No.439709 IS−インフィニット・ストラトス−黒獅子と駆ける者−ファントムさん 2012-06-20 16:41:46 投稿 / 全1ページ 総閲覧数:5500 閲覧ユーザー数:5162 |
episode10 クラス代表決定戦
そして時間は過ぎて代表決定戦・・・・・
「早いな・・・時間が経つのは・・」
「そうだな・・・」
「・・・・・」
隼人と一夏、箒は第三アリーナのピットにいた。
「しかし一夏の専用機は遅いな・・・。いつまで待たせる気だ」
「さぁな・・・。何かに手間取っているのかな」
「・・・・・・」
「・・・向こうはやる気満々だな」
と、隼人の視線の先には、既にアリーナ内にセシリアとティアがいた。
「・・・一夏。さっき言った通りセシリアの相手は俺がする」
「・・別にいいけど・・・やりすぎるなよ」
「心配するな」
「それが心配なんだよ・・・」
と、一夏はため息をつく。
『織斑君!織斑君!』
するとアナウンスで山田先生が呼びかけてきた。
「山田先生・・・」
『来ました!織斑君の専用機が!』
「・・・・・・」
そしてピットの壁が開くと、そこから一体の白きISが搬送されてきた。
『これが織斑君の専用機・・・『白式』です!』
「・・白式」
そして一夏はゆっくりと近付き、白式に触れた。
「・・・・・・・」
「どうした?」
「あ、いや・・・なんでもない・・・」
(・・分かる・・・これが何なのか・・・理解できる)
『織斑。すぐに装着に入れ』
「は、はい」
そして一夏は白式の装着には入っていく。
「・・・・・」
そして白式を纏った一夏は感覚を確認する。
『どうだ?気分が悪いとかないか?』
「・・大丈夫だ・・・。問題ない」
『そうか・・・』
「・・・・・」
そして隼人もバンシィを展開した。
「・・それが・・隼人のISなのか・・・?」
箒は初めて見る隼人のISに驚きつつも興味を示した。
「あぁ・・・。名前はバンシィだ」
「バンシィ・・・」
一夏もバンシィを興味津々で見る。
「・・・全身装甲で・・・非固定ユニットがない・・・こんなISがあるのか・・・」
「まぁ色々と特殊な代物だ・・・。さて一夏・・・行くか」
「あぁ」
そして隼人は歩いていき、ピットのカタパルトに足を置くと、足を曲げ前かがみになり、カタパルトが一気に動き出してアリーナに飛び出した・・・・・
「・・・・・・」
一方ISを展開してアリーナ内でセシリアとティアは待っていた。
「あら・・・逃げずに来たのですね・・・・って、全身装甲!?」
そしてセシリアは全身装甲のバンシィを見て驚く。
「このくらいで驚くとはな」
「べ、別に驚いていませんわ!初めて見たものですから!」
「・・・・・・」
そしてその後に一夏がやってきた。
(・・・セシリアのIS・・・ブルー・ティアーズ・・・これはまだいいが・・・・)
そして隼人はティアのISを見る。
全身までとは行かないものも、装甲の数は従来のISと比べると多い。頭には顔の半分まであるヘルメット方のデバイスを被っており、形状としては角ばったラインが多い。客部の形状は明らかに浮いていることを前提にして、フロート型になっており、足首は無い。カラーリングは青味があるグレーで構成されている。
(イタリアが開発した第二世代型IS・・・『スタルクリゲール』・・・防御面はもちろん、火力も相当高い試作型で、初期の第三世代型に匹敵する性能を秘めており、技量次第では最新鋭のISと渡り合える性能か・・・・一夏には少し重いか・・・)
「ですが、あなたにはチャンスをあげますわ」
「チャンス?」
既に試合は開始しているのだが、まだ相手は動いていない。が、手にしているライフルの安全装置を解除していた。
「私が勝つのは自明の理。今ココで謝るのでしたら、許してもよくてよ」
「・・・よくそんなことが言えたもんだな・・・・。後悔しても知らないぞ」
「そう・・・残念ですわ・・・・でしたら――――」
ジュゥゥ・・・
「っ!?」
セシリアがライフルを構えた瞬間、ブルー・ティアーズの左側の非固定ユニットを粒子ビームがかすれて、表面を蒸発させた。
