No.262315

桔梗√ 全てを射抜く者達 第12射

黒山羊さん

真・恋姫†無双。バンザーイ。
学会が終わって肉体的かつ精神的疲れがようやく取れてきた黒山羊です。
え?学会終わったの木曜日なのに、投稿が遅すぎるって?
すみません。鬱になって、酒飲んでました。
でも、学会の準備で溜まっていた未読作品を読んだら、活力が湧いてきました。TINAMIのクリエイターの皆さん、ありがとう!

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2011-08-06 18:32:46 投稿 / 全13ページ    総閲覧数:5747   閲覧ユーザー数:4544

 

 

桔梗√ 全てを射抜く者達   第12射

 

 

 

 

視点:一刀

 

黄巾党と五胡の戦いも終わり、勝ち戦飲み会で俺達は酒を飲みまくった。

料理大会で勝って、酒を飲み始めたまでは覚えているのだが、その先に何があったか俺は全く知らない。

だが、分かる事は一つだけある。そう、これはいつぞやの時と全く同じ状態だ。

紫苑さんが来た次の日の朝と同じ状態だ。そう、要するに俺はまた桔梗さんと同衾していた。

何だ?俺は酒を飲みまくって記憶を失うと、次の日の朝桔梗さんと同衾するとかいう、不思議な法則でも持っているのか?いやいやいや!!もっと真面目に考えろ!俺!

普通にこれ夢だろう?こんな嬉しはずかしい展開なんて立て続けに2回もあるはず無い。

寝転んでいる所は堅そうだし、とりあえず、頭をぶつけてみる。

 

「ッツーー…。」

 

かなり響く痛さだった。頭をぶつけた衝撃で二日酔いの鈍痛が倍増した。外的痛みと内的痛みが頭を襲う。

ということは夢じゃないのか?仕方ない。俺が今居ている現実だと受け止めよう。

では、冷静になって現状の把握が必要だな。いかなる時も状況の把握は忘れてはならない。これは兵士の鉄則だ。

 

まず、此処は何処だ?……天幕だな。

床に豪天砲が転がっている事から、ここはおそらく桔梗さんの天幕だ。

そもそも、此処は西涼。天幕を張っているのは桔梗さんの陣営しかあり得ない。

 

では、此処に他に誰かいるのか?周りを見渡してみるが、誰も居ない様に見える。

しかし、死角になっているだけで他に誰かいるのかもしれない。

俺は息を潜め、桔梗さんの寝息以外の音を拾ってみようとしたが、何も聞こえない。

 

他に情報は無いのか?何かの匂いが無いか嗅いでみる。

匂いは2種類。まずは、酒臭い。床に転がっている壺が見える。多分酒臭い原因はあれだろう。

次の匂いは同じ布団に入っている桔梗さんの匂いだ。柔らかくて温かて…お酒の香りがする。

決して、桔梗さんは酒臭くない。酒の香りがするのだ!

 

ということはこの桔梗さんの天幕には俺と桔梗さん以外誰も居ない!良かった。

馬岱ちゃんや馬騰さんはいない。あの2人が居たら、あらぬ勘違いをして、西涼中に変なうわさが流れるところだった。馬超さんに見つかれば、問答無用で殴られそうだし…。

杏里なんかに見られたら、巴郡に戻ってもネタにされるところだった。

 

他に情報は無いのか?俺は冷静になって目を瞑り、視覚以外の感覚を研ぎ刺す。

そして、俺はすごい事に気が付いた。

そう!俺は……。

 

上半身裸だ!

 

え?もしかして、俺…桔梗さんに……えぇ……えぇぇぇ!?

良かった。桔梗さんは服を着ている。これで服着てなかったら、変な妄s…想像をしてしまうところだった。

 

「んんンん……//////」

 

ヤバイ。早く服を着たい。桔梗さんの寝息とか髪が擦れて…//////このままだと、変な気分に//////

あぁぁ!止めて桔梗さん寝返りを打たないで下さい//////顔を俺の胸に擦りつけないでください//////

俺は桔梗さんを起こさない様に必死に声を殺すが、どうしてもビクビクと痙攣してしまう。

 

 

 

 

「何笑っているんですか?桔梗様!」

 

「すまん、すまん。北郷の反応が面白くてついな。」

 

「酷いです。これでも貴方に恋する健全な青年です。次やったら、襲いますよ//////。」

 

「儂は北郷に食べられてしまうのか!?

