第11話 オルトロス
俺はまだ病院のベットの上にいた。
「それにしても、病院がこんなに暇だとは思わなかった」
俺は暇すぎるため洋に電話をかけてみた。
プルルルル
ちょっとすると洋が風邪気味の声で電話に出た。
「はい、どうしたの翔太?」
「俺は暇だからかけてみただけ。お前こそ何か声、風邪っぽいぞ」
「うん、ちょっと風邪引いちゃって」
「お前も災難だな。5階からダイブして病院送りでその次は風邪かよ。まぁ俺が言える事じゃないけどな」
俺も5階から落下して現在入院中だしな。
「あれ?誰か来たみたい、だからそれじゃあ」
「あぁ、また学校かスーパーで」
そう言って俺は電話を切った。
そしてしばらく時間が経つと俺のいる病室に訪問者が来た。
その人物はバーサーカーだった。
「あれ?バーサーカー何してるんだよ。こんな所で」
「お見舞い来てやったのに言う言葉かよ。せっかく弁当、獲ってきてやったのに」
「俺よりもそれなら弟たちにやってくれよ」
「もう、お前の弟たちには飯を食わせてきた。だから心配するな」
「へぇ~サンキュウなバーサーカー」
俺がそういうとバーサーカーは呆れたような顔で俺に向かい言った。
「あのなぁ烏丸、お前俺の本名知ってるか?」
「そういやぁ、知らねぇや。なんて言うんだよお前の名前?」
俺がそういうとやっぱり呆れた顔で俺に言う。
「俺の名前は、東雲壊破っていうんだよ。ちゃんと覚えとけよ」
「ふぅ~ん、わかった」
「お前、覚える気全くないだろ」
そういうとバーサーカーは「それは、さておき」と言い本題に入るみたいな感じで言ってきた。
「烏丸!!俺がお前の病室に入るとき不審な人物がいた。たぶんその人物はここにいる」
そういうとバーサーカーは病室の扉を開けた。
そうすると二人のナースが病室に倒れ込んできた。そのナースは昨日来たナースと同一人物だった。
「こいつらだ。お前の病室の前にいた不審な人物は」
バーサーカーはその二人を捕まえると俺の方につれてきた。
「バーサーカー大丈夫だよ。その二人は怪しい人じゃない。俺の友達だ」
俺がそういうとバーサーカーは不審そうに俺に質問してきた。
「友達?じゃあ何でナースの服を着てるんだ?」
「そ、それは、とてもシャイだから普通の姿でお見舞いに来るのが恥ずかしかったんだろ。そうだよなっ!」
俺がそういうと二人も「え....ええそうです(そうですわ)」と言った。
「まぁそれならいいか」
バーサーカーは二人の捕らえるのをやめた。
「バーサーカー、ちょっと席を外してくれないか。こいつらと話がしたいんだ」
バーサーカーはないも言わずに病室から出ていった。
その後メールで〔ちょっとお前の家まで行って来る。絶対に俺の弁当を勝手に食うなよ〕というメールが来た。
「さてと、何でお前たちがいるんだよ。てかお前たちは、誰なんだ!」
俺がそういうと長い髪の方が自己紹介をし始めた。
「わたくしは沢桔梗こっちは妹の沢桔鏡と言います」
「あれ?同じ名前?」
自然と口から漏れた俺の問いに梗は答えた。
「漢字は違います。わたくしは明智光秀の紋である桔梗のキョウ、妹は鏡と書いてキョウと読みます」
「へぇ~で俺に何か用があって来たんだろ?」
姉である梗が「実は......」という何か重めの空気で話し始めた。
俺はその空気に不信感を覚えながら話を聞いた。
「実は......」
なんか「あなたのことが前から好きでした」とでも言うかのように間を空ける。
「実は.......もう一度あなたの身体を測らせてください」
「へぇ??」
俺は意味が分からなかった。
「ですから、もう一度あなたの身体を測らせてください」
俺が戸惑っていると妹の鏡が「ちょっとタイムもらっていいですか?」と言ってくる。
「どうぞ」と俺が返すと何やらひそひそと話し始めた。
数分後
話がまとまったらしく今度は妹の鏡が話してきた。
「あなたのデータを調べてみたところ、ほとんどデータが無かった為、あなたの身体を測りたいと言うわけです」
俺はまだよく意味が分かってないが「そうですか。それじゃあどうぞ」と言ってしまった。
そうすると梗はメジャーを取り出し俺をベットに寝かせると俺の身体を測り始めた。
数分後
俺の身体を測るのは終わったらしく梗がメジャーをしまって俺に向かい。
「ありがとうございます」というと鏡も「ありがとうございます」と言う。
俺は、内心ホットしていた。
あんな状況に後、数分いたら俺はどうかなったいた。
沢桔姉妹が病室から出ようとすると梗が立ち止まって俺の方に向かってくる。
鏡も「姉さん。どうしたんですか」と言い向かってくる。