セシリアはとっさに前を見ると、いつの間にかバンシィの右腕にはアームド・アーマーBSが展開されており、銃口からはジュゥ、と煙を上げていた。
「だったら何だ?」
「くっ・・・・」
「悪く思うな・・・。先に向けてきたのはお前のほうだからな」
そしてアームド・アーマーBSを側面に戻した。
「よくも・・・わたくしのブルー・ティアーズにこんな傷を・・・・もう許しませんわ!」
そしてセシリアは右手に持つスターライトMK-Ⅲを構えて、レーザーを放った。
隼人はスラスターを噴射して後ろに後退しながらレーザーをかわしていく。
セシリアは連続でトリガーを引いてレーザーを放っていくが、隼人はスラスターを噴射させて的確にかわしていく。
「くっ!ちょこまかと!」
そしてセシリアは非固定ユニットから機体名と同名のビットを射出して、隼人にレーザーを放っていく。
「・・・・・・」
隼人は次々と様々な角度から来るレーザーをかわしていく。
セシリアは次々とかわされていく攻撃に苛立ちながらも、どんどん攻めていった・・・・・
「うおぉぉぉぉぉぉ!!」
その頃少し離れたところで一夏とティアは戦闘を始めていた・・・・
一夏は右手にブレードを展開すると、ティアに向かっていく。
「さすがにそれは無謀だよ」
ティアは右手にアサルトライフルを展開すると、一夏に向けて弾丸を放つ。
「くっ!」
一夏は弾丸をかわしていき、かわしきれなかった弾丸をブレードで切り払った。
そしてそのままブレードを振るって弾丸を切り払っていきながらティアに接近を試みるも、ティアは攻撃しながら後退する。
「どこまで弾丸を切り払え続けられる体力がいつまで持つかな」
そしてティアは背中のバックパックと一体化している二門のキャノンを展開して一夏に放つが、一夏はとっさに横に飛んでかわす。
(くっ!・・・中々近づけねぇ・・・)
一夏は飛んでくる弾丸をブレードで切り払っていく。
(だが、それでも・・・やってやるぜ!)
そして一夏はスラスターを噴射してティアに接近する・・・・
そしてビットを格納したセシリアはスターライトMK-Ⅲを構えて隼人に放つが、隼人はそのままかわした。
「くっ・・・さっきからかわし続けてばかり・・・やる気があるのですか!」
「勘違いするなよ」
「・・なに・・?」
「俺はさっきまでお前の様子を窺っていたんだよ」
「・・・様子を・・・」
「・・・お前に面白い仕掛けを見せてやる」
「・・・・・?」
するとバンシィの装甲表面のラインから金色の光が漏れ出すと、そのままバンシィの各所装甲が展開して金色のフレームが露出すると、最後に頭部のマスクが収納され、下のマスクが露出し、最後に角が展開して獅子のたてがみのようになると、赤いツインアイが発光する。
「そ、装甲を展開した・・・・ですが・・そんなこけおどしがこのわたくしに通用すると思っているのですか!」
そしてセシリアは非固定ユニットからビットを射出し、レーザーを放っていく。
隼人はそのままレーザーをかわしていくが、次の瞬間隼人の周りにビットが配置された。
「これなら・・・!」
そしてセシリアはそのまま四方八方からレーザーを放つが、隼人は手足を少し動かしてレーザーを全てかわした。
「・・かかったな」
「え?」
するとバンシィからドーム状に光が広がっていき、ビットとセシリアのISを通り過ぎた。
「な、なんですの!?・・・ですが、そんなもので!」
そしてセシリアはビットにレーザー発射を命じた・・・・・
しかしビットは一向に攻撃しない。
「え・・?・・ブルー・ティアーズ!早く攻撃しなさい!」
セシリアが命令しても、ビットは動きもせず、その場で静止していた。
「・・・な、なぜ・・・」
何が起きているのかセシリアは全く理解できず、その間に隼人を右手を前に出し、セシリアに向けると、手を動かした。
そして最後に手を握り締めた瞬間、ビットがセシリアのほうを向き、そのままレーザーを放った。
「っ!?」
