そこは、白と黒によって形成された空間
そして、そこには二人の男がいた。
片方は最強の武偵・・・・・・・・・遠山キンジ
そして、もう片方は忘れられた超偵・・・・・・・・・・・・・・【イブ】
「なぁイブ・・・・・・俺は死んだのか?」
「いいえ、違います。あなたは【まだ】生きています。ですが、いつ死んでもおかしくありません」
「そうか・・・・・・・・・くそ!俺は【アダム】に負けたにのか!」
「いいえ、それは違います」
「え?」
「長き【ループの中で】あなたは初めて【アダム】に引き分けたのです」
「ループの中で引き分けた?」
「はい。そして、その結果【アダム】は完成しました。【次の世界】では必ず遠山キンジは負けます。そうすれば世界が終わります」
「世界が終わる?次の・・・・・世界?どういうことだ?」
「見せましょう・・・・・・この世界の真実の一端を・・・・・・・・【復元する世界(ダ・カーポ)】」
【イブ】が呟くとその瞬間に頭の中に多くの過去の映像が流れ始めた。
「これは・・・・・・・・・・あれ?俺はアダムと何百回と戦っている?・・・・・どういうことだ・・・・・・・いや、そういうことか・・・・・・・・・」
「さすが、HSS・・・・・・いえ、ヒステリーモードと、言ったほうがいいですか、どちらにしよ、これだけで全てを理解出来る頭脳に感服します。何か質問はありますか?」
「なら、まず、【アダム】が【時間】を戻れる理由を教えてくれ。」
「【アダム】の力は【記録と読込】、そしてあなたが実際に経験した【物質操作能力】の二つです。」
「【記録と読込】?なんだそれは?」
「簡単です。よく、ゲームにあるセーブとロードのことです。これにより、【アダム】は自分が記録した時間と場所に飛べます。いつでも、どこからでも。ただ、セーブデータが一つだけですけどね。」
「なるほど、ならばその最後のセーブ時間がいつだ」
「あなたが【最後の事件】を解決した3日後です」
「【最後の事件】・・・・・・・・・あれか・・・・・・・・・・・・・わかった。次の質問だ、なぜ【次の世界】で世界が滅びるんだ」
「簡単です。【アダム】が行おうとしていた【黄昏の変革】は世界が滅びるほどの力があり、もう【アダム】ではそれを制御できません。」
「【アダム】はそのことは?」
「気づいていません・・・・・・・・いえ、出来ると信じているからこそ、考えもしていません」
「そうか、では、最後の質問だ。なぜ、そのことを、【初めて俺に話した】」
「あなたが【アダム】と引き分けたからです」
「なに?」
「あなたは今までの693回のループの全てで【アダム】を殺さずに捕まえてきました。故に【アダム】は力を使いあなたを【その時間】に置いて【過去】に飛んでいました。しかし、今回は違います。【アダム】は693回の敗北を糧にやっとあなたに一矢報いました。今回の経験で【アダム】はあなたより強くなりましたが、そのおかげであなたは可能性を手に入れた。」
「可能性?」
「はい、あなたは今【アダムにより瀕死の重傷である】という因果と【死際のヒステリーモード】という上位の因果があります。これと、私の能力【復元する世界(ダ・カーポ)】が合わされば、あなたの心と記憶を過去に飛ばすことができます・・・・・・・・・・・・・・私の超能力と引き換えに」
「!?・・・・・・・・・・・・・・・・その言い方だと【次の世界】が正真正銘【最後の世界】になるんだな」
「はい、ですから、【勝って】ください。キンジさん」
「ああ、その依頼確かに聞き届けた」
「では、早速過去に送ります・・・・・・・・・・・・・・【復元する世界(ダ・カーポ)】」
【イブ】が呟くと足元に魔方陣のようなものが現れ、
地面に穴が開いた・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「お約束」と言う【イブ】の声と共に
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幾多もの未来での、初めての【引き分け】
そこから始まる遠山キンジの物語
注意・原作を知らない人はネタバレが始めの方からあったりするので注意