No.342335

真・小姫†無双 #35

一郎太さん

残念ながら#34には王冠がつかなかったぜ!
という訳で#35。
対孫呉編はたった5話でおしまいだぜ!

明日は諸事情により地元に帰るので、更新はたぶんないと思われ。

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2011-12-02 17:04:13 投稿 / 全10ページ    総閲覧数:7583   閲覧ユーザー数:5098

 

 

 

【CAUTION!】

 

 

この作品を読むかどうかは自己責任です。

 

気分を害しようと、それは自己責任です。

 

お金がないのも自己責任です。

 

彼女がいないのも自己責任です。

 

それでもいいという方は、文頭に

 

『(* ´Д`)ハァハァ』

 

と荒い息を書き込んでからコメントしてください。

 

ただし色々と否定的な※はなし。

 

作者の心が痛むから。

 

ではまた後書きにて。

 

 

 

 

 

 

 

#35

 

 

「ただいまー」

 

南陽の城に戻った俺は、皆が玉座の間に集まっていると聞き、ひときわ大きな扉を開く。

 

「「お邪魔しまーす」」

「周々はモフモフなのですぅ……」

「はぅぅ…し、失礼します…」

 

俺に続いて、4人の女と1頭の白虎。

 

「おぉ、兄様ではないか。ようやっと戻ってきたか」

「ただいま、空」

 

まず口を開いたのは空だった。とてとてと俺に向かって駆け寄り、胸に飛び込んでくる姿はこのうえなく愛らしい。

 

「よう帰った、主様。………む?伯符もおるのかや?」

「えぇ、久しぶりね、袁術ちゃん」

「戦争にきたわけではないらしいの」

「もうどうでもいいしね」

 

こら、遠い眼をするな、雪蓮。

 

「一刀ってホントにちっちゃい娘が好きなんだねー。いち、にぃ、さん………すごーい、10人もいるー!」

「自分だってちっちゃいくせによく言うのだ!」

「そうだよ!僕の方が胸もあるもん」

「季衣、それはないと思うよ……」

 

流琉はお尻がエロいもんな。

 

「虎…うちにも虎がいる………」

「はいっ!一刀様からお聞きしました!呂布様はなんでも動物園なるものの園長さんだとか」

「ん…ねねと一緒にけ、け……」

「経営ですぞ、恋殿」

「それ。やってる」

「お猫様もいらっしゃいますか!?」

「ん…いっぱい……」

「後でお邪魔させてもらってもいいでしょうか!」

「かまわないのですぞ。その虎も一緒に来るといいのです。うちにも虎はおりますので、エサも十分にありますぞぞぞぞぞっ!?」

「がるっ」

 

同種の匂いに惹かれたのか。周々、ねねの頭を噛んではいけません。

 

 

 

 

 

 

「………で?」

 

亞莎はいまだビクビクと周囲を見渡しているので放置。詠が眉を吊り上げながら問いかけてきた。

 

「ん?」

「なんで孫策がいるの?」

 

横で朱里と雛里も頷いている。ちなみにちびっ娘将軍はシャオと口喧嘩をし、霞は愛紗の乳を揉んでいる。華雄にいたっては寝てやがる。美羽は雪蓮に頬を引っ張られて涙目になり、七乃はそれを見て恍惚の表情を浮かべていた。

 

「いろいろあってな。戦争を回避してきたぞ」

「はぁ!?何やってるのよ!向こうに反乱の意志があるのに、どうやってそんな事が出来るっていうの!?」

「さっき孫策も言ってたじゃないか。もう、どうでもいいって」

「どうでもいいって………」

 

あ、詠が頭を押さえている。悩む姿も可愛いぜ。

 

「あの、ご主人様?」

「どうした、朱里」

「それで、どんな方法をとったんですか?」

「あー…それは説明が難しいなぁ」

 

実際に難しい。

 

「それについてはまた後で色々とやってもらう事があるから、その時にな」

「そうですか?………それで、孫策さん達が此処にいるというのは、人質のようなもので?」

 

スッっと朱里の眼が細まる。幼女はそんな顔をしてはいけません。

 

「いや、もっと建設的な話だ」

「?」

 

俺は両手を何度か打ち鳴らし、皆の注目を集めて口を開いた。

 

「昔に色々あったみたいだけど、江東は孫策に返す事にしたから」

『はああぁぁあぁぁああああっ!?』

 

