No.200686

茜ちゃん 第十一話 『少女と霊感青年の奇妙な外史』

タンデムさん

ちわっす、お久しぶりのタンデムです!
ジョージさんから無茶ブリされて、急遽書いてしまいましたorz
だから自分のをかけよとorz
楽しんでいただけたら嬉しいっす。
今回は、前回よりカオス成分少なめなので、つまんないかも?

続きを表示

2011-02-10 06:15:20 投稿 / 全13ページ    総閲覧数:10376   閲覧ユーザー数:7550

「……良い月だね」

 

雲一つ無い夜、かける事の無い満月を見上げ、彼がそう言った。

キラキラと輝く星空に、美しく鎮座している月。

何でも無い、いつもの夜なのに、不思議と面白い事が起きそうな予感がした。

と、風も吹いていないのに、まるで風に煽られてやってきたかのように、彼の手に手紙が置かれた。

 

「ん? 如何したの? え、ジョーちゃんから? 彼何か言ってた?」

 

不意に、手元に運ばれてきた手紙を何も不思議がる事無く、

彼はそう言って、何も無い空間と会話をし始めた。

だが、彼の眼はまるで、そこに誰かいる様に視線を巡らせていた。

会話をし終わると、手元の手紙を見た。

 

「……! ふふ、本当……退屈しないな、此処にいると」

 

そして、眼を大きく開いて驚き、口元を少し釣り上げた。

そう呟き、彼は夜の闇へ消えていった。

後に残ったのは、優しく輝く大きな月だけだった。

「……ねぇ、白龍」

「ブルッ?」

 

ジョージの住処から出発した茜ちゃん。

 

「……此処何処?」

「ブルル……」

 

現在、森の中で絶賛迷子中だった。

何故彼女が迷子になっているかと言うと、ほんの少し時間は遡る。

ジョージの所を出て、茜は小さな村に一晩滞在した。

その際、こう言われた。

 

『血名美の森に入ってはいけないよ』

 

血名美の森……それは、古の作家、絵師、衣装着師達が数多く訪れ、宴を開く場所。

しかしその宴とは、血を吐き苦しみながら、美しき名作を残し死んで逝った者たちが集い開かれる宴だ、とされている。

それ故、その場所に訪れた旅人は、二度と戻ってくる事は無く、その宴の中の一人と成ってしまうのだ。

はじめはそんなの事あるわけないじゃんと思っていた茜だが、

いざ目の前に、『血名美の森』と書かれた看板を見つけてしまった茜は、頬を引き攣らせながらも、森の中へ入ってしまったのだ。

 

「ま、まぁ大丈夫だよ! なんせ、私には世界最強の偽装が有るから!」

 

そう言って、彼女は段ボーつを取り出した。

ただそう言った声と段ボールを持つ手は物凄く震えていたが――。

 

【おや……やっと来たのかい】

「ひぃ!?」

「ブルッ!?」

 

と、森の中を進んでいると、突如頭の中に響く声が聞こえた。

声色は物凄く優しく、待ちくたびれたと言った様な声だった。

しかし、てんぱっている茜には逆にその声は恐ろしく感じた。

 

「あ、そ、そだ! ここれ!」

 

茜は震える手と声で漸く持っていた段ボールの事を思い出し、頭からかぶった。

すると、段ボールは大きくなり、白龍までも包み込んだ。

 

「ブルっ!?」

「おおっと! な、何かわかんないけど、これで!」

 

突然視界が少し狭まったせいで白龍は驚くが、幸い茜を振り落としたりはしなかった。

これで大丈夫と思い、安堵のため息を吐く茜しかし現実はそんなに甘くなかった。

 

【ふふ、そんなに怖がらないでよ、ひどいなぁ】

「へっ?」

「ブルッ?」

 

段ボールを被ったのにも拘らず、彼女の頭の中に響く声は変わらなかったのである。

 

【仕方ない……自分で来られないのなら、案内を付けるよ。 さぁ皆、彼女達を僕の所まで導いて】

 

パキンッ!

 

「え? きゃぁっ!?」

「ヒヒィーンッ!?」

 

そう声が言った後、指を弾いた様な乾いた音が響いたと思うと、彼女と白龍は、

突如として何かにつかまれる感触を感じ、次いで浮遊感に襲われた。

下を見ると自分達の体が地面からかなり離れて、森の奥へ奥へと導かれていた。

同時に、茜の脳裏に村人の言っていた『血名美の森に入ってはいけないよ』と言う声が響いた。

 

【大丈夫、何もしないから、そのままおいで。 クス……】

「……いーーーやぁーーーーー! まだ死にたくなぁいぃぃぃ! 助けて先ぱーいぃっ!!」

「ヒヒーンっ!?」

 

その事に驚き、なりふり構わず暴れて、抵抗するが結局それも徒労に終わり、彼女達は森の中へ消えていった。

ちなみに段ボールは、きちんと回収されて一緒に付いてきていた。

「ひゃっ!?」

「……!?」

 

ドサッ!