……そうだな。次からは冗談でも止めておこう。儂もその……一応…女じゃしな…//////。

そのかわり、無自覚の時は大目に見てくれ。北郷は抱き心地が良いのじゃからな//////」

 

「……はい//////」

 

「………………//////」

 

俺は桔梗さんの顔を直視できなくなったので、布団から出る。

何だ?この気まずい雰囲気は?仕方ないよな。俺は悪くないよな。

俺は普段のからかわれている仕返しに、軽い脅し文句を照れながら言っただけなのに、こんな空気になるなんて思いもよらなかった訳で。まぁ、最初にやってきたのは桔梗さんだ。俺は悪くない。

桔梗さんがあんなことしなければ、こんなことにはならなかったわけでして。

ああ、もう!無理やりにでも空気を変えてやる!

 

「ところで、き、桔梗様。ところで俺は何故上半身裸なのですか?」

 

「あぁ。北郷が酔い潰れたから、儂が肩を貸して此処まで運ぼうとしたのじゃが、お前が途中で嘔吐してな。

北郷の嘔吐で服は汚れたから、洗って、外で乾かしておるから、安心しろ。

で、服を脱がせて寝かせたのは良かったのじゃが、北郷は震えだしてな。

寒いだろうと思って同衾してやったのじゃ。」

 

「あ、ありがとうございます//////。」

 

「良い。気にするな。昨日の料理大会で勝利した褒美じゃ。」

 

「それでも、ありがとうございます//////。」

 

「ほう、ならば、1つ聞いて構わんか?」

 

「何でしょうか?俺に答えられる事なら、何でも答えますよ//////。」

 

「『キス』とは何だ?」

 

「えぇーっと、その言葉を何処で?」

 

「昨日北郷が倒れる前に、儂が『勝者への褒美は何が良い?』と聞いたら、お前は『キス』と答えたのだが、」

 

そうだ!思い出した!確かにあの時俺は桔梗さんからの褒美にキスが欲しいと言ったんだ。

でも俺はやっぱり桔梗さんから褒美でキスをするんじゃなくて、恋仲になって気持ちが通じ合ってからキスしたいって思ったから、やっぱり取り消そうとしたんだ!

 

「で、『キス』とは何だ?教えてくれんと出来んが?」

 

「いや、もう良いんです。気にしないでください。」

 

「そう言われると余計に気になるな。

儂に天の国の事を教えてくれないなら、北郷の評価が落ちて、嫌いになるぞ。」

 

「分かりました!教えますから、その代わりに…褒美にキスして欲しいというのは撤回ですからね//////」

 

「分かった。分かった。良いから教えんか。」

 

 

 

 

「なるほど、天の国の風習か。

挨拶という意味の持つキスと、相手に対する愛情表現としてのキスか。

で、挨拶のキスは頬にし、愛情表現のキスは唇にか……。」

 

「まぁ、要約すればそんな感じです。」

 

「なるほど。北郷は儂に唇を奪われたかったのか?」

 

「はい//////。ですが、恋愛とは両方向からの感情で成立するモノ、勝者への褒美と言うにはどうかと思い、取り消した訳です。」

 

「ほう。では、これは構わんよな?………チュッ。」

 

「えぇ?桔梗様?」

 

「頬へのキスは挨拶なのだろう?なら、別にかまわんよな//////?にしても、恥ずかしいのぉ//////」

 

「だったら、しなかったら、良いじゃないですか//////?」

 

「お前をからかってやろうと思ったのじゃが、見事に自滅してもうたわ//////」

 

「ははは、では……ンん……//////。」

 

そう言って俺は桔梗さんの頬にキスをした!

幾ら親愛の意のあるキスとは言え、俺は桔梗さんの頬にキスをしてしまった!

