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ガイアメモリの力で強化されたザインTの突進はゲイザーによって簡単に避けられたが、その一撃は近くにあった運送会社のトラックを粉々に砕いた。
「何だ!? あの馬鹿げた威力は!!」
トラックの炎から出てきたザインTは接近しつつあった。それを警戒し、ゲイザーはライドブッカー?を構える。
「グオオォォォォォォ!!」
ザインTの口から放たれた憎しみのこもった咆哮はゲイザーに直撃し、その動きを止めた。
(動きを止められただと!? T-REXにもズ・ザイン・ダにもあんな能力はなかったはずだ!!)
ゲイザーは脱出すべく身じろぎするが、影を地面に縫いつけられたかのように動かない。ザインTはゲイザーの腹部に全力の拳を叩き込む。無防備な状態で放たれたそれは、致命的だった。
「がはっ!!」
吹き飛んだゲイザーは変身が強制解除させられたが、段ボールの山へと突っ込んだため、正体はバレなかった。
「やった……ついにやったぞ!! 俺は仮面ライダーを倒したぞ!!」
両手を挙げて喜ぶザインTの所にアクセルとアルマジロオルフェノクが駆けつける。
「遅かったな。もう白い奴は倒したぞ」
「白い奴って……刹那君のことか!!」
「貴様、よくも!!」
アクセルがエンジンブレードで斬りかかるが、ザインTは右腕でそれを掴む。
「照井課長!!」
アルマジロがロングソードを構え、背後を取る。ザインTは衝撃波を放ち、2人を弾き飛ばす。
「くっ……!!」
「手強い……」
その頃、刹那はようやく意識を取り戻した。
「うっ……フォルスは……」
刹那が段ボールの隙間を覗くと、2人が剣を使ってフォルスに戦いを挑んでいるのが見えた。
「駄目だ……身体が動きそうにない……」
刹那はなんとか身体を動かそうとするが、ちっとも動かなかった。風を切る音が聞こえたので振り返ってみると、再会した時の衣装を着ているイカロスが機械的な弓矢を持って空を飛んでいた。フォルスもそれに気づいたのか空を見上げる。
「イカ……ロス……」
イカロスは弓に矢をつがえ、ザインTに目標を定める。矢先からは、黒い炎の様なエネルギーが出ていた。
「シナプス人か。獲物がまた増えたな」
「イカロス、やめろ!! お前には荷が重すぎる!!」
「お断りします」
イカロスはアクセルの制止にキッパリと答えると、視界にいない恋人に言葉を投げかけた。
「刹那、貴方は1人じゃありません。翔太郎さんや智樹さんに照井さん、伊達先生がいます。それでも足りないのなら私も支えます。だから、戦ってください。決して、あなたを1人ぼっちにはさせません」
「ふんッ! 小娘1人に何が出来る!?」
ザインTは鼻で笑いながらソルジャーが携行していたライフルを拾い、イカロスに向ける。
(結局、俺はただ臆病風に吹かれていただけか)
イカロスの叱咤激励を受けた刹那は体に力を入れ始める。
(好きな人にあんな風に言われたら、)
負傷したダメージは、奮い立つと共に
(戦わないわけにはいかないじゃないか!!)
刹那はライドブッカーⅡから1枚のカードを取り出す。そこに描かれているのは、シナプスにおいて最強と呼ばれた剣士の力が込められていた。
(力を貸してくれ、母さん!!)
《KAMEN RIDE:GATHER MATERIAL》
刹那、白い閃光が辺りを満たし、辺りに衝撃波が発生した。皆が注目するなか、そこから姿を現したのは、純白の翼と白銀の鎧を身につけた1人の剣士だった。
「さて、ワルツを踊ってもらおうか」
「姿が変わっただけで勝てると思うなぁ!!」
余裕を見せるゲイザーMにザインTが突撃してくるが、ジャンプして前転するように背後に回り込み、日本刀状のライドブッカーⅡで一閃する。
「このっ……!!」
ザインTが振り向き様に殴りかかってくるが、ひょいっとかわしてまた一撃を決める。
「あれが、マテリアル……」
「なんて運動性だ」
パワーで大きく勝るザインTをその運動性で振り回すゲイザーMの動きにアクセル達は感心せざるを得なかった。
「ちょこまかと動くな!!」
ザインTは再び咆哮を放つ。しかし……
「何!?」
さっきまで
「2度も同じ手を食らうか!!」
ゲイザーMは真横から斬り払い、即座に離脱する。
「そろそろ終わらせるぞ」
《FINAL ATTACK RIDE:G・G・G・GATHER》
ゲイザーは高速で接近し、息をする時間さえ与えずに何度も斬りつける。
「そんな……バカな……」
ザインTは崩れ落ち、爆散した。ゲイザーMはそれを確認し、変身を解除した。
★★★★★
【シナプス・イカロスの実家】
「おばさーん、頼まれていた奴、買ってきました」
肉まんの袋を抱えたアストレアがドアを開けると、2対の羽と暗めの水色の長髪が特徴的な女性が空間モニターに釘付けになっていた。そこには、ゲイザーMがザインTに止めを刺した瞬間が映し出されていた。
「あの技は、マテリアルシフト……!!」
「ダイダロスおばさん、どうかしたの?」
「どうして……どうして工藤刹那があの技を使っているの?」
ダイダロスはまるであり得ないといった表情で、目の前のことを受け入れられなかった。
「どうして……死んだはずの妹の技をあの子が使っているの?」
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[そらのおとしもの~天使と仮面騎士の物語~]
設定集 http://www.tinami.com/view/401137
プロローグ http://www.tinami.com/view/401710
第1話『破壊の後継者/Iとの再会』 http://www.tinami.com/view/402298
第2話『驚愕の転校生/忍び寄るFの影』 http://www.tinami.com/view/402305
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