No.391161

そらのおとしもの  自転車に乗ろう

BLACKさん

今回からしばらくは前回の作品のおまけに言った通り「秋山総司郎(作者の分身のオリジナルキャラ)はどんな奴」シリーズです。
しかしオリジナルのみでは伝わりにくいので、今まで書いたそらのおとしものを使っています。ご了承ください。


2012年3月31日追加

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2012-03-13 22:42:43 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:1126   閲覧ユーザー数:1107

 

 

ある日のことである。

 

「そう言えばイカロス達って自転車に興味ないのか?」

「自転車ですか?」

 

守形のいるキャンプテントの側に置いてある守形の自転車を見て智樹はぼやいた。

 

「別に興味はないわね。この町、歩いて行ける所ばっかりだし、何かあったら飛んで行けばいいしね」

「いやいや、歩いて行くのは良いけど飛んでっちゃダメだろ!」

「別にいいじゃない、皆私達に羽があることを知ってるんだから…」

「それでもダメ!」

 

智樹がニンフに怒鳴る。

 

「自転車……」

 

カオスが自転車を眺める。

 

「そう言えば智ちゃんの家にも私の家にも自転車ないね」

「ないなら作ればいいんじゃないのか?」

 

そこに秋山が来る。

 

「作ればいいって…」

「智樹、お前は前に『パンツロボ』って奴を自転車に改良していたじゃないか」

「あれは別に改良してたんじゃ…」

「まあこの際だ、イカロス達に自転車がどんなものか体験させるのもいいんじゃないか?」

 

守形が提案してきた。

 

「う~ん……」

 

智樹は悩んだ末に答えを出した。

 

「それもそうすね、イカロス、ニンフ、カオス、自転車に乗ってみるか?」

「マスターが乗れと言うのであれば…」

「仕方ないわね、乗ってあげるわよ」

「乗ってみる~」

「はいは~い! 私も乗りまーす!」

 

アストレアがどこからかやって来て元気よく返事する。

 

「アストレア、お前何に乗るのか分かってるのか?」

「バカにしないでよ、自転車でしょ!」

「じゃあこれがどういう風に乗るものか分かるか?」

「うっ!」

 

アストレアは自転車の乗り方が分からなかった。

 

「まあまあ、アストレアちゃん。分からないのなら教わればいいのよ~」

 

今度は美香子が来た。

 

「師匠、教えてくれるんですか?」

「そうね~、私が教えてもいいんだけどやっぱりイカロスちゃん達と一緒に教わった方がいいと思うかしら~」

 

美香子が智樹の方を見る。

 

「なんで俺の方を見るんですか?」

「どうせイカロス達に乗り方を教えるのはおまえだろ」

「ならアストレアの面倒を見るのもお前と言うことだ智樹」

 

秋山と守形も美香子に同意見であった。

 

「私も手伝うから、智ちゃん」

 

そはらも智樹の手伝いをすることにした。

こうしてイカロス達の自転車乗り特訓が始まるのであった。

 

 

 

 

そらのおとしもの  自転車に乗ろう

 

 

 

 

 

 

イカロス達、エンジェロイドの自転車特訓は智樹の家の中庭で行われた。

ちなみに自転車は秋山の召喚で4人の体のサイズに合わせて出した。

 

「さあ皆、乗ってみろ!」

「はい」

 

イカロス達はスタンドで立っている自転車に乗る。

 

「これくらい簡単ね」

「子供でもできますよ」

「そりゃあ子供でも乗るもんだ」

「それじゃあ次は両足を地面につけて立ってみろ。自転車に座りながらだぞ」

 

イカロス達は言われた通り、自転車に乗りながら、両足を地面につけて立つ。

 

「よし、立ったな」

「それじゃあスタンドを倒す前に、ペダルに足を乗せろ」

 

今度は秋山が指示し、イカロス達はペダルに足を乗せる。

 

「それじゃあこいでみろ」

 

これも簡単にやるイカロス達。

しかし4人ともどう考えてもこぎ過ぎで自転車が壊れそうであった。

 

「おいおい、これ以上やると……」

 

秋山が止めようとするが4人ともやめない。

そして自転車は爆発した。

 

「爆発した!?」

「俺が出した自転車だぞ。普通だと面白くないからこぎ過ぎると爆発するようにしておいた」

「爆発させるなよ! イカロス! ニンフ! カオス! 大丈夫か?」

 

爆発の煙の中、智樹が3人の名前を呼ぶ。

そして爆発の煙の中から無事な3人がいた。

ちなみにアストレアは一番爆発がひどく倒れていた。

 

「大丈夫かお前?」

 

秋山が屈んでアストレアに声をかける。

 