梗は不思議そうな顔で「これはなんですの?」と指を指す。
それは俺のあの部分、ここでは聖剣エクスカリバーとでも言っておこうか。
それに気づいた梗は後ろに下がろうとする。
その誤解を解こうと動こうとするとシーツがズレて俺はベットから床へと落下した。
「イテテテテ!大丈夫ですか沢桔さん」
俺はものすごくまずい状況にいた。
俺はベットから落ちたとき梗を巻き込みながら落ちていき今は俺が梗の上に乗りかかり今にも襲いますみたいな状況になっていた。
そして更なる悲劇が俺に降り懸かった。
俺の家に行っていたバーサーカーが帰ってきたのだ。
俺らの状況を見ると「お邪魔しました」と言い扉を閉めていった。
「おい!まてバーサーカーそんなんじゃないからな」
俺はそう言いながら梗の上から退くと梗はすぐさま鏡の元へ行った。
「鏡~どうしましょう。男の方とあんなことを」
「姉さん大丈夫です。これは不慮の事故ですから、あの方を見てください。もう土下座をしていますよ」
俺はこうするしかなかった。
男のプライドそんなもんとっくに捨てました。
「すいませんでした!!!!不慮の事故とはいえ本当にすいませんでした!!!」
沢桔姉妹も俺の行為に驚いたらしく一様許してくれた。
そして何分か沈黙が続いた。
その沈黙を破ったのは意外にも梗であった。
そしてその言ってきた言葉に唖然とする俺だった。
「あ.....あの~携帯は赤外線でデータ通信とかおできになる機種かしら?」
「へぇ?どういうことですか?」
「とりあえず交換いたしませんか」
俺は携帯を取り出し梗に渡すと赤外線交換をするとその携帯を妹の鏡に渡すと鏡は「わたしもですか?」と言うと「そうです」と梗が言う。
赤外線交換が終わると俺にその携帯を返すと俺に携帯を返した。
「それじゃあ、今度はスーパーで会いましょう。沢桔さんたち」
俺がそう言うと訂正するように梗が言ってきた。
「梗でいいですわよ。あなたも鏡でいいわよね」
「ええ、いいですよ」
「わたくしたちはあなたのことを何て、お呼びになればいいですの?」
「俺ですか、烏丸でも翔太でもどっちでもいいですよ」
「それでは翔太さんと呼ばせていただきます」
そういって沢桔姉妹は去っていった。
数分後
ニヤニヤした顔でバーサーカーが帰ってきた。
俺はそれを無視してバーサーカーの獲ってきた弁当を食ってその日は寝た。
次の日
俺はやっと退院できた、だが完全に直った訳ではない。
俺が家でのんびりしているとメールが来た。
そのメールは梗から来たものだった。
〔体の調子はどうですの?あなたと戦える日を楽しみにしております〕
そのメールを見終わると俺は寝てしまったようだ。
起きた時には十九時四○分だった。
「まずい、アブラ神の店の半値印証時刻が始まっちまう」
俺はあわてて着替えて家を出た。
後ろから「兄ちゃんどこ行くの?」と言う弟の声を無視して。
だが身体がなまっているため走るスピードはものすごく遅くなっている。
結局アブラ神の店に着いたのは半値印証時刻がちょっと過ぎた頃だった。
俺が店にはいると目に飛び込んできたのは今にもやられそう槍水先輩の姿だった。
俺が弁当コーナーに着く頃には先輩はやられていた。
「わたくしたちを、追ってきてくださいまし。そして、必ずや、倒してくださいましね」
梗は笑うように、そして、どこか泣くような声で、言った。
「さぁ、行きましょう。姉さん」
「ちょっと待てよ!!まだ俺が残ってるぞ」
そう言うと沢桔姉妹は弁当を獲るのをやめて俺の方を見る。
「翔太!!なんで翔太がここにいるんだよ。けがは?」
「安心しろ、大体は直った」
沢桔姉妹は俺の方を見て戦闘態勢に入った。
俺も少し前に出て戦闘態勢に入る。
後ろの方から狼たちがざわざわ何か言っている。
「まさか『狼殺し(ウルフスレイヤー)』と『オルトロス』の戦いが見れるなんて」
「でもウルフスレイヤーはけがを負っている」
そんな狼たちの声を無視しながらいつもの台詞を言う。
「さぁ狩りの時間だ」
こうして壮絶な戦い『狼殺し(ウルフスレイヤー)』VS『オルトロス』が始まった。
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「俺は最低の二つ名の狼だ」
烏田高校に転校して旧友である佐藤洋に出会う。佐藤の所属する部活「ハーフプライサー同好会」で起きるいろいろな出来事。それがこの物語の始まりである。
自分に文才がないのでわかりにくいところもあるかもしれませんが頑張りますのでよろしくお願いします。