肌がすっげー柔らかい。例えるとしたら、何だろう?パンの生地だと、柔らかさが違う。

あの普通のパン生地では弾力性の感じが何か違う。白いクリームパンか?違うな、あれは艶が無い。

だとすると、白玉?そう、白玉だ!適度な弾力性が合って、柔らかくて、艶がある。そんな頬だった。

 

俺は自分の煩悩と戦いながら、日頃の仕返しをした。神風特攻隊のような仕返し。

そんな仕返しをして俺も当然平気では無い。俺は桔梗さんの天幕からダッシュで出た。

 

幸いにも朝早かったため、誰も外にはいなかった。これで誰かに見つかっていたら、完全ネタにされる。

上半身裸で天幕から出て来たら、誰だってあんなことや…こんなことがあったと思うだろう。

俺は最終的には桔梗さんとそんな関係になりたい訳なのだが、……あぁ!とりあえず、服を着よう//////。

俺は桔梗さんが洗って干してくれたTシャツを見つけたので、それを着る。

 

桔梗さんにキスした唇と桔梗さんにキスされた頬の感触を反芻する。すると自然と顔がにやけてしまう。

落ち着け。頭を冷やせ!深呼吸しろ!ヒーヒーフーヒーヒーフー!

何をやっている!これはラマーズ呼吸法じゃないか!深呼吸といえば、ラジオ体操だろ。

昔、夏休みに近所でやっていたラジオ体操を思い出し、ゆっくりと呼吸をする。………落ち着いた。

フッ……これでほんの少しの事ぐらいで動揺したりしないぞ。

試しに先ほどのキスを思いだs……//////。無理無理!俺は顔を両手で隠し、その場に座り込む。

ヤバいんですけど!うわぁー//////俺なんでキスなんかしたんだろう?マジ頭に蟲でも湧いてるんじゃねえの?

 

このままだと、エンドレスだ!全く別のことを考えろ!そうだ!こういう時こそ一人連想ゲームだ!

マジカルバナナ!バナナと言ったら黄色!黄色とジャスミンティー!ジャスミンティーと言ったら中国!中国と言ったら三国志!三国志といったら厳顔!

って馬鹿ぁーーー!三国志で普通思い描くのは関羽とか劉備とか曹操だろうが!

厳顔なんてマイナーなキャラすぐに出てこねぇよ!どんだけ、俺は桔梗様の事が好きなんだよ//////

 

連想ゲームなんてするから駄目なんだ!しりとりだ!

しりとりなら、先ほどの連想ゲームで桔梗様に持って行きにくいぞ!

 

「しりとり→林檎→ごりら→ラッパ→パンツ→机→エリマキトカゲ→下痢→履修登録→茎→桔ky…」

 

あぶねぇーあぶねぇー。罠に引っ掛かるところだった。誰だ、クレイモアよりも危険な罠を設置したのは!

『き』だったな。き…き……

 

「キリギリス→スイカ→蒲鉾→コマネチ→ちりめんじゃこ→コーラ→ラリアット→陶器→キス……」

 

違う//////断じて違う//////そう!キスは魚だ!ほら、投げ釣りで釣れる魚で天ぷらにしたら美味いあの魚だ!

『す』!『す』だったな………。………//////うがぁーー!

次の言葉が出て来ない!さっきのキスばかり思い出してしまう!

 

考えるのは止めだ!!

仕方が無いので、自分の天幕に戻り、日課の武器を装備しての長距離走に出かけた。

 

 

 

 

視点:桔梗

 

……何が起こった?記憶を辿ってみる。

儂は北郷の頬に挨拶としての接吻、要するにキスをした。

先ほども言ったが、キスには2種類あり、頬にすれば挨拶代わり、唇にすれば愛情表現の意があるらしい。

からかうつもりだった。唇に近い所に接吻すれば、北郷はいつもみたいに動揺するだろうと思ったからだ。

案の定、北郷の顔は真っ赤になった。いつものあの状態じゃ。北郷の表情は面白かった。

キスをしたことによって自分が北郷を意識してしまった事を除けば、大成功だ。

そこまでは良い。

 

だが、問題はその先じゃ。

そう。いきなり、北郷の顔が近づいて来て、儂の頬に何かが触れた。

何だったのだろうとよく思い返してみる。儂の勘違いでなければ、儂の頬に触れたのは北郷の唇だったような気がする。

男でもやはり唇と言うのは柔らかいらしい//////。儂は北郷のことを意識してしまう//////。

 

儂は何を悶絶している!北郷も言っておったではないか!これは挨拶としての接吻!

かけ布団を被って悶えているなど、儂は生娘か!!いかんいかん!しっかりせぬか!厳顔!