 

どれだけいどうしただろうか、暫く訳も分からず運ばれる事少し。

ようやく浮遊感は解かれ、地面に落ちた。

 

「いたたた……ここ、何処よ……」

 

お尻をさすりながら、茜は場所を確認するため、あたりを見渡した。

 

「いらっしゃいませ、お客様」

「……はっ?」

 

すると、そこには立派な豪邸と呼ぶに相応しい日本家屋がたたずんでおり、

さらに門の前には彼女を挟んで、

ずらりと並んだメイド服、和服、制服、ブルマ、スク水、作業着等色々な格好のコスプレをした様々な年齢層女性の列だった。

これだけ見てしまえば、彼女はまた時代を超えてきたのか、と思ってしまうようなそんな状況だった。

 

「ようこそ、黒野 茜ちゃん、白龍ちゃん。 少々強引だったけど、そこのところは許してくれると嬉しいな」

「え?」

「ブルッ?」

 

そして、いつの間にか門の所には、和服を着た青年が腕を組んで立っていた。

日本人離れした顔のつくりをしており、流暢に日本語を話すその声は、

先ほど茜の頭の中に響いていた声と同種であると気づき、彼女を驚かせた。

 

「って、言うかあたしここにきてから驚いてばっかりだな……」

「ふふ、それは仕方ないよ。 今までの君では全くもって関係のない世界だったんだから」

 

どうやら、茜の独り言が聞こえた様で、青年はそう言って、

尻もちを付いている彼女の前まで来て、手を差し伸べた。

 

「さぁ、館の中へ案内しよう。 色々疑問に思う事もあるだろうけど、詳しい話は中で、ね?」

「あ、はい」

 

とりあえず、命の危険はなさそうだと判断し、彼女は青年の手をとり立ちあがった。

~館の中~

 

 

「どうぞかけて、ああ別に正座じゃ無くても良いよ」

「う、うん」

 

そう言って、彼は座布団を出して座る様に促した。

ただ、すすめられた茜本人は何故か物凄くげっそりしていた。

実は此処に来るまでに廊下や庭に、

ツインバスターライフルな男の子と、

新世紀人造人間のロン毛のオペレーターが裸で絡み合っている「兄貴!」「弟よ……」な姿だったり、

某音痴な人型変形できる飛行機のパイロットと16番目の人造人間が「アーッ!」な感じになっていたり、

某鼻毛で戦う人の鼻毛で触手プレイを受けている『B◦YS D◦N'T CRY』がテーマ曲な高校生だったり、

と主にそんな内容のいろんな絵や彫刻が置かれていた。

それを見て、彼女は物凄く精神をすり減らし――。

 

「も、もう、勘弁してぇ……」

 

部屋の前に来た頃には、彼女の思考回路はショート寸前だった。

しかし、茜が通された場所は、畳が敷かれたごく普通の部屋だった為、彼女は安堵した。

だが床の間にある掛け軸には可愛らしい絵と共に『萌道-MOEDOU-』と書かれていなくて、

外の鹿脅しが、どこかで見たビームの出そうなライフルのような形をしておらず、

飾られている鎧武者らしき像が女性の姿をして居なかったら、完璧だったのにと思う茜は気のせいでは無い。

 

「ごめんね、他の部屋だと、廊下とかみたいに結構際どいBL系の作品とか、

絶対どこかに飾って様な部屋しか無くてね。

廊下を通って来て、表情を見る限り、あまりそう言うのが得意では無いでしょ? はい、お茶」

「はい、ありがとうございます」

 

どうやらこの部屋は一番ましらしい。

彼の気づかいに感謝しつつお茶を飲み、茜は先ほどから思っていた事を口にした。

 

「あの、私の名前を知っているってことは、貴方も?」

「あ、そう言えば自己紹介がまだだったね」

 

そう言って、彼は居住まいを正し、茜の目を見て自己紹介をした。

 

「初めまして、僕は君と同じくこの世界のイレギュラー。 

名をタンデム=A=創作(つくさ)と言う。 気軽にタンデムと呼んでくれて構わないよ」

「あ、はい。 えと、タンデムさんも別世界の人なんですか?」

 

そう言って自己紹介して軽く微笑んだ彼に、茜は好印象を受けた。

 

「うん。 僕も、『元』管理者だよ。

今はジョーちゃんと同じく『記録者』もしているし、もう一つ『作者』でもある」

「作者、ですか?」

 

これまでとはまた違った役職を持ったタンデムに、茜は首をかしげて見せた。

 

「うん。 この屋敷には、いろんな芸術作品が立ち並び、展示されているのを見てきただろう?」

「……はい」

 

そう言った彼の言葉に、茜はおよそ芸術品とは呼びたくない展示物の数々を思い出した。

この人も、結構美的感性がおかしいのかもしれないと、付け加えて茜は思った。

 

「その作品達には、無論親である作者がいる。 世に出回っている書、武器、装飾品色々ね」

 

そう言って、彼は自分の注いだお茶を一口飲んだ。

 

「この湯呑だってそうだ。 君も、長く愛用している物が何か一つあるだろう?」

「そうですね」

 

