No.223611

仮面ライダーEINS 第十二話 虚無と欲望と最初の切り札

この作品について
・この作品は仮面ライダーシリーズの二次創作です。

執筆について
・隔週スペースになると思います。

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2011-06-19 19:06:12 投稿 / 全8ページ    総閲覧数:814   閲覧ユーザー数:804

仮面ライダーEINS

前回の三つの出来事

 

一つ。火野映司とアンク、学園都市を訪れる。

 

二つ。ドクター真木が新たなヤミーを作りだした。

 

三つ。暴走したオーズ・プトティラにアインツの必殺技が炸裂しようとしていた。

 

 

――2011年5月3日 14:42

――学園都市 中央区 販売部

――アミューズメント実験棟

 

0――0――0

 

「ライダードレイン!」

『RIDERDRAIN!!』

 

 アインツがコードを入力した瞬間、左足に装着されていたアーマーが開かれ、黒い波動が吸い込まれ始める。

「おりゃあ!!」

 その左脚で、向かってきたオーズ・プトティラの腰、拡大して言うならばオーズドライバーに挿入されている紫のメダルを蹴り飛ばした。

先にアインツの攻撃がヒットしたためオーズ・プトティラは怯んだ。必殺技にしては威力が小さい。オーズ・プトティラが僅かに後退しただけだった。

だが確実に変化があった。

一瞬怯んだオーズ・プトティラは腹を抱えて動きが鈍くなり、オーズの変身は解除され紫のメダルが飛び出し映司の体に戻っていった。

肝心の映司はオーズ・プトティラのエネルギーに当てられたか、意識はあるものの体力はかなり奪われているようだ。

「完全に力をなくすことは不可能か」

「おい、お前!何をした!?」

「やかましい」

 空中を浮遊してきたアンクをアインツは掴み地面に叩きつけ、足で踏みつけて固定する。

「おい!離せ!この馬鹿!」

「良いことを教えてやろう、鳥のグリード。この学園都市は好奇心旺盛でマッドでイカしたサイエンティストがずらりと揃っている。あんまりうるさくするなら研究所にぶち込んで実験の献体にしてやるぞ」

 かなりドスの聞いた声と明らかに本気であったアインツに怯んだアンクは、すっかり大人しくなるのであった。

 

 * OP:Anything Goes! *

 

 

カウント・ザ・メダル。オーズの使えるメダルは……。

 

第十二話 虚無と欲望と最初の切り札

 

 * *

 

