No.483778

魔法少女リリカルなのは DevilStrikerS ーつかの間の休息ー

DevilStrikerさん

十六話目です。

2012-09-14 16:49:51 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1518   閲覧ユーザー数:1496

ギルバーとの遭遇の後、悪魔達の動きが突然止まった。

それにより、世界は概ね平和であった。

 

 

 

 

ーーーだがそれは嵐の前の静けさでしかないーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

出動が特としてないため皆、悪魔との戦闘のシミュレーションや個人のスキルを上げる訓練をする事に専念できた。ちなみにバルダはというと…

 

「バルダは物覚えがいいから戦闘経験を積むためシグナムさんと模擬戦ね」

 

「わかりました」

 

なのはからシグナムと模擬戦をするよう言われた。

 

「という訳で、よろしくお願いします。シグナムさん」

 

「ああ。こちらこそよろしく頼むぞ。さあ、やるぞバルダ」

 

こうしてシグナムと模擬戦を始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「はああっ!!」」

 

 

 

 

ーーガキィィン!!ーー

 

 

 

 

「ふむ、動きがだんだん機敏になってきたな。それに剣に振り回されてもいない…どんどん強くなっていくな、バルダ」

 

「Ha!まだまだいけますよ!」

 

先程から数分間、バルダとシグナムは激しい剣劇を繰り広げていた。

 

「Break down!!」 

 

ダンテから真似た神速の無数の突き…ミリオンスタッブを放つバルダ。シグナムはそれをレヴァンティンで弾き、または障壁で防ぐ。しばらくその攻防が続く。

 

「ッ!」 

 

そろそろ疲れてきたのか バルダの攻撃に隙が生じた。それをシグナムが見逃すはずがない。シグナムはカートリッジをロードさせ紫電一閃を放った。 

 

「紫電…一閃!!」 

 

「くっ!」 

 

隙を突かれたバルダはかわす事はできずこのまま攻撃を受けてしまうと思ったその時………… 

 

〈プロテクション〉

 

 

 

 

―――ガキン!!――― 

 

 

 

 

「ッ!!」 

 

アベンジャーが咄嗟に障壁を展開してシグナムの紫電一閃を防ぐ。

 

〈ブラスト〉 

 

そして障壁を爆発させ、シグナムから距離をとる。

 

「いいパートナーに恵まれたな。あのままだとまずプロテクションは破壊されていただろう」 

 

アベンジャーの判断に賞賛するシグナム。

 

〈全く、世話の焼けるマスターだぜ〉

 

「わりぃ、アベンジャー。というかシグナムさん、紫電一閃使うって容赦ないですね!?」 

 

その一方、アベンジャーに謝りながらも、バルダは容赦ないシグナムの攻撃に不快感を露わにする。 

 

「そう言うな。これでも私も結構危ういんだ」 

 

シグナムはバルダの文句を否定する。

 

 

 

――キーンコーンカーンコーン…――キーンコーンカーンコーン…――

 

 

ちょうど、昼のチャイムが鳴り響く。

 

「なんだ、もう昼か。それでは今日はここまでだ」 

 

「ありがとうございました!!」 

 

訓練が終わり、食事にするため食堂へいこうとすると……… 

 

「バルダ、ちょっと待ってくれ」 

 

シグナムに呼び止められた。そしてシグナムは少々恥ずかしそうに

 

「今日、ピザを作ってくれないか?」 

 

と、頼まれた。どうやら以前馳走になったことで気に入ったらしい。

バルダはシグナムのその様子に少し微笑み、了承した。 

 

「わかりました。あっ、そうだ。なんなら皆にもわけようかな?」

 

「それはいいな。だが大丈夫なのか?結構大人数だぞ」 

 

バルダの提案には賛成するが心配するシグナム。

理由は大人数でもてなす事だが、それ以上にスバルとエリオの食べる量だ。あれは常人の何倍かは食べるからだ。

 

「まあなるようになるでしょ」 

 

だがバルダは気楽に言い、ピザを作るため食堂へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして数十分が経ち、食堂では……

 

 

 

 

「「「美味しい�!!」」」

 

 

 

 

「ほんと、確かに美味しいわこれ…」 

 

「うん、今回も良い味だ」

 