そう言ったタンデムを見て、確かにと彼女は頷いた。

それを見て、彼は物持ちが良いのは良い事です、と笑ってくれた。

だが、そういった後、少し悲しげな表情を見せこう言った。

 

「しかし、物には流行り廃りがある。

名が売れ、美しいと賛美されようと廃れば結局そこまで、そうなると作者は血が出るほど唇を噛み締め、

美しき作品と別れを告げる、もしくはその作品と共に一生を終える。

此処はそう言う作品と、作者の魂が集う場所なんだ」

「成程。 だから、血名美の森と言うんですね」

「そう言う事。

そして、君がさっき会った彼女達もその魂で、僕は彼女達を統括する立場にいる『作者』の位置いる訳だよ。

でも悲しいかな、彼女達が実態を持てるのは、この館周辺のみと言う狭い範囲だけだけどね」

「へえぇ」

 

村で聞いた話の真相を聞き、茜は世界にはいろんな事があるものだ納得した。

 

トントン、スッ……

 

「んぱっ……ご主人様、お夕食のご用意ができました」

「ひぃっ!?」

 

彼女がタンデムと話込んでいると、不意に襖が開かれ、そこには女性が座っていた。

ただその恰好が、首輪とボンテージ、

そして首に掛っている噛んでいたであろうギャグボールがなければ、茜も叫ばなかっただろう。

 

「おや、もうかい。 喋る相手がいると、時間を忘れてしまっていけないね。 じゃあ、持って来てくれるかい?」

「かしこまりました。 かぷ」

 

スー……タンッ

 

そう言って、彼女は襖を閉め律儀に、ギャグボールをちゃんと噛んでから、どこかへ行った。

 

「ちょうどいい時間に食事になったね。 話の続きは食事をしながらでも……どうしたの?」

「いやいや、どうしたのじゃないでしょう!? 今の何なんですか!? なんであんな格好させてるんですか!?」

 

涼しげな顔で会話を続けようとしたタンデムに、

茜は突っ込みを入れ、先ほどの奇抜な格好をした女性の事を問いただした。

 

「人聞きの悪い事を言わないでよ、

彼女は衣装着師……あー分かりやすく言うと、コスプレイヤーの魂なわけだよ」

「は、はぁ!?」

 

彼女の質問に、やはりまた涼しげな顔でタンデムはそう答える。

だがいくらコスプレイヤーと言えど、あの奇抜すぎる格好は無いのではなかろうか。

 

「彼女はスレイと言ってね。 前に空中を浮遊しているのを拾ってね、館に住まわせたんだ。

でも拾った時が悪霊になる寸前だったせいか、最初は素行が悪くてね。

友人に僕の幻影を使って良いからって言って『OSHIOKI』を依頼した結果、

何か目覚めてしまったらしくて、今では1週間に3回はあんな格好してるね。

たまに自縛している時が有るんだけど、それだと仕事できないから困っちゃうんだけどね」

「……」

 

すらすらと何でも無い笑い話の様に出てくる彼の言葉に、茜はあいた口がふさがらなかった。

「うわぁ……!」

 

暫くして、先ほどのボンテージを着たスレイと、玄関で会ったスク水を着た女の子が御膳を、

体操着とブルマを履いた女の子が御櫃を運んできた。

ちなみに、二人の名前はスク水の娘が【ぐぅれいとぅ】、体操着の娘【おとめ】と書いてあった。

ちなみにちなみに、お名前はすべてフィクションであり実在のユーザー様とは一切関係ありません。

運ばれて来た料理は、鯖の味噌煮、胡瓜の粕漬け、松茸と春菊の吸い物といったこの世界に来て、

初めてまともに、和食が出てきた事に、茜は涙を流しそうな位感動した。

 

「いただきまーすっ! はむっ! ……おいしい! はむはむ……!」

「うん、おいしいよ。 更に上手になったね、スレイちゃん」

「お褒めに預かり光栄でございます」

 

程良く味噌が染み、ホクホクになった鯖の身を口に入れ、茜は美味しさのあまり、暫く黙々と食べ続けた。

タンデムも、料理の出来に感心し、スレイをほめた。

そして、暫く二人は、おいしい料理に舌鼓を打った。

 

「そう言えばお客様、お荷物に段ボールが有りましたが、アレはいかがいたしましょう?」

「あ! アレ居るから、捨てないで!」

「はい、分かりました。 それでは、私どもは失礼いたします。 かぷ」

 

スー……タンッ

 

そう言って、スレイ達3人は出ていった。

彼女達が出て聞くと、ふと疑問した思い出した。

 

「そう言えば……タンデムさん」

「ん? なんだい?」

「あの段ボール、世界最高の偽装なのに、なんでタンデムさんには効かなかったんですか?

