~一刀side
うむ!今日も一日平和だなっ!
俺は厨房で料理を作りながらそう思う。
左慈「か、一刀・・・注文入ったぞ。」
一刀「あいよ。」
管輅が俺を下の名前で呼ぶようになってから左慈も競うように俺を下の名前で呼び始めた。
だが、猛烈に恥ずかしいらしく耳まで真っ赤である。
于吉「左慈照れてないで接客に行ってください。ほら一刀君も手を動かして。」
于吉も俺の事を下の名前で呼ぶようになったがさほど抵抗はないようだ。
客「すいませーん」
うむ!今日も平和。大繁盛である!!
そしてお昼の決まった時間に彼女達はやってくる。
一刀「毎度毎度、なぜに営業時間じゃない時間帯に?」
桃香「だって営業時間に来ても一刀さんと話せないんだもん!」
ふくれっ面で言う劉備さん。
愛紗「申し訳ありません一刀殿・・・」
一刀「いや全然、むしろ話ができて俺も楽しいよ。」
左慈「その分俺と話す時間は少なくなるぞ!」
于吉「そうですよ?私達とも話してくれないと寂しいですよ?」
今では左慈と于吉もこちらに来て三人と普通に話せるような仲である。
最初会った時は二人とも変な顔をしていたが・・・
一刀「悪かったって。」
鈴々「お兄ちゃん!鈴々、頭なでなでしてほしいのだ!」
一刀「あいよ。」
なでなで
鈴々「ふみぅー・・・。」
桃香「む。」
愛紗「・・・。」
あれ?なんか二人の目が怖い。
くいくい
一刀「ん?」
管輅が裾を引っ張る。
管輅「・・・僕も。」
左、桃、愛「「「なっ!?」」」
とりあえず撫でる。
管輅「・・・ん。」
少し頬を赤くする管輅。
左慈「む!むぅ~!!一刀撫でろ~!!」
両手を上げ、怒っている事をアピール。
管輅「・・・午前と午後、仕事終えると一刀にこっそり頭撫でてもらってるくせに。」
左慈「なっ!?」
管輅「だだこねて。」
左慈「それは・・・」
顔が真っ赤な左慈。
一刀「別に俺は嫌じゃないぞ?」
左慈「一刀・・・」
桃、愛「「へぇ~・・・」」
さらに鋭くなる視線。
于吉「それでは私だけ不公平ではありませんか一刀君?」
一刀「于吉はそう言うこと頼まないからなぁ・・・撫でる?」
俺は于吉に尋ねる。
その時一瞬、于吉が悪い顔をした・・・
于吉「では遠慮なく・・・」
一刀「おわっ!!」
俺を勢いよく引っ張り俺の顔が大きな膨らみに挟まれた。
于吉「私が撫でてあげましょう♪」
一刀「・・・。(こっこいつは抗う事ができねぇ!!なんて大きさだ・・・容量が測れない!)」
于吉「ふふ、鼻息が荒くなってますよ?」
あぁ・・・なんかおっぱい王国が見えてきた・・・。
左慈「・・・いつまでやっているつもりだ?」
管輅「撫でてもらっていたのに・・・」
于吉「・・・これは少し大変な・・・『『歯をくいしばれ・・・!!』』・・・。」
于吉「調子に乗りすぎました・・・」
ボロボロの于吉。
左慈「まったくだ!一刀を玩具にするな!!」
一刀「ははは・・・」
桃香「それより私、一刀さんに聞きたい事があったんですっ!」
一刀「なんだい?」
桃香「なんで白い杏仁豆腐屋さんって呼ばれているんですか?」
一刀「あぁ・・・それか。お店始めた頃は白い服を着てたんだ、それがみんな珍しかったらしくて白い杏仁豆腐屋なんて呼ばれるようになったらしい。」
桃香「へぇ~そうなんですか。(あれ?白い服ってどこかで聞いた気が・・・)」
一刀「劉備さん達は何故この町に?」
桃香「私達は同じ志を持った人達を見つけに来たんです。」
鈴々「だけどまだ一人も見つかっていないのだー・・・」
桃香「うぅ・・・」
愛紗「いったい何故なのでしょうか?・・・」
一刀「ん~・・・劉備さん達は困っている人達を助けたいんだよね?」
桃香「はいっ!」
一刀「今はこんな時代、略奪や殺し合いなんて当たり前に起きる。劉備さん達はそれを変えたいんでしょ?」
愛紗「はい、全ての者が平和に暮らせる世を作りたいのです。」
一刀「当たり前になってしまった事を変えるって事はさ、普通の人にとっては怖いなんだよ。」
俺はゆっくりと彼女達に語る。
一刀「例えどんなに苦しかったとしても今の状況を受け入れてしまうのが人間なんだ。」
桃香「だけど!」
一刀「だからさ?君達みたいな子が必要なんだ。自分以外の者の痛みを理解しこの当たり前を変えようとする人が、そして周りを巻き込み全ての人を動かせてしまう器の人がね。劉備さん、君にはそれがある・・・だからどうか頑張ってほしい。」
俺は笑って劉備さんの頭を撫でた。
桃香「・・・はいっ!ご主人様!!」
・・・・・え?
愛紗「と、桃香様!?」
桃香「え?どうしたの愛紗ちゃん?みんなも変な顔して・・・」
鈴々「桃香お姉ちゃん、お兄ちゃんのことご主人様って呼んだのだ!」
桃香「ふぇ!?え、えっとその・・・あははは~♪はっ恥ずかしいよーっ!!」
そう言い劉備さんは顔を真っ赤にしお店から出て行ってしまった。
愛紗「桃香様!?すみませんこれで失礼させていただきます!」
鈴々「またなのだ!!」
二人はそう言いお金を払い劉備さんを追いかけていった。
一刀「ま、またどうぞー。」
いきなりの事に唖然とする俺。
一刀「なんだったんだ?」
左、于、管「「「・・・。」」」
・・・ホントなんだったんだよ・・・
仕事が終わり今は店の片づけをしている。
・・・ご主人様・・・か。
劉備さんにそう言われた時、すごく懐かしさを感じた。
・・・なんでなんだ?
『ふむ・・・実は私達はこの世界を何度も繰り返してきているんですよ。』
于吉が言った言葉が俺の頭の中で再生された。
・・・馬鹿な。でももし本当だとするならば・・・
俺は片づけの手伝いをしてい于吉を見た。
一刀「なぁ・・・于吉、前に俺に言った話っt『や~と見つけたわぁん!!』・・・え?」
店の扉が開きそこに現れたのは・・・
筋肉ムキムキでパンツ一丁のスキンヘッドでもみあげをおさげにした変態だった。
変態「会いたかったわーご主人様ぁーっ!!!」
変態が俺に向かって突進してくる。
于吉「縛。」
于吉がそう言うと変態の動きが止まる。
その瞬間
厨房のほうにいた左慈と管輅がいきなり目の前に現れた。
左慈「はぁあっ!!」
左慈のアッパーにより宙高く飛ぶ変態。
そして・・・
管輅「破。」
その一言で変態は爆発した・・・
なんだこりゃ。
続く・・・
ちわです、コイケヤです。
どうだったでしょうか?とりあえず今は桃香達の記憶うんぬんの話です。
次回でそこは決着がつくといいんですが・・・
感想、意見要望お待ちしております!!
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ちわです、コイケヤです。
コイケヤの力不足で于吉の存在が薄くなってしまった・・・