セシリアはとっさにレーザーをかわしていくが、次々とレーザーはセシリアを攻撃していく。
「なぜわたくしを!?ブルー・ティアーズ!敵はあちらですわ!すぐに攻撃を中止しなさい!!」
セシリアは必死に命令するが、ビットはセシリアの言葉を無視し、攻撃を続ける。
「・・ま、まさか・・・・ブルー・ティアーズのコントロールを奪ったのですか・・・」
そしてセシリアは今起きている事態の原因を思いつく。それは先ほどの光であった。
「あ、ありえない・・・そんなことが・・・・」
セシリアは驚愕と共に信じられなかった・・・・
外部からISのコントロールを奪うことは世界レベル並みのセキュリティーの桁違いの強固なセキュリティーで守られているため、不可能である・・・・・だが、バンシィはそのセキュリティーを簡単に破り、現にビットのコントロールを奪った。
そして次々と放たれるレーザーをかわしていくが、次の攻撃で数発がブルー・ティアーズに直撃した。
「くっ!」
そしてセシリアはとっさに体勢を立て直した・・・・
「っ!?」
しかしその直後、バンシィが一気に接近して、左腕のアームド・アーマーVNを展開した。
セシリアはとっさに後ろに下がろうとしたが、その前に隼人がスターライトMK-Ⅲをクローで掴むと、そのままスターライトMK-Ⅲを握り締め、そのまま切り裂いた。
「くっ!?」
セシリアはとっさにスターライトMK-Ⅲを捨てると、スターライトMK-Ⅲは細切れになって爆発し、セシリアはそのまま後ろに下がりながら後ろ腰よりミサイルビットを展開して、ミサイルを放った。
隼人はそのまま右腕のアームド・アーマーBSを展開して、ビームを放ってなぎ払うと、ミサイルをすべて撃ち落した。
「そ、そんな・・・!?」
そしてその直後にビットからレーザーが放たれてブルー・ティアーズに直撃してセシリアはバランスを崩した。
それを見て隼人は左腕のビームソードを前に向けると、棒先端からビーム刃を出してセシリアに向かっていく。
「くっ・・・インターセプター!」
セシリアはとっさに武器の名前を叫んで呼び出すと、右手に刀身の短いブレードを展開して、隼人の攻撃を防いだ。
しかしその直後に隼人はセシリアを弾き飛ばすと、そのまま回し蹴りを入れてセシリアを右に蹴り飛ばす。
「ぐっ!」
そしてその直後に右腕のアームド・アーマーBSを放って、インターセプターを弾き飛ばした。
セシリアはそのままミサイルビットを放とうと後ろ腰より砲身を展開するが・・・・
「っ!?」
その瞬間隼人はアームド・アーマーBSを放って、右側のミサイルビットを撃ち抜いた。
そして隼人はビットをセシリアに向かわせて、レーザーを放つ。
「くっ!」
セシリアはレーザーをかわすのに精一杯だった。
「よそ見をしている場合か」
「っ!?」
するとセシリアの背後から隼人が接近し、そのままセシリアを右拳で殴ると、左腕のアームド・アーマーVNを展開してそのまま左側のミサイルビットを掴むと、そのまま握り潰して切り裂いた。
「そ、そんな・・・・」
セシリアの表情はさっきまでの余裕の色は無く、ただ絶望の色しかなかった。
その間に隼人はアームド・アーマーVNを突き出してブルー・ティアーズの右側の非固定ユニットを掴み、そのまま握りつぶして切り裂いた。
その直後にアームド・アーマーVNを閉じて、そのままナックルのようにしてセシリアを殴りつけた。
「ぐっ!」
更にその直後に右拳でブルー・ティアーズを殴りつけ、そのまま左腕のナックルで殴り、アリーナの地面に叩きつけた。
「ぐっ・・・!」
セシリアは地面に強く叩きつけられて一瞬息が詰まった。
そしてとっさに前を見る。
「っ!?」
すると、既に目の前にはバンシィがおり、左腕を上げ、クローを展開した。
「・・い、いや・・・」
セシリアは無意識のうちに口から声が漏れる。
目の前から迫ってくるバンシィは・・・セシリアから見れば・・恐怖そのものだった・・・・
そして隼人は勢いよくクローを突き出した。
「っ!」
セシリアはとっさに目を閉じた・・・・
ドガンッ・・・・・!!