もしかして、タンデムさんの能力ですか?」

「ああ、効かなかったのは、これのお陰さ」

 

そう言ってタンデムは和服の袖から紫色の縁に、紅い突起が3本付いていて、

レンズに目の様な模様の描かれた、名前を出すと色々とヤバそうな虫眼鏡を取り出した。

 

「このは真のめが……」

「言わせませんよっ!? 地の文で言ってたでしょ!? 名前を出すとヤバいって!?」

 

茜の発言も結構この世界が崩壊しそうな気がしたが、あえて何も言いません。

 

「えぇ~、まあいいや、話の筋には関係ないから」

「じゃぁなんで出したんですか!?」

 

そう言って、彼はメガネを袖にしまい込んだ。

 

「う~ん、ネタにしようかと思ったんだけど、如何思う?」

「こっちに振らないで下さいよ! あーもう! 調子狂うなぁ!」

 

続いて出たタンデムの冷静な発言に、茜は調子を狂わされ、大きな声で突っ込みを入れた。

 

「まぁ、そんな冗談はさておき、その通りだよ。

僕の能力は霊感、正確には霊能力っていうものかな」

「はぁ、今度はれいのうりょく? 本当に、滅茶苦茶な人だなぁ」

 

そして、さらにそうさらっと言ったタンデムに対し、茜は溜息を付いて、もう騙されないと言った表情をした。

 

「残念ながらこれは本当だよ。

【頭の中に僕の声が響いたり体が浮いてここまで来たでしょ?

アレは此処の魂たちに場所を教えて、連れてきてもらったの】」

「……マジですか?」

 

タンデムの真面目な言葉に、彼女はこれが嘘でないと分かった。

更に、その途中、また彼の声が頭の中に響き、此処に来る前に、

森で体が浮かせられて、連れてこられた事も思い出した。

 

「うん。 僕はこの能力故、魂を追う事が出来るんだ。

無論、生きていようが死んでいようが全てのね」

「魂を追う……ですか?」

「うん。 幾ら最高の偽装でも、魂の存在は誤魔化す事は出来ない僕相手ではね。

無論、世界やあの変態4人は簡単に誤魔化す事が出来るから、問題ないよ」

「そ、そうなんだ。 ならいいや」

 

タンデムの言葉に茜は、安堵のため息をついた。

実は、もうあの段ボールの能力が無くなってしまったのではなかろうかと、かなり心配になったのだ。

だが、そう言う事情が有るのならば仕方ないと思う事にした。

 

「さ、食事を再開しましょう。 話しこんでばかりでは、せっかくおいしいご飯も冷めてしまいます」

「はい」

 

タンデムがそう言うと、二人は雑談を交えながら食事を終えた。

ポチャン……

 

 

「ふぅ、温まるなぁ」

 

タンデムとの食事会を終えた茜は、進められるままに、風呂に入っていた。

檜で出来た風呂につかり、仄かな木の香りに包まれ、自分が三国時代にいるとは到底思えなかった。

 

「まぁ、『お札の力でお湯わかしてるからエコなんだよ』とか言われなかったら、だけど」

 

そう言って、自慢そうに笑っていたタンデムを思い出し、茜は苦笑した。

 

「選ぶ……か……」

 

温かい風呂につかりながら、茜は自分の迫られている選択の事を思い出す。

正直、此処に居付きたいが、それでは彼に迷惑になってしまう。

 

「それに、もしへまして『OSHIOKI』されたら……ブルル!」

 

あのボンテージのスレイを見た後だけに、正直考えたくもないと思った茜だった。

 

「湯加減いかがでございましたか、茜様」

「ひゃぁっ!? だ、誰かと思ったら、スレイさんか。 ええ、気持ちよかったです」

 

数分後、風呂からあがると、茜を待ち構えていたのは先ほどと同じボンテージ姿のスレイ。

気配を消して茜の真横に立っていた為か、話しかけられた途端、

変な声を上げてしまったが、彼女は特に気にした風では無かった。

 

「左様でございますか。 では、寝室へ案内いたします、こちらです。 かぷ」

「あ、はい」

 

そう茜に言った後、彼女は茜を寝室まで案内した。

 

「では、何かありましたらお呼びください」

「あ、はい」

 

スー……タンッ

 

茜を寝室まで案内すると、特に何をするでもなく、彼女は出ていった。

既に寝室には布団は敷かれ、いい香りの香が焚かれていた。

 

ポスっ……

 

「いい香り……すぅーすぅ……」

 

茜は旅の疲れも有ってか、布団に大の字の寝ころぶと直ぐに、心地よい寝息をかき始めたのだった

WARNING!

 

WARNING!

 

 

そろそろ、普通やシリアスは作者の限界なので、

 

ここからは、少しネタとパロディのオンパレードなので

 

スルー検定5級以下のお方はお気を付けください。

 

また、スルー検定5級昇級試験を受験される方は、どうぞお進みください。

 

 

 

ではどうぞ。

~丑三つ時~

 

 

草花も静まり返る丑三つ時、タンデムはまだ自室にて書を読みあさっていた。

 

「【笑ってはいけない恋姫十二刻】【恋姫戦隊五恋者異】か……ふぅーん、俗世ではこのような書がはやってるんだ。

中でも、伏龍鳳雛……この二人の【天の御遣い、神医と秘密の治療】は情景描写が上手くて面白いなぁ」

 

どんな書を読んでいるかは、読者様達のご想像にお任せします。

 

タンタン……スー

 