――2011年5月3日 16:06

――学園都市 理系学区 医療学部 

――一騎の研究室

「けど、どうやって暴走を止めたんですか?」

「サイエンティストから言わせてみれば、コアメダルもセルメダルも強力なエネルギージェネレータなんだ。違いとしては使い捨てか否か」

 一騎は映司の前に紅茶を置き、アンクの前にはアイスを置く。

「そのエネルギーを一気に減衰させた。とはいえ一時的な物だ。おそらく一時間もすれば力を取り戻す」

 そう言って映司の腹を指さした。そこにはおそらく五枚のコアメダルが存在しているだろう。

「おい、お前。それを俺達に使わせろ」

「別にいいが、どうなっても知らんぞ?」

「え?」

「何?」

 映司は技術の使用を簡単に認めたことに、アンクは内容に疑問符を出した。

「吸収を甘く考えるなよ。下手に暴走させればあのコンボより厄介な事が起きるぞ」

「どんなことが起きるんですか?」

「簡単に言えばブラックホールだ。吸い込まれればお前さんの大事な大事なメダルが全部消えてなくなるぞ」

 そう言って今度はアンクの右腕を指さした。

「……ちっ」

 どうやら引き下がったようだ。腹いせにアンクはアイスを口に突っ込む。だがアンクは急に顔を青くさせ部屋を大急ぎで出て行った。

「何のアイスですか?」

「白い醤油アイスだ。味噌アイスもあるぞ」

「醤油……」

 ご愁傷様と言わんばかりに映司はアンクの後ろ姿を見送った。

「で、雨無さん。結局あの技術はそんなものじゃないですよね?」

「さすが映司だな。察しがいい」

 一騎が立ち上がり、窓に近づき外の風景を眺める。対して映司は紅茶を楽しむことにした。

「もしそんなに危険な技術ならそもそも使わないですし……戦闘に使うなんて考えられないですよ」

 そう言って映司は紅茶を口に含んだ。

その映司に一騎が何も言わないのを見ると映司の推察は当たっているようだ。

「体質的な問題なんだ。俺しか安全に使えない。ああ言えば誰もが納得して引き下がるんでな」

 一騎はそう言って映司に向き直った。

「そんなことより映司。お前、自分の体がグリード化しているの、理解しているか?」

「……」

「まあお前のことだ。今更とやかく言うつもりはない。ただお前があのコンボで暴走して、どうしようもなくなって、倒すしかなくて……それで倒す奴の身にもなってくれ」

「すいません」

「それが心からならいいんだがな」

 

 

――2011年5月4日 9:41

――学園都市 理系学区 

『一騎、映司くん。例のヤミーの件だけど、出現は一切確認されない』

 一騎のガードチェイサーから晴彦の声が響きわたる。

映司は学園都市内にいつの間にか配備さえれていたライドベンダーに跨っている。

「そういえばオーズには援護するライダーがいるんだっけな?」

「ええ、伊達さん……バースっていうライダーがいます」

「学園都市には来ないんだな。まあ今回はお前の健康診断が目的か」

「ああ、伊達さんと後藤さんなら……」

 

 * *

 

――2011年5月4日 同時刻

――都内ゴルフ場

「今日は後藤君の初ゴルフだ!ハッピーバースデイ!!」

 都内のゴルフ場には鴻上ファインデーションの会長、鴻上光生とその秘書、里中エリカ。そして先ほど名前を呼ばれていた現在の仮面ライダーバースである伊達明とその援護役、後藤慎太郎の姿があった。

「よっ、後藤ちゃん!この日のために練習したんだもんな!」

「後藤さん、がんばってください」

「あの……余計に打ちにくいのですが……」

 そのすぐ後に、後藤以外三人の『パー』という声が響き渡ったのだ。

 

 

――2011年5月4日 13:23

――学園都市 理系学区

「すいません。お昼までごちそうになってしまって」

「ははっ、構わんよ。どうせお前、金持ってないだろ」

 一騎と映司の手には先ほどの露店で購入したドネルケバブが握られていた。

「バレましたか」

「明日のパンツと少しの小銭があればいいかも知れんが、マフラーも追加しとけ」

 我慢できなくなった一騎は、早速ケバブにかぶりついた。

「考えておきます。ほら、アンクもお礼言って」

「けっ!」

 そう言ってアンクは、アイスを口に突っ込んだ。しかし一度あることは二度あり、また三度ある。またもアンクの顔が真っ青に染まった。

口に突っ込んだアイスは伊豆名産のわさびアイスだ。中東の料理であるケバブを売ってた店に何故置いていたのかは全くの不明である。

「おい……お前、分かってやっているだろ」

「なんのことやらさっぱり」

 ケバブを既に平らげた一騎は包み紙を綺麗に畳みゴミ箱に放り投げていた。

「これ美味しいですね!」

 映司が感動したかのようにケバブにかぶりつく。

「学園都市の飯は美味いぞ。何せ美味くないと売れないからな」

 店の入れ替わりが激しい学園都市で、長い息を保っているのはカフェAOとこの露店くらいだ。双方学園都市ができたと同時に店を開いている。

やはり老舗は強いのだろうか?

