No.333161

好き好き!愛紗先生!!その2

もしも愛紗が学校の先生なら、こんな事が起こっているであろう。

と、言う想像の元で書いてみました。

その続き。

2011-11-11 23:58:34 投稿 / 全11ページ    総閲覧数:4365   閲覧ユーザー数:3580

この作品は恋姫無双の2次創作です。

 

作者の勝手な解釈もある為、若干キャラの性格等のズレが生じる場合が御座いますが

そこらへんはご容赦のほどを。

 

そしてこれは聖フランチェスカ学園体育教師の愛紗先生と、その愛紗先生を慕うある女子生徒の少女の物語である。

 

《愛紗視点》

 

私は聖フランチェスカ学園で教師をしている関崎愛紗。担当科目は体育。此処の卒業生でもある。

 

教職に着いて随分経つ。そして毎年、何人もの生徒が男女問わず私の告白をしてくるのだ。だが私はそれを全て断っている。阪本という女生徒もその内の一人。

 

大概の場合、私に良人がいるというと諦めるのだが、この娘だけは何度断っても、諦めようともせず、暫くするとまた告白してくる難儀な生徒である。

 

「昔の華琳を思い出させる…。」

 

 

あんな小娘と一緒にしないで!!!

 

 

…ハテなにか声が聞こえたようだが、…空耳か?

 

話を戻そう。私には良人たる人が既に居り、それを理由に断ると大概は諦めてくれるのだが、この娘は意外としぶとかった。

 

つい先日など私の親友の馬原翠とその妹馬原蒲公英が一刀さんと産婦人科に入る写真を見せて、不倫だ、孕ませたなどと言ってきた。その辺の事情は知っている為、別段慌てたり怒ったりする事もなかった。こう言う事は既に慣れっこであるため。

 

なぜなら私の良人でもある北郷一刀さんには、私を含め50人もの妻がいる。先ほどチラッと名前の出た華琳と、馬原翠とその妹馬原蒲公英もその一人である。勿論、これは非公式なのだが。

 

困った事に一刀さんは無自覚の天然女誑し。その事で何度注意しても一向に治る気配がなく。結局、高校を卒業をする頃にはこんな大人数になっていた。

 

まあ、皆を平等に愛してくれてはいるのが、せめてもの救いである。と同時に中々自分の番が回ってこないのもまた事実。そこらへんの不満はどうしても出てしまう。私も早く一刀さんの子供を授かりたいものだ。

 

結局、最終手段として皆の前に連れて行き、諦めさせようとした。帰りは可哀想な位放心していた。仕方在るまい、私には既に良人がおり、彼女は生徒で、しかも女性。これは報われない事なのだ。

 

阪本が愛紗に連れられて北郷一家の内情を知らされたから数日が経ったある朝。

 

 

「ねえねえ、これみて、これみて!」

 

朝、登校し教室に入って来るなり、阪本はクラスメイトに見せたのは一冊のノート。

 

『?』

 

顔を見合わせて一人がそのノートを開いたタイトルにはこう書かれていた。

 

《北郷一刀抹殺計画》

 

パタン…

 

阪本の方をみると、どうナイスアイデアでしょ?と言わんばかりの顔をしている。

 

そんな阪本に、持っていたノートを丸め振りかぶると、阪本の脳天目掛けて振り下ろす。

 

すぱーん!

 

「キャン!?…いった~い!何すんのよ?!馬鹿になったらどうすんのよ~」

 

「心配するな、これ以上馬鹿にはならない。」

 

「ひどっ!」

 

涙目になりながら阪本は抗議をするがあっさり叩き落とされた。

 

「と言うか、こんな物を私達に見せるな。下手したら共犯で捕まる。ついでにうちのクラスから犯罪者が出るのは、勘弁願いたいし、流石に学園の思い出としては頂けない。」

 

キーンコーンカーンコーン

 

チャイムが鳴り、それぞれ席に着き授業が始まる。

 

中庭に移動しお昼ご飯を取っていると、唐突に阪本はこんな事言い出した。

 

「愛紗先生を手に入れるには、あの北郷一刀を消すしかないと思ったんだ。」

 

昼食時、突如こんな事を言い出した阪本にまたか、と呆れる。

 

「…あなたさあ、本気でそれ出来ると思ってんるの?」

 

「うん。出来るよ、この計画書通りにやれば!」

 

一冊のノートを掲げ自身満々に言う。

 

《愛紗先生捕獲&北郷一刀抹殺計画》

 

用意するもの

・痺れ罠

・落とし穴

・捕獲用麻酔薬

・大樽爆弾G×2

・大樽爆弾×3

・カクサンデメキン×3

・トラップツール×2

・雷光虫×2

・ネット×2

・調合の書①~④

 

方法:愛紗先生を罠に掛け捕獲麻酔薬でゲット!

   北郷一刀を罠に掛け大樽爆弾Gで退治!

   クエストクリアー!

 

こっちを見て、どう?どう?と言う顔をしてくる。

 

なぜこの娘が聖フランチェスカ学園(ここ)に入れたのか不思議でならない。

 

「阪本。」

 

呼ぶと嬉しそうに近付いて来た。どうやら褒められると勘違いしているらしい。そんな無防備な頭に、再びノートを丸め振りかぶると、阪本の脳天目掛けて振り下ろす。

 

すぱーん!