「ご主人様、そろそろ……」

「おや、もう招かれざる客が来る時間か……ならば、相応の準備をしていかなきゃね」

 

そう言って、彼は部屋の明かりを消し、外に出ていった。

 

「なんだろ?」

 

だが、タンデムが出ていく所を、たまたま厠にいっていた帰りの茜に見られていたとは、

そして、その茜が何も不思議に思わず、ホイホイ着いて来てしまっているとは思わずに――。

 

 

~門前~

 

「さて、今日はどのくらいのお客さんが来てるん、だい!?」

「ひぃっ!?」

 

そう言って、タンデムは、閉まっている門を勢い良く開け放った。

後ろからこっそりと付いてきていた茜は、その門前を見て、驚愕でひきつった叫び声を上げた。

 

【ヴゥゥゥ……】

「ざっと見ただけで、結界の外に1000はいらっしゃるかと……」

「うわぁお……正直見なかったことにしたいなぁ」

 

門を開けた先には、黒い影が押し合い圧し合い犇めき合っていて、

我先にとタンデムの館に押し入ろうとしているのが見えた。

だが、そのすべてが、屋敷を覆う巨大な見えない壁に阻まれていた。

そして、勿論さっきの引き攣った茜の叫び声が聞こえて、いつの間にか自分の後ろにいるのに気が付いた。

 

「あれ、茜ちゃん、来ちゃったの? ……はぁ、仕方ないなぁ……。

スレイちゃん、一緒に後ろに下がってて、危ないからね」

「かしこまりました」

「はい……あれ、それって……」

 

そう言って、彼は袖からどこかで見た事が有るカプセルを取り出し、ボタンを押して頭上に投げた。

 

BOM!

 

「って、こらぁ!! いきなりなんて危ないネタしてるんですか!!」

「大丈夫だよ、前もやっちゃったしね」

 

ヒュルヒュル……パシッ!

 

爆発した煙の中から現れたのは、ある有名なカードゲームのディスクだった。

そして、タンデムは自分の左腕にそれをセットした。

 

「ちょっと、もしかしてそれって……」

「僕のターンドロー!」

「やっぱりそれかぁぁっ! っていうか、これも結構危ないネタじゃん!」

「まぁまぁ、もう今更だって」

 

やっぱりと言うか期待を裏切らないタンデムは、茜の突っ込みを軽く流して、

セットされているカードの束の一番上を引き、ディスクにカードをセットして叫んだ。

 

「儀式魔法【魏の龍降臨】発動!

手札の《江東の白虎》を生け贄に捧げ、降臨する!

さぁ、出でよ、古の我が友よ!」

 

ゴゴゴゴゴゴ……!

 

「な、なにっ!?」

 

そのカードをセットした瞬間、地響きが起こり、地面から何かが隆起してきた。

 

「く、黒い剣?」

「そう、これこそが我が友の魂。 『牙龍』だよ」

「牙龍……」

 

武骨でいながらも、どこか人を引き寄せる黒い刀身。

重厚感あるその姿は、正しく龍の牙その物だった。

 

ピカッ!

ズガァァンッ!!

 

「きゃぁ!?」

「そして、彼が僕の……相棒だ」

 

そして、その剣めがけて、天より一筋の雷が降った。

あまりの音と衝撃に茜は耳をふさぎ、膝を折るが身体の何処にも異常はなかった

間近で雷が落ちたのにも拘らず、無傷とはどういう事だと思い、辺りを見回すと、

先ほどの黒い剣の場所に、淡い緑色の髪をした青年が立っていた。

 

「ふぅ、札で呼ぶだなんて、僕は君の式神か何かかい?」

「ふ……いきなりでそれは無いんじゃない?」

 

そう言って、彼はタンデムに対して、そう軽口を叩いて見せた。

 

「おや? 今日は珍しくお客さんがいらっしゃるんですね?」

「うん。 しかも女の子。 かっこ悪いところは見せられないよ?」

「ふふ。 ええ、そうですね」

 

と、悠長に会話を繰り広げていた。

まぁ、相変わらず、決壊の外側で騒いでいるだけなので、まったくもって問題はないのだが――。

 

「装備マジックカード、『タンデムバックル』発動!」

 

そう言って、あるカートをディスクにセットすると、ディスクは消滅し、

代わりにどこか見覚えのある白いバックルが出現し、彼の臍より、

弱冠下の所に装着され、そのバックルから自動的にベルトが出た。

 

「……ねぇ、本当にこれ出していいの?

具体的に言うと、仮面をしてバイクに乗る世界を破壊して回る人のバックルに激似なんですけど……

て言うか、行ったのあたしじゃないけど、このセリフ2回目じゃない!?」

「ほかにネタが思いつかなかったんだもの、仕方ないじゃないかな?