かけ布団を除けて、寝台の上で立ち上がる。寝台の上で息を整えると、天幕から出た。

 

外に掛けてあった北郷の服は無くなっていた。

何処に行ったのだろうときになったので、朝飯を食っている兵に聞いてみたのだが、北郷は走りに行ったらしい。うむ、北郷をからかって遊んでやろうと思ったのじゃが、残念だな。

さきほどの名誉挽回をしたかったのじゃがな。まあ、仕方がないな。

 

北郷をからかうのも重要じゃが、水浴びをしたいな。昨日の酒の匂いが残っておる。

紫苑でも誘って、蒼の所に行ってみるか。水浴びの良い場所を知っているだろう。

璃々と朝飯を食べている紫苑を見つけた。

 

「紫苑よ、蒼の所に行って、水浴びでもせんか?」

 

「そうね。確かに一昨日に風呂に入ったけど、気になるわね。」

 

「お母さん、りりもお風呂行きたい!」

 

「決まりじゃな。」

 

軍のことは杏里に任せ、蒼の城へと行った。

 

 

 

 

「あぁ、丁度俺も入ろうと思っていたところだ。昨日の残り湯で良いのなら、入ってくれて構わないぞ。」

 

「儂は全然気にせぬ。」

 

「璃々も良いわよね。」

 

「うん!」

 

「じゃ、女4人で入るか。」

 

蒼に連れられて、風呂場に向かった。

途中で、風呂の話になった。きっかけは璃々が蒼にサウナを知っているかと聞いた事がきっかけだ。

儂と紫苑と璃々がサウナについて軽く説明する。

石造りの小屋に焼き石を置き、水を掛ける。蒸気で小屋を温め、高温の小屋で過ごすことで汗をかき、最後に水で汗を洗い流す。風呂より、経済的である。なにより、サウナから出てきてからの、一杯が最高じゃ。

 

「ほう、北郷はそんな博識なのか。翠もまんざらではないようだし、そろそろ落としてみるか。

丁度、男湯に入っていると、蒲公英が言っていたしな。」

 

「止めんか、蒼。北郷には思い人が居る。そっとしておけ//////」

 

「そうね。一刀さんの思い人は私ですから、蒼は駄目よ。」

 

「桔梗、それは本当か?」

 

「あら、私は無視なのね。」

 

「どうせ、紫苑の悪乗りだと思っているからな。で、桔梗。北郷の思い人というのは誰だ?

翠か?蒲公英か?俺か?………それとも、紫苑か?…………もしや璃々か?」

 

「さあ、どうじゃろうな♪」

 

照れながら、少しばかり余裕を見せてみる。

なんたって、北郷は儂一筋じゃ!北郷が誰かに取られる心配は無い。

 

「ねぇ、蒼。今は手を組まないかしら?」

 

「気が合うな。紫苑。走るぞ!」

 

「待たぬか!蒼!紫苑!」

 

「おかあさん、待ってよ!」

 

紫苑と蒼が走り出した。不味い!あいつ等男湯に乗りこむ気じゃ!

儂も璃々を連れて走ろうとしたが、下駄の鼻緒が切れてしまい、こけてしまう。

何としても止めたかったのじゃが、鼻緒がきれては走れぬ。

儂は璃々を連れて男湯へと向かったが、鍵がかけられていて、中に入れなかった。

北郷をあの2人から守れなかった。儂は北郷のことを心配しながら、璃々の手を引いて女湯へと向かった。

儂らは脱衣所で服を脱ぎ、浴場への扉を開いた。

 

「あっ!!」

 

 

 

 

視点:蒲公英

 

「男湯と女湯の看板を交換してみたけど、御遣いのお兄さん、どうなるかな?」

 

 

 

 

視点:一刀

 

十分温もったので、風呂から上がろうとしたら、

……何故か、タオルで前を隠した裸の桔梗さんが扉の向こうに居た。俺はその姿に見とれてしまう。

白玉のように柔らかく、瑞々しく、ハリがあって、すべすべしてそうな肌。

凹凸が激しく、大人の女性という言葉を体現したような体形。

そして、髪飾りを付けず、降ろした髪がいつもと違う美しさを魅せる。

ずっと見ていたいが、理性が保ちそうにないので、俺は1秒だけ桔梗さんを見ると、後ろを向く。

 

「桔梗様?ど、どうして?」

 

「それはこっちの台詞じゃ!何故、お前が女湯におる?」

 

「へぇ?俺、馬岱ちゃんに連れられて男湯に入ったはずですが?」

 

「いや、表の看板には女湯とあったぞ?」

 

どういうことだ?俺が入った時は確かに男湯とあったぞ。手前から女湯、男湯、漢女湯とあった。

それより、ヤバイ!風呂場という特殊な環境で桔梗さんと喋っていると、理性が崩壊する!

