No.474551

ガンダム学園で僕と握手 009 月は出ているか<X>

レイガンさん

宇宙暦0093.シャアはアクシズの光に包まれ意識を失った。だが、気がつくとシャアは見知らぬ世界にいた!その世界は、歴代のガンダムのキャラクターたちが学園を中心に生活している世界だったのだ!シリアス成分は少な目で、ほぼギャグのバカコメディ。キャラ崩壊なんて日常茶飯事!作品は1stなどの宇宙世紀作品を始め、平成4作品とSEEDや00などオールです。<>内に主な登場作品を記載しています。

2012-08-24 02:05:22 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1804   閲覧ユーザー数:1789

夜にひっそりと満月が真上に浮かんでいた。

今日も夜遅くまでバイトをしてしまったようだ。

「ああ…結構遅くなっちまったな」

ガロード・ランは走って帰宅していた。

「や、やめてください!」

「?」

ガロードは路地裏から聞こえた少女の声が気になった。

これがすでに運命であったことを彼は知らない。

「…何だ?」

ガロードは興味本位で路地裏へと入り、物陰へと隠れた。

そこで見たのは。

「離して! 私は貴方達とは行かない!」

「何を言っているんだ? 自分から路地裏に来たくせによー!」

「(あの女の子…絡まれてる!?)」

ガロードは拳を強く握った。

助けなきゃ、瞬時にそう感じた。

「待て!」

ガロードは意を決して不良たちの前に躍り出た。

「その子から手を放せ!!」

ガロードは不良たちへと駆け出し、女の子を掴んでる男にタックルをかます。

「ぐあっ!!」

「じゃーん! 天下無敵の高校生、ガロード・ラン様が来たぜっ!!」

「うるせー!」

しかしガロードは後ろから鉄パイプで殴られた。

「ううっ!!」

「ガロード!!」

「(…何で俺の名を…)」

ガロードは薄れゆく意識の中でそれが気になった。

 

 

 

 

「俺は情けない奴だ。女の子一人守れやしない」

「そんなことない」

「き、君は…!」

夢の中でガロードはあの少女に出会った。

「貴方は強い人…強い心を持った…」

「お、俺は…」

なお、地味にこの少女にガロードは惚れてしまっていた。

いわゆる初恋という奴だ。

「で、でも結局君を守れなかった! 一発でKOとか情けねーよな…はは」

「貴方は…私を助けたい?」

「あ、当たり前だろ!! 困ってる女の子、放ってはおけないよ! だから…」

「力が欲しいの?」

「ああ」

「…貴方がこれから一生残酷な運命を背負うことになっても?」

「ああ。ここで逃げたら、俺は一生後悔する」

「…分かった。あなたに、力を」

「え」

少女が両手をガロードに突き出したと同時に、ガロードは夢の世界から消えていった。

 

 

 

 

 

「…!?」

気が付くとガロードは地面の上に寝転がっていた。

しかもまだ不良たちの声が聞こえる。

あまり長く倒れてはいなかったようだ。

「くっ…頭がジンジンするな」

そう言いつつもガロードは立ち上がった。

「おいお前ら! 俺はまだ立ってるぜ?」

「何だと?」

不良たちはガロード達を一斉に見た。

「マイクロウェーブ、来る!!」

ガロードがそう叫ぶと、月から一筋の光がガロードを照らす。

それと同時にガロードの身体が装甲に覆われた。仮面ラ○ダーみたいな感じ。

「GX、参上!!」

「な、何だその格好は!?」

不良たちは呆気にとられていた、なおガロードもそうだ。

「でもかっこいいじゃんこれ!!」

だがガロードは喜んでいた。

「これからの俺は一味違うよ!!」

「あの痛い格好の奴に礼儀を思い知らせてやれ!!」

不良軍団がガロードを襲う。

しかし、今度のガロードは一味もふた味も違った。

次々と不良たちを蹴散らしていく。

「すごい…何て力だ!」

「ガロード…」

ガロードはものの数分で不良たち約20名を蹴散らした。

「はぁ」

疲れたガロードは変身を解いてその場にしゃがみ込む。

さすがに疲れたようだ。

「ま、君を守れてよかったよ」

「ありがとう…ガロード」

「ところで何で俺の名前を? 知ってたのか?」

「違う。感じたの、あなたを」

「俺を? …ま、よくわかんないけどいいや。君は何て言うの?」

「ティファ。ティファ・アディール」

「ティファ!! 今の光は!?」

そんなとき、サングラスをかけた男がガロードたちの目の前に現れた。

「あ」

「まさかティファ…」

サングラスの男はガロードを見つめた。

「この少年がGXになったのか」

ティファはコクリと頷いた。

「そこの少年」

「ガロード! ガロード・ランだ!」

「ガロード、私と共に来てもらおう」

「アンタは一体何者だ!?」

ガロードはサングラスの男に腕を掴まれ、反射的に抵抗した。

「ジャミルだ。ジャミル・ニートだ」

「え? ニート?」

「名字がニートなだけだ!!!!!」

ジャミルは心の底から叫んだ。

「まあいい。私もお前に一つ質問がある」

「何だよ」

「月は出ているか?」

「は?」

「月は出ているのかと聞いている!!」

「見りゃわかるだろ!!」

ガロードの声が月にまで届きそうなくらいのヴォリュームだった。

当然近所迷惑でした。

 

 

 

 

 


 
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