No.451863

真・恋姫†無双 ~死神代行異世界救出編~1

一話です。
駄文ですが、どうぞ!!

2012-07-12 23:54:51 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:9073   閲覧ユーザー数:8624

~一護サイド側~

 

ピカッ!!

プシュゥゥゥゥゥゥウ!!

 

少年は巨大な光と共にそこにたどり着いた。

 

一護「ふぅ~何とか無事ついたみてぇだな・・・」

 

一護はあたりが一面荒野に成っている所に立っていた。

 

一護「それにしても・・・・・

 ほんと何も無ぇな・・・・

 つかほんとに着いたのか?三国の世界に」

 

一護は周りを見回しながらもあまり実感をつかめずに居た。

一護が実感をつかめないのも当然の事、一護はこんな風景を前にも見たことがあるからだ。

尸魂界では流魂街が同じような感じだったし、

虚圏では一面が砂漠であったからである。

 

一護「ま、現実逃避しててもしょうがねぇか・・・・・・・よし」

 

そういう呟くと徐に目を閉じ自分の力を確認した。

 

一護「(!?この霊圧・・・俺の霊圧だけじゃねぇ・・・・・・・)」

 

一護は自分の体から自分以外の霊圧が確認された事に疑問を抱いた。

一護は更にグーパグーパと拳を何度か握り返し再度集中し自分の霊圧を再確認した。

 

一護「(この霊圧は・・・・・・

    ルキア・・・恋次・・・剣八・・・白夜・・・冬獅朗・・・一角)」

 

そう今の一護の霊圧からは、共に戦ってきた仲間たちの霊圧が混ざっていたのだ。

 

一護「(いや・・それだけじゃねぇ

   平子・・・乱菊さん・・・卯ノ花さん・・・花太郎・・・親父・・・浦原さん・・・

    夜一さん・・・・・・総隊長のジイさんまで・・・・・・)」」

 

共に戦ってきた仲間たちだけではないここには今まで一護に関ってきた霊圧の持ち主のほぼ全員の霊圧が確認できたのだ。

 

 

一護「(皆・・・・)」

 

 

時には敵として、時には仲間として、付き合いは短かったかもしれないがそれでも共に

戦ってきた“絆”はたしかに一護の魂(こころ)に刻まれていた。

 

皆はここに居る・・・

 

世界は違えど彼等の想いは魂は、そして絆は

一護の力となり彼を支える・・・・・・

 

一護「(皆・・・ありがとな・・・・)」

 

一護は空に向かってそっと微笑みかけたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

一護「さてと・・これからどうすっかなぁ・・・」

 

一通り力の確認を済ませた一護。

周りを見渡してみるも・・・・・・・・

果てしなく続く草原ばかりである。

 

一護「ん!?あれは・・・・街か?・・」

 

見渡していくうちにかすかに建物が並んで密集している地帯がある。

おそらく村か街であろう。

 

一護「(とりあず・・・行ってみるか)」

 

どこか行く宛があるわけでもないのでとりあえず一護は向かう事にした。

 

だが・・・・・

 

一護「!?」

 

一護は向かおうとした街から煙が上がっている事に気がついた。

しかもそれだけではない。

 

一護「(これは・・・虚の霊圧)・・・ちぃッ!!」

 

シュン!!

 

 

そこから虚と思われる霊圧を確認し、一護は死神の移動方である“瞬歩”を

使い麓の街に向かった。

 

 

一護「(・・・・・間に合うか・・・)

 

 

この世界にはいるはずの無い虚・・・・一護がいなくなった空は先ほどとは違い薄く曇りがかっていた。

 

 

~一護サイドアウト~

 

 

 

 

 

 

~黒髪の少女サイド~

 

???「・・はぁ・・・はぁ・・・・ッ」

 

???「はぁ・・・はぁ・・・・コイツはなんなのだ?」

 

そこでは一人の長い黒髪をサイドポニーにしている薙刀のような獲物を持った少女と

赤い短髪に体系的に不釣合いな槍のような獲物を持った幼女?が仮面をつけた化け物と対峙していた。

獲物を見る限り彼女達が武の心得を持っていて筈相当の使い手なのは明らかだろう。

しかしそんな彼女たちの表情も目の前で起きている現実に困惑と焦りの色が見えていた。

 

 

仮面の化け物「グォォオオオオオオオオオオオ!!!!!!!」

 

 

化け物はまるで血に餓えた獣の如く咆哮した。

いやこれならまだ血に餓えた獣の方がまだましかもしれない。

普通の人よりも数倍の大きさを持ち、皮膚は変色し灰色になっている。

手には巨大な鉤爪のようなものがついており、顔には歯が剥き出している仮面がついている。

しかし下半身の足は人間のそれとほぼ同じである。後ろに生えている尻尾を除けばなのだが、

そして極めつけは胸に開いた大きな孔・・・・・・・

あんなところに孔が開いていたらどんな生物でも普通は生きていられないはずだ。

 

???「愛紗・・大丈夫なのだ?」

 

???「あぁ問題ない、鈴々の方こそ大丈夫なのか?」

 