それにもう今さらだよ、注意書きにも書いてあるしね。」

 

結構危ないような気もするが、本当に今更なので、もう言わないようにした。

そして、タンデムはいつの間にか付属していた、太ももの白いケースの中からディスクを一枚取り出した。

 

「え~っと……【Over Soul】……おお! 僕の設定上これが一番いいかも! スレイちゃん、ごめんやっぱり手伝って!」

「はい、仰せのままに!」

 

そう言って、タンデムはディスクをバックルに入れると、

スレイにそう言い、彼女は人魂の姿となり彼の手に収まった。

 

「行くよ! スレイinナインテールキャット! ○ーバーソウル!」

 

そう言って、彼女をいつの間にか持っていたナインテールキャットという鞭に収めた。

すると、桃色の光が鞭を包み、太く長い光の鞭が出来上がった。

それを確認すると、彼は少しだけ後ろを向き、茜に話しかけた。

 

「見ていてね、茜ちゃん」

「え?」

「これが、『相棒』を得た僕達の力……僕達の選択した強さだ! 行くよ龍ちゃん、スレイちゃん!」

「ええ!」

「はい!」

 

彼はタンデムの声でそう言って、龍翠とともに結界の外に出て行った。

 

「下僕流奥義後光鞭!」

 

パパパパパンッ!!!

 

【ヴォォォォ!?!】

 

タンデムがそう言って、高速に鞭を振るうと、黒い影が次々と吹き飛び、

彼が鞭を振るうその姿は、なぜか後光が差しているように見えた。

その姿に、茜はもう突っ込む気力もうせてしまった。

 

「はぁぁぁぁっ!」

 

一方の龍翠方は普通に敵を斬り捨て、その数をどんどん減らしていく。

ようやくこの小説初めてまともな人かと、思っていたのも束の間。

 

「消え去りなさい! 猛虎連撃破!」

「って、あなた何やってるんですか!? 龍翠さんは普通だと思ってたのに!?」

「いやだなぁ。 この小説に出てる時点で、普通なんてありえないんだよ?」

 

龍翠も結構ノリノリだった。

しかし、そんな軽口をはさみながらも、次々と消えさる黒い影。

普通は二人のその力に、恐怖や畏怖の念を抱くものだが、茜は何故かあまり感じなかった。

しばらく二人が敵を片づけているとそれは起こった。

 

【オォォォン!!!】

 

タンデムたちが攻撃しては次々と仲間が消えていく様を見て、

脅威に感じたのか、その攻撃をうまくよけ、多くの影が一か所に集まりだした。

 

ポムポムポム……ボヨーン!

 

そして、集まった影たちは合体し、巨大な姿へと変貌した。

頭と思われる場所の上には、黒い王冠らしき物が乗っかっている。

 

「……たくさん集まると、王様になるんですかそうですか」

「こ、これ、大丈夫なんですか?」

「支障は無いと思われますわ」

「ええ、だってみなさんも結構やってらっしゃいますから!」

 

しかし、そのふざけた外見とは裏腹に、スペックも物凄く高くなっているようである。

 

「はぁぁ!! 下僕流奥義大後光鞭!」

「喰らえ! 牙龍秘奥義!  龍虎滅牙斬!」

 

【オオォォォン!!】

パキーンッ!

 

その証拠に、タンデムたちの攻撃を、

オレンジ色の八角形をした光る壁で、いとも簡単に受け止めてしまったのだ。

 

「うわぁ……」

「アブソリュートですね……」

「テラーでございますね」

「のんきに会話しないで下さいよー!!」

 

攻撃を弾かれたのにもかかわらず、彼らはとんでもなく悠長にそんな会話を繰り広げていた。

 

「う~ん、今のじゃ無理だなぁ……え~と【Fly High】……ああ、これにしよっと。

スレイちゃん、手伝ってくれてありがとね、茜ちゃんの所に居てね。

龍ちゃん、ちょっとくすぐったいけど我慢してね?」

「かしこまりました」

 

『DISC CHENG! 《Fly High》!』

 

「え? わぁっ!?」

 

そう言って、タンデムはディスクを取り出し、スレイは人型に戻り茜の元へ行かせる。

そして、新しいディスクをバックルにセットして、龍翠に触れた。

すると、龍翠と牙龍が光輝き、タンデムに吸い込まれ、彼自身も輝きを放ち、辺りを照らした。

光が収まると、そこに龍翠は居らず、黒を基調として、

オレンジのラインの入った鎧を装着し、腕を組んだ人が立っていた。

しかもかなり身長が高くなっていて、顔を覆うような頭部のつくりにどんな顔なのか分からなかった。

 

「さて、せっかく王様になって、パワーアップしてもらったところ悪いけど、

早速消えてもろうよ……龍ちゃんあれをやるよ!」

「ええ、かまいません……!」

「はぁぁぁぁっ!!!」

 

二人はそう声を掛け合うと、肩のスラスターを噴射させ、地を力強くけり、宙に浮いて見せた。

 

「スーパー!」

「INAZUMA!」

『キィィィィクッ!!』

 

そして、電撃を纏い、ドロップキックの要領で巨大な影に突っ込んだ。

二人の通った後は、空気中の塵が摩擦で燃え、キラキラと輝いている軌道を作っていた。

 

【オォォォッ!!】

パキーン!!

