【APS-19A/MF25】
【スペック】
<設計・開発>
新星インダストリー マクロス・フロンティア工廠
L.A.I
<攻撃兵装>
マイクロミサイルポッド
ハワード社製2連装マシンキャノン×2門
マウラー社製レーザーキャノン×2門
<防御兵装>
エネルギー転換装甲SWAGシステム一式
ピンポイントバリアシステム一式
アクティブステルスシステム一式
チャフ・フレア・スモークディスチャージャーシステム一式
<選択式装備>
マイクロミサイルポッド
マシンキャノン
レーザーキャノン
電子戦用装備
他
【機体解説】
2059年頃から実戦配備がされ始めた、新星インダストリー社のVF-25に求められた性能に、従来のバルキリーとは違い、いわゆる「アーマードパック」を装備した状態で変形が出来ること、というものがあった。
しかし、VF-1、VF-11に装備された同種の装備は、その設計段階ですでに変形を諦めており、VF-25のアーマードパック開発陣は相当苦しめられたという。
が、2058年。ついに開発陣は、VF-25用アーマードパックの原型・試験評価用として本装備・APS-19A/MF25を設計・開発することに成功した。
この装備は、型式番号から推察できるとおりVF-19用の装備であり、これは当初VF-25を先行導入する予定のあったS.M.SがVF-19EF カリバーンを大量に導入していたからといわれている(ただ、設計段階でこの装備に目を付けた軍関係者の意向によって、本装備はほぼ全てのVF-19に装備できる)。
この装備の特徴の一つは、やはり火力である。
バトロイド時胸部・フロントアーマー・脚部にマイクロミサイルポッド、前腕部にハワード社の試作型マシンキャノンを4門、主翼レーザー砲に添える形で追加されたレーザーキャノン。これは、VF-19にある基礎的な火力と比較しても充分すぎるほどの量である。
また、肩上部には左右で一箇所ずつハードポイントが設けられ、ここに追加のミサイルポッドやレーザー砲、ロングレンジキャノン、兵装コンテナ、果ては電子戦装備まで自由に追加することが出来る。これは、ある意味バルキリーの汎用性をオプション装備にまで拡張させたといえる。ユニークな発想である。
もう一つの特徴は、本装備を装備したままで変形が可能な点である。
本装備を装着するのは胸部・肩部・前腕部・フロントアーマー・脚部・主翼基部で、変形時にアクチュエーター・支柱となる背部フレームがむき出しとなるため変形時の干渉がほぼ無く、結果本機は開発コンセプトを実現することが出来た。
が、試作型のこの装備にはやはりいくつか欠点があり、VF-25が出来た3形態での装備パージが不可能、旧式のVF-19の出力不十分(使えないほどではないが)、整備性の悪さ、有重力下での飛行困難(肩部パーツに折りたたみ式補助翼はあるが、焼け石に水と揶揄されている)などがある。ただしこれらのデータはVF-25用アーマードパック開発に、良くも悪くも大きく貢献したとも言える。
本装備はS.M.Sの先行試験隊、統合軍のエースパイロット用に極少数が生産され、はぐれゼントラーディなどとの戦闘ではその火力・汎用性を大いに発揮し、フロンティア船団の勝利に大きく貢献したといわれている。
なお余談だが、バジュラ母星防衛作戦で増援として駆けつけたYF-19の伝説的テストパイロット、イサム・ダイソン中佐曰く、「こんな装備、どこの誰が考えたんだ? 早馬に鉄の鎧って、大昔の戦争じゃねぇんだからよ」とのことである。
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久々の今回はちと趣を変えて。