とりあえず、風呂場から出よう!

 

「桔梗さん、俺、もう上がるんで。すみません。目を瞑っていますから、通してくれませんか?//////」

 

「駄目じゃ!今外に出るのは、手負いの羊が2頭の虎の前に放り出されると同じじゃ!

仕方がないから、儂と風呂に入れ!良いな!」

 

「えぇ!いやいや!俺、大丈夫ですから!出させて下さい!//////」

 

「駄目じゃ!観念しろ!」

 

そういって、桔梗さんは俺の腕を掴み、引きずって行き、俺は風呂の中に投げ込まれた。

 

「桔梗様!何をなさいますか?」

 

「北郷、一つ質問じゃ。儂と風呂に入るのと、紫苑と蒼に襲われて腹上死するの、どちらが良い?」

 

「ちょっと、桔梗!一刀さん、そっちに居るの?」

 

「くそ、蒲公英め!余計な事をしおって!女湯の方も鍵が閉まっておる。紫苑、此処を越えるぞ!」

 

「竹で滑って登れないわ!」

 

 

 

 

「大人しく、風呂に入っています。」

 

俺は浴槽の端っこの方に行き、壁の方を向いて、目を瞑って、耳を手で塞ぐ。

でも、ちょっとだけ気になったから、俺は耳を塞ぐ手を緩めた。

紫苑さんと馬騰さんはまだあの壁を超える方法を模索しているらしく、桶を積み上げているようだが、桶が無いと騒いでいる。桔梗さんと璃々ちゃんの声が聞こえてきた

 

「ねぇ、桔梗さん。どうして、お母さんはこっちのお風呂に入りたいの?」

 

「うむ。簡単に言えば、北郷と一緒に入って仲良くなりたかった、という感じじゃな。」

 

「えぇ!じゃぁ、おかあさんも蒼さんも一緒に入ろうよ?」

 

「駄目じゃ。駄目じゃ。」

 

「どうして?」

 

「…うむ。そうじゃな、何で駄目かというとじゃな。」

 

「うんうん。」

 

「大人の男と女は特別な関係では無いと一緒に風呂にはいけないからだ。」

 

「ふーん、じゃぁ、桔梗さんとお兄ちゃんはトクベツなカンケーなの?」

 

「いやまぁ、あのだな、璃々。

儂と北郷が特別な関係かと言えば、そうかもしれんし、………そうでないかもしれん。

どっちかわからんが、儂と北郷の関係ならとりあえず、大丈夫だ!」

 

「トクベツなカンケーじゃなくても?」

 

「あぁ、儂と北郷は大丈夫じゃ//////」

 

「変なの?」

 

「なぁ!北郷!儂らは問題ないよな!」

 

「えぇーっと、どうでしょう//////」

 

「北郷!声が裏返っておるぞ//////」

 

「桔梗様もですが//////」

 

「う、五月蠅いぞ//////」

 

うーーー、桔梗さんが挙動不審だと、俺まで気になるでは無いですか?

振り向けば、後ろにはおそらく顔を赤くした桔梗様が一糸まとわぬ姿でいる。

ヤバイ!下半身が!落ち着け!全く違うことを考えるんだ!

こういう時は……そうだ!連想ゲーm…は駄目で!しりとりも駄目!

んー、どうしろって言うんだ?かなりピンチだぞ!

気持ち悪い生物でも考えて数えよう!

 

ピンクビギニの筋肉達磨が1匹!

ピンクビギニの筋肉達磨が2匹!

ピンクビギニの筋肉達磨が3匹!

ピンクビギニの筋肉達磨が4匹!

 

よし!落ち着いてきたぞ!…いや、吐きそう。オエッ。まあ、落ち着いてきたから、おkだ!