元気な奴らだ。

 

 

 

 

 

 

「ちょっと待って、一刀!あたしも聞いてないわよ!?」

「だって言ってなかったし。嫌なのか、雪蓮?」

「いや、そりゃありがたいけどさ……」

 

わがままな奴だな。

 

「あのあのっ、ご主人様!どうしてそのような話になったのですか?」

「だって戦争とか大変じゃん」

「あわわわわ……それはそうですけどぉ………」

「待ちなさいよ、一刀。一応でも主の意見は聞かないの?」

 

俺の正論に返す言葉もなくなった雛里に代わって詠が睨み付ける。

 

「それもそうだな。どうだ、美羽。返してもいいか?」

「うむ、かまわんぞ」

「だってさ」

「………」

 

詠、撃沈。

 

「でもでも、それで向こうが戦争を仕掛けてきたらどうするんですか!?」

「朱里りんは心配性だな。大丈夫だよ。後日調停と同盟の使者を送るし」

「そこで盟約を結ぶという訳ですか」

「あぁ、理解の早い娘は好きだぞ。朱里、愛してる」

「はわっ!?」

 

すべすべのほっぺにキスをしただけで真っ赤になるとは、俺のフェロモンもまだまだ捨てたものではない。

あと愛紗、イクのは勝手だが声は抑えなさい。

 

 

 

 

 

 

「という訳で、こちらから送る使者は5人だ」

「5人、ですか?孫策さんがここに残られるのならば、美羽ちゃんは行かなくてもいいでしょうね。軍師の中から2人と、護衛に愛紗さんや鈴々ちゃん達の中から―――」

 

甘い、甘すぎるぞ、雛里ん。だからお前はいまだヒヨコなのだ。

 

「ぴよっ!?」

「適材適所という言葉がある。向こうの現状を見てきた俺だからこそ選べる選択肢がある」

「それで、その選択肢って何よ」

 

詠ちゃんは相変わらず物言いがキツイなぁ。

 

「あぁ。では大将軍権限にて命ずる―――」

「あら、一刀。貴方も張勲と同じ位にいたの?」

「―――いや、いま思いついた。という訳で空、俺に大将軍の肩書をくれ」

「うむ、かまわんぞ」

 

皇帝からお許しが出た。

 

「長沙の城に向かうのは、朱里・雛里・詠・月・そして空だ」

「ちょちょちょ、ちょっと待ちなさいよっ!護衛の将はいないの!?」

「必要ない。あぁ、ちゃんと部隊はつけるから安心しろ、詠。向こうは5人、こちらも5人。対等だろう?それに、この面子に何か思うところはないのか?」

 

「「「……………」」」

「?」

「………そういう事ね」

 

俺の説明に、朱里・雛里・月の3人は沈黙し、空は首を傾げている。詠は何か気づいたようだな。

 

「どうだ、最高の面子だろう?」

「えぇ。負ける気がしないわ」

 

詠は自信に満ちた声で、そう言った。

 

 

 

 

 

 

腐女子5人衆が輪になって会議を行なう横で、霞が手を挙げた。霞にもたれかかる愛紗は頬を紅潮させてぐったりとしている。

 

「でも軍師全部送ってえぇんか?内政の方はどうするん?」

「それなら心配ない」

「まさか一刀さんが全部やってくれるんですか?あぁ、それはありがたいですねぇ。私も美羽様とイチャイチャ出来ますし」

 

先走った七乃が妙な事を口走った。んな訳あるか。

 

「華雄」

「はっ」

「やれ」

「御意に」

 

俺の指先の指示に従って、華雄は七乃の背後へと移動し、その胸に手を突っ込んだ。

 

「やっ、ちょ、華雄さん!?お嬢様の前ですってば!」

「北郷様の命でな。諦めろ」

「んんっ!?」

 

華雄の指先が何かを捻り、七乃はビクッと背筋を伸ばす。

 

「せめてもの情けだ。美羽の前では勘弁してやろう」

「はぁ…はぁ………」

 

力の入りきらない七乃を引き摺って、華雄は玉座の間を出て行った。

 

 

 

 

 

 

「さて、落ち着いたところで話を戻すが」

「一刀も大概に鬼やな」

「愛紗をイかせたお前が言うな。ちゃんと代わりはいる……亞莎」

「へっ?は、ひゃいっ!?」

 

