No.414441

ゲイム業界へようこそ!その45

幼女って素敵な存在だと思う……。


ハッ!俺は今なんと口走った!?

2012-04-26 19:47:41 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1670   閲覧ユーザー数:1604

 

ぶつかった衝撃の痛さに顔をしかめつつ、俺はどこか聞いたことのある声を不思議に思いながらも目の前の少女の方を見た。

 

 

 

(まじっスか……。)

 

 

 

少女の外見はとても幼く、頭にはうさぎの耳を垂らしたような帽子を被り、お腹のポケットの部分には何やら変な液体の入ったビンや薬草などが詰まっていた。また少女の大きな瞳は幼い外見もあり、女の子としての可愛さを存分に引き立てている。

 

 

そんな少女のことを俺は既に知っていた。幼い外見に似合わず、お金が大好きで商魂たくましい女の子、その彼女の名前は…。

 

 

 

((ガストちゃんですか…。)

 

 

 

「そろそろがすとの上からよけてほしいんですの。」

 

 

 

「えっ?あ、ああっ!?ごめん、すぐよけるから!!」

 

 

 

彼女に言われて気付いたのが、俺は彼女の上に覆い被さるような形で押し倒していたのだ。すぐに彼女の上からよけてその場で立ち上がる。それにしても…まさか街のど真ん中でこんなイベントが起こるとは、全く持ってうれし……くはないよ?恥ずかしいだけだよ?ホントだよ?

 

 

 

「ほんとゴメン!どこか怪我とかしてない?」

 

 

 

「少しだけ手のひらをすりむいたんですの…。でも大丈夫なんですの、このくらいのけがならくすりを付ければすぐに治っちゃうんですの。」

 

 

 

そう言ってガストちゃんはポケットの中をガソゴソと弄り、小瓶を取り出してその中身の液体を少量だけ怪我をした部分に塗った。塗った部分からはシュ~という音と共に黒い煙が……って煙!?大丈夫なのソレ、すごく怖いんだけど!?

 

 

 

「その薬ホントに大丈夫なの?煙とか出てるけど…。」

 

 

 

「しんぱいしなくても大丈夫ですの。それにこのくすりはがすとが作ったんですの、だからこうかもばつぐん、あんしんのくおりてぃーなんですの。」

 

 

 

「そ、そうなんだ、安心したよ。」

 

 

 

「それよりもおにいさん、ハイ、ですの。」

 

 

 

「えぇ~と…、その手はなんなのかな?」

 

 

 

「おくすりだいといしゃりょーですの。」

 

 

 

…1000クレジットが無くなりましたよ、結構持ってかれたなぁ。まぁ俺がお金を支払った時、ガストちゃんの満面の笑みが見れたから良かったとしよう。それにしてもあの笑顔はずるいなぁ~、あんな顔されたらお兄さんお小遣いとかあげちゃいたくなるよ♪そしてあわよくばお持ち帰りして………ハッ!?俺は今、一体何を?

 

 

 

その後、俺はガストと軽く挨拶を済ませて別れた。まぁ普通はこんなものだろう、偶々ぶつかり合っただけで、いきなり仲良くなるわけもないだろうし。それでも結構会話が成立した方ではあるのだが。

 

今回のイベントは思ったよりアッサリ終わってしまったけど、これがフラグとか伏線になっちゃうのかね?正規のストーリー以外はまったく予想がつかないから本当に困ってしまう。さっきのイベントが大きな問題とか原因を生まなきゃいいのだが…。

 

 

 

とりあえず俺は気持ちを切り替え、協会へと向かうことにした。協会の方はサラッと見るだけにしよう、まさかの大きな出費もあったことだし、残りの余った時間でクエストに行きたいところだからな。

 


 
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