愛紗と呼ばれた黒髪の少女に鈴々と呼ばれた赤髪の幼女は

安否の視線を向ける。

そうこの愛紗と呼ばれた少女こそ、「げッ!!関羽!!」のネタでもお馴染み、後の蜀の王となる劉備の第一の下臣。関雲長である。

そしてこの鈴々と呼ばれる赤髪の幼女?その風貌からは想像もできないだろう、同じく劉備の下臣。

蜀の暴君こと張飛翼徳なのである。

 

鈴々「大丈夫に決まってるのだ!鈴々はあんな奴に負けるほど軟じゃないのだ!!」

 

愛紗「あぁ、我等の武。あのような化け物に遅れはとらない」

 

二人がまだ戦える事は彼女たちの目を見ればわかるであろう。

彼女たちの武人としての心がそうさせているのかもしれないが・・・

 

愛紗「(あぁ言ったものの、これからどうする!?)」

 

鈴々「(愛紗には心配かけたくないからあんな事言ったけど、

    正直どうしたらいいかわからないのだ)」

 

しかし二人の心境はさすが姉妹の契りを交わしただけあってか、ほぼ同じ事を考えていた。

 

いくら自分の武が優れているとは言っても、今まで経験したことのない未知の脅威には二人も

思考を改めざるを得ない。

あれだけの図体だ一撃一撃はあたってしまえば致命傷は避けられないだろう。

幸い動きは鈍い、こちらの速さを生かして攻撃すればよいが、

攻撃したところでこちらが奴に対して致命傷を与えられるとは思えない。

先ほどからいくらかそのやり方で反撃してはいるが、奴の皮膚は恐ろしく硬く薄皮を切る程度にしかならない。

こちらの一撃がそれだけしかダメージを与えられないのならそれを続けるしかないが、そうなれば先に

こちらの体力が落ちていく一方である。

 

愛紗「鈴々!次は奴の首を狙うぞ」

 

鈴々「わかったのだ愛紗!」

 

二人は一斉に駆け出した。

 

仮面「ギュオォ」

 

化け物はまず愛紗に向かって左腕を振りおろした。

 

ブン!!

 

愛紗「フッ、はぁぁぁぁぁぁ」

 

愛紗はそれを交わしがら空きとなった懐に飛び込む。

しかしそれを許すほど化け物も単純ではない。

左がダメなら右腕をと今度は右腕を大きく振り下ろした。

 

仮面「グオォォォオオオオオオ」

 

あの巨体だ。速さが無くともあれだけの大きさから繰り出される一撃をまともに喰らえば

ひとたまりも無いだろう。それこそその一撃で命を奪われるかもしれない。

 

ブン!!

 

愛紗「!!」

 

しかし右腕の一撃は空を切っただけ、

愛紗は懐に入った状態からも体を反転させ今の一撃を回避したのだ。

さすがわ武人といったところである。今までの数々の経験と研ぎ澄まされた感覚が今の彼女を

動かしているのだ。

 

愛紗「いやぁぁぁぁ!!」

 

愛紗は空振りになった右わき腹に自分の獲物である青龍刀を振りかざした。

 

 

ズシャ!!

 

 

その一撃はやはり浅かったが確かに化け物のわき腹を切り裂いた。

 

仮面「グォォォオオオオオオ」

 

ブンブン!!

 

切られたことに腹を立てたのか化け物は乱暴に両手を振った。

 

愛紗「フッ」

 

 

だがそこで止まっている愛紗ではない。瞬時にバックステップをとり、化け物から距離をとった。

今、化け物は愛紗しか見ていない。

 

愛紗「(鈴々)」

 

鈴々「(合点なのだ愛紗!!)」

 

愛紗は先ほどの戦闘の間に化け物の後ろに回りこんだ鈴々に支援を移し、愛コンタクトをした。

鈴々もまたその合図を受け取り、その素早さを生かして化け物に駆けていった。

そして・・・・

 

鈴々「うりゃぁぁぁぁぁ!!」

 

ブン!!

 

鈴々は跳躍し化け物の後ろ首に懇親の一撃を浴びせた。

 

だが・・・・・

 

プシュ・・・

 

直撃したのにもかかわらず首には皮が少し切られた程度の傷しかついていなかった。

 

鈴々「にゃにゃ!!やっぱり硬いのだ」

 

鈴々は着地すると同時に後ろに飛びのいた。

鈴々の表情は険しそうだ。

今の一撃、人間ならば綺麗に首が飛んでいただろう一撃を浴びせた。

それでも化け物には通じない。皮を切るのが精一杯なのだ。

 

仮面「ぐぉぉぉおおぉぉぉぉぉおおおぉぉおおおおおお!!!!!!!!!!!」

 

思わぬ反撃を受けたせいか化け物はこれまでにない咆哮をあげる。

 

 

愛紗「鈴々!!」

 

鈴々「愛紗?」

 

愛紗「鈴々、もう一度仕掛けるぞ今度は二人同時でだ」

 

鈴々「わかったのだ!」

 

愛紗は鈴々に駆け寄ると、打ち合わせをし駆け出した。

今度は左右からの挟み撃ちだ。

 

愛紗「(ん?・・気のせいか・・奴の皮膚の色が・・・)」

 

化け物に駆け出していく途中愛紗は違和感を感じた。

さっきよりも化け物の皮膚の色が黒ずんで見えたのだ。しかしいまの愛紗にそれを気にしている余裕は無い。もしかしたら疲れからそう見えているのかも知れないと思い、愛紗は深くは考えず、

化け物に突っ込んだ。

 

愛紗「はぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

鈴々「うりゃぁぁぁぁぁ!!」

 

二人の素早い同時攻撃が化け物を捕らえた。

 

しかし・・・

 

 

ガキン!!

