ここは武力を行使する探偵。通称【武偵(ぶてい)】を育成する学校である【武偵校(ぶていこう)】
その武偵校の敷地の中を一つの自転車が爆走していた。
「って、なんで気がついたらチャリジャックの真っ最中なんだよ!イブももう少し時間ずらして俺を飛ばせよ!」
「その チャリには 爆弾 が 仕掛けて ありやがります」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・この頭の悪そうな声は横を走る拳銃を乗せたタイヤ付きのカカシみたいな乗物・・・・・・・・・・【セグウェイ】から聞こえてくる。
「チャリを 降りやがったり 減速 させやがると 爆発 しやがります」
この時代に人気のポーカロイドノ声
「助けを 求めては いけません。ケータイを 使用した場合も 爆発 しやがります」
本当に懐かしい。ここから始まったんだ。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・俺の武偵としての人生が。
そして、大切な人達との歩みが
「減速を 確認しやがりました 爆破しやがりますよ」
(って、感傷に浸ってる場合じゃないな~)
目線をセグウェイから女子寮の屋上の方に移す。
すると、そこにはたった今屋上から飛び降り、パラグライダーを開いた少女ーーーーアリアが映った。
「ほらそこのバカ!さっさと頭下げなさいよ!」
バリバリバリバリッ!
今まで【世界郡】通り俺が頭を下げるよりも早く、問答無用でセグウェイを銃撃し、そのまま突っ込んでくる。
「危ね~~~~~当たったら死ぬぞ」
が、そんなことは一切気にしないアリア
「そこのあんた!全力でこぎなさい!」
そして、そのまま一気に突っ込んでくるアリアにこちらからも突っ込み、すれ違いざまに抱きつく。
そして、
ドガアアアアアアァァァァンッッッ!!!
当たりが閃光と爆音に包まれ、そのまま体育倉庫にぶつかーーーーーーーーーー
「な!」
らずに、ポケットのバタフライ・ナイフでパラグライダーの紐を切り、アリアの頭を胸に抱きしめ空中で意味も無く4回転し、その途中でこっちに向ってきた7台の【UZI(ウージー)を乗せたセグウェイ】目掛けて7発の銃弾を放って破壊する。そして、体育倉庫の扉を蹴り破り跳び箱の裏に着地した。
それを間近で見ていたアリアは驚きを隠せない。
「あ、あんた一体何者」
「ふぅ~そんなことより、これをどうぞお嬢さん」
呆然としてるアリアに俺は自分のベルトを外し、爆風でホックが壊れ下着が丸見えになっていたので、スカートを上げベルトを付けてあげる。
「んな、な、なななななにゃ」
(かわいいな~アリア)
そういえば、どうして俺がヒスってるか気になる人もいるだろうから説明するとだな。
ぶっちゃけ好きな子のお腹に顔を押し付け、尚且つ(なおかつ)下着なんか見てしまってはヒスらない方がおかしいよな・・・・・・・・・・・・・って、誰に説明してるんだろ?
「ご、強姦魔!」
どうやら最終的に羞恥心から目をそらすためにそう言う結論に至(いた)ったようだ
「・・・・・・アリア。それは悲しい誤解だ」
俺は悲しそうにしながら、余計な一言を繋げる。
「高校生である俺が、小学生にセクハラ等するわけ無いじゃないか」
694回分の記憶のおかげで遊び心を得た俺は、心に余裕があると巫山戯(ふざけ)てしまうようになっていた。
「な!小学生・・・・・・こんな、こんな奴をわたしは・・・・こんな奴助けるんじゃなかった!」
ばぎゅぎゅん!
顔を伏せたかと思うと、すぐに足元に2発の弾丸を打ち込んできた。
「まて、すまない。小学生ではなく中学生だな。中学生は小学生と違って」
バンバンバンバンバン!
最後まで言う前に更に左右2発づつの弾丸が撃ち出される。
少し弄りすぎたかな?【今のアリア】には刺激が強すぎたようだ。
「 わ た し は 高 2 だ ! 」
銃口を頭に合わし撃とうとするアリアに一気に接近しその両腕を抑える。
「せい!」
しかし、アリアはそのまま俺を後方に合気道の要領で投げ飛ばし、背中の2本の刀を・・・・・・・・・
「あれ?」
抜けなかった
「お探しの物はこれかな?」
二本の刀を地面に突き刺しながら聞く
「いつの間に!でも、それなら!・・・・・・・・・・ってあれ?」
すぐに思考を切替、銃の弾倉を取り出そうとするが弾倉もないことに戸惑うアリア
「残念。弾倉もこっち」
バラバラと弾を撒き散らすと入れ物だけアリアに放り渡す。
「こ、この!・・・・・・・・きゃぁ!」
銃をしまい格闘を挑もうとしたアリアの足元に銃弾を蹴って転がし、アリアを転けさせる
その際に盛大にスカートがめくれて白い下着が見えた。
「白か・・・・・・・・・・・・・・・・・・っと、遊んでないで教室いかないとな」
「あ、あ、あああ、あんた、もう許さない!」
羞恥心で真っ赤になるアリアにそろそろヤバイと思った俺は周りの弾もアリアの周りに蹴り転がすと
「この卑怯者!でっかい風穴開けてやるんだからぁ!」
アリアの決めゼリフを背中に受けながらその場を後にした。
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幾多もの未来での、初めての【引き分け】
そこから始まる遠山キンジの物語
注意・原作を知らない人はネタバレが始めの方からあったりするので注意