「・・・・・?」
しかしクローはセシリアの顔の横の地面に叩きつけられた。
「・・・・・・」
そして恐る恐るセシリアは前を見ると、セシリアを見つめるバンシィの赤いツインアイと目が合う。
「・・・・・・・」
その瞬間セシリアは身震いし、背筋が凍った。
そして隼人はクローを引くと、左腕のビームソードを前に向けると、先端からビーム刃を出して、ブルー・ティアーズを切りつけた。
その瞬間にブルー・ティアーズのシールドエネルギーがゼロになり、その直後にエネルギーを失ったビットがセシリアの回りの地面に突き刺さって落ちた。
「・・・・・・・」
隼人はセシリアを一瞥すると、バンシィの装甲を閉じていき、マスクをすると最後に角を閉じて元の形態に戻る。
(一夏・・・後はお前だけだ)
そして隼人は一夏のほうを向き、見上げた・・・・・・・
「うおぉぉぉぉぉぉ!!」
一夏はティアが放つライフルの弾丸をブレードで切り払いながら接近する。
「くっ!」
ティアはバックパックのキャノンを放つが、一夏は上に飛んでかわした。
(さっきから放っている弾丸をすべて切り払うなんて・・・・さすが織斑先生の弟・・)
そしてティアは右手に持つライフルを収納すると、両手に一対のアサルトライフルを展開して一夏に向けて放つ。
「くぅっ!!」
一夏はスラスターを一気に噴射して、ライフルから放たれる弾丸の直撃を受けながらもブレードを振り上げた。
「っ!」
ティアはとっさに身体を反らしてかわすが、ブレードがスタルクリゲールの装甲を切りつけた。
(当てた・・・・この僕に!?)
「このまま・・・!!」
そして一夏はそのまま反転してティアに向かっていく。
「くっ!やらせないよっ!」
ティアはとっさにキャノンを一夏に向けて放った。
「くっ!」
一夏は向かってくるキャノンの弾丸を切り裂くと、一気に飛び出して、後ろで弾丸が爆発した。
「負けていられないんだよ!・・・・俺は!!」
そして白式に変化が起きた・・・
「っ!?」
ティアは白式の変化に気付いて驚く。
弾丸の爆発による逆光で見にくかったが、それでも白式の装甲色が灰色から白に変わっていき、非固定ユニットが展開してウイングスラスターが現れた。
「第一形態移行(ファーストシフト)!?・・・このタイミングで・・!?」
「うおぉぉぉぉぉぉ!!」
そして一夏はそのままウイングスラスターを噴射し、ブレードの刀身を展開するとエネルギー刃が出てきた。
「くっ!」
ティアはとっさに後ろに飛んで一夏と距離を置こうとするが、スタルクリゲールより白式のほうが速かった。
「どりゃぁぁぁ!!」
そして一夏はブレードを振り下ろすと、スタルクリゲールを切りつけた。
その瞬間スタルクリゲールのシールドエネルギーがゼロになった。
『試合終了!・・勝者・・・織斑一夏、神風隼人!』
「・・・え・・?」
すると一夏は唖然とした
「・・・・・俺たち勝ったのか・・・?」
「そうだ」
そして隼人が一夏に近付く。
「・・・だけど・・・なんで勝てたんだ?ティアにはそんなに攻撃を与えてないのに・・・」
「・・・その姿は何だ」
「え・・・?」
そして一夏は白式を見た。
「・・・あれ?・・・白式の形が・・・?」
「・・全く・・・お前は第一形態移行にも気付いていなかったのか」
と、隼人はため息をつく。
「・・いやぁ・・・戦いに集中しすぎて気付かなかったぜ」
「・・・お前なぁ・・・。まぁいい。とりあえず一旦ピットに戻るぞ」
「おう」
そして隼人と一夏はピットに戻って行く・・・・・
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トラックに轢かれそうになった女の子を助けて俺はお陀仏になった・・・。・・・って!それが本来の死じゃなくて、神様のミスで!?呆れている俺に、その神様がお詫びとして他の世界に転生させてくれると言うことらしい・・・。そして俺は『インフィニットストラトス』の世界に転生し、黒獅子と呼ばれるISと共にその世界で戦うぜ!