No.456653

生身で勝つる異世界の聖機師 3話

神佐武郎さん

死ぬ間際、念願の「神語の書」を手に入れた真紅。
書かれている事、書き込んだ事が実現する書に自身の欲望を書きまくり、生まれ育った世界に別れを告げ、異世界で好き放題する物語になるはず?
なのに聖機人に乗る予定がない・・・・

2012-07-21 10:05:16 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:2769   閲覧ユーザー数:2671

 

「危ないところ助けて頂き、ありがとうございます。おかげで助かりましたわ。私はマリア・ナナダンと言いますわ。よろしければ貴方のお名前を伺ってもよろしいかしら?」

空から落ちてきたかと思えば、あっという間に侵入者を制圧して侵入者を拘束している殿方へ声をかける。

手から光の球を出したり、どこからか剣のようなものを出したりと不可解な点は有りますが、まずは助けて頂いたお礼を言わなければなりませんわ。

聞きたいことは、その後でもよろしいですしね。

 

 

 

 

とりあえず、手に入れたであろう能力がどんなものか試したが・・・・うん、これは対人には酷過ぎる(汗

正直身体能力だけで行けたなぁ。魎呼の光弾とか光鷹翼の刀とかやりすぎた。

とりあえず、動けないように縛り上げるかと作業していると声をかけられる。

ん?マリア・ナナダン?あらら、まさかこんなところで会うとは。まあ、名乗られたのに黙んまり失礼かと思い「真紅」とだけ答えた。

このままだとあの色物女王と面会か、いろいろ面倒な事になりそうだな、と思考を巡らせていると

「あの?どうかなさいまして?」

名乗っただけで喋らないこちらに戸惑いながらも話しかけてくる。

「あー、ごめんごめん。ちょっと状況整理していてね。ナナダンっていうと王族の人かな。」

というと、彼女は身を強張らせる。しまった、いらぬ警戒を与えてしまったようだ。

しかし後の祭り、まずはこちらの話を聞いてもらうとするか。汚れないようシートを引いて座るよう促しながら話し始める。

「いや、そんな緊張しなくてもいいよ。別に君が王族だろうが平民だろうが興味はないから。それより此処はどの辺りかな?『この世界に』来たばかりだから、よくわからないんだよね」

分らないなんて大嘘である。しかし、聡い彼女のことだ強調した『この世界に』という単語だけ異世界人であることはわかるだろう。

今のままでも十分チートなので、乗せられるであろう聖機人は無くてもやって行けるとは思うが、動かせるとなれば何とかハヴォニア所属にできないか画策してくるだろう。

彼女がしなくても、間違いなく色物女王は仕掛けてくる。

まあね、ユキネスキーの俺としてこれからを考えるとマリアとも仲良くやっていければと思っているから所属しないまでもハヴォニア贔屓になるんだろうが。

「ここはハヴォニア国内の私の別荘の近くですわ。この世界ということは異世界から来られたということでしょうか?恩人の方に失礼なことを聞きますが、この時期召喚には適さない時期に当たります。これでも一国の王女として、大事にならないよう事態を把握しなければなりません。一体どのような形で召喚されたか、召喚者は誰かなど教えていただけませんか?」

思った通り彼女は賢い。さてと、どう答えたものかな。最初は自分の国を作ろうかと思ったけど、主要人物に会っちゃったし、うまく切り抜けても彼女からフローラへと話は入るだろう。そうなると此方からある程度の条件を示して進めれば、下手に策を巡らされるよりかは円滑に話ができるだろう。

「おけおけ、初めから話すからそんな構えなくてもいいよ。改めて俺は傀 真紅(かい しんく)、傀でも真紅でも好きな方で呼んでくれていいよ。君のことはマリアちゃんって呼ばせてもらうよ。堅苦しいの嫌いだけど王女さんを呼び捨てもなんだしね。」

「では真紅さんと。別に私は呼び捨てでも構いませんのに・・・」

「んー、そのうち機会があればね。で、こっちに来た方法だけど俺に召喚者はいないよ。時期については知らないけど俺には世界を渡る力があるからとしか言えないかな。」

自分のというより書の力でというのが正しいが、言わなくてもいい部分だろう。しかし、非常識極まりないこの発言にマリアは、

「なっ!召喚者がいないって、それに個人の力で世界を渡れるですって!?一体どういうことですの!」

「近い近い(汗)そんなに慌てなくても話すから。」ずずい!と此方に近寄るマリア。あまりの近さに思わずのけぞる。「し、失礼しましたわ///」と慌てて下がるマリアを見ながらちょっと、いや凄く勿体無かったと思いながら続ける。

どうやってこの世界へ来たのか、あの力はなんだったのか、こちらに来てからどうするか考えているときにマリアが襲われているのに気付いて文字通り跳んできたことなど、正直に全てを話せないのである程度誤魔化しながら説明する。

来たばかりでこの後の予定も無く、適当に旅でもしようかという話をすると

「でしたら、私のところに来ませんか?何のお礼もしないまま真紅さんを行かせては、お母様に怒られてしまいますわ。」

もちろん安全なところまで送っていくつもりだったので、このまま別れるつもりはなかった。ゆっくり身の振り方を考える時間もほしい。野宿をしなくてもいいことだし、ここはお言葉に甘えておくかな。

「じゃあ、少しの間お世話になろうかな。これからよろしくねマリアちゃん」右手を出しながらの意思表示に一瞬キョトン?としたあと

「ええ、此方こそよろしくお願いしますわ、真紅さん」と笑顔で握り返してきてくれる。

手柔らかいなーとか大分見当違いなことを考える俺は変態紳士なはずだ。いやまあ、これだけ可愛い子と手繋いだりしたら感触の方に意識行くって!

「それでは別荘まで案内しますわ」此方の心情をよそに案内を始めてくれるマリア。

ま、しばらく退屈しそうにないなと縛り上げた男達を引きずりながら付いていく。

 

 

 

続く(といいなぁ)

 

自分でも終わり方中途半端だと思いますが、何とか3話投稿。

iPhoneで書いてたらいきなりsafariが強制終了して書いていた分が消えた瞬間萎えました。

まさか、もう少しで書き終わるって3話目書いてる時に、他の作家さんも経験されているらしいデータが飛んだ状況と、忙しさにかまけて書かないでいたら当初書いていた分よりかなり内容が変わってるなぁ。

今作のヒロインと勝手に決めているユキネがなかなか出せない・・・次こそは!

と意気込んでもどうなることやらという感じで次回へ続く。

 

 

 
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