第9話 終戦
「さぁ狩りの時間だ」
ついに始まった『帝王(モナーク)』戦
俺はその光景に唖然としていた。
帝王はタンクをまるでおもちゃを振り回すように使いこなしているからだ。
その光景を見て洋は恐怖で足がすくみ動かなくなっていた。
だがあやめが洋の手をつかんで「怖がるな、佐藤、もしもの時はアタシがいる!アタシが守ってやるよ!」
「そうだぜ洋!俺だってお前を守ってやるよ。そしてあやめも守ってやる」
そう言い俺は向こうで激しく戦っている魔導士と帝王の元へ行く。
魔導士は深手を負いながらも帝王の操るタンクを手などを使い止めている。
だが魔導士がやられるのも時間の問題だ。
魔導士は帝王のタンクの攻撃を腕や手を使い受け止めているためダメージが蓄積されていく。
だが帝王はタンクを使っているためダメージはほぼ無い。
「どうした、魔導士、さっきまでの威勢はは何処に行った!?」
後ろの方にいたあやめと洋も今、動き始めた。
「おれを倒すんじゃなかったのか!?潰すんじゃなかったのか!?やってみせろ、最強よ!」
俺は帝王の手に向かい拳を繰り出した。だがビクともしない。
そしたら、あやめがタンクに洋が帝王の腹に向かい攻撃を加える。
それによりタンクを離すことは成功したが吹き飛ばすことはできなかった。
俺たちは魔導士の前に彼を守るように立つ。
「・・・よく、来たな。奴は・・・豚だ。潰すぞ」
「はい!」
「残念だな、魔導士。加勢にきたのはお飾りの二つ名と、名無しの新人、怒らなければ敵ではない二つ名持ち。絶望的だ」
挑発に飛びかかろうとするあやめを魔導士が止めて
「そうだろうか。少なくとも俺には、頼もしき同志にしか見えない」
俺たちは3方向に分かれたあやめが右、洋が左、俺が空中へとそして魔導士が前進して帝王へ向かう。
すぐさま帝王もタンクを拾い迎え打つ。
洋とあやめが同時に蹴りを放つ。
「雑魚は寝ていろぉ!」
帝王は洋の攻撃をかわし空いている手であやめの蹴りを掴み頭から床へたたきつける。
「てめぇよくもあやめを!!」
俺は空中から蹴りを入れに行く。
その攻撃を帝王はかわすと体勢を立て直して攻撃している洋へタンクで襲いかかっていった。
洋は吹き飛ばされていった。
帝王は掴んだままのあやめを魔導士の方へ投げた。
そしてそのままタンクを魔導士とあやめがいる方にふりおろす。
魔導士はあやめを庇うようにしてあたまにタンクが激突した。
その瞬間、洋が雄叫びをあげながら帝王の右腕へと迫っていた。
その攻撃は、帝王にかわされて洋は胸ぐらをつかまれた。
「死角から仕掛ける時はさっきを消せ。バカめ」
そして洋は床にたたきつけられた。
そして洋はまた上に上げられて床に叩きつけられそうになったとき何とか回避した。
「やっと本気を出す時が来たみたいだな」
俺がそう言うと帝王はあざ笑ってきた。
「本気を出す?また暴走するつもりか?」
魔導士はタンクを使い帝王に向かっていく。
「お前にタンクは無理だぞ、魔導士、見よう見まねでなにができる!」
そして帝王が魔導士のタンクを止めると、魔導士の背後からあやめがでてきて帝王の顔面に蹴りを入れた。
帝王はタンクから手を離しあやめの拳をつかみ投げ飛ばした。
「どうした帝王、お前が未熟な駄犬と呼んだアタシの攻撃で、なんだそのザマは!?」
その挑発にイラだたせた帝王はあやめの元へ向かう。
その攻撃を横から洋が帝王に攻撃を仕掛けたが帝王は体の向きを回転させて洋の方へ攻撃を仕掛けた。
「ふぅ~~あぶないぜ!!洋」
その攻撃を俺は片手で手でとめた。
その行動にそこにいた誰もが驚いたようだ。
「だから言っただろ•••••••本気を出すって」
魔導士も驚いたようだがその後、普通に「来いパットフット。全力を出せ。そして、言い訳ができぬほどに負けろ・・それとも、もう限界か?」
「黙れ!」と帝王は俺と魔導士の方に向かってくるかと思ったら半額弁当の方へと行った。
「ラチェット」
帝王がそう叫ぶと俺たちはちょっと吹き飛ばされた。
そして洋の元へ見たことのある人物がいた。それは洋を助けたピアスの男だった。
「洋!ここは任せたぞ」
そういうと俺たちは帝王の元へ行く。
「魔導士!ここからは俺は手を基本的に出さない。ピンチの時とかやられそうな時になったら行く」
「ちょっと翔太!あんた何いってんの?」
「ここからは、俺は帝王と魔導士の戦いだと思ってる。だから」
そういって俺は傍観者サイドとしてみていた。
帝王は洋、あやめ、魔導師が倒し、魔導士は月桂冠ではなくすき焼き弁当をとっていった。
「それじゃあ俺は天丼でも獲ってくわ」
「いつの間に翔太?」
俺が外であやめと洋の戦いを待っていると二人がでてきた。
「で、お前ら月桂冠はどっちが獲ったんだ?」
そうすると不満げな表情であやめが洋を指さす。
「そうか、残念だったね。あやめ、また今度がんばればいいじゃんか」
「ってかさぁ!翔太さ、最後の方ずっと見てただけじゃん。なんで」
「ちょっと俺にも事情があってさ。またいつか話すは。じゃあな」
そう言って俺が帰ろうとすると二人が「「待って」」と言った。
「どうしたんだよ?」
「今日くらい一緒に食べない?」とあやめがいってきた。
俺は思わず「おぉ・・おう」と言ってしまった。
全員弁当を食べ終わるとあやめが洋の膝の上で寝ってしまった。
「それじゃあ俺、ボチボチ帰るわ」
「それじゃあ翔太、気よつけて」
翔太家 周辺
「はぁ~~結局ここで会った奴は帝王かよ」
俺はそんなことをグチっているとまた前から男が一人来る。
身長は180くらいの長身で顔は暗がりでほとんど見えない。
そして近づくとその男は俺のよく知る人物であった。
「何でお前がここにいるんだよ!!!!!!!!!!『バーサーカー』」
この出会いが新たな物語の始まりとなっていく。
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「俺は最低の二つ名の狼だ」
烏田高校に転校して旧友である佐藤洋に出会う。佐藤の所属する部活「ハーフプライサー同好会」で起きるいろいろな出来事。それがこの物語の始まりである。
自分に文才がないのでわかりにくいところもあるかもしれませんが頑張りますのでよろしくお願いします。