「おい、お前ら。客だぞ」

 アンクが顎でその方向を指すとそこには黒衣で長身の男が片腕をあげてこちらに歩いていた。

一騎はその顔に見覚えがあった。高名な学会誌でよく見た顔。何よりつい最近"人間をやめた"と噂が流れた男だ。

「あんた……真木清人だな」

「学園都市の高名なサイエンティストでありエンジニアである貴方に名前を知ってもらっているとは光栄です」

「生体工学でありエネルギー工学の権威でもあるあんたを知らなきゃモグリにも等しい。もっとも今のあんたはアングラに足突っ込んでいるみたいだがな」

「ええ」

 真木がそう答えた瞬間、彼の後ろから二体のヤミーが地中から飛び出してきた。ディアブロヤミーとモノブロヤミーだ。

「ドクター!考え直してください!」

「火野くん。私は君のように空っぽではなかったようです。私は自分の目的に忠実です」

 ドクター真木は人形に視線を移しながら、そして二体のヤミーは一騎と映司、そしてアンクに鋭い眼光を向ける。

「耳を貸すな、映司」

「火野くん、アンクくん。コアメダルを渡してもらいます」

「ドクター!」

「くどいですよ、火野くん。空っぽの君は満たされている私とは違います」

 そこまで言うとドクター真木は来た道を引き返すようにその場を立ち去ろうとする。

「お二人に……良き終わりがあらんことを」

 対してヤミー二体は二人に向けて歩みを進めた。

「行くぞ、映司」

「……」

「大丈夫だ。お前もいっぱい詰まってるじゃねえか、内臓」

 そういって一騎は映司の腹に軽いボディーブローを入れる。

「ここですか……」

「それに……笑顔はいつでも満タンさ」

 そう言って一騎は目の前のヤミー二体を睨み付け、アインツコマンダーを開きコードを入力する。

 

 * BGM:Anything Goes! *

 

4――9――1――3――8

 

「映司!」

 そして映司もアンクからメダルを受け取った。受け取ったのはタカ、トラ、バッタの三枚。三枚をオーズドライバーに納めスキャンする。

 

――変身!!

――変身!!

 

『BLASTFORM』

『タカ!トラ!バッタ!タ!ト!バ!タートーバー!タ!ト!バ!』

 オーズは赤黄緑の基本コンボであるタトバコンボに変身する。

対してアインツドライバーから飛び出した光のリングは、金に縁取られた紺とも取れる深い青のものだった。

「さあ、派手に行こう」

 

 

 

ブラストフォーム。

かつて実装したが威力が高すぎて使えない……人命尊重で都市防衛を目的としたアインツにはある意味無用の長物かもしれないが、ヤミーの力は強大だ。だからこそアインツが封印していた切り札を使うべきだ。 

だが様子がおかしい。主兵装であるブラストアクスガンは無事に転送されているが、纏われている青いアーマーは金で縁取られ、身体を這うように流れているエネルギーストリームは、本来なら青だが金へと変わっている。

それでも問題ないと判断したアインツはブラストアクスガンを発砲した。だがエネルギーの弾丸というよりエネルギーの砲撃というべき威力だった。あまりの高威力にモノブロヤミーが大きく吹き飛んだ。

あまりの爆音に対峙していたオーズとディアブロヤミーが一瞬振り返ったほどだ。

「ハル、ストリームの色がおかしい。一応データを取っておいてくれ」

『あれ、前は青になったよね?金色か……その色はエネルギーは出力が桁外れなはずだけど……』

「安心しろ。ブラストアクスガンの威力は桁違いだ」

 先ほど発砲して一番驚いたのはアインツだった。当たれば高威力だが、外れれば後ろの建物に被害が及ぶ。

「相手がヤミーだから良いものの……これは実戦では使えないな」

 だからこそブラストアクスガンのもう一つのモードを使う。

ブラストアクスガンを軽く放り投げグリップからバレルに持ち替える。これだけでモードチェンジになるのがこのブラストアクスガンの大きな特徴だ。小さな小斧アクスモードだ。

