---長沙・会議室---
商人より情報を得て数日後、一刀は主要メンバーを集めてこう切り出した。
一刀「南皮に行ってみようと思ってる。未確定な情報だが、『太平妖術』の可能性がある。」
冥琳「その情報とは?」
一刀「南皮にて病…それも、こっちの世界で有名な病…その前兆が見られた。」
穏「そうすると、さしずめ【病ませる】と言ったところでしょうか?」
一刀「それは、違うと思う。」
冥琳「なぜ、そう言いきれる?」
一刀「これを見てくれ。」
そう言って、情報をくれた商人から買った金細工を見せた。
雪蓮「どうしたのこれ!!物凄く良い物じゃない!!私への『プレゼント』?」
冥琳「いやいや、それなら私にだろう?」
一刀「結構高かったから、睡蓮に『プレゼント』する条件で小遣いを前借りして買ったの!」
睡蓮「個人で買うには値が張りましたので…」
祭「切実じゃのう…」
同情の言葉を言いながら、顔はにやけていた。
一刀「話を戻すよ。で、金の精錬に『水銀』を使う方法が有るのだけど、病の原因は水銀なんだよ。ちなみに、これ『洛陽産』ね。」
冥琳「…!。河か。」
一刀「そゆこと。ただ、さっきも言ったように未確認の情報なんだ。」
雨蓮「故に、確認も含めてか…」
皆、真剣に考えています。
冥琳「ついで仕事で良いなら、あては有るな。」
一刀「なんだい、冥琳?」
冥琳「董卓軍…月らが袁術を捕縛したのは知ってるな?」
一刀「そんな報告あったねぇ」
雪蓮「呑気ねぇ」
蓮華「そうか!。袁術を洛陽に移送しようにも、『今』は陸路が使えない。遠回りだが、船で長江→外洋→黄河→南皮⇒洛陽で行くのね?」
冥琳「蓮華様、その通りです。本来なら、穏あたりを孫呉の名代として、護衛に興覇と幼平を行かせる予定でした。北郷と華陀を同伴させる分には問題無いかと。」
雨蓮「それで良いんじゃないか。」
冥琳「それに、董卓軍の名代は呂布だ、襲われても大事ないだろう…もっとも、補佐に陳宮が付くが。」
一刀「確かに、恋一人で名代は無理だな…」
雨蓮「それでは、南皮の状況確認、任せたぞ。」
一刀「了解。」
翌日、長沙を発ち、途中、呂布らを拾い、南皮に向かった。遠回りだが、船足が速く、三日で到着した。
---南皮---
一刀「ようやく到着…とりあえず、聞き込みに回るか。華陀、付いて来てくれ。」
華陀「応」
聞き込みや街を見回ったが、例の猫は見かけず、『病』の兆候も見られなかった。
一刀(ガセを掴ませられたかな?まずいな…)
---洛陽---
??「曹操様、南皮にて呉の者が『病』について嗅ぎまわっております。」
曹操「御苦労、仲達。いえ、t…」
仲達「その先は言わぬが華ですよ。」
曹操「フフッ、わかってるわよ。やはり、片割れは、孫呉に居るみたいね。故に、最近の富国ぶりにも、これで合点がいくわ。」
仲達は答えず、ただ次の指示を待つ。
曹操「孫呉の先触れが来ていたわね。いつも通りに対応するわよ。」
仲達「御意」
あとがき
どうも、nakatakです。
大風呂敷広げて、引っ繰り返しちゃいました。
結論から言うと、『水銀』を流さず、『噂』を流した…といったところでしょう。
見事に一刀が引っ掛かりました。
これから、どうなるのでしょうか。お楽しみに。
それでは、また。
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商人の情報をもとに行動を開始する一刀。
どうなるんでしょうか?
それでは、どうぞ。