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第五十四技 新婚生活その2「挨拶回り」
キリトSide
昨日はみんなが結婚祝いに宴会をしてくれたのだ。
そのときに俺とアスナはしばらく前線から離れる事も伝えており、みんなもそうした方がいいと言っていた。
そういうわけで俺とアスナは朝食をとりながら今日の予定を考えている。
「キリトくん。せっかくだし、ご近所さんにご挨拶とかしておこうよ」
「そうだな、そういうのもしておいたほうがいいよな」
「うん。それでそのあとはこの辺りを探検しよう」
「(クスッ)ああ、そうしよう」
俺達は朝食を終えると出かけることとなった。
ご近所といっても一軒ごとにそれなりに離れているので大して家を回るわけでもなく、精々四軒といったところだ。
回り終わったところで俺はこの層の主街区の『コラル』の村に
「アスナ。村のほうに知り合いがいるから、挨拶にいこう」
「キリトくんの知り合い? どんな人なの?」
「アスナもよく知ってるよ。いるだろ、俺達の身近に夫婦が…」
「え? あ、そっか。あの人達だね」
そう、昨日もあったあの二人だ。
俺達はよく知る二人の家に向かった。
―――コンコン
扉をノックすると中からパタパタと走ってくる音が聞こえた。
―――ガチャッ
「は~い。どちらさま…あら。キリトくん、アスナさん」
「こんにちは、ティアさん」
「こんにちは。引っ越しの挨拶にきました」
「あらあら、これはご丁寧にどうも」
中から出てきたのはティアさんだった。
ここは結婚しているシャインとティアさんの自宅なのだ。
二人はコラルの村に住んでいるのでこうして挨拶にきたわけだ。
「二人とも上がっていって。そろそろお昼だし、
「え、でも…」
「アスナ。ティアさんの言葉には甘えたほうがいいよ」
「そういうことです♪」
「それなら、おじゃまします」
俺達はティアさんについて家へと上がった。
「や、キリト、アスナちゃん。いらっしゃい」
「よう、シャイン」
「おじゃまします、シャインさん」
シャインはテーブルの椅子に座って新聞を読んでいた。
俺とアスナに気付くと声を掛けてきたので、こちらも挨拶を返した。
「挨拶に来てくれて折角だからお昼に誘ったのですけど、よかったですか?」
「もち! ありがとな、挨拶に来てもらって」
「近所ってわけでもないけど、近場に住んでいるからな…。昨日はありがと、嬉しかったよ…」
「いいって。昨日も言ったけど、俺達の時も祝ってくれたからな」
シャインは照れくさそうに言ったが、やっぱり嬉しそうだ。
「そうですよ。あ、私お昼作りますね」
「わたしも手伝います」
「それではお願いしますね」
ティアさんとアスナは二人でご飯を作ってくれるらしい。
二人とも料理の味が違っていて、それぞれ美味しいから楽しみだ。
「なぁ、キリト…」
シャインが真剣な表情で喋りかけてきた。
大体のことは察しがついているが、とりあえず聞くことにする。
「アスナちゃんにはお前の事、言ったのか…?」
「ああ、言ったよ。そのときにな………」
俺はアスナに全ての事を話した時のことを話した。
そのとき、黒衣衆も『狩人』であることは話しておいた。
「俺はあんな奴らとは違うって言ってた。すごく嬉しかったよ……ホントにさ」
「……はは、俺まで目頭熱くなってきた。アスナちゃんはいい娘だな」
俺達は少し感傷に浸ってしまった。
そうしているとどうやら料理が出来たらしい。
「おまたせしました♪」
「えへへ、上手にできたよ♪ 二人はなにを話してたの?」
アスナが聞いてきたので俺とシャインは顔を合わせて笑みを浮かべてから答えた。
「「俺達の嫁は可愛いなと自慢し合ってた」」
「にゃ/////////!?」
「あ、ありがとうございます/////////」
俺達の言葉にアスナは真っ赤になって言葉に詰まり、ティアさんも紅くなっている。
そのあとみんなで料理をおいしくいただいた。
アスナの作った疑似醤油などの味は二人とも絶賛していた。
昼食のあと、俺とアスナは辺りを探索しながら家へと帰り、日がな一日を過ごした。
キリトSide Out
To be continued……
後書きです。
今回はほのぼのでしたね。
次回は甘々のイチャラブでいくのでよろしくお願いしますねw
それでは・・・。
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第五十四話です。
今回の話はなんとなく書いてみました。
引っ越しの挨拶回りは大事ですよね・・・w
それではどうぞ・・・。