No.24815

マジカル・スクールⅢ

桂 有希さん

この作品はフィクションです
実際の登場人物・事件などは一切関係ありません
この作品はマジカル・スクールⅡの続編です

2008-08-13 07:43:28 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:573   閲覧ユーザー数:546

 

          ―――魔法の素質―――

                                                                                                   今、僕はトランプをしている。ポーカーだ。

 だけど、ぜんぜん勝てない。

「なぜ?」あまりにも負け続けなんで口が開いてしまった。

「きっと運が無いのでしょう」と、校長

「哀れね、」と、ノーレシード先生(保健室の先生)

「がんばろう!ルナ君!」と、フリル

 そもそも、ノーレシード先生は良いとして。なぜ、校長がここにいるのか。それは小一時間後にさかのぼる・・・のではなく。フリルが連れてきたのだ。どうやら仲が良いらしい。理由も僕の病態を見るためらしい。

「はぁ・・」ふと溜息。それも当然である。なんせ20回もポーカーで勝負しているのに、まだ一度も勝っていないからだ!・・・こんなことありえるのか?てか僕の運ってなにさ。

 そう思ってるとき。天から救いの手が差し延べられた!・・のではなくホントは・・・

「そろそろ違うジャンルにしますか?」

 ホントは校長だった。でも助かった~!さらばポーカー地獄。フォ~エバ~!

「そうですね。ぜひそうしましょう!」

「はい!校長先生!」

「リクエストですか?カーレルさん。言ってみてください」

 いったい何をリクエストする気なんだ?

「占い!」ほう、占いか。まて

「ジャンルはなんだ?」と、僕。フリルなら「恋愛!」とか言いそうだな

「恋愛!」ほら来た

「恋愛占いですか。あたるかは解りませんがやってみましょうか。誰を占いますか?」

「私とルナ君」はい?

「別にいいでしょ?」う~ん・・

「まあいいけど」どうせ友達感覚だろうし

「では一人ずつ占いますのでフリルさん以外、外に出ててください」

「わかりました」一同

ガチャ・・・

「占いって集中するんだ」

「当たり前でしょ。・・終わるまで暇だからあなたのクラスにでも行っとく?」

「そうですね、お願いします」

「じゃあ、念のためにエレベーターで行きましょうか」

「いいのですか!」階段でも大丈夫ですよと付けたす

「いいのよ。あなた一応病人だし、何かあったらあたしの責任。それにあたし階段はイヤ」自己主張かよ!

 そんな訳で、僕の教室1‐2に普通の生徒じゃ滅多に使わないエレベーターを優雅に使って到着した。もちろん僕は自分の教室が1‐2だとは知らない。さっきエレベーターの中でネフリー先生に聞いたのだ。ちなみに、なぜ僕がノーレシード先生のことをネフリー先生と呼んでいるのかは、ネフリー先生が「ネフリーでいいわよ。そっちの方が言いやすいでしょ?」と言ってくれたからだ。確かに言いにくい。・・・そういえばフリルはネフリー先生のことノーレシード先生って呼んでたな。別にいいけど。

「ここが僕の教室ですか?」

「そう。ここはあなたが学問を学び、社会に巣立って行くところよ」

「はい。がんばります」

「よろしい。それじゃ中、入ってみる?」

「はい」

 そう言ってネフリー先生はクラスのカギを開けた。

 ガチャ・・キ――

「はい。ここがあなたのクラス」

「・・・」

 少しの間、僕はあたりを確認した。

 目がいったのは机。正しくは机の数・・・少ない。あまりにも数が足りない気がする。普通のクラス人数の四分の一ぐらいだ

「ここには・・1クラスには何人生徒がいるのですか?」

「気になるのね」

「はい。教えてください」

「いいわ。教えてあげる。まずは、この学校のことから話さないといけないわ。・・・ここは少し他校とは違って、合格人数をかなり落してあるの。でも合格する人が決して頭が良いとは限らない。この学校では頭が良い・悪いに関係なくその人が持っている技能によって合格・不合格が決定するのよ。教師たちは合格者の技能を向上させるためにより少なく、教えやすい環境になるように均等に分けるの。そしてさっきの質問に答えると、大体5,6人程度じゃないかしら?あたし保健の先生だからこのぐらいしか知らないわ」

