No.447121

いきなりパチュンした俺は傷だらけの獅子に転生した

たかBさん

第四話 YATTAAAA♪て、なんでやねん!

2012-07-06 08:36:10 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:7298   閲覧ユーザー数:6872

 第四話 YATTAAAA♪て、なんでやねん!

 

 

 なっくっしって、気が付いた♪

 じゃ、ねえよ!

 なくす前からスフィアは大事なものだよ!とっくに気づいているよ!命の次に大事なものだと言っても過言ではないぞ!

 

 どうも皆さん。こんにちは。たぶん主人公の沢高志だよ。

 前回で瓶詰少女アリシアに俺の大事な物を奪われたショックでornな状態です。

 気絶から目が覚めて慌ててガンレオンのAIにスフィアの状況を調べたら、

 アリシアがスフィアリアクター。スフィアを持っていることになっていた。

 それでもスフィアユーザーは俺になっていた。

 これって、ランドとメールの関係?

 メールがスフィアの力を引き出してランドがその力を振るう。

 俺とアリシアもそんな関係になったんだろうか?

 バリアジャケット。ガンレオンの鎧は展開できるのでスフィア無しでもガンレオンは使えるみたいだ。ただ、マグナモードは使えない。やっぱり、アリシアの協力が必要のようだ。

 マグナモードは痛すぎるからあまり使いたくはないけれど、いざという時に使えないとやばい。

 いきなり後ろからアサキムにスパーンと斬られかねない。

 種も仕掛けも命もない。人体切断ショーのゲストになりない。

 

 「ねーねー、お兄ちゃん。これからどうしようか?」

 

 「んー、そうだなー。どうしようか?」

 

 そして、今の俺達の状況もやばいです。かなり。

 今、俺達がいるところは山の奥にある湖のほとり。

 スフィアを取り込んで復活したアリシアは山に墜落(衝突?)した衝撃で入っていたカプセルが割れた。

 割れた瞬間に中からはじき出され、その辺の茂みに突貫。その衝撃で気絶。

 プレシア、山の中にあった湖にプカプカ浮いていた。

 俺は墜落した瞬間に気絶。先に目を覚ましたアリシアに叩き起こされてプレシア救助を依頼された。

 ガンレオンを展開してブンブンスパナを取り出す。

 カウボーイの投げるロープの様にスパナにつける鉄線を伸ばしてプレシアに投げる。巻きつけて岸まで引っ張る作戦だ。…失敗した。

 それでも何度かのトライでプレシアに引っかけることに成功。岸へと運ぶ。

 

 「…くちゅん」

 

 「…とにかく、服を見つけないといけないよな」

 

 「うー、お兄ちゃんだけずるい」

 

 そう、アリシアは全裸なのだ。

 俺だってガンレオンを待機状態にすれば全裸だ。いや、右手首にアクセサリーをつけている。…とんでもなく変態だ。九歳(こども)な姿でも変態だ。もし人に見つかったらどうしよう。

 

 『水浴びをしていたら着替えが流されちゃいました』

 

 羽衣天女か俺は。

 

 「くちゅん」

 

 アリシアがもう一度くしゃみをする。肌に感じる温度から今の時期は夏だと判断してもいい。だけど、こんなに小さい女の子を全裸にしておくわけにもいかないから。

 …確かゲームではメールでも出来たよな。

 

 「…アリシア」

 

 「…ん、何?お兄ちゃん」

 

 俺はアリシアに声をかけながらもアリシアの方を向かないように反対側を向く。そして、ガンレオンを解除。

 待機状態になったガンレオンをアリシアに投げて渡す。

 

 「あう。なにこれ?あと、何でお兄ちゃんは裸なの?」

 

 「まあ、それはおいといて。それを持ってガンレオンセットアップて、言ってみ」

 

 「う、うん。ガンレオンセットアップ、て、わあ!」

 

 俺が投げた待機状態ガンレオンが頭の上に当たり、一度は落としたもののそれを拾い上げたアリシアは俺の言われたとおりにガンレオンをセットアップした。

 

 「わ、わ、わああああ。これ暖かいよ、お兄ちゃん。ありがとう」

 

 ゲームでも、メールもちょっとの間だったけど一人でガンレオンを操縦していたしな。

 アリシアもメールと同じように操れるようだ。

 ガンレオンの中は意外と快適。少なくても全裸よりはよほどましだ。喜んでもらえて何よりだ。

 

 「一応、貸すだけだぞ。後で絶対返せよ」

 

 「やだ」

 

 「まさかの拒否!?俺はどうすればいいのさ!」

 

 「葉っぱ一枚あればいい?」

 

 生きているからラッキーさー♪

 

 「YATTAAAA♪て、なんでやねん!」

 

 思わず転生してくる前に歌っていた俺の十八番。チーム・リーフの歌詞が頭をよぎった。

 というか、アリシア。知っているのか?

 

 「わがまま言う子にはガンレオンは貸しません。返しなさい」

 

 「そうしたら私お母さんに言いつけるよ。一応言っておくけどお母さん。研究者だけど凄い魔法を使えるんだよ」

 

 うん、それはよく知っている。

 正直、ガンレオンを展開していてもあの雷に耐えきれるかどうか…。

 まあ、まだ誰からも攻撃を受けてないから比べようがないんだけどね。

 だからといって、あのギガデインは食らいたくはない。

 

 「それでもその服(?)は俺のです。それが無いと困るのです」

 

 「私も困るもん。もし、これを取ったら…」

 

 「取ったら…」

 

 アリシアちゃん。君はどうするつもりかね?

 

 「あのお兄ちゃんが服を脱いで、私の服を脱がしたって言う」

 

 ちょ、おまっ!

 そうだけどっ。確かにそうだけど!

 その言い方はないだろ!

 俺は確実にプレシアのギガデインの餌食になります。

 プレシアじゃなくても、他の誰かにでも聞かれたら…。

 市民の味方、お巡りさんが召喚されます。俺は収監されます。

 転生してから孤独・空腹・恐怖・激痛・強奪・脅迫。と言った具合に苦難の連続。

 

 「(俺が望んだ)世界はこんなはずじゃなかったことばかりだよ」

 

 勝手ながら執務官殿のお言葉を拝借します。

 まあ、原因は分かっている。それはあの神もどきの所為だ。

 平和な世界。女運。スフィア。

 少なくてもこの三つは反転しているよ、ちくしょおおおお!

 

 「…まあ、嘆いていても仕方ないか。アリシア、すこし待っていろ。すぐ戻る」

 

 「うん?どこに行くのお兄ちゃん?」

 

 「ちょっとパンツ作ってくる」

 

 「…え?」

 

 ふっふっふっ。こんなところでサバイバルの特技が生かされるとはな。

 俺は少し茂みの奥に言って山の中を散策。

 お、よさそうな葉っぱと植物のつたを発見。

 これをあーして、こーして…。

 

 「腰みの完成♪」

 

 ハワイや南国で見られる腰みのを制作することに成功した。完全に股間を隠すことは出来ないがないよりはましだろう。

 大きな葉っぱで股間を覆うという手もあったが変な汁で痒くなっても困るし、何より切れる!

 葉っぱの切れ味を舐めない方がいい。切れ味は黄色ゲージまで存在すると俺は思う。

 俺(けいけんしゃ)は語ろう。あれはとても痛かった。と。

 さて、戻るか。と、思った矢先に。

 

 「お兄ちゃあああああああああああああああああああん!!」

 

 アリシアの悲鳴が聞こえた。

 ただならぬ叫び声に俺は急いでアリシアの所に走った。

 


 
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