ずっとだんまりを決め込んでいた亞莎。まさか自分にその矛先が向かうとは思っていなかったのだろう。裏返った声で返事をすると、そのまま大きな袖で顔を隠す。

 

「亞莎、こっちにおいで」

「うわ、なんやねん、その声!?気持ち悪っ!」

「黙れ。街中でサラシを剥ぐぞ」

「閨でならいくら剥いでもかまわんで?」

「………」

 

痴女っぷりを発揮する霞を放置して、そばによった亞莎の手をとる。

 

「ああああのあの、一刀様っ!?」

「亞莎…見ての通り、うちにはいま軍師がいないんだ」

「え…」

 

俺はまっすぐに彼女の瞳を見つめる。

 

「俺に、君のその頭脳を貸してくれないか?かの美周郎の後継者と言われる君になら、この街の政治を任せられる」

「え、あ、その……」

「どうだ?その力を振るってくれないか?民の為に。そして――――――」

 

そっと亞莎の耳元に口を寄せ、囁いた。

 

「――――――俺の為に」

「………………………………………………………………はぅ」

 

落ちたぞ。

 

「なんや、呂蒙言うたか?また初心なやっちゃなー」

「一刀、うちの軍師を誑かすの辞めて貰える?」

「なに、向こうにはない施策もあるんだ。勉強になるだろう?」

「はぁ…まぁ、孔明たちが戻るまでならいいんだけどね」さ

 

これで内政の心配もなくなった。

 

 

 

 

 

 

「ねー、一刀。シャオはどうすればいいの?」

「シャオか?そうだなぁ」

 

気絶した亞莎の袖を色々と探っていると、シャオが声をかける。うわ、なんだコレ、千本?

 

「あ、分かったー!一刀はシャオをお妃にしてくれるのね!しょうがないなー。でも、一刀の為ならシャオ何でもするよ」

「あーっ!待つのだ、お兄ちゃんのお嫁さんになるのは鈴々なのだ!」

「ダメだよ!僕だー!」

「あっ、えっ、兄様!私はどうなるんですか!?」

「ふっふーん、側室にならしてあげるよ?もちろん正妻はシャオだけど♪」

 

あーあー、聞ーこーえーなーい。

 

「とりあえずあいつらは放置して、明命は恋の動物園の従業員だな」

「いいのですか!?」

 

恋たちと動物談義に花を咲かせる明命に話を振れば、適所のようだった。

 

「かまわん。ただし条件をつける」

「条件、ですか?」

「あぁ、猫や鳥を特殊諜報員として鍛える事だ。会話の方法は恋が教えてくれる」

「なんとっ!呂布様はお猫様たちと会話が出来るのですか?」

「ん…簡単………」

「それは楽しみです!一刀様っ、その命、謹んでお受けいたします!」

 

全然謹んでないけどな。

 

 

 

 

 

 

おまけ

 

 

「あー、こんな所にいたの!何やってるのよ、祭ー」

「おぉ、小蓮様ではないか。このような所でどうされた?」

 

街のとある居酒屋。恋たちと共に動物園に向かう途中だったシャオは、聞き慣れた声を耳にし、とある扉を開いた。そこにいたのは赤ら顔の宿将・黄蓋。そして、相席する2人の巨乳。

 

「おぉ、黄蓋殿の連れか。これは失敬した。酒の話で盛り上がってしまってな」

「うんうん、このおしゃけおいひぃよれぇ~。北郷はんが開はちゅしたらひぃね~」

 

青い髪の女と鳶色の髪の女。前者はカラカラと笑いながら杯を口元に運び、後者はべろんべろんに酔っている。だが、目を引くのはそのようなところではない。

 

「ねー、祭」

「む?」

「誰………この仮面の女?」

 

そう、2人とも蝶の仮面で目元を隠していた。

 

「ここで意気投合してな!名前は知らん!」

「はぁ、呆れた……ほら、行くよ、祭!」

「あ、まだ頼んだツマミが来ておらんぞ!?あ、小蓮様、引っ張るでない!あ、あぁぁぁ………」

 

その日、無銭飲食で1人の女が捕まった。

 

 

 

 

 

 

あとがき

 

 

というわけで、次回のフラグを立てて終わる。

 

ではでは。

 

 

 


 
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