~第23話 †旅行記 漢中移動編†~
洛陽を出て数日、当初の予定より大幅に遅れております
まぁ時間限定とかじゃないからいいんだが
久しぶりの野宿ははっきりいって身体がきついな
やはり小さくてもどっかの村で寝る方が気が楽だわ
小さな物音で起きてしまうからなぁ野宿は・・・
ぐっすり眠れてた日々が懐かしいぜ
それはさておき・・・今ここはどの辺りだろうか
洛陽から長安(ちょうあん)経由じゃなく南下して西に出たから
そろそろ上庸(じょうよう)に入った位だと予想するんだが
いかんせん・・・集落すら見つからん!
今日も野宿か・・・
白炎(びゃくえん)は野宿の方が走れるし
餌は豊富にもらえるから嬉しいらしいです
俺も動物になりたい・・・
野宿する日々がさらに数日
いい加減人と会話したいです
白炎も返事はしてくれるんだけど
俺の独り言が多いせいでここ数日は返事すらしてくれない
背中には乗せてくれるから大丈夫なんだろうけど不安でしょうがない
ため息をつきながら今日も平原をぱっからぱっからいってると
かなり先に黒い煙が立ち上ってる・・・賊か?
俺は白炎の手綱を強く握り締めて、白炎に指示を出す
早く、速く、駆けろ!
俺の独り言がよっぽどうざかったのか思いっきり走る白炎は輝いて見えるぜ
視界に広がっていく黒い煙
そこには邑であったはずの姿だった・・・
くっ・・・遅かったか!
生存者はいないか俺は邑の中へ入っていく
邑の中を歩いていると
「賊め!またきたのか!!」
「もうお前達にやるものないぞ!」
「一人できたのか身の程知らずめ!!」
と数人の男達が手に農作業の道具であろうものを持って俺を囲む
生存者は思った以上にいるみたいだな・・・良かった
「待ってくれ!俺は旅の者だ!何もしないから武器を下げて欲しい!」
俺がそういうと
俺を囲む男達の中から一人じいさんが出てきた
「その言葉、真であろうな?」
「なんなら、この武器を預けてもいいぜ」
そういって俺は背中に横向きに下げてある斬馬刀「白虎牙」を地面において
腰に差してあるトンファー「島津」も地面に置く
置いた後に俺は両手を頭の後ろで組んでおく
「皆の衆!この者は大丈夫だと判断してもよろしいか!」
「問題無し!」
「異存無し!」
「済まぬな旅の人・・・ここは1日前に襲われたばかりでの
若い女と子供が攫われて、食料も取られて気が立っておったのじゃ」
「なるほど・・・その賊達はどこへ帰っていった?
俺は多少腕には自信がある、出来る限りの事はしたい」
「し、しかし・・・」
「良いではないか長老」
声がするほうを振り返ると、黒に少し青が混じったような髪の色に
簪(かんざし)をたくさん刺した、着物を胸元まではだけさせて
足もふとももまで見えるほど開き
ハイヒール?と思うばかりの高さの下駄を履いた女の人が居た
ええ、ぶっちゃげ花魁です・・・ここ中国だよね?
「しかし太夫様・・・」
「く・ど・い・ぞ・長・老
あたいが一緒に着いていけばこの若造が傷ついてもすぐ治せるわ」
「それでは太夫様に危険が・・・」
「あたいがその辺の賊にやられるとでも?」
視線をギラっとさせて長老にその他の男たちをだまらせる
かなりの胆力あるなぁ・・・しかし太夫てまんまやん!
治せるってことは気功とかまさかこの時代に医者か?
はっ!?こいつがまさか華陀(かだ)なのか?!
俺が思考の海に入ってると、腕を引かれる感触が
「ぼーっとしてるんじゃないよ!
さっさと賊を退治しにいくよ!」
「お、おう・・・!」
「そういうことだ長老、ちゃっちゃっといってくるから
残った米をしっかり炊いてまっとくんだよ!」
「わ、わかりました太夫様!」
「坊主も、あたいが美人だからっていつまでもぼーっとしてんじゃないよ!
ほらほら賊は待ってくれないからね!」
「俺の名は白(はく)っていうんだ坊主じゃねぇよ姐さん!」
「はん!生意気な奴だねぇ、気に入った!
あたいは太夫っていうしがないゴットヴェイドーの一人さ
傷を負ったら格安で治してあげるよ!」
ゴットヴェイドーだと・・・これは幸運だな
この人との伝手に教祖の張魯(ちょうろ)と仲良くなれるようにせんとな
まっ今は邑の人達を助ける方が先決だよな
これがまさか俺がゴットヴェイドーと親密になるキッカケになるなんて
このときは全く予想してなかったんだぜ?
あとがきっぽいもの
とりあえずゴットヴェイドーを登場・・・
本来なら華陀といきたいんですがやはり段階が必要ですよね?
一応オリキャラです!
それと前回のコメントでの武器の命名についてありがとうございますっ
皆さんの意見を取り込んで? 白虎牙 と トンファーにも 島津 とつけさせてもらいました
shirouさん eitoguさん アルヤさん ありがとうございますm(_ _)m
こんな駄文ですが、次回もお付き合い下さいませ
Tweet |
|
|
25
|
4
|
追加するフォルダを選択
この物語はオリ主メインの外史です
その他にもチート・ご都合主義・オリキャラなどが多数含まれます
苦手な人はご遠慮下さい
大丈夫な人は駄文にお付き合い下さいm(_ _)m
続きを表示