No.461083

超次元ゲイムネプテューヌmk2+ BlackFateその21

久々の本編。え、誰も待ってない?サーセン。

本日の関係ない作者事情
※のほほんさんがアイドル過ぎてヤバい
※アイエフがシリアスメイカー過ぎてヤバい

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2012-07-28 14:56:24 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:1070   閲覧ユーザー数:993

~午前5時41分 ギョウカイ墓場 ゲート生成地点~

「え、何このアウェー感。私救援部隊って言ったばっかなのになんで出口際のボスみたいな雰囲気になってんのこれ。扱い酷くない?」

 

フロムが完全に悪役のような雰囲気になっていた。

フロムの背後には相変わらず禍々しいゲートがあり、何故かフロムが女神達の前に立ちはだかっているように見える。ネロとユニも完全に臨戦態勢だ。

 

「何が目的よ、あんた」

「いや今言っただろうに。救援部隊だって。迎えに来ましたよってばさ。」

「なら何故ノワねーさんを撃った!!!」

「条件反射。てかあれノワールだったのか、とりあえず撃ってた。」

 

平然と言うフロムに対しネロは既に激昂寸前。だが鉄機腕を付けて突っ込まないのは背中にネプテューヌがいるのと、ユニが制しているのが原因だった。

ブレイブのように人為的に戦闘用に作られたわけではなく、自分達のように女神でもなく唯の人間。なのに何に向けているかもわからない殺気は十分恐怖を誘った。

ユニは本能的に長寿なタイプなのかもしれない。

 

「…あんたが、味方だって証拠はあるの?」

「イストワール様がこうやってゲートを開いてくれたのが何よりの証拠だろう?」

「脅迫した可能性だってある!」

「大体さっきのだって何か飛んでたから撃ってた程度のものだ。元々女神救出援護っつう依頼だし。まぁ、さっさと帰ったほうがいいぞ。後ろから撃つなんてことはしねぇから帰れ。ノワールの奴は撃っちまったもんは仕方ないし私が回収する。」

 

だから早く行け、と言いたげにフロムは四人の横を通り過ぎて行った。

救出部隊と名乗る少女相手に、疑惑は尽きなかった。

 

「ノワねーさんを呼び捨て、不届き者が…!」

「……そいえばさ、なんであの子、ノワールの名前知ってるの?」

「………そういえば、そうですわね。」

 

女神は基本的に人前に姿を現すことはない、と言われている。

単に人間時の姿が知られていないだけだが、何故か名前も姿も知られていないのだ。(なお、別に隠しているつもりはないらしい)

だが、フロムはノワールという名前を知っていた。これが示す意味は、四人にはまだわからなかった。

とにかく、早く脱出しようとユニが言いだし、四人はゲートをくぐり、ギョウカイ墓場を脱出した。

それを確認したかのように、ゲートが閉じられ、その場には呻き声のような風が流れるだけだった。

 

~ギョウカイ墓場 ノワール墜落地点~

「……本当にノワールだし」

 

ゲート地点から数十m離れた場所に、ノワールはいた。

墜落したのだから頭から刺さってたりするのが滑稽だな、と思って探していたフロムだが、その予想は大きく裏切られることになった。

 

「ほう、こんなところに貴様のような雑種が現れるとは。(アタシ)に無礼を働いた愚者は貴様か?」

 

残骸に座っていたのだ。

ドヤ顔で、黒焦げで。ある意味地面に刺さっているより滑稽な姿を見たフロムは笑いを必死に堪えていた。

 

「ゲホッ、ああ失礼、あまりにもふざけた姿だったからつい吹き出しちまった。ご機嫌麗しゅう女神ノワール。ついでに私にあっさり撃ち落された雑魚ワール。」

「面白いことを言うな雑種。良いぞ、死ぬことを許す。」

 

ノワールの肩の上に突然現れた剣がフロムに向けて射出される。

軽く横に動くだけで避けられるその剣を、フロムは迷うことなく銃を向け、撃ち落す。

爆風で互いに視界が遮られるも、ノワールは剣を、フロムは榴弾を迷うことなく撃ち出して相殺し続ける。

フロムの持つグレネードライフルが弾切れしたと同時にノワールを剣を飛ばすのをやめ、徐々に爆風が消えていく。

 

