No.456017

IS(インフィニット・ストラトス)―皇軍兵士よ気高くあれ―

珠鋼さん

帝国海軍航空隊『特務零戦隊』に所属する桐島春樹は、祖国を、そして大切なものを守るため、命を賭して戦い、戦場にその命を散らした。だが、彼は唐突に現れた女神(自称)により、新たな世界に転生させられることとなる。そして彼は新たな世界でもう一度戦場を駆け抜ける。そう、全ては大切なものを守るために。 ※オリ主・オリ設定ものです。その手の作品が苦手な方、またオリ主の設定に対して「不謹慎だ!」と思われる方は戻ることを推奨します。基本は原作に沿って話を進めていきますが、所々で原作ブレイク上等という場面があるかもしれませんし、所々でおかしな点が見受けられるかもしれません。それでも構わないという方は本編へどうぞ。

2012-07-20 00:03:30 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1138   閲覧ユーザー数:1117

 

 

 

第02話 異変の始まり

 

 

 

 

 

 

2025年1月下旬―日本某海域上空―

 

 

雲一つ見当たらない、澄み渡るような蒼穹を一つの影が飛んでいた。

 

もっとも、飛んでいるとはいえ、その影の形は航空機のものではない。

 

より正確に表現するとしたら、その影の形は人間よりも一回り大きい人型、それも見る者によっては中世の鎧を彷彿させるような形状をしている。

 

 

 

 

『インフィニット・ストラトス』

 

 

 

 

それがこの飛行鎧の名称だ。

 

通称『IS』とも呼ばれるこの機械は、今からおよそ10年前、ある一人の女性科学者が宇宙空間での活動を想定して開発したマルチフォーム・スーツである。

 

しかし、その開発目的とは裏腹に宇宙進出は遅々として進まず、挙げ句の果てには“とある事件”を契機に、世界各国はこぞってISを兵器へと転用し、ISは“世界最強の高機動兵器”の地位を不動のものにした。

 

それはISの登場から10年経過した今でも変わらず、世界各国はISの研究・開発に莫大な予算と心血を注いでおり、科学者や研究者たちは連日連夜実験に明け暮れている。

 

ちなみに、現在この空域をISが飛行している理由も“そこ”に起因していた。

 

「ブースター、スラスター、ともに異常無し。………最初にこの試験飛行を引き受けた時は“ハズレ”掴まされるんじゃないかって冷や冷やしたもんだけど、これだけ高性能なら、私も休日返上して引き受けた甲斐があるってもんだわ」

 

各種センサーの数値に目を走らせながら、操縦者たる少女は上機嫌に言った。

 

この言葉からも分かる通り、少女は現在IS用の新型スラスターの運用試験を行っている。わざわざ洋上を飛行しているのもそれが理由だ。

 

(それにしても、まさか燃費を向上させつつ機体性能を飛躍的に上昇させるなんてね。さすがは姫川重工、倉持技研と双璧を成す企業だけある)

 

思考しつつ、少女は良い意味で驚嘆していた。

 

何せ、これまで少女が試験で使用してきた試作品といえば、燃費や性能等に課題が残る欠陥品ばかりだったのである。

 

きっと今回もそうだろう。そう考えていた矢先に件の新型スラスターである。それは驚きもする。今までの試験と技術者たちの試行錯誤が実を結んだのだから。

 

(数値はほとんどノルマをクリアしてるし、燃費も予想以上に良い。それでいて機体の安定性を損なうようなことも無く、何より出力を抑えた状態で従来の全速力と同じ速度が出せる。まだ試験段階とはいえ、この新型スラスターは最高傑作と言っても過言じゃないわね)

 

そう考えると、嬉しさでついつい表情が弛んでしまう。

 

まぁ今の今までスラスター関係に欠陥を抱えたままだったのだから当然と言えば当然だろう。実際、彼女自身スラスター関係に不備があったせいで散々苦汁を舐めさせられてきたのだから。

 

(あとは私がこのスラスターを扱い切れるかだけど、その辺は今後の訓練次第ね。あぁ、実戦での運用が待ち遠しい)

 

思考すればする程、少女の表情もますます弛んでいく。これでも試作機のテストパイロットに選ばれる程のエリートなのだが、今の彼女の表情からはそのような空気は微塵も感じられなかった。

 

もっとも、表情は弛んでいても各種センサーに向けている目は至って真面目なものだし、周囲の状況把握は決して怠っていない。なので別段問題となるようなことも無いのだが、端から見ると若干“痛い”人間見えてしまう感も否めない。

 

そんな彼女だったが、試験飛行事態は特に問題無く進み、後は彼女が飛び立った厚木航空基地に帰投してデータのチェックと報告書の作成を残すのみとなった。

 

丁度その時だ。ISの秘匿回線に一通の通信が届いたのは。

 

