No.214137

真・恋姫無双 黒天編 第7章 外伝

sulfaさん

どうもです。書く時間がありません・・・
なので、長い物がなかなか書けません。申し訳ないです。
今回は8章の冒頭部分にしようと予定していた物を7章の外伝として更新することにいたしました。
かなり短いですが、よろしくお願いします。

2011-04-30 01:30:54 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:2236   閲覧ユーザー数:1986

真・恋姫無双 黒天編 裏切りの*** 第7章 外伝

 

 

白帝城の城下町

 

その町のはずれには一軒の古びた小屋がある。

 

机が一つに椅子が4つ置かれており、それ以外の生活用品は何もない。

 

まるで、何年も使われていない山小屋を連想させる。

 

その中に小さな少女が一人、椅子に座って足をブラブラとさせている。

 

そして時々、自分の右手の薬指にはめられている指輪を見ながら上機嫌に頬を緩ませる。

 

「えへへ~♪」

 

指輪を目の前に持ってきては頬を上げてニコニコし、窓からこぼれてくる太陽の光に指輪を透かしては“えへへ~”と頬を緩めている。

 

指輪を眺めていると扉の方に人の気配がしたのを感じた。

 

管輅は慌てて指輪を眺めるのを止めて、少し警戒しながら扉の方に目をやる。

 

そこから姿を現したのはピンクのパンツを履いたムキムキの男?漢女だった。

 

「管輅ちゃん。卑弥呼は来たかしら~ん?」

 

「だれも・・・きて・・・ない・・・よ」

 

管輅もやっと貂蝉を見慣れたらしく姿を見てもあまり驚くことはなくなった。

 

「いつもは“時間厳守じゃ~”とか言ってるのにぃ~」

 

貂蝉はいつもどおり体をクネクネさせて気持ち悪い動きをしている。

 

「・・・ひっ・・・ぁっ・・・」

 

管輅はその姿を見て顔を引きつらせて、体を出来るだけ貂蝉から離そうと椅子の背もたれいっぱいに背中をくっつけようとする。

 

どうやら、まだあの動きには慣れていないらしい。

 

「まぁいいわぁん。それにしても管輅ちゃん、その指輪お気に入りなのねぇん」

 

「うん・・・ともだちからね・・・はじめて・・・もらったもの・・・だから」

 

「うふふっ、璃々ちゃんもきっと喜んでるわ。それだけ大切にしてもらったらねん」

 

「もっとだいじにする・・・。あっ・・・ちょうせん」

 

管輅が何かを感じたらしく、貂蝉の名を呼ぶ。

 

管輅の目線は窓の外の方へと向いていた。

 

「どうしたのかしらぁん」

 

「ちょうせんみたいなひと・・・いる・・・だれ?」

 

「どれどれぇ~ん。あらん、やっと来たみたいね。管輅ちゃん、少し待っててねん」

 

貂蝉は窓を覗いた後、扉から外へと出て行って誰かと話にいった。

 

すごく際どい白色のビキニを着ていて、白髪に白いひげをピンと整えている人だった。

 

 

 

 

 

貂蝉がその人と少し会話した後、その人を連れて小屋へと入ってきた。

 

貂蝉とその人が管輅の居る部屋へと来たとき、管輅は椅子の後ろで姿を隠していた。

 

かなりの人見知りである管輅は基本的に知らない人にはあまり会いたくない。

 

だから決まって初めて人と会うときは、貂蝉の後ろかそれ以外の物の後ろに隠れてしまう。

 

しかし、ダボダボの服の袖やら裾がいつもはみ出しており、どこにいるかは一目瞭然である。

 

「管輅ちゃん、この人が卑弥呼よん。覚えてないかしら?」

 

管輅は椅子から少しだけ顔を出して、卑弥呼の顔を見上げる。

 

すると、卑弥呼はその顔を見たとたん

 

「管輅様!!なんとおいたわしい姿に!!」

 

卑弥呼は管輅の下に近づいていき管輅のわきの下を持って抱えあげた。

 

「みゅう!!・・・みゅぅ・・・」

 

突然抱えられた管輅はびっくりした声を上げた後、そのまま動かなくなってしまった。

 

「ですが、本当にご無事でようございました!!この卑弥呼、管輅様にもしもの事があったらと思うと夜しか眠れませんでしたぞ!!」

 

管輅を思いっきり前後に揺さぶりながら、管輅との再会を喜んでいた。

 