「そうですか、ならここは僕とフリルに他の3,4人ですね」

「そういうこと。そろそろ戻りましょうか?さすがにもう終わってるでしょ」

「はい」

そう言って僕たちは保健室に戻った

 コン・コン――

「はい。いいですよ」

「失礼します」

 中に入るとそこには・・・

「何食べてるの。人が寝るベットで」

 中の人はピザを食べていた。それも僕が寝るベットで。

「あ、おかえり」フリルだ。

「はい。ただいま」と言い

「こぼさないでね」と言って、校長も怒ってくださいよと思った。

「カーレルさん。ここは飲食禁止です。校長もご存じでしょう?」

「高校生になってこぼす人はいませんよ」

 あなたの学校ですよ

「それより、終わったのですか?」

「はい。終わりましたよ。次はあなたの番です。こちらに座ってください」先程と同じように他の人は外に。と付け加える。僕は校長の前に座った。

「それじゃ、中庭にでも行きましょうか?カーレルさん」

そう言ってネフリー先生はフリルを連れて保健室から出た。

「それでは始めましょうか。その前に一つ言っておかなければなりません」

「何でしょう?」なんだろう死相がでている・・とか

「この学校についてあなたは何を知っていますか?」

「はい?・・えっと、この学校は掃除が行き届いて、とても綺麗な学校です。それにご飯もおいしかったです」

「そうですか。ありがとうございます。ですが私が聞きたいのはそのようなことではなく、何か変。あるいは気づいたことはありませんか?」

 変。気づいたこと?・・・そういえば

「やけに人が、いや生徒が少ないです。僕とフリル以外、教師と食堂の人しかいませんでした。他の生徒は休みですか?」

「いいえ。ちゃんといますよ」

「どこにですか?」

「各自の教室に。ただし姿は見えませんが」

「各自の教室に?僕さっき自分の教室に行きましたけど、誰もいませんでしたよ?」

「ですから姿は見えないのです」・・・

 さっきから何を言っているのか分からない

「・・・どういうことです?」

「今日は姿を消す。クリア・スキンの日。この日生徒たちは姿を消して授業を受けます。正確にはこれが授業なんですけどね」

「はい?」何を言っているんだ?

 僕はさすがに自分の耳が信じられなくなった。

「あの、何を言っているのか分かりません。それじゃ魔法じゃないですか」

「そうです。この学校の生徒はみんな使っていますよ。あなた以外は」

 僕以外?・・いや、そんなことより気になることがあるだろう!

「・・・魔法?」

「そう。魔法です。今から説明しますので頭に叩き込んでください」

 そうして校長の長い話が続いた。魔法・・この言葉の意味が僕の知っている意味と別のものと信じつつ、話を聞いたが。やはり同じ意味を持っていた。

「――以上が魔法による基本の説明です。理解できましたか?」

「はい。なんとなくですが・・」そう、なんとなく。校長の口から聞こえてきた言葉はメルヘンなものばかりで、とても理解しがたかった。

「本当は最初の授業の時に担当の教師から説明を受けるはずなのですが。あなたの場合は事故がありましたから聞けなかったのです。ですから今この場で話しました」

「・・・ということは僕も魔法を使えるのですか?どうやって?」

「そのための占いです」

 そう言って校長は机にカードを円を描くように並べ、

「中央に手をかざしてください」

 僕は言われるがままに手を中央にかざした。

「!!」

 すると、手をかざした瞬間!