「通信受諾。こちら“姫川”香織二等空尉です」

 

通信が届くやいなや、少女―姫川香織―は瞬時に表情を引き締め直し、ISの回線を開く。

 

すると、間髪を容れずに、若干の焦りを含んだ若い女性の声が送られてきた。

 

『こ、こちら厚木航空基地指令部。姫川二尉、試験は中止です。速やかにその空域から離脱してください』

 

オペレーターと思しき女性が僅かな時間さえも惜しいと言わんばかりの勢いで一気呵成にまくし立てる。それは端的に言って、事がそう簡単でないことの表れでもあった。

 

「中止? ち、ちょっと待ってください。一体何があったんですか?」

 

オペレーターの口振りからして、現在この空域ないしその近辺が尋常ならざる状況に置かれていることは理解できる。

 

だが、分かっているのはそれだけ。現時点では何が原因でこんな騒動が起きているのか皆目検討もつかない。

 

そして、原因が分からなければ対処のしようがないし、この空域を離脱するにしてもどの方角に向かって飛べばいいのか分からないのでは話にならない。

 

『は、はい。先程こちらのレーダーがそち………北東………地……膨d……エネ………反応……認しま……』

 

「え!? なんですか!? ノイズが酷くて全然聞こえないんですけど!?」

 

『と…かく………域…危険………一刻………退避……くだ』

 

その通信を最後に、回線からは耳障りなノイズ音しか聞こえなくなった。

 

「うそ………切れた……」

 

思わず、呆然を呟く。

 

その後、何度か周波数を弄ったり、通常回線に切り替えるなどして再度通信を試みたが、厚木基地に繋がることなかった。

 

(何だってのよ。本当にもう………)

 

心の片隅に一抹の不安や苛立ちを抱きつつも、愛機のセンサーやレーダーから送られてくる情報を隈無くチェックし、周辺に何か異常が無いか、並び通信が回復していないかを確認していく。

 

だが、何度確認してみても不審な点は見つからず、通信も未だにノイズしか聞こえない状態とあって、不安と焦燥と苛立ちばかりが蓄積していった。

 

「…………くそったれ」

 

未だに進展の見られない状況に対し、姫川は吐き捨てるように呟く。

 

まぁ全力を尽くして原因の究明に力を注いでいるのに、未だ何が起こってるのかすら分からないのだから仕方ないことではあるが。

 

(いっそ、このまま厚木基地まで一直線で帰投してやろうか)

 

厚木基地からの通信からおよそ五分、未だ周辺空域で何も起こっていないし、何かが起こる兆候すら見られない。

 

そのこともあり、姫川は割りと本気でそのようなことを考え始めていた。

 

だが―――――――

 

 

 

 

――――警告! 付近にて原因不明のエネルギー反応を補足。

 

 

 

 

「っ!?」

 

突如鳴り響いた愛機からの警告音声が、一瞬にしてその考えを拭い去った。

 

(ついさっきまで何もなかったじゃない!!)

 

心中で悪態をつきながら、姫川は愛機の表示したエネルギー反応の表れた座標点を確認、すぐさまそちらに目を向ける。

 

直後、彼女はあまりの光景に思わず絶句した。

 

「何よ………あれ…………」

 

ようやく出てきた言葉はたったそれだけ。無理もない、彼女の見た光景はそれ程までに衝撃的だったのだから。

 

「なんで………なんで空に“穴が開いてる”のよ…………」

 

呆然と呟く彼女の視線の先、現在地より数キロ程離れたその空域には、蒼穹を穿つようにして、歪で巨大な“穴”が存在していた。

 

直径はおよそ30m前後、形状は穴という表現に相応しくほぼ円形だが、その円の縁は絶え間無く波打つように蠢いており、それ合わせてバチバチと紫電が走っている。

 

これだけでも充分異常、充分恐怖を誘うような光景だが、何よりも異常で何よりも恐怖を誘うのはその穴の色だ。

 

暗黒、という表現すら生ぬるい。その穴を満たす色はさながら“闇より暗き深淵の闇”と言ったところだろうか。明らかに普通の色とはかけ離れた色をしている。

 

(ただ見てるだけだってのに、それだけで吸い込まれそうになるわね。まるでブラックホールみたい)

 

たが、本家のブラックホールとは異なり、強力な力によって引きずり込まれるというような事態は一切ない。少なくとも現時点においては。

 

(敢えて言うなら“ただそこにあるだけ”って様子ね。まぁ途方もない位膨大なエネルギーの塊には変わりないんだから、ただ鎮座してるだけでも困るんだけどさ)

 

今はまだいい。だが、もしこの高エネルギーの塊が一気に爆発するようなことがあれば“こと”だ。

 

仮に爆発するような事態になればどんな被害がもたらされるか、それはこの穴のエネルギーの総量が核兵器およそ二千発以上の爆発エネルギーと同等であると言えば理解して頂けるだろう。

 

(白騎士事件の時と同じ、いやそれ以上の危機じゃない!!)