 

「キャン!?…いった~い!何すんのよ?!馬鹿になったらどうすんのよ~」

 

「心配するな、これ以上馬鹿にはならない。」

 

「ひどっ!」

 

涙目になりながら阪本は抗議をするが、あっさり叩き落とし、今朝と同じやり取りをする。

 

「何がクエストクリアー!だ。あなたはどこぞの狩人ですか!?こんな事が成功するとでも思ってるのですか?!」

 

「え~、これでバンバン捕獲と討伐したよ~。」

 

「ゲームのやり過ぎです。」

 

もう一度言おう。なぜこの娘が聖フランチェスカ学園(ここ)に入れたのか不思議でならない。

 

「言っておきますけど、それ実行される前にあなたが潰されるわよ?」

 

「え?」

 

「昔、曹麻先輩の魏真グループを手に入れる為に、総帥の曹麻先輩と北郷先輩の拉致計画があったらしいです。けど、未遂に終わったんです。」

 

「なんで?」

 

「計画が実行される前に北郷さんの奥さん達ほぼ総出で潰したからです。」

 

「潰した?」

 

「はい、潰したんです。そこは倒産寸前で、魏真グループ手に入れて、借金返済を図ろうとしたらしいですね。けどバレて、一晩で新地になったんです。」

 

「新地に?」

 

「うん、四丁目の空き地がそう。あそこ登校ルートになってて、朝通った時びっくりした。ここ入った時にその理由知ったの。」

 

流石の阪本もこんな話をされ、顔を引き攣らせた。そして急にあたりを見渡し始める。

 

「どうしました?いきなりきょろきょろしまして?」

 

「ふぇ?あそこに猫が…」

 

そう言って指を指した所には猫が一匹、日向ぼっこしながらこちらを見ていた。

 

「ねこ~ねこ~。チッチッチッ。」

 

猫を見つけると手を差し出し呼ぼうとするが、猫の方は全く動こうともせずあくびをする。

 

「あ、そうそう。さっきの話の続きだけど。あれって曹麻先輩の所か、警察に行ってる孫蓮華先輩の所の関係者が関わってるって噂だよ。」

 

「え?何で、そんなの分かるの?」

 

「さっきの話で、事前にばれたって言ったでしょ。あれ、あのグループか警察の情報収集員のお陰らしいよ。」

 

「そんな。今時忍者みたいなのいるの?」

 

阪本は冗談と、ばかりに笑い飛ばす。

 

「案外、こいつがその情報収集員だったりして?」

 

「そんな、まっさか~。」

 

あははと阪本達は笑い飛ばす。

 

「忍者、はどうかわからないですが、そういった類の内偵をする人は大企業にしろ警察にしろ、いると思いますよ。」

 

「だからもう一回言うとくけど、あんたも迂闊な事しようとしない方がいいわよ。」

 

「は~い!」

 

『(本当に大丈夫かしら?)』

 

元気良く返事する姿を見て、不安は拭えないでいた。

 

女生徒達が中庭を去り、残ったのは一匹の猫。その猫も彼女達が立ち去るのを見送ると立ち上がり移動し始めた。

 

辿り着いたのは校舎の一室。そこに居たのは関崎愛紗と同じ黒く長い髪の女性がいた。名は周野明命(まわりのみんめい)。一刀の妻の一人である。

 

彼女は入ってきた猫を抱き上げ顎を撫でる。猫の方は心地良さそうにのどを鳴らす。

 

「で、どうだった明命?」

 

「はい。クラスのお友達によって止められました。これで大丈夫かと。」

 

「そうか。済まんな、手を煩わせて。」

 

「いえ、気にしないで下さい。愛紗さんだけの問題だけではないです、これは皆の問題でもあるんです。」

 

「そうか。そう言ってもらえると助かる。」

 

実はこの猫、生徒達が言った情報収集員であった。これを統括するのが私立探偵の周野明命(まわりのみんめい)で、さっきの生徒達の話にあった事件も、猫を通じて情報を入手していたのだ。

 

明命は猫を使って数々の事件を未遂又は解決へと導いている為、猫探偵として有名で、彼女の知らない事はない、とまで言われているほど情報収集能力に長けている。

 

今回の阪本の《北郷一刀抹殺計画》を知ったのも、猫からのタレこみによるもので、愛紗と共に様子を窺っていたのだ。

 

「は~。困ったものだ、あの娘には。」

 

「あははは~。でもでも、良かったですね。思い止まってくれて。下手をしたら私達が動かなければならない所でした。」

 

「そうだな。余り気は進まないが事を起こさずに済んだ。彼女の友に感謝だな。」

 

「ですね。では私はこれで失礼します。」

 

「うむ。また、謝礼はいつもの猫缶を持っていく。」

 

「はい!」

 

それを聞いた明命は元気良く返事をした後、フッと姿を消す。

 

部屋に残った愛紗は窓辺に肘を着き、「本当に困ったものだ。」そう呟き溜息をついた。。

 

あとがき

 

前回のお話しが以外と受け入れてもらえた様で、調子こいて続き書いちゃいました。

 

今回はあんまり愛紗と阪本さんの絡めなかった。

 

その代わりいっちゃあなんですけど、一刀一家の内情の一部みたいなモンを紹介しました。

 

私立探偵明命→警察にいる蓮華又は魏真グループの華琳。と言う具合に事件に関する情報が流れてるんです。ちなみに余談ですが、周野探偵への報酬は猫缶の方が喜ばれますので、ご利用の際には猫缶をご用意下さい(笑

 

私立探偵。カッコいいいですねぇ。その響きに痺れる。憧れる。ま、噂じゃそんな良いものじゃないらしいですけどね(汗

 

この分じゃ未だ当分続きそうですね。意外と長くなって作者も驚きw

 

ではまた次回ぃ~


 
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