「卑弥呼、それくらいにしたらどう?管輅ちゃん、目が回ってるわよん」

 

「おっと・・・あまりの嬉しさについ・・・」

 

卑弥呼は管輅から手を離すと、管輅は右回りにくるくると回り始めて、椅子の脚に額をぶつけた。

 

「みゅ!!い・・・いたい・・・」

 

額を押さえながら、今にも泣きそうな顔をしていた。

 

 

 

 

 

管輅の回復を少し待った後

 

「貂蝉よ、先の話は本当か?」

 

「ええ、どうやら以前の記憶が無くなっているみたいね」

 

三人は椅子に腰掛けて話し始めた。

 

管輅はまだ卑弥呼を警戒しているらしく卑弥呼が目を合わせてもすぐに目線をはずしてしまう。

 

「ねぇ、管輅ちゃん。この人・・・覚えてないかしらん?」

 

「・・・しらない・・・」

 

「そう・・・卑弥呼ならって思ったんだけど・・・」

 

「お主が管輅様に会った時にはすでにこのお姿に?」

 

「そうよん。はじめてみた時ビックリしちゃった。しかもあたしのこと覚えてないし・・・」

 

卑弥呼と貂蝉は小さくため息をつく。

 

「なにか覚えていらっしゃることはないのか?」

 

「名前と自分が占い師だってことぐらいね。水晶はいまでも扱えるみたいだけど、管理者としての仕事は全くね」

 

二人は管輅に目をやると、璃々からもらった桃色の指輪をじっと眺めていた。

 

「管理者の証は大丈夫か?」

 

「??なによ、それ?」

 

「そうか、お主はまだ知らんのか。このぐらいの大きさをした緑色の宝石でだな・・・」

 

卑弥呼は親指と人指し指でわっかを作って大きさを示す。

 

貂蝉は緑色の宝石という言葉を聞いてピンと来るものがあった。

 

「えっとねん・・・そんなに大きくはなかったけど緑色の勾玉みたいなやつなら璃々ちゃんと交換しちゃったわね・・・」

 

「何っ!!いったいなにと!!」

 

「・・・これ・・・」

 

管輅は右薬指にはめている指輪を見せた。

 

「そう・・・これと交換しちゃったわ」

 

 

 

一瞬、場が静寂に包まれる。

 

 

 

「お主!!管輅様が常日頃から首飾りとしてつけていらっしゃったのを見てなかったのか!!」

 

「私はそんなに頻繁に管輅ちゃんに会ったことなんてないから分かんなかったのよ!それに管理者の証なんて聞いたこともないわん」

 

「ぐっ・・・、確かに証については上位の者しか知らんからな・・・」

 

「でしょ?・・・それで・・・どうするのよ。そんなに大事な物なの?」

 

「この外史の存続に関わる・・・」

 

「えっ!?それじゃ早く返してもらわないと!!」

 

「そうじゃ!!早く返して――、待てよ・・・」

 

卑弥呼は話している途中でなにやら考え込んでしまう。

 

「どうしたのよ・・・」

 

「いや・・・絶好の隠し場所じゃないかと思ってのう」

 

「どゆ意味?」

 

「持ってたならワシが預かろうと思っていたのじゃが、璃々ちゃんなら・・・奴等の目にも止まらんのではないかと思って」

 

「奴等って・・・」

 

二人が難しい話をしていると分かった管輅は退屈そうにあくびを一つこぼす。

 

二人にはばれないようにそっと椅子から降りてその場を離れようとしたとき

 

「・・・みゅ?」

 

何か異変を感じた管輅は窓側へと移動して、ジッと空を見上げた。

 

「うむ、奴等の狙いはたぶん・・・管輅様?いかがなされました?」

 

卑弥呼が窓の傍にいる管輅の姿に気づき声をかける。

 

「・・・ターニング・・・ポイント・・・」

 

管輅は二人に聞こえるように、そう呟いた。

 

 

END

 

 

どうもです。

 

更新速度が著しく低下していることを深くお詫びいたします。

 

あまり更新する期間が開いちゃうのは嫌だなと思ったので短いながら更新させてもらいました。

 

本編に関してはまだ途中までしか書けていません。

 

しかし、できるだけ早く更新できるよう努力はしていくつもりです。

 

興味を持っていただいた皆さんにつきましてはこれからも長い目で見ていただけたら幸いです


 
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