No.449878

ゼロの使い魔 ~魔法世界を駆ける疾風~ 第五話

第五話です

2012-07-09 18:51:25 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:15657   閲覧ユーザー数:14610

「諸君!決闘だ!」

 

芝居がかった動きでギーシュは決闘を宣言する

 

「ギーシュが決闘するぞ!相手はルイズの使い魔の傭兵だ!」

 

傭兵じゃなくて忍者なんだけど…と心の中で苦笑する

 

「とりあえず逃げなかったことは褒めてあげよう」

「逃げる必要性を感じられなかったものでね」

「さてと、では始めるか」

 

ギーシュが杖を振ろうとした瞬間…

 

シュン!

 

「うごくな…」

「ッ!?」

 

瞬身の術で背後に回りクナイを突きつけた

 

「今のは様子見だ。二度目はない」

 

そう言い、ギーシュの前方に戻った

 

「ッ!行けワルキューレたち!」

 

ギーシュは本能的に危険を感じ取ったのか、七体の剣を持ったワルキューレを作り六体を俺を囲むように配置し、一体は自分の護衛に置いた

 

「流石の君でもこの包囲網からは抜け出せないだろう?」

「それはどうかな?」

「戯言を!やれ!ワルキューレ!!」

 

ワルキューレが全て同時に俺に向かって上段や下段、袈裟切りなどで切りかかってきた

 

「「ハヤテ(さん)ーーーーーッ!!」」

 

ルイズとシエスタの声が聞こえた気がした

 

その瞬間、ワルキューレたちの凶刃が俺を襲った

 

「フッ、口ほどにもなかったな。戻って来いワルキューレ。…?どうしたワルキューレ、戻って来い!」

 

「八卦掌回天(はっけしょうかいてん)!!」

 

俺はワルキューレの攻撃を防ぎ、回天で全て吹き飛ばした

回天を食らったワルキューレはスクラップのようになって飛んでいった

 

「な、な…!?」

「これで終わりか?」

「クッ!まだだ。まだ!あいつを倒せ!ワルキューレェェェ!!!」

 

最後のワルキューレが突っ込んでくる

俺はソレに食らわせるために、乱回転するチャクラを右手に作る

 

「行けェェェ!!」

「螺旋丸!!」

 

最後のワルキューレは回転しながらギーシュの横を通って吹っ飛び、学院の壁にぶつかった

ギーシュは頬をそれで切ったらしく、赤い線ができていた

 

「まだ、やるか?」

「ま、参った」

 

ギーシュはその場にへたり込み自分の敗北を告げた

 

一瞬の静寂、しかしそのすぐ後に

 

ワアァァアァァアアァァアア!!!!!

 

大歓声がヴェストリの広場、いや学院中に響いた

 

「あの傭兵、ギーシュに勝ったぞ!」

「あの最後の技は何!?」

 

そんな声が聞こえる中、俺はギーシュに近づき手を差し出す

 

「大丈夫か?ほら立てるか?」

「大丈夫だよ、しかし強いんだな。君は」

「そんなもんでもないよ…ッ!」

 

エアカッター!!

 

俺は横のほうから飛んできたエアカッターをギーシュの手を引きつつ瞬身の術でよけた

 

「ヴィリエ!?何のつもりだ!」

「いやね、ギーシュ。貴族が平民に負けることは許されないんだよ。たとえ相手が傭兵であっても…だから僕が切り裂いてやろうと思ったんだが…意外に勘が鋭いじゃないか平民?」

「お前…今、俺と一緒にギーシュも切り裂こうとしただろ?」

「ッ?!」

「それがどうした?平民に負けるなんて貴族の恥だ。だから僕が始末しようとしたんじゃないか」

「ヴィリエ、君は何を言ってるのか分かっているのか!僕は正々堂々とした勝負で彼に負けた!それは事実だ。しかし何故それで彼を殺そうということになる?!それに級友を殺すだって!?」

 

ギーシュ、お前…

 

「フン。ゼロのルイズの使い魔ごときが貴族様にたてつこうなんて、一生無理なんだよ!!」

 

…そうか。そんなに恥をかかされたいか

 

「おい、ヴィリエと言ったか?俺と決闘しろよ」

「ッハ!いいだろう。この僕、ヴィリエ・ド・ロレーヌがお前を殺してやる!」

 

ヴィリエがルーンを紡ぐ。俺は詠唱が終わるまで待っていた

 

「死ね!エアハンマー!!」

八卦空掌(はっけくうしょう)!」

 

エアハンマーを八卦空掌で相殺する

 

「そんな!僕の最強の魔法だぞ?!」

「今のが全力か?…なら期待はずれだな。お前よりもギーシュのほうがよっぽど強かったよ」

「ラインである僕がドットのギーシュより弱いだと!バカにするなぁぁああぁぁあ!!!!」

 

ヴィリエがエアカッターを連発してくるが体捌きだけでかわし、徐々に近づいていく

 

「来るな!来るなぁぁあぁぁああぁああああ!!!!」

「反省しろ!!水遁( すいとん)水龍弾( すいりゅうだん)の術!!!」

 

龍の形をかたどった大量の水がヴィリエを襲う

ヴィリエはエアハンマーで打ち破ろうとするが水の龍はびくともしない

 

「うわああぁぁぁあぁぁああぁあ!!!」

 

水に呑まれ、ヴィリエは見えなくなった。水がなくなったとき、ヴィリエは学院の壁にしたたかに打ち付けられていた

 

「人を敬うことをできないヤツが、人の命を奪おうとするな!」

 

俺はヴィリエにそう言葉を残し、広場から出て行った

Ps.新しい小説を書き始めました


 
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