「生徒手帳?」

 が現れた。意味不明

「間にカードがあるはずです」

「間・・・」

 僕は生徒手帳を逆さにして振った。するとカードが落ちてきた。爆破そのカードを拾って、

「数字は?」

 めくった

「スペードの1」

「まあ、そうですか!良かったですね!」

「はい?」1がそんなにいいのかな

「これは魔級審査です」

「えっ、審査!校長そんなことは先に言ってくださいよ!」

「すみません。驚いた顔が見たくってつい・・」

 嫌な性格だ

「では、結果を発表しますね」

 さっき“よかった”って言ったでしょう

「大変優秀です!まさに百万人の中の逸材!すばらしい!」

「ありがとうございます。で?優秀な僕はいったいどうなるのでしょう?」

 なにかくれるのかな?

「そうですね。ではこれを」と手に渡された。

「こっこれは!」

「ピザです。先程のフリルさんの食べ残し」

「・・・ありがとうございます」コホンッ

 僕は咳払いをして

「魔法の使い方は?」と聞いた。

「手を見せてください。このカードを使います」

「?」

 手のひらにカードを置いた校長は

「次に選んでいただきます。追々のことを考えて御選びください」

「卒業までのことを。ですか?」

「そうです。3択です。1つ目は“風”2つ目は“火”3つ目は“土”この中から自分が最も使いたいと思うものを選んでください」

「使うとは魔法を使うと言うことですか?」

「はい」

 どうする?この際だから強そうな火にするか‐土は地味だし‐風が扱い良さそうだな

「ちなみにどれが人気ですか?」参考にさせてもらおう

「風が人気ですね。次が火、土という具合ですかね。ちなみにもうひとつあります。これはまだ生徒では一人しかいません」

「その一人って・・・いえ、そのもう一つとは?」

「“シンクロ”それと魔法の説明は選び終わった後ということになります」

「選ぶまで分からないってか」

 それにまだ一人しかいないか。今さら人気の火や風を選んだって追いつけないだろうな。・・・ここは1つ!

「シンクロにします」

「わかりました。では目を閉じてください」

 そう言われて目を閉じた。次に目を開けるときは僕は魔法使いになっている。そう思うとすごくワクワクする・・ク~~!!

「もう済みましたよ。目を開けてください」

 ゆっくりと目蓋を開けて手を見た。するとトランプが消えて手にマークが写っていた。

「これは?」

「“魔術式ペイント”通称MP」

 MP?マジックポイントのパクリ?

「パクリではありません」

「!!」しまった!声が出ていたのか。

「すみません」一応謝っておく

「まあ、いいでしょう。誰もがそう思うはずですから」

「それではシンクロの説明をしましょうか。その能力は――」

 と長い説明を終え。次に使用方法を教えてくれた。

「つまり、シンクロは他人の能力を取り込む。相手が魔法を使うときにロックっと言って、自分の手のひらに集め、自分のものにできる。そして、解で発動。だが、一度手のひらで触れなければいけない。しかし、シンクロが二人以上いる場合MP(これはマジックポイント-毎回の授業の評価ポイント・月に一度その分増える。ちなみに一日に消費したMPは一日たてば戻る)・持続時間・魔法力は倍に跳ね上がって、詠唱時間は軽減される。でも、これはシンクロの人が10メーター以内にいなきゃいけないんですよね?」

「そこが弱点となります。だからそれだけの力を持っている。したがって禁術なのです。力を持つ人にしか与えてはいけない。これがこの高校のルールです」

「でもいいんですか?僕にこんなもの与えてしまって」

「あなたは力があります。ルール違反ではありません」

「そういえば僕の他に一人いるって言ってましたよね?」

「やはり気になりますか。ならあの子は中庭にいるはずです。会いたいのなら言ってあげてください。喜びますよ」

 今から仲良くなっておこう。シンクロは二人以上いないとほぼ無意味だ

「はい。行ってきます」扉を開けようとしたその時

「ああ。言うことがありました」呼び止められた

「なんです?」

「恋愛占いのことで」

「ああ。そうでした」忘れていた。席に戻ろうとした時

「占う必要がありません」と座るのを拒否された

「どういうことです?」

「あなたがたは本当に通じ合っています」

 通じ合ってる・・

「参考にさせていただきます」

 では、と言って今度こそ扉を開けて中庭に向かった。

 

 


 
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