そのままオーズと格闘戦を繰り広げていたディアブロヤミーに斬りかかる。その攻撃がたまたま尻尾に当たっただけだ。まるで飛び上がるようにディアブロヤミーが怯んだ。

「おいおい、こいつまさか尻尾が弱点か?忠実な奴め」

「え、尻尾ですか?」

 バッタレッグを変形させ、トラアームを展開しディアブロヤミーの尻尾を攻撃する。

「アンク!カマキリのメダル無かったっけ!?」

「ない」

「ない……ない!?」

 驚いて一瞬アンクの方を見たオーズは横から突っ込んできたモノブロヤミーに吹き飛ばされフェードアウトする。

「持ちメダルくらい把握しとけ」

 さらにその横ではディアブロヤミーを翻弄していたアインツが腰のアインツコマンダーにコードを入力する。

2――2――2

 

「ライダー……スラッシュ!!」

『RIDERSLASH!!』

 

 ディアブロヤミーは大きく嘶き、アインツへと突進を敢行した。これに対して必殺技を発動させたアインツは、刃が輝くブラストアクスを手に迎撃する。

だがぶつかろうとした瞬間にアインツは上空へと跳び上がり突進を避ける。その後重力に惹かれながらブラストアクスを尻尾めがけて振り下ろした。

尻尾を切断されたディアブロヤミーは断末魔のごとき咆哮をあげ爆散した。その痕に残されたのは1枚のセルメダルだ。

「1枚!?あれだけ頑張って1枚か!」

「そうだよ。落胆した?」

「ああ……って?」

 聞いたことのない声にすぐに構える。そこにいたのはやや白めの髪の青年が居た。

「ちっ、こいつはグリードか?」

「雨無さん!そいつはカザリ、猫系のグリードです!」

 オーズはモノブロヤミーを必死に抑えながらアインツに叫んだ。 

「君……一体何者?」

 心底不思議そうに、そして怪しむようにカザリがアインツに問いかけた。それと同時にカザリは人間態からセルメン態に変化する。

「ああ?俺は学園都市の仮面ライダー、仮面ライダーアインツだ」

「そうかい!」

 相手は幹部クラス。アインツからいつもの余裕が消え失せる。

ヤミーであれだけ強力なのだ。その上位の存在であるグリードならば手加減をして勝てる相手ではなかった。

威力の高いブラストアクスガンを発射するが一撃一撃が、カザリの爪によって弾かれ接近戦を余儀なくされる。アクスモードで攻撃を捌くがブラストフォームは遠距離に特化しており、格闘戦ではやや遠視気味だ。防戦気味だったが、アインツの性能と今のカザリのパワーを考えるとかなりの善戦だろう。上手く力を受け流せているあたりはさすがである。

そんな戦闘にしびれを切らしたか、それとも飽きたか。カザリが一気に勝負を決めようと後ろに跳躍し、そのまま腕を振るった。

「はっ!」

 カザリの特徴である暴風攻撃。

これを見たアインツはすぐさまアインツコマンダーを開き、コードを入力する。

4――4――4

 

――超変身!

『EINS!!』

 

 光のリングが飛び出し光球となり暴風攻撃から身を守る。

その光球が振り払われた時にはアインツは白いエナジーフォームへと変わり、コードを既に入力し始めている。

0――0――0

 

「ライダードレイン!」

『RIDERDRAIN!!』

 

 続いて水流。これは左脚で打ち消される。そして最後に重力波による攻撃。カザリにとっては三度目の正直と思いたいが、これも身体を一回転させた回し蹴りの前に立ち消えた。

「なっ!?」

 例えオーズのコンボ形態でもこのラッシュは厳しいはず。だが目の前の仮面ライダーはあっさり全てを受け流した。

走りながらアインツはドライバーを開き、カザリを仕留めるべくコードを入力する。

9――9――9

 

「ライダーキック!」

『TRANSFORMED!!RIDERKICK!!』

 