 

白騎士事件

 

かつて世界各国の軍事基地が何者かによって一斉にハッキングされ、制御不能の核ミサイル2341発が迎撃手段の一切を封じられた日本に向かって殺到してきた事件である。

 

(あの時は突然現れた白騎士とかいう化け物ISのおかげでなんとかなったけど、今回はそんな奇跡も起こりそうにないし、早くなんとかしないと)

 

既に穴のエネルギーは何がきっかけで爆発するか分からないくらいにまで高まっている。最早時間の猶予は残されてはいない。

 

ちなみに、通信妨害は件の穴を中心に発せられているので、今の彼女には応援を要請することも本土に現状を知らせることもできない。言ってみれば完全に“詰み”の状況だった。

 

「ああもう! 私にどうしろって言うのよっ!!」

 

苛立ちを露に姫川は叫ぶ。しかし、そんなことをしても事態が好転するはずがない。それでも彼女は叫ばずにいられなかった。

 

そして、次の瞬間。彼女が最も恐れていた事態が現実のものとなる。

 

 

 

 

――警告! 高エネルギー反応、急速に増大中。緊急離脱を推奨!

 

 

 

 

「っ!!」

 

愛機からの報告を受け、姫川は最大出力でスラスターを噴かし、件の穴からの退避を試みる。

 

(少しでも、少しでもこの穴から遠ざからないと!)

 

このまま最大出力でスラスターを噴かし続ければ、確実にスラスターはオーバーヒートを起こす。良くて使用不能、悪くて爆発と言ったところだろうか。

 

だが、もうそんなことなど言っていられない。少しでも穴から遠ざからなければ、彼女は愛機もろとも消し炭になるのだから。

 

(早く、早く!)

 

焦燥と不安ばかりが姫川を突き動かす。

 

それに対し、彼女の愛機は主の望みを叶えるかの如く、これまで出したことのないような速度を叩き出し、現在地点からの離脱を図る。

 

だが、一歩遅い。

 

 

 

 

 

 

ゴォウンッ!!

 

 

 

 

 

 

刹那、途方もない量のエネルギーを有した大質量の爆発が大気を震わせ、それによって発生した空気の津波が退避中の姫川を容赦なく襲った。

 

「キャアァァァァァッ!!!」

 

あまりの衝撃に抗うこともできず、なすがままに吹き飛ばされる。

 

当然だ。台風を軽く凌駕する程の衝撃波を背後からまともに食らったのだから。逆にこの衝撃を前に踏み止まれる方がおかしい。

 

「ぐぅっ、こんのぉぉぉぉぉッ!!」

 

だが、ただのパワードスーツならいざ知らず、今彼女が纏っているのは現行兵器の頂点に君臨するISである。いつまでもなすがままというわけがない。

 

「うぉりゃぁぁぁぁっ!!」

 

気合一喝。声を張り上げ、半ば無理矢理体勢を建て直す。

 

無理な姿勢から力を入れた為か、若干姫川の身体に負担がかかったが、彼女も彼女の愛機もこれくらいでどうにかなる程脆弱ではない。

 

「止ぉまぁれぇぇぇぇっ!」

 

再度声を張り上げるとともに、愛機に搭載されているスラスターを全て逆噴射させて速度を減速させる。

 

それでも慣性の法則に従って十数メートル程後退したが、それ以上は衝撃に流されることもなく、姫川とその愛機はそこでようやく停止した。

 

「し、死ぬかと思った…………」

 

息も絶え絶えに、姫川は思わず呟いた。

 

そして、同時にふと思い出す。あの穴がどれ程のエネルギーを内包していたのかを。

 

「………ちょっと待ってよ。今のが“核兵器二千発以上と同等のエネルギーの爆発”だっての?」

 

当初、彼女の愛機が計測した数値は核兵器二千発以上の爆発エネルギーと同等、あるいはそれ以上というものだった。

 

だとしたら、先程の爆発はどうだ?