バルダが作ったピザに大満足のなのは達。

 

「しかしまあバルダが作ったなんてなぁ。味付けもええし、シグナムも気に入るはずやわ」 

 

料理好きのはやてが感心する。 

 

「本当に何でもできちゃうね」 

 

フェイトは少し悲しげに言う。実はフェイト、バルダが何でも簡単にこなしてしまうため保護責任者としての役目が果たせず、少々挫折しがちである。 そんなフェイトを必死に励ますなのはとヴィヴィオ。 

 

「大丈夫だよフェイトちゃん。フェイトちゃんはちゃんとやれてるよ」 

 

「フェイトママ、元気出して」 

 

フェイトの落ち込みようを見て何か悪い感じがしたバルダはこう言った。

 

「フェイトさん、そう落ち込まないで下さい。俺は感謝しているんですよ。あなたが保護責任者になってくれて」 

 

「…本当に?」

 

フェイトは半信半疑に聞く。

 

「ほんとほんと。まあこんな俺を受け入れてくれたみんなもだけどね」 

 

バルダは微笑みながらそう言った。 

 

「けど…」 

 

なかなか頑固なフェイト。

 

「あ�、もうそんな顔しない。せっかくの美人さんが台無しだぜ?」 

 

バルダが悪戯っぽく言うと、

 

「び、美人さん///」

 

美人という自覚がないのか、フェイトの顔がものすごく真っ赤である。

 

「なんだ、自覚ないんですか」

 

残念そうに呟くバルダ

 

「だ、だって普段そういうこと言われたことないから///」 

 

バルダの呟きが聞こえたのか、恥ずかしげに言うフェイト 

 

「ヘイヘーイ、だからってワーカーホリックってのは良くないと思うなぁ。それにみんな美人でかわいいんだからさ、恋の一つや二つ見つけなよ」

 

バルダは両手を広げ、周りにウインクした。バルダの言葉に皆顔を赤くする

 

「「私達が…///」」 

 

「「美人

かわいい

だなんて///」」

 

「なかなかええこと言うてくれるやないか//」

 

バルダの言葉に照れるなのは達。

 

「まあね、昔のある世界の人がこういってたそうだ。[命短し人よ恋せよ]戦いよりも1人の人間を幸せにするという意味を込めた、ある戦国武将の想いだよ」 

 

「「「へぇ��」」」 

 

フォワード陣は感心しているが、なのはやはやて達は首を傾げる。

 

「なかなかええ言葉やけど、昔の言葉にそんなんあったかな?」 

 

「さあ?」

 

「そりぁそうだ。だって今さっき思いついたんだから♪」 

 

「「「えええええ!!?」」」

 

バルダの発言に驚くフォワード陣。そして、と頷いている隊長陣。 

 

「いやーみんなの反応が面白くってさ、つい」 

 

「少し、頭冷やしてみる?」 

 

「うお!?なんだ!?スバルさんがなんか凄い威圧感を放ってる?!」

 

スバルの放つ威圧感にバルダ。

 

なのは以外の隊長陣は(これはいらんとこまで受け継いじゃったな�)と思っていた。

バルダはなんとか宥めようとするが、スバルの威圧感に押され、上手く言えないでいた。

 

「(くっ、なんだこの威圧感は!?まるで悪魔と……いや、これはまた違った威圧感だ。もしかして怒ってる?なら謝らないと……けどこの状況でどう謝る??)」

 

するとテーブルに置かれているピザを見てこう言った。

 

「そ、そうだ!ピザのおかわりいります?良ければまた作ってきますけど…」

 

それは物(食べ物)で釣るという方法だった。

 

「…本当?やったぁ!ありがとう!!」 

 

すると案外上手くいった。

 

「そんじゃ、これから作って来まーす」 

 

こうして危機を脱したバルダはそそくさと調理場へと向かった。 

 

「(普段絶対怒らない人に限って怒ると怖いってのは本当だったなぁ。よし、これからは気をつけよう)」

 

そう堅く誓ったバルダであった。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後……

 

 

 

「バルダ!もう一回おかわりいい?」 

 

「あっ!僕も!!」 

 

「もう勘弁してぇーー!!」

 

スバルとエリオにおかわり地獄を味わったバルダだった。

 

 

 

 


 

 
 
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