 いつもならアインツギアから右足に向かってエネルギーが流れるはずだが、それに加えて左脚からもエネルギーが右足に向かって流れ、いつもより強い光がアインツの右足に宿る。

「おりゃぁぁぁ!」

 肉薄したアインツはカザリに対して跳び蹴りで必殺技をヒットさせた。カザリは大きく吹き飛びセルメダルを大量に吐き出しながら転げ回った。

「くそっ。ヤミーも仕留めることも出来ないはずなのに!」

「あのなぁ、アインツがこんな低スペックで学園都市守れている理由、わかるか?」

 そう言ってアインツは右のこめかみをコツコツと叩く。

「アインツの本質は吸収。それがエネルギーであっても技術であってもだ」

「くそっ!」

 悪態をつきながらカザリが高く跳躍し撤退した。あれだけ派手に虐めればもう学園都市から撤退する気かもしれない。

あとは残ったモノブロヤミーを仕留めるだけだ。どうやらオーズはモノブロヤミーに苦戦しているらしい。尤もいつ変身を解除する波動を出されるのかという心配が手数の少なさに比例していた。

そんなオーズの手数を埋めるようにアインツが跳躍しながら拳をモノブロヤミーの顔面にヒットさせる。

怯んだモノブロヤミーはここで紫の波動を纏った咆哮をあげる。

「来るぞ!映司!」

 オーズの変身を解除するエネルギー波だ。だがこれの挙動を以前に見ていたアインツはコードを入力し終わっていた。

0――0――0

 

「ライダードレイン!」

『RIDERDRAIN!!』

 

 波動を蹴り払うように打ち消す。

「雨無さん、ナイスです!」

 そう言ってオーズはオースキャナーで3枚のメダルをスキャンする。

 

『ScanningCharge!!』

 

 オーズのバッタレッグが再び変形し空へと跳躍する。

同時にアインツもコードを入力する。普段ならエネルギー不足でこんなに連発できないが、エネルギーなら相手から十二分に貰い受けた。ご返却と行こう。

9――9――9

 

「ライダーキック!」

『TRANSFORMED!!RIDERKICK!!』

 

「せいやぁあ!」

「おりゃぁあ!」

 

 オーズとアインツのダブルライダーキックがモノブロヤミーに炸裂した。

 

 

――2011年5月5日 09:42

――学園都市 産業区 学園都市線連絡駅

「いくのか」

 今日中に学園都市を出る映司とアンクは、一騎と晴彦と向き合っていた。

ライドベンダーは鴻上ファウンデーションが回収するらしい。そこで何か衝突がなければいいが。

「はい、やらなきゃいけないことがあるので」

 そう言った映司の顔は少し翳っていて。だが何かを得たような感じもしていた。

それを表すかのような青空に少しの雲。別れには不相応な空。

「映司。人から何もかも無くなるっていうのはあり得ないんだ」

「え?」

「何かで埋めろ。それが例え"む"であってもだ」

「それってどういう……」

 映司が真意を聞こうとしたとき、都合良くドアが閉まった。

「一騎、ヒントだったの?」

「ああ、だが肝心の魂……言霊と言った方が良いか。それを決めるのは映司本人だ。俺がどうこう言えないさ」

 

 

次回予告:

 

――俺は探偵。あんたに聞きたいことがある

 

――ゾクゾクするね。

 

――よろしく、センパイ。

 

第十三話 交錯するR/ライダーの流儀

 

 * *

 

長編予告:

 

――俺は受け継いだ。英雄たちから

 

それはアインツ誕生の秘話。

 

――世界中の洗濯物が真っ白になるように、みんなが幸せになりますように

 

そこには一人の英雄が遺した魂

 

――王の判決を言い渡す。死だ

 

そこには敵対する孤独な魂

 

――さあ……お前の罪を数えろ。

 

そこには一人の先駆者の魂

 

――……変身

 

そこには始まりの魂

 

長編:Eine Episode der NULL

鋭意制作中


 
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