「…えっと、ここどこ?」
仙猫であるうたまるの鳴き声によって茜は外史の世界にやってきた
「なんか家の庭みたいだね、もしかして……」
「おや、何方ですか?」
茜が回りをキョロキョロと見ていると、屋敷から一人の男が出てきた
黒の袴のような着物を身に纏い、長い黒髪をポニーテールにしていて、整った顔立ち、二本の刀(?)を身に付けていて、そして何よりも闇のような黒い瞳が印象的だった
「あ、ども、私の名前は茜といいます」
「茜?…ああ、なるほど、うたまるさんが言っていた。それよりもこのままにしては失礼なので、よろしければ中へ入ってください」
そういって男は茜を屋敷の中に招き入れた
案内されたのは客を接待するような部屋で、絵画や詩の垂幕が飾ってあるくらいだけで、至ってシンプルな部屋である
「どうぞお掛けになってください、お茶を出しますので少々お待ちになってください」
「いえ、大丈夫です。それよりも色々と聞きたいことがあるんです」
「そうですか、わかりました」
男は近くの椅子に座り茜に一礼をして自己紹介した
「改めて始めました、私の名前は楊仁……いえ、ここではJINといった方がいいでしょう。色々あってここで住んでいるのですが、あなたと同じくここの世界の人間ではありません。以後お見知りおきを」
茜は今までの経緯をJINに話し、これからどうすればいいのかと聞いた
「なるほど、つまりうたまるさんからその三択から選べということですか?」
「ええ、でもあの丸い猫から聞いたら、女好きの覇王とか、興奮する自由奔放な王とか、自称仁徳の王とか言われて、それにこれは三国志だと聞いたんですけど、わけがわからなくて」
「そうですか」
茜の言葉にJINは手を顎に当て、考えを纏めていた
しばらくすると
「私からはこれといった回答はございません」
「え?」
「またあなたは四人に追われているのではありませんでしたか?」
「あ、そうだった。わ、私早く逃げないと」
今さら逃げている理由を思い出し、あわあわ慌て出していた
それを見たJINは
「落ち着いてください、まだあの四人はここには来ていませんから慌てないでください」
「そ、そうですね」
「ではこうしましょう、私に着いて来てください」
そう言って二人は部屋から出て、またさっきの庭に戻って来た
「白龍」
JINは一声かけると一匹の白馬がこちらにやってきた
「この子の名前は白龍です」
「キレイな白馬……じゃなくて、なんで馬を?」
「どうせ逃げるのなら馬に乗った方が楽でしょう。大丈夫です、この子は大人しいですので安心してください。それからさっきの答えですが、覇王なら東、自由奔放な王なら東南、仁徳の王なら西、あなた自身で決めてください」
「どっちも行きたくないんですけど……はぁ」
嫌だなと長い溜息を吐き、渋々白龍の上に乗った
「ではいつまでなのかわかりませんが、この子を借りてきます」
「はい。では白龍、彼女をよろしくお願いしますね」
「ヒヒーーン」
JINは白龍を撫でると白龍はそれに応えるが如くに一鳴きをした
「ではまた、ありがとうございました」
「いえ。ではご武運を」
「さよならー。よし、白龍、いくよ!」
「ヒヒーーン」
別れの挨拶をして、白龍に乗った茜は屋敷の庭から駆けだしていた
「それにしても、まさかあの四人が一人の女の子を追うとは、いやはや。まぁ、私は傍観することにしますがね。さて、帰ってお茶しますか」
一方、うたまるによって飛ばされた護衛はどうなったのかというと
「この手が真っ赤に萌える、アレを掴めと轟き叫ぶ!!ダーーーーーーーー〇ネース、フィーーンガーーーーーーー!!」
「喰らいなさい……かーーーー…めーーーー…はーーーー…〇ーーーー…はぁーーーーーーーーーーーーーっ!!」
「コラてめーら、それをやんじゃねーーーーーー!!」
色々とカオスな戦闘を始まっていた
かなり思い付きで書いたのだが、いけるかな?
というわけで、乱さん
任せましたww
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リレー小説第四話です
こういうのは無茶ぶりというのですね