「ふにゅ~」

 

そして秋山は再び自転車を召喚し、またイカロス達を自転車に乗せた。

 

「さてとこぐ量もそんなにこぎ過ぎてないな」

 

自転車が爆発しないようにイカロス達も抑え目にしていた。

 

「とりあえずこぐのはやめろ」

「はい」

 

イカロス達はこぐのをやめた。

 

「それじゃあさっそくスタンドを倒すぞ。きちんとこいで動けよ」

 

秋山が念動力みたいなものでスタンドを倒す。

そしてイカロス達はぐらつきそうになる自転車でバランスを取ろうとペダルをこぐが、慣れないためか少し進んだところで倒れてしまう。

 

「ああ!」

「ああもう、何よこれ!」

 

ニンフは怒鳴る。

 

「こんなのに乗れなくたって生きていけるわよ!」

「ニンフ……、バカヤローーーーーーー!!」

 

秋山がニンフを叩く。

 

「な、何すんのよ?」

「その顔はなんだ、その目はなんだ、その涙はなんだ?」

「あんた何を……」

「いや、ノリで言っただけだ」

「あんたねーーーーーーーーーー!!」

 

ニンフがパラダイス=ソングを放とうとする。

 

「撃ったところで俺には効かんことは分かってるだろうに…」

 

ニンフはそんなことを無視して秋山にほぼゼロ距離でパラダイス=ソングを放つ!

しかし秋山はノーダメージでその場にいた。

 

「だから意味ないって……」

「分かってるわよ!」

「だが俺の後ろにいた……」

「え?」

 

秋山が自分の後ろを見る。そこにはパラダイス=ソングをくらって黒こげになっている智樹がいた。

 

「トモキ!?」

「ちゃんと人の位置を確認して撃てよな……」

 

智樹は倒れた。

その後もイカロス達の特訓は続いた。

こぎ過ぎて壁に激突、全然こがずにその場に倒れるなどの苦難を乗り越え、1時間後、アストレアも含む4人全員、自転車に乗れるようになった。

 

「おお、出来るように乗ったか」

「私だってやれば出来るんです!」

 

アストレアは胸を張って威張る。

 

「一番時間かかってたくせに…」

「う、うるさいわね」

「それじゃあ早速自転車で出かけましょう~」

 

美香子がいつの間にか自転車を自分のだけでなく、智樹にそはらの分も用意しており、美香子は既に自転車に乗っていた。

 

「よし、ではツーリングと行こう」

 

そして秋山以外の全員が自転車に乗る。

 

「さてと……」

 

秋山は自転車ではなくバイクの方を出した。

 

「なんでお前そっちだよ!」

「なんとなくだ」

「まあいいさ、それじゃあ行くぜ!」

 

智樹が先導を切って、自転車こいだ時である。

 

「あいた!」

 

そはらがこけた。

 

「そはら…」

「まさか……」

 

そはらは自分が乗れないことを黙っていたのだ。

 

「特訓だ!」

 

そしてそはらの特訓が始まるのであった。

おまけにイカロス達以上に時間がかかったとか……。

 

 

 

終わり

 

 

 

 

 

秋山のことについて分かったことその1

 

 

 

 

 

 

アニメとか特撮の影響を受ける

 

 

 

 

 

 

結構調子に乗ることがある

 

 

 

 

 

 

おまけ

 

 

作者「今回から始まった『秋山ってどんな奴シリーズ』。今回の話の相方は特に考えてないけどそはらだ」

そはら「私!?」

作者「うん。だってかわいそうだと思ったから」

そはら「かわいそう!?」

作者「実は『秋山ってどんな奴シリーズ』としてはこれは2作品目となる」

そはら「1作品目ってもうあるんですか?」

作者「映画のネタバレになるからネタバレ注意と書いた『元生徒と臨時教員(?)』。これだ」

そはら「それって日和ちゃんと秋山さんの関わりですよね」

作者「そうだ。まあ映画のコメンタリーによると日和は数日後に飛ばされたみたいだからな。一応、秋山が助けたことと矛盾はしない」

そはら「設定変えなくてよかったですね」

作者「そもそも二次創作だからな。気にすることは本当はないんだけどな」

そはら「ところでなんで私がかわいそうだと思ったんですか?」

作者「この後投稿する『秋山ってどんな奴シリーズ』ではカオス→アストレア→ニンフ→イカロスの順で秋山と関わることになるからだ。それで既に日和と関わってるのにそはらだけがハブられるなんてかわいそうだろ」

そはら「…………」

作者「とまあそういうことだ。次はタイトル的には俺が投稿してきた『カオスのとある日常(いちにち)シリーズ』にもなる。

それでは!」


 
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