「おいおい、一瞬見ただけで装弾数計算してたなテメェ…」

「当然。(アタシ)は神だ。そのような銃など、見ただけでわかる。相当な改造品だな。」

「わかってて全部撃ち落させやがって…マジムカツクわテメェ…!」

「だが貴様は成し遂げたであろう?」

「ウッゼェ…!」

 

両手に持ったグレネードライフルを地面に突刺したフロムは続けて巨大なガトリングガンを取り出した(どこから取り出しているのかは不明)。

一つだけでフロムより大きいそれを両脇に抱え、ノワールに向けた。

 

「答えることを許すぞ雑種。何故(アタシ)に牙を向いた。」

「それは撃ち落したことかね。それとも殺されなかったことかね…。まぁどちらにしろ変わらないことは一つある。元々私が受けた依頼は女神の救出だが…んなことはしったことじゃあない。お前を殺すためだけに今まで生きてきたんだよ、ノワール!!」

「神を殺すか。うぬぼれるなよ雑種。貴様が誰だろうが………!?」

「…ん?」

 

互いに殺気立ってきた所に、予期せぬ乱入者が現れた。

 

「・・・・・・・・・」

 

ネプギアだ。

ふらふらと、誰も見えないかのようにフロムとノワールの間を通って行った。

 

「ネプギア…!?」

「……まだいたのか」

 

「・・・・・・」

 

ふらふら、ふらふら。

意識があるかどうかも怪しい足取りのネプギアを見て、ノワールは溜息をついた。

 

「興が冷めた。今日は見逃してやろう雑種。」

「あ゛?逃げるかノワール……!」

「勘違いも甚だしいな雑種。こいつが居ては満足に戦うこともできん。」

「だったらなおのこと好都合だ……!私はテメェを殺せればそれでいい!」

「ならばそこで遊んでいろ。(アタシ)はこれ以上貴様と遊んでいるほど暇というわけでも無い。」

 

ノワールが手を振った瞬間、フロムの周りに数えきれない数の剣、槍、その他諸々の武器がフロムに先端を向けていた。

フロムを中心にドーム状に配置された結果、フロムからはノワールもネプギアも、外の様子が一切見えなくなり、徐々に遠ざかる足音しか外の状態の判断材料がなかった。

 

「ふざけんな…ふざけんじゃねぇぞノワールゥゥゥゥゥ!!!!」

 

絶叫と同時に大量の武器がフロムに向けて発射。それを迎撃したか次々とその場に爆音が響きだした。

 

~ゲート地点~

「神たる(アタシ)を置き去りにするとは、痴れ者どもが……」

 

全く動く気配がないネプギアを背負う(ついでにフロムを放置した)ノワールはイライラしていた。

地面に地を付けることを好としない(というより神は見上げるものということで高いところにいたがる)ノワールがネプギアを背負って徒歩で歩いていること、そして既にゲイムギョウ界に戻るためのゲートが消えていたことに対してだ。

三年ほどつるされていたため出力もそこまで上がらない以上にそもそも女神化を維持させることすら難しいはずなのだがノワールは気力か根性かその辺のもので女神化を未だ維持していた。

 

「・・・・・・・・・」

「…ええい、あの古書め……」

 

ネプギアは相変わらず息をしているのかすら怪しいほどに動かない。

この状態のネプギアを見れば10人中7人ほどは死んでいると判断するだろう。

そのネプギアを文句言わず(表情は嫌そうだが)背負っているノワールはもしかしたら優しい部類なのかもしれない。

 

「致仕方あるまい。あの古書が再び扉を開くのを待つしか「そのまえに死ぬってことを換算に入れておけ糞女神!」ぬっ!?」

 

突然の大声と共に、フロムが飛び出し、ノワールの顔面に銃口を付きつける。

それに反応したノワールも掌を向け、首筋や喉に剣が召喚され、互いに一瞬で命を奪える状態になった。

だが黒焦げ打撲のノワールと比べてフロムは身体の所々に剣が刺さり、銃を握る手も微かに震えている。

満身創痍、とまではいかなくとも重症だった。

 

「ほう、雑種にしては早かったではないか。褒めて使わすぞ。」

「褒美はテメェの命で頼んでやるよ…!」

「出来るか?その震えた指先で。」

「ああできるさ。ここで引けないような糞野郎じゃあ復讐はできねぇよ…!」

「ほう。ならば神たる(アタシ)が聞いてやろうではないか。貴様は何故神に歯向う。」

「10年前…!異常種によるラステイション襲撃の時だ…!」

 

