そらのおとしもの 智樹の一寸法師
昔々あるところに子供に恵まれないおじいさんの守形とおばあさんの美香子がいました。
「誰かしら? 会長をおばあさんって言ったのは…」
「落ち着け美香子。ここで反論したら話が進まない」
「そうね……。ところで、英君…」
「なんだ?」
「どうして会長達には子供がいないのかしら~」
「さあな」
「いい加減、子作りしないかしら?」
「それはどうかと……」
そんな時、突然空から小さな隕石が二人の住む家へと落ちてきた。
「何かしら?」
するとその小さな隕石から3センチくらいの男の子が現れた。
「あら、小さいわね~。このまま蜘蛛の餌にしちゃいましょう~」
「ちょ!?」
美香子が小さな男の子を手につかみ、適当にあった蜘蛛の巣に張り付ける。
すると餌がやって来たと思い、蜘蛛は小さな男の子に近づいてくる。
「ちょっ! 先輩! 会長! 助けて! 俺、このままじゃ食われちまうーーーーー!!」
「やれやれ美香子、冗談が過ぎるぞ」
守形が小さな男の子を蜘蛛の巣から助け出す。
「会長、本気だったんだけどね~」
「勘弁してくださいよ~」
助けられた小さな男の子は智樹と名付けられ、(あらゆる意味で)たいそう可愛がられた。
智樹が守形と美香子の夫婦に育てられてから数年が経つ。智樹の体は3センチのままであった。
「全然大きくならないな」
「きっと呪いがかかってるのよ~。会長がその呪いから解き放ってあげるわ~」
美香子が五寸釘と木槌を取り出す。
「ちょっちょっ!!」
「悪霊たいさ~~~ん♪」
美香子はお構いなしに智樹の体目がけて五寸釘を打ち込もうとするが、智樹は身軽さを生かし、何とか回避する。
「待ちなさ~い」
「ひぇええええええええ!!」
智樹はそのまま家を飛び出して行ってしまった。
「はあ~」
美香子に恐怖し、家を出て行った智樹には行く当てがなかった。
智樹は危険な目に遭いながらもふらふら都を歩いていると一つの立派な屋敷を見つける。
「何だこりゃ? でけえな」
智樹が屋敷の入り口に立つ。
すると屋敷の入り口の扉が開き始める。
「あれ?」
屋敷から出てきた一人の娘はなぜか下から視線を感じた。
娘が下を見てみるとそこには自分の下着を下から覗いて邪な顔をし、よだれを垂らしている智樹がいた。
「ぐへぐへぐへ」
「死ねーーーーーーーーー!!」
娘は智樹を思いっきり踏みつぶした。
「そうなんだ。家から追い出されて……」
「ほんと、死ぬかと思ったぜ」
踏みつぶされても驚異の生命力で復活した智樹は屋敷から出てきた娘に連れられて屋敷に入っていた。
「だったらさ、家に住まない? 智ちゃん」
「いいのか?」
「うん♪」
「ありがとな、そはら」
こうして智樹は屋敷の娘であるそはらに計らいにより、そはらの用心棒としてそはらの家に住むことになった。
それから数週間が経ち、そはらが宮参りするとして智樹もその警護へとついて行った。
するとその道中で……。
「待ちなさい」
そこに鬼のニンフとアストレアがやって来た。
「誰よ? 鬼って言ったの」
「まあまあニンフ先輩、ニンフ先輩は怒ったら鬼みたいじゃないですか~。ぷすす~」
「デルタ!」
「ひゃっ!」
ニンフの怒りに怯えるアストレア。
「あの~、私達に何か用かな?」
「そうね、あなたを誘拐して身代金でも要求しようかしら」
「えーーーーーー!!」
「とりゃああああああ!!」
すると智樹がニンフに向かって跳びかかり、ニンフの胸を触る。
「きゃっ! 何よ!」
「………10点」
「はあっ!? トモキ、今、私の胸触って10点って言ったわね!」
「ニンフ先輩、智樹にとってはまだ甘い点数ですよ~、もしかしたら0点ですよ~。ぷすす~」
「!!!!!!」
ニンフはさらに怒り出し、パラダイス=ソングの発射体勢になる。
「こなごなになっちゃえええええ! パラダイス=ソング!!」
