No.433689 超次元ゲイムネプテューヌmk2 Reborn 第十五話 陳謝クリケットさん 2012-06-07 00:52:57 投稿 / 全2ページ 総閲覧数:1246 閲覧ユーザー数:1180 |
現在ルウィー
朝日は教会の窓から白い筋となって差し込んでいた。
いつもと変わらないルウィーの教会にまた朝が訪れた。
ブラン「……。」
窓辺で白いレースのカーテンが揺れ始めた時、ブランの意識は覚醒し始めた。
ベッドに横たわった状態でブランは薄っすらとまぶたを持ち上げた。
ぼやけた視界には見慣れた天井が映っていた。
そこから昨夜起こった事実を思い出すまでにはさして時間はかからなかった。
ブラン「!!、 くうっ……っ。」
起き上がると同時に激しい痛みがブランを襲った。
ブランは頭を抱えながら苦痛に顔をゆがめた。
痛みに耐えながら辺りを見回すとそこは見慣れた教会の中の一室だった。
ブラン「っ……、ここは……確かあの時…。」
ブランは曖昧になっている記憶を1つずつ整理し始めた。
自分はあの倉庫の中で気を失った。
そこから先の記憶はブランには無かった。
考えを巡らせ始めた直後に目の前のドアがブランの目覚めを予期していたかのように静かに開いた。
ミナ「! ブラン様、お目覚めになられたのですか?」
ブラン「ミナ?……これは一体……。」
ミナの顔を見ながらブランはか細い声で尋ねた。
部屋に入ってきたミナはブランの前に進み、身をかがめた。
返事はすぐにミナの口から告げられた。
ミナ「ブラン様が無断で出かけられたのでもしやと思い、あの倉庫へ使いの者を向かわせたんです。そうしたらブラン様が倉庫で倒れていて、ここまで運んでもらった。と言うのがいきさつです。」
ブラン「そう……。」
うつむいたままブランは悲しげに呟いた。
ミナの表情も曇りを見せていた。
あえてミナはブランに何があったのかを聞かなかった。
しばらくの沈黙の後、ミナが静かに口を開いた。
ミナ「ブラン様、お2人に感謝しなくてはなりませんね。」
ブラン「?」
ミナ「お2人が夜通しでブラン様を治療していたんですよ。2人共、ずっと寝ずにブラン様に回復魔法を掛け続けて、そのせいか今でもそこで寝ていますけどね。」
ブラン「!!」
ブランはとっさにベッドの傍らに目を向けた。
目を向けた先のベッドの端に手を突きながらロムとラムは疲れきった表情で寝息を立てていた。
寝息を立てている2人の手の中にはお揃いのペン型の杖がしっかりと握り締められていた。
ミナ「2人共、泣きながらずっと治療に専念していたんですよ。」
ミナの声は静かな部屋に寂しく響き渡った。
2人の寝顔は今も少し赤く腫れていた。
ブランはただ呆然と二人を見つめていた。
しばらく静寂のときが流れ、無意識の2人の声がそれを切り裂いた。
ロム「……お姉…ちゃん……やだ…。」
ラム「ずっと……そばに……いてよぉ……お姉ちゃん…。」
2人の寝言は寂しく、そして静かに部屋に響いた。
音のない部屋の中ではそれはいささか大きく聞こえた。
ミナは2人の寝言を聞くと無言のまま立ち上がり、部屋を後にした。
3人だけになった部屋の中、自然とブランのまぶたから1つの雫が零れ落ちた。
ブラン「ごめんね……2人共………ありがとう。」
2人よりもさらに顔を赤く染めたブランは静かに呟いた。
雫は1つでは収まらず、2つ、3つと次々にベッドに染み込んでいった。
ブランはそっと手を前に出すと、疲れ切った顔の2人の頭を撫で始めた。
部屋の外で静かに様子を見ていたミナは、微笑みを浮かべながら奥へと歩みを進め始めた。
おまけ
キャラ紹介
名前:ラミーカ
身長:159cm
体重:44kg(B86.W55.H82)
説明:マグナスの娘。性格は親譲りで冷酷かつプライドが高い。ただし、マグナスほど非情でもない。
女神についても特別に敵視などはしておらず、同じ人間(家畜)として見ている。
血の味については父マグナスよりもうるさい。吸血鬼ハンターDのラミーカより出典。
特徴:金髪のロングへアに貴族特有の白い肌をしている。
スタイルはかなり良く、その美貌もスタイルに引けをとらない。
服については固定したこだわりは無く、気分に合わせて持っている物を着ている。
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これからやる予定の話
・カタストロフィ編
・魔戦記編
・GANTZ編
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