 

影の方も、タンデム達の攻撃を受け止めるつもりなのか、フィールドを展開した。

そして、蹴りとフィールドがぶつかるその瞬間――。

 

パリィィィンッ!!!

 

【!? オオォォォンッ!?!】

『ハァァァァァッ!!!!』

 

あっさりとフィールドは破られ、影には蹴りが炸裂した。

しばらくそのまま、森の方まで地を削りながら引きずられていたが、やがて耐えきれなくなり、四散したのだった。

~翌朝~

 

 

「ふぁ~……むにゃむにゃ」

「ふふ、寝不足かい?」

「ブルルっ?」

 

翌朝、茜と白龍、タンデムそして館に住む者のほとんどが屋敷の外にいた。

すでに朝食は終わり、後は茜が新たに旅立つのを見送るだけである。

 

「すこし。 でも、大丈夫です! あの……龍翠さんはどこに行かれたんですか?」

「うん、ならいい。

彼はね、ちょっとお使いに行ってもらっているのさ、残念ながら

僕はあんまり小難しい話は好きではないからね、

君自身の選択のことについてはアドバイスできることはほぼ無い。 申し訳ないね」

「い、いえ! タンデムさんも教えてくださいましたよ!」

 

昨夜の、タンデムが言っていた自分が選択した力。

おそらく、それはをパートナーを見つけること。

もしかしたら、それが正解ではないかもしれない、

でも、昨夜の龍翠を信頼し背中を合わせ戦うタンデムをみて、恐らく正解じゃないかと思った。

 

『どんな困難もパートナーと一緒ならば乗り越えられる』

 

そう彼の背中から伝わってきた気がした。

だから、茜はあの夜起きたのも、タンデムについて行く選択をしたのも、

ある意味、自分の運命だったのかもしれないと思った。

 

「そうかい? そう言ってもらえると、救われた気がするよ。

あ、そうだ、みんなプレゼントをあげてるみたいだから、僕からもこれをあげよう」

 

そう言って、タンデムは袖から札を出した。

 

「え? あ、ありがとうございます。 これは?」

「その札さえあれば、君に降りかかる呪詛的災厄はすべて免れられるよ。

あと、君の不幸体質? も少しは改善すると思うよ?」

「ほ、本当ですか!?!?」

 

タンデムのプレゼントは茜にとってとんでもなく嬉しいものだった。

正直、自分は呪われているんじゃないかと心配になったもので、茜は大事そうに懐へ札を収めた。

 

「さて、時間は余りなさそうだね。

この道をまっすぐ行くと、川に突き当る。

その川を下っていくと、僕の友人の元にいけるよ気をつけてね」

 

彼はそう言って、深々とお辞儀をしていった。

 

「とう地名美の館はいつでも歓迎しております。 またのお越しを心よりお待ちしております」

『お待ちしております。 いってらっしゃいませ、茜様』

「あ、あはは……はい! 行ってきます!」

「ヒヒィーン!!」

 

まるで、旅館のような見送りに、茜は少し照れくさくなりながらも、

白龍と共に元気よく返事をし、次の目的地に向かって進みだすのであった。

おまけ

~とある場所~

 

 

「やぁ、みなさん、ごきげんよう?」

「ぬなぁっ!?お、おぬしは?!」

「な、なんで貴方がこんなところにいるのよん!?!」

「左慈どうしたんですか固まって? 知り合いですか?」

「……あ、ああ知り合いだ。 ただし、今ものすごく遭いたくなかったがな」

 

そう、タンデムの言っていたお使いとは、彼らの足止めだったのだ。

普段の彼なら面倒くさがって行もしないだろうが――。

 

「ここにね、華琳ちゃんから貰った曹丕ちゃんのブロマイドがあるんだけどなぁ?」

「犬めとお呼びください……」

 

と、こんな感じであっさり買収されてしまった。

閑話休題

 

「さて、少しだけ、眠っていただければ、僕は幸いなんですが……大人しくしていてくださいね?」

 

そう言って、龍翠は闘気をあらわにした。

その気はすさまじく、4人であるのにもかかわらず、完全に気押されそうになっていた。

 

「く、このような奴、まともに相手なぞしてられぬ! 一気に片を付けるぞ!! ぬぅぅぅっ!!」

「ええ、そうねん!」

「ち! 仕方ない、今回だけ、乗ってやる! 于吉、手伝え!」

「何だかわかりませんが、彼が危ないということだけはわかりました!」

 

そう言って、それぞれ、己が最強の一撃を彼に浴びせる。

 

「流派! 漢女道が名の下に! 奥義! ○破! 天驚けぇぇぇん!!」

「言葉話せないから自前で技名言うわよぉん! エルプズ……ユ○デッ!!!」

「いっけぇぇ!……コスモノヴ○!」

「あなたの存在を……この外史から抹消してあげましょう……縮退○発射!!」

 

ファイナルダイナミックスペシャルもびっくりな、

超級必殺技のオンパレード合体技を龍翠に向けて浴びせた。

 

「はぁはぁ……!」

「さ、流石に終わったでしょ?」

「ああ、恐らく、危機はさ……!?」

「み、皆さんまだです!!」

「クスクス……ひどいなぁ……みんな。

いきなり攻撃してくるなんて……しかも于吉君とは初対面なのに……。」

 