 

確かに、あの爆発の衝撃は今までにないくらい凄まじいものだった。それは紛れもない事実である。

 

だが、この爆発は明らかに核兵器二千発なんてものではない。精々が核兵器一発ないし二発、もしかしたらそれすら下回っているかもしれない。

 

(もし数値と同じ威力だったら、私はもちろん日本本土だってただじゃ済まないはず、だとしたら消えた余剰エネルギーは一体何処に―――――)

 

そこまで思考を巡らせたところで、ISの秘匿回線に再度通信が入る。どうやら通信が回復したらしい。

 

「通信受諾。こちら姫川香織二等空尉です」

 

『こ、こちら厚木航空基地司令部!! 姫川二尉、無事ですか!?』」

 

通信を開くと同時に、先程の女性オペレーターが凄まじい勢いで捲し立ててくる。その勢いたるや先程の比ではなく、最早冷静さなど微塵も感じられなかった。

 

まぁ、当然と言えば当然だろう。僅かな時間とはいえ、貴重なISとその操縦者が同時に消息を絶ったのだから。これで騒ぐなという方が無理な相談だ。

 

「い、一応無事です。エネルギーが暴走した際に相当ぶっ飛ばされましたが、幸いISも私自身も特に異常はありません」

 

オペレーターの勢いに若干圧倒されつつ、姫川は出来るだけ冷静な口調で言葉を返す。

 

すると、先程から通信越しに伝わってきていた焦燥や不安が若干和らいだ。

 

『無事なんですね? 良かった………』

 

操縦者と搭乗機、双方の無事を確認した為か、オペレーターの女性は安堵の溜め息とともに思わずそんな言葉を漏らす。

 

だが、それも一瞬。直後には纏う空気を切り換え、普段の通信と同じ冷静沈着を体現したような口調で言葉を続けた。

 

『――先程起こったエネルギーの膨張と拡散はこちらのレーダーからも確認しました。一時拡散したエネルギーの影響によってレーダーが使用不能に陥りましたが、幸い本土への影響はほぼ皆無です。ですが…………』

 

そこまで言ったところで、オペレーターの口調が若干歯切れの悪いものに変わる。

 

(何? まさか一難去ってまた一難ってわけ?)

 

どう考えてもその可能性が高い。少なくとも良い知らせでないことは間違いないだろう。

 

そして、その予想は物の見事に的中していた。

 

『エネルギー反応がレーダー上から消失するのと同時に、全く同じ座標点から新たな反応が感知されました』

 

その言葉を聞いた瞬間、姫川は僅かに眉をひそめた。

 

「新たな反応? それは一体どういうことですか?」

 

問いながら、姫川はISのハイパーセンサーによる視界補助を総動員して、周辺空域に不審な点がないか警戒する。

 

あんな非常識極まりない出来事があったばかりだ。もう何が起こったとしてもおかしくないし、いくら警戒してもし過ぎることはない。爆発による影響でレーダーが一時的に封じられている今ならなおのことだ。

 

『こちらもまだ情報が不足している状態です。ですが、レーダー上の反応を見るかぎり、この反応はISではありません。これは恐らく…………航空機です』

 

「は? 航空機?」

 

オペレーターの報告を聞いた瞬間、姫川は警戒も忘れて思わず目を丸くした。

 

当然だ。少し前ならいざ知らず、今はISが国防の要を担っている。いかに優れた性能を有していようと、航空機が領空侵犯するなど愚の骨頂以外の何物でもない。

 

(だとしたら、ただ迷いこんだだけ?)

 

一瞬そんな考えが頭をよぎったが、姫川はすぐにその考えを一蹴した。

 

事前にこの周辺一帯の空域には浸入禁止の知らせが行き渡っているはずだし、何かが接近してくればISや厚木基地のレーダーが知らせてくれるはずだ。

 

そして、何よりあんな爆発の直後に普通の航空機がやってこれるとも思えない。搭乗していたのがISだったからまだ何とかなったが、それは裏を返せばISでなければ問答無用で墜落コースまっしぐらだったということだ。爆心地から唐突に現れるなどあり得るはずがない。

 

(あぁもう。本当になんだって――――ん?)

 

その時、ふと視界の端を小さな“点”が横切り、姫川は思考を止めた。

 

(あれは、鳥? いや違う。あれは―――――)

 

点に訝しげな視線を向けつつ、姫川はハイパーセンサーの望遠機能を使って“点”を拡大していく。

 

そして、望遠機能で“点”の正体を確認した瞬間、姫川はあまりの衝撃に目を見開いた。

 

「うそ………何で、何であんな機体が…………」

 

『? 姫川二尉、どうかしましたか?』

 

動揺する姫川に対し、オペレーターが訝しげに問う。だが、今の姫川にはそれに答えるだけの余裕がなかった。

 

(一体何の冗談よ。これは………)

 

姫川が発見した“点”、その正体は確かに航空機だった。

 

だが、それはこの場において、いや、“この時代”においてあまりに場違いで、あまりに現実離れしたものだった。

 

「どうして…………」

 

ハイパーセンサーの写し出す拡大画像を見ながら、姫川は呆然と呟く。

 

「どうして、ここで“零戦”が出てくるのよ…………」

 

そこに映っていたのは、一機のレシプロ航空機。

 

旧帝国海軍が誇る名機、『零式艦上戦闘機』の姿だった。


 
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