フロムの発した一言に一瞬ノワールが眉をひそめる。

が、フロムは気にせず、ノワールに銃口を向けながら話を続けた。

 

「あの事はメディアのド畜生共の話では女神が急行するも迎撃隊は全滅した……だが…。残念ながら証拠隠滅が足りてなかったな…。」

「……!!!」

「私の名はフロム……!あの時テメーに殺された迎撃隊の娘だ……!!!!」

 

血走った眼でノワールを睨みつけるフロム。

殺意や憎悪以外の感情を感じられないその顔に、ノワールの様子が徐々におかしくなっていく。

 

「ぁ……アアアァァァァァァァァアアアアァァァァアァアアァァァア!!!」

 

ネプギアを投げ捨て、頭を抱え悶えるノワール。

突然の豹変に一瞬フロムも一瞬怯む。

 

「ワタ、ア、ワタシハアタシハアタシハアタシハ」

「…どういうことだおい……!」

 

ぶつぶつと呟きだしたノワールにフロムすら引き始めている。

少しずつ周りにフロムに向けた剣が増加し、今にも放たれようとかたかたと音を立てて震えていた。

 

「ああそうかい、それが本性かノワール……!」

「アタシハカンペキダアタシハカンペキダアタシハカ「ネプギアシュートッ」ッ!?」

「……!?」

 

今にも発狂しそうな(ある意味すでにしている)ノワール向けてネプギアが飛んできた。そして激突した。

両名、地面に落下して倒れた。あまりにも突然かつシュールな光景にフロムは唖然としていた。

そして同時に思っていた。【何だこの超展開】と。

 

「ふぅ危ない危ない。このねぷ子さんの機転のお蔭で助かったね救援のひ「何をするか貴様ァ―――!!」ねぷぁー!!!!???」

 

戻ってきたのか、ドヤ顔のネプテューヌがそこにいた。背後にはゲートも開いている。イストワールはどうなっていることやら。

それはともかく、ネプテューヌに投げられた(?)ネプギアがノワールの手によってネプテューヌの元に戻った。投げられるという手段で。

 

妹は投擲武器かお前ら、とフロムはもう完全に冷めていた。

 

「どうでもいいからお前ら帰るぞ。」

「あ、ごめんネプギアお願いー。」

「つか何で戻ってきたんだムラサキ。女神化もしないで。」

「エネルギー不足的な。ね?」

「知らねぇよ。」

 

フロムがネプギアを引きずり、ネプテューヌはしたり顔で、ノワールは暗い顔で。

シュールとしか言い様のない四人の脱出で、第三次ギョウカイ墓場侵攻作戦は幕を閉じたのだった。

~同時刻 ラステイション スラム地下~

暗く、無機質な地下通路を一人の少女が歩んでいた。がすとだ。

 

「……。」

 

がすとが歩みを進めるにつれて、通路の端に何かが転がっているものが見え始める。

形状はさまざま、例外なくある紅い水たまり。それが【そういうもの】なのは誰が見てもわかるだろう。

進路上にもあった【丸い物】もがすとは気にせず蹴り飛ばす。

とん、とん、くちゃ、と紅い水を撒き散らしながら丸い物は壁にぶつかり、べちゃという音と共に紅い水たまりに落ちた。

 

そんなことは気にも留めず、がすとは歩き続ける。

数分歩き続けた後、着いた部屋には四つの大きなカプセルが設置されていた。

一つは紫、一つは黒、一つは緑、一つは白。

それぞれのカプセルの中に女神の装甲を付けた少女の姿があった。

 

「キャストリーム、グリス、エクシス、キュー……。素体申請から早1年。ついに来た……。さーて、どうがすと好みに改造してやろうか……。時間は腐るほどある、ゆっくりやろうじゃないですの……。ケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケ♪」

 

がすとの怪しい笑い声が暗い地下に響き続けていた。

~本日のキャラ紹改~

ノワール:主義者は折れやすいものだ。自分を正当化しなければならないからな。

 

ネプテューヌ:ネプギアを投げたのは咄嗟の判断らしい。残骸とかなかったのだろうか。

 

がすと:マジェコンヌ以外の事件は大体こいつのせい。

 

先代四女神:後の(作者含む)色々な人たちのトラウマメイカー。主にベール逃げて


 
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