ニンフのパラダイス=ソングが発射され、射線上のものは消えてなくなった。
「そんな……智ちゃ~~~~ん」
「は~~~~い」
すると智樹はアストレアの胸の谷間から姿を現す。
「きゃっ! このバカいつの間に……」
「ふふふ、今の俺を舐めてもらっては困りますな~~~~。
さてと、このまま………」
智樹はアストレアの服に入り込み、そのままアストレアの体をくまなく触る。
「きゃああああああ!!」
「トモキ! いい加減にしなさい!」
ニンフがアストレアの方に近づいた時、智樹はすさかずニンフの体の方へと飛び移り、ニンフの服の中に侵入していった。
「きゃっ!」
「うひょひょひょひょひょひょ!!!」
智樹の興奮は最高潮を迎える。
「ひょひょひょひょっ!!」
智樹がニンフの服から飛び出してくる。
「智ちゃん……」
飛び出てきた智樹の前にはチョップ体勢のそはらがいた。
「あの……そはらさん………」
智樹は弁解の余地はなく、そはらのチョップを受けた。
「いてててて……」
そはらチョップから蘇った智樹が目を覚ますと、ニンフとアストレアはいなくなり、打ち出の小づちを持ったそはらがいた。
「目が覚めたみたいだから、大きくするね」
「ちょっと待った!」
智樹が目の前に手を大きく広げて待ったをかけた。
「どうしたの? 智ちゃん?」
(このまま大きくなっていいのだろうか?)
智樹は考える。このまま大きくなれば危ない目に遭う確率は低くなる。
しかし大きくなってしまってはこっそり女湯を覗きに行くのが困難になる。
そして女の子の服に入り込むことも出来なくなる。
それだけでなく、色々あるが、智樹は考えてるうちにエッチなことを考えている顔をし始めた。
「ぐふぐふふ……」
「死ねええええええええ!!!」
そんな智樹を見て、そはらはまた智樹を思いっきり踏みつぶしたとさ。
終わり
おまけ
イカロス「私の出番がありませんでした」
カオス「私も…」
日和「私もですね」
秋山「まあ許してくれ。一寸法師の人数の関係上どうしても出番がなくなっちまうんだ。ナレーションさせるのもどうかと思ってな…」
イカロス「出番…」
秋山「イカロス落ち着け~~~~~!!
まあそれはともかくとして最初一寸法師はカオスにしようと思った」
カオス「どうして?」
秋山「カオスは大きくなれるだろ。 打ち出の小槌で大きくなると同時に大人化してそのまま結婚と言う流れがあったが、それだと姫役が智樹になる。そこで問題が発生した」
日和「どんな問題なんですか?」
秋山「鬼役があの二人なのはすぐに決まったんだが、あの二人だと確実に智樹がセクハラする。
だからいっそのこと智樹にやらせることにした」
日和「確かに桜井君なら…」
秋山「そんで巨大化経験もあるそはらも混じればあのネタにもなると思って急遽配役変更になり、結果、お前達三人が出番なしになったんだ。
まあ俺もないけど…」
イカロス「秋山さん、最近出番ありませんね」
秋山「一応次回投稿する予定の作品には俺が久々に出るけどな。一か月ぶりになるのか?
しかし俺のオリジナルが2週間ほど前まで『テイルズオブエクシリア』に力入れてたからな。
その前はRPGツクールの奴で入れたいキャラがいたから戦闘技を作ったりしててあまり書いてなかったりする。まあその間で別のネタを3つ作ったがな」
日和「別のネタ?」
秋山「『そらのおとしもの』じゃないな。しかしいい加減、だいぶ前に予告した夢の内容の奴を書ききらんとな…。一応夢で見た部分は全部書いたからあとは脚色つけるだなんだけど難しいとぼやいている」
イカロス「大変ですね」
秋山「まあな。とりあえず、俺がオリジナルに変わってそれでは!」
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今回はタイトル通りですが、元の「一寸法師」とは変えてある部分がいろいろあります。