しかし、龍翠は、あの必殺技のオンパレード合体技を受けてなお涼しい顔で立っていた。

 

「そんなひどい人たちには……『OSHIOKI』ですよ……ネ?」

 

そう言った龍翠の背に、皆が黒い瘴気の様なモノが見えた。

そしてそれは、だんだん広がっていき、自分達の見ている世界が色を失っていった。

更に決定的な違いが、普段は黒い美しい色の瞳が、血の様な紅色に染まり、動向が縦に裂けた。

 

「クスっ……さぁ逝きましょう? 悪夢の地獄(ネヴァーランド)へ」

『や、やめ……ぎゃぁぁぁぁぁっ!?!?!』

 

 

「さて、汚物も消毒しましたし、却ってブロマイドを拝みましょうか♪ 丕ちゃ~ん、おじさん今行きますよぉ~♪」

ちゃんちゃん♪

あとがき

 

 

ちわっす。

遅くなって申し訳ありませんっす。

皆さまのように、上手くカヲスを作れているかどうか心配ですが、がんばりました!

ん~ほかに語ることないですねぇ……え~と……と、とりあえず、NGシーンをどうぞ!

 

 

NGシーンその1

 

ヒュルヒュル……パシッ!

 

爆発した煙の中から現れたのは、ある有名なカードゲームのディスクだった。

そして、タンデムは自分の左腕にそれをセットした。

 

「ちょっと、もしかしてそれって……」

「僕のターンドロー!」

「やっぱりそれかぁぁっ! っていうか、これも結構危ないネタじゃん!」

「まぁまぁ、もう今更だって」

 

やっぱりと言うか期待を裏切らないタンデムは、茜の突っ込みを軽く流して、

セットされているカードの束の一番上を引き、ディスクにカードをセットして叫んだ。

 

「儀式魔法【地名美の絆】発動!

手札の《コメント》と《支援》を生け贄に捧げ、降臨する!

さぁ、出でよ、古の我が友達よ!」

 

ゴゴゴゴゴゴ……!

ズガァーン!!!

 

『萌ーーーっ!!!!』

 

……とりあえず話が続きそうになかったのと、

誰を召喚しようかまよって、さらに許可もいるよなぁということで、

無難に龍翠君にしておきましたww

ん?「ぐぅれいとぅとおとめは?」ですって?

やだなぁ、彼女たちは架空の存在デスヨwwww

フィクションデス、フィクションw

 

NGシーンその2

 

「う~ん、今のじゃ無理だなぁ……え~と【DAN!DAN!ココロひかれてく】……ああ、これにしよっと。

スレイちゃん、手伝ってくれてありがとね、茜ちゃんの所に居てね。

龍ちゃん、ちょっと手伝ってね?」

「かしこまりました」

 

『DISC CHENG! 《DAN!DAN!ココロひかれてく》!』

 

「わかりました」

 

そう言って、タンデムはディスクを取り出し、スレイは人型に戻り茜の元へ行かせる。

そして、新しいディスクをバックルにセットし龍翠にそう言って、視線を巡らせた。

 

「タンデム君、僕とフュージョンしてください」

「最高だよ龍ちゃん……」

『ふ! フュージョン! ハァッ!!』

『……僕はタンデムでも、龍翠でもない。 お前を倒すものだ!』

 

 

……これ、この後に技が繋がらないなぁ、

という理由で泣く泣く没にwww

実は一番気に入ってたかもww

 

 

NGシーンその3

 

「さて、せっかく王様になって、パワーアップしてもらったところ悪いけど、

早速消えてもろうよ……龍ちゃんあれをやるよ!」

「ええ……! この必殺技は叫ぶのがお約束ですからね!」

 

二人はそう声を掛け合うと、背中のスラスターを噴射させ、地を力強くけり、宙に浮いて見せた。

 

「究極!」

「ゲシ○ペンスト!」

『キィィィィクッ!!』

 

そして、電撃を纏い、ライダーキックの要領で巨大な影に突っ込んだ。

二人の通った後は、空気中の塵が摩擦で燃え、キラキラと輝いている軌道を作っていた。

 

【オォォォッ!!】

パキーン!!

 

影の方も、タンデム達の攻撃を受け止めるつもりなのか、フィールドを展開した。

そして、蹴りとフィールドがぶつかるその瞬間――。

 

パリィィィンッ!!!

 

【!? オオォォォンッ!?!】

『ハァァァァァッ!!!!』

 

あっさりとフィールドは破られ、影には蹴りが炸裂した。

 

 

……別にこれでもよかったけど、なんか二人で出す技っぽくなかったから却下www

ほかにもまだ描きたい事ありますが、今回はこのくらいで……。

まだまだ、へっぽこな私ですが、これを機会にどうぞよろしくおねがいします。

『魏の龍』『江東の白虎』と言うのを執筆しております。

お暇でしたら、覗きにきてください。

 

 

 

ではでは~。

あ、南華老仙さん、おまかせしましたっす~www


 
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