽くすの死炎。何人も生き長らえぬ紫炎。」
そしてとてつもない威圧感に全員が息を呑む。
零冶 「古の龍をも打ち倒す樹海の主よ!我が前に立ち塞がる者を排除せよ!来い!
そして現れるのは白い体に紫の棘を生やした竜だった。
ピーちゃん「うぅ~ん、呼んだ?零冶。ボク、眠いんだけど?」
零冶 「あー、悪いな。ちょっとだけ力を貸してくれ。」
ピーちゃん「う~ん・・・まぁいいや。」
零冶 「ありがと。」
そしてそれを見た三人は
なのは 「ちょっと待つの!!」
フェイト「ちょっと待って!!」
はやて 「ちょっと待てや!!」
なのは 「こ、これがピーちゃんなの!?」
フェイト「だ、騙された・・・。」
はやて 「明らかに名前と姿が一致しとらんやろ!?」
抗議した。
零冶 「俺は一度もそんなことは言ってないぞ。それに、案外コイツも結構可愛い所があるんだぞ?」
3人 「・・・・・・。」
3人が若干引いていた。
まぁ、初めてエスピナスを見て可愛いと言う奴は普通はいない。
バライカ「・・・可愛いわ。」
ここには居るが・・・・。
さて、そろそろ真面目になってもらおう。
そして六課最強メンバーとDOG隊とピーちゃんが構える。
ヘンリー「ここからが本番。」
キール 「ああ。例え、相手がどんなに強くても」
バライカ「私達DOG隊の名に掛けて」
エリス 「全力で打ち倒しますわ!!」
ピーちゃん「ボク、頑張るよ!」
方や最強のエリート部隊と竜。
なのは 「こっちにもプライドがあるんだよ!」
フェイト「それに、あの子達も見ている。」
はやて 「せやから、簡単には負けられへんのや!」
方や最凶のエリート部隊。
滅多に見られる事が無い最強と最凶の戦い。
はやて 「みんな、行くで!!」
六課 「うん!(おう!)(はいです!)」
両者に譲歩は無い。
零冶 「いくぞ!!」
DOG隊「了解!(おー!)」
そして両者が戦って無事に済むのだろうか?
・・・・・・主にシミュレーター場とその修繕費が・・・。
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模擬戦に時間が・・・。