 

愛紗「な!!」

 

鈴々「にゃにゃ!!」

 

二人の一撃は化け物の皮膚に弾かれた(・・・・)。

 

愛紗「(そんな、さっきまでは切れていたのに!!)」

 

愛紗は困惑した。

それもそうだろう、先ほどまで小さくはあるが確かに傷を与える事は出来ていた。

しかし今度はまるで金属同士がぶつかり合ったような甲高い音を立てて弾かれたのだから。

 

困惑しながらも愛紗は化け物を見据えた。

そして愛紗は気がついたのだ。

 

愛紗「(・・あれは!?)」

 

そう愛紗が駆け出すときに感じた違和感・・化け物の皮膚が黒ずんで見えた・・・・

今まさに化け物の皮膚はあの時の違和感と同じ、黒く変色していたのだ。

 

仮面「グォォォオオオオオオオオオオ」

 

ガシ!

 

愛・鈴「「!?」」

 

仮面「グォオ!!!」

 

ブン!!

 

化け物は弾いた愛紗と鈴々を掴みあげ、そして両者を左右に投げ捨てた。

 

愛紗「ぐあ!!」

 

鈴々「にゃぁ!!」

 

勢い翼投げられた二人、何とか受身をとり、致命傷は免れた。

しかし完全な受身を取りきれなかったのか、愛車は右足を痛めてしまった。

 

愛紗「ぐゥゥ!!」

 

愛紗の顔に冷や汗が伝う。

自分ではわかっている。今の状態では戦闘は出来ない。

 

 

???「愛紗ちゃん、鈴々ちゃん!!」

 

 

愛・鈴「「・・!?」」

 

誰かが二人の名前を読んだ・・・

その少女、ピンク色の髪をしていて、愛紗と同じような服を着ている。

 

愛紗「桃香様!!」

 

鈴々「お姉ちゃん!!」

 

新たに出てきた桃香と呼ばれたこの人物、彼女こそ後の蜀の王にして、人徳を王、

劉備元徳なのである。

 

愛紗「桃香様、なぜこちらに?」

 

桃香「二人のことが心配になって」

 

桃香は愛紗に駆け寄ろうとした。

 

愛紗「桃香様、来てはいけません!!」

 

愛紗の叫びと共にあの化け物が桃香の視界に入り、そして化け物も桃香を視界に写した。

 

桃香「な、何あの化け物!!」

 

桃香は驚きの声をあげ、地面に座り込んでしまった。

 

愛紗「くッ、鈴々!桃香様を連れて逃げろ!!」

 

愛紗は桃香だけでも逃がさなければと思い、鈴々に桃香を逃がすようにさけんだ。

しかしその瞬間

 

鈴々「愛紗、後ろー!!」

 

鈴々が愛紗の後ろを指差し声を張り上げた。

 

振り向いた愛紗の目に映ったのは、先ほどの黒ずんだ右腕を高く振り上げ今まさに愛紗に振り下ろそうとしている化け物のすがただった。

 

愛紗「(そんな・・・)」

 

愛紗に拳が振り下ろされる。

愛紗と鈴々の一撃を弾いた腕だ、あの一撃を喰らえば人間なんぞただの肉変にかえてしまわれるだろう。

今の愛紗には全てがコマ送りに見えていた。

後ろで桃香と鈴々が叫んでいるがよく聞き取れない。

 

愛紗「(・・すみません・・桃香様・・)」

 

迫り来る巨大な手、愛紗は死を覚悟し、目を瞑った・・・・・

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・

 

 

しかし、いくら待っても痛みは襲ってこなかった。

どういうことだ?と感じながらも愛紗はそっと瞼を開いた・・・・・

 

そして

 

一護「・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

その男は立っていた。

 

愛紗「・・・え・・?」

 

愛紗は目を丸くして目の前を見ていた。

そこには・・・・・・・・・・・・

 

黒い衣を靡かせ、オレンジ色の髪の色をした。背中に柄のような物がある何かを

包帯のような布でまいて背負っている男が、

 

化け物の一撃を素手で受け止めている姿だった。

 

一護「なん・・んな所・・が・」

 

その男は何かを呟いていたようだが独り言なのか愛紗に聞こえる事は無かった。だが次の瞬間男は愛紗の方に半身で呟いた。

 

一護「よう、大丈夫か?」

 

そう、これが三国志、英雄とも言われた劉備一行と死神代行黒崎一護の出会いである


 
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