今なら、桔梗さんの裸を見ても、テロリストが出て来ても、冷静に対処できるぞ。

 

 

 

 

「漢王朝の逆賊、馬騰覚悟!」

 

「五月蠅い!」

 

「にぎゃ!」

 

「今それどころでは無いわ!北郷を今犯らなくて、何時既成事実を作る!

後で相手してやるから、そこでくたばっていろ!」

 

えぇ!?マジでテロリストが出たよ。

多分あの音から推測するに馬騰さんが自分を殺しに来たテロリストを桶で殴り倒したのだろう。

さすがは馬騰さんだな。ってか、俺と既成事実って本気?はははは

………っは!!すごい視線が後ろから感じる。

 

「北郷よ。お前は本当に女にもてるな。」

 

「そんなことないですよ!アセアセ」

 

「何を言っておる。紫苑に蒼に翠、蒲公英、杏里、鮮花達から好意を向けられて居るではないか。

現に蒼も既成事実を作ってやると意気込んでおるではないか。

紫苑も璃々に父親が必要だという口実でお前を籠絡しようとしておる。

翠から照れ隠しに殴られたのだろう?

蒲公英や杏里は相手を虐めることで愛情表現しておる。

鮮花達もあの調子だしな。

そして、それに対してお前は満更でもないよな?もしかして、儂以外に好きな女でも出来たか?」

 

「そんなこと無いです//////」

 

「本当に?//////」

 

「だったら、証明しましょう。」

 

「ほう、どうやって証明してくれるのじゃ?//////」

 

もう、やけくそだ!

俺はタオルで下半身を隠して立ち上がり、思いっきり空気を吸い、隣にも聞こえるぐらいの大声で叫ぶ。

 

 

 

 

「俺は桔梗という女性が世界で一番好きだぁ!!!!!」

 

俺は浴場から走って出て行って、早着替えし、天幕へと走って行った。

 

 

 

 

視点:蒼

 

「俺は桔梗という女性が世界で一番好きだぁ!!!!!」

 

「……。」

 

「………なあ、紫苑。今の声は北郷か?」

 

「……………そんな気がするわね。蒼。」

 

やはりか。紫苑にも今の声は聞こえたらしい。

 

「…ねえ、蒼。まだ大丈夫よ。

だって桔梗は一刀さんに思い人が居るだけで、恋人が居るとは言っていないわ。

まだ、一刀さんを籠絡する機会はあるはずよ!」

 

「そうだな。まだ諦めるのは早いな。今晩の懇親会で…ふふふふふ。」

 

「それがいいわね。それも重要だけど、これ誰かしら?」

 

俺はこの布で顔を隠した変質者の正体を確かめる。

 

「ああ、コイツは俺の所の文官の皇甫嵩だ。

徐庶に罵られてキレていた奴だ。前から横領や反乱の疑惑があったから、少し泳がせながら挑発しておったのだが、こういう形でぶつけてきたか。

とりあえず、俺を直接暗殺しようとは良い度胸だ。衛兵に渡して、牢屋にぶち込んでいてもらうとして、

風呂でゆっくりするか。」

 

「そうね。それが良いわ。」

 

その後、紫苑とゆっくり風呂に入った。

 

 

 

 

へぅ( ゚∀゚)o彡°黒山羊です。

お久しぶりですね。学会の準備で死にかけていました。

とりあえず、ごめんなさい!!展開が無茶苦茶ですよね。

どうやら、頭が湧いているようです。ごめんなさい。

 

一昨日終わったばかりで酒飲んでました。

初めての学会でボコボコにされて、鬱になっていました。

まあ、普通の人が怒られる10年分をこの2週間で体験したと思います。

 

さて、恋姫の話をしましょう。

今回も一刀と桔梗さんの関係が進展しましたねww

周りの人間が一刀の好きな人は桔梗だと言うことを認知しました。

え?この程度を進展って言うのかって?この外史では一刀が奥手だという設定なので、この程度でも進展というのですよww

それから、皇甫嵩が出て来ましたね。皇甫嵩って誰?

史実で西涼の乱で董卓と組んで、馬騰を倒した将です。

つまり、西涼の乱が風呂場で再現されたと言う訳ですww

 

 

では、最後のいつもので閉めましょう!それでは御唱和下さい!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

へぅ( ゚∀゚)o彡°

 

 


 
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