No.419889

神様踊る展望台 第五話

ゆきなさん

 今回は第一話のはなしだったりそうじゃなかったり・・・
てか毎回短いわとか言わないでくださいね?
 あと『オリジナル』ってタグいるかな?
いらないんじゃね?

2012-05-07 22:14:55 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:200   閲覧ユーザー数:200

 

 

  【幸也side】

 

 

 

 

 

 ――――――――周りには誰もいない。

 

 

 

 

 ――――――――人が来る気配もない

 

 

 

 

 ――――――――やるなら今だ。

 

 

 

 ――――――――行け、幸也!

 

 

 

 足音を立てずにゆっくりと足を動かす。目標までの距離はまだ10メートルもあるのに気づかれないかと不安にかられる。血が暴走しているかのように鼓動が激しく動き呼吸が短く浅くなっている。まるでグランドキャニオンの淵を歩いているかのような慎重な足取りだ。夜も遅く挙動も不審だから怪しく思われるかも知れないが断じて違う。公園のベンチで寝ている女の子が気になったから近寄るだけだ。和樹じゃないんだからあの子可愛いなとかそういう下心があっての行動ではない。・・・・・・多分。こそこそと動いた結果すぐそこまで来たのはいいけどここからどうしよう。18で豚箱に放り込まれるのは嫌だし、かといってここで何もしないのは男としてどうかしてる。

 

 

 

 

―――――ポスンッ

 

 

 ベンチで眠る彼女の横が空いていたのでとりあえず座ってみた。自分でも情けなく思ってしまうほどやることが小さい。

 

 

少女「クシュンッ」

 

 

 綺麗な黒の長は城のアウターのキャミソールと黒のショートパンツによくあっているのだが夜にこの格好は寒いはず。実際にさっきくしゃみしてたしな。このままだと可愛そうなので自分の上着をかけてあげる、これで俺はTシャツ一枚になってる、・・・・寒いな。人形みたいな女の子が体を並べて寝顔を見ているなんて・・・もしかしてこんなシチュで興奮するの俺だけ?顔を真っ赤にしながら座っていると彼女がもたれかかってきた。彼女の顔が俺の肩に顔を乗り、俺の頭の回路が電子レンジでうまいぜ棒を温めた感じになっている。つまり何が言いたいかというともう我慢が出来そうにない。誰もいないんならこれはヤっちゃっていいやつか?!ふっふっふバレなきゃいいんだよ、バレなきゃ!まずは上着から・・・

 

 

少女「ん~・・・あーん・・・んん?」

幸也「・・・あー・・・起きた?」

 

 バレたか?!いやまだ寝ぼけてるはずだ、うまくごまかしてけばいける!

 

少女「んー・・・あ、おはようございますー」

幸也「おはよう」

 

 そうやってまず気さくな感じで話しかけて俺を落ち着かせよう。高鳴る鼓動を早いうちに抑えないとな。

 

少女「あれ?ここはどこですか?」

幸也「ここは4丁目の第二公園だよ」

 

 少しづつ頭が回転してきたのか体をちゃんとして座った。俺を品定めするかのように強し眼差しで見てくる。

 

少女「・・・犯罪ですか?」

幸也「いや、ちがうからな」

 

 なん・・・だと?!なぜバレた?完璧に誤魔化せてたはずだ、必要以上に視線を逸らしたりせず表情も何考えてるのか変わらないようにしてたのに。このとき幸也は気付いてなかった、視線どうこうの前にまず現状が犯罪だ。

 

少女「・・・・・・。」

幸也「そういう目はやめろ、せっかく風邪引かないように上着までかけてやったのに」

 

 女の子は今気づいたらしくあたふた動揺してぺこりと頭を下げた。

 

少女「あ、ありがとうございました。あなたの好意にも気づけないなんて」

幸也「いやいやいや、俺は別にまだ大したことしてないよ」

少女(するつもりだったんですね・・・)

 

 そろそろ帰らないと美咲におこられるから重い腰を上げ帰ろうとして少し歩いてから俺は彼女の名前を知らないことに気付く。気付くという表現はおかしいかもしれないけども。

 

幸也「そういえば君、名前は?」

 

 服装は白と黒のモノクロで組み合わされた格好で背丈は小さめ。俺はだいたいの人は覚えているつもりだからこの子のことが知らないということはここら辺の子じゃないはず。運がよかったらもう一度会えるかもしれないから一応な。

 

少女「私の名前は森之宮 しずく(モリノミヤ)です。しずくって呼んでください。そういうあなたは?」

幸也「俺は谷崎 幸也(タニサキ ユキヤ)だ。」

 

 その場から逃げ出すかのようにスタスタと歩き出す。犯罪にならなくてよかったよ、でもこれとないチャンスだったかも。

 

幸也「・・・へっくしゅん。そういえばしずくに服渡したままか、それは寒いわ」

 

 やっぱり独り言を呟きながら帰っていく。ところどころに設置された電灯は路地をあまり明るくはしてくれずその月明かりが照らした少年の背中は若干気分がよさそうだ。

 

 

  【しずくside】 

 

 男の人とあんまり会話したことないからわかりませんけど、幸也さんはとても優しい人です。服をかけてくれてたり隣にいてくれたり(犯罪チックな気がしますけど)。

 

しずく「谷崎 幸也さん・・・か・・・・・・」

 

 頬が自分でもわかるほど赤くなっていた。それと同じように体温が上がってきてるのは幸也に借りた服が素晴らしい保温性を持つという意味ではない。

 

しずく「これは・・・・なんなんでしょうか・・・帰ったらお母さんに聞いてみましょう。お父さんは当てにならないでしょうし」

 

 幸也が帰った後もベンチで座っていたしずくが帰りだしたのは結局胸の高まりが落ち着く30分もの後のはなしだった。

 

 

 

 

  後半は急ぎで仕上げたので少し荒いかもしれません。

 

  その程度はご了承くださいませ。

 

  だいたいの方向性は決まっているのですけど、『このキャラいる?』と突然思い消されたキャラがいることで話が若干ズレて修正したりなんやらでちょっちおくれちったテヘッ

 

  すいません怒らないでください。


 
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