No.191563

偽書・恋姫無双

今川光輝さん

恋姫の2次創作です。

オリキャラの男劉備が主役で、一刀と桃香は出てきません。

2010-12-25 00:09:06 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:662   閲覧ユーザー数:633

今日は2月25日。

 

漫画「超級!機動武勇伝Gガンダム」の発売日ですね!

 

え?クリスマス?ははは、ナニヲイッテイルノヤラ。

 

日本の12月のイベントは「天皇陛下の御誕生日」と「大晦日」だけだよね!

 

というわけで、「偽書・恋姫無双」の第4話です!

 

未熟者ゆえ誤字脱字・原作崩壊などがありますが、笑ってみてやってください。

第4話「三虎出会う」

 

関羽は呆然としていた。

 

「ガツガツがつ・・・ずもももも・・・ぐじゅるじゅる・・・・・・・・」

 

理由は明白である。

 

「ゴクゴク・・は~やっぱりここの酒と料理は最高だぜ~、あーあーあーお姉さん、ラーメンのお代わりと炒飯大盛りに餃子十人前と酒を頼むよ」

 

目の前にいる食欲の権化である。

 

「ン?なんだよ関羽ちゃん。食べないのか?せっかくの料理が冷めちまうぞ?」

 

「・・・・・・・・・」

 

よくもまあ・・、と関羽は思う。

 

一体、どのくらいまで食べるのだろう。

 

すでに自分の体積を上回る量を食べているのではないだろうか?

 

関羽は、目の前の男―劉備玄徳―の常識の範疇を越える食事風景を見て心の底から溜息をつくのだった。

 

 

 

先程。

 

幽州の大侠客・李定と劉備の元で軍事同盟が組まれた。

 

その時、両者は互いの情報交換のために2人の人間を交換した。

 

だが、それは体のいい人質であり、お互いの行動を探るスパイでもあった。

 

李定は関羽、劉備は簡擁をそれぞれの組に送り込み、両者の本拠地がある村へと帰還したのであった。

そして玄徳は関羽を夕食に誘い、関羽がそれに応じて、現在に至る。

 

流石の関羽でも目の前で暴飲暴食の極みを見せられては食欲も失せる。

 

なので、関羽はあまり箸を動かさず、ゆっくりの桜桑村の地酒に舌鼓を打っていた。

 

「ところで、関羽ちゃんよ」

 

劉備は炒飯を口一杯に放り込んで瞬時に咀嚼しながら言った。

 

「今夜はどこに泊まるんだ?」

 

その問いに関羽の眉がピクリと動く。

 

「どっかに泊まる場所が決まってるんなら話は別だが・・・無いんなら俺の家に・・」

 

「結構です」

 

関羽はピシャリと言った。

 

(こいつめ・・こうもあからまさに口説いてくるとは・・・・やはり性欲魔人の噂は伊達じゃないということか・・・それにいつの間にか呼び方が「関羽殿」から「関羽ちゃん」になってるし・・・・)

 

関羽はコメカミをぴくぴくさせながら、酒を飲んだ。顔が少々歪んでいるので、不味そうに飲んでるように見える。

 

「即答することないじゃないか」

 

「普通は即答です。真面目な方からの誘いであれば一晩世話になったでしょうが、あなたの場合『女好き』という重い枷がありますからな」

 

「じゃあどうするんだよ、今晩」

 

「安宿に泊まるか、路上で寝るかのどちらかにします」

 

ちぇ~、と玄徳は露骨に悔しそうな声を出す。

 

そしてめげずに、「どうしても駄目か?」と聞いてくる。

 

さすがに関羽も怒る。

 

「くどい!女を抱きたいのであれば、いつもあなたが口説いているという、飲み屋の女でも口説いたらよかろう!」

 

「いや、別にそういうわけじゃないんだが・・・」

 

「では、なぜ!」

 

「いや、実は家に1人で帰ると面倒なことに・・・・」

その時だった。

 

・・・・お兄ちゃ~ん・・・・・・・・

 

どこからか声が聞こえてくる。

 

・・・・お兄ちゃ~ん・・・どこにいるのだー?・・・・・・・

 

少女の声だ。

 

「や、やべっ・・」

 

劉備の顔がその声を聞いて強張った。

 

「どうしたのですか?」

 

関羽の問いに玄徳は怯えるような表情を見せながら言った。

 

「関羽ちゃん!俺は遠い旅に出た事にしといてくれ!それじゃあな!」

 

そう言うがいなや、劉備は卓に掛けていた剣を引っ掴むと脱兎のごとく駆けだした。

 

「な・・待て!劉備殿!話がさっぱりわからんのだが・・」

 

「話してる時間はない!さらばだッ!」

 

劉備がそう言って、酒屋の入り口に辿り着いたその瞬間だった。

 

「おっ兄ちゃーん!ここにいるのかー!」

 

大声と共に一人の少女が入り口の扉を蹴り開けて入ってきた。

 

当然、直前まで扉の前にいた劉備は勢いよく開けられた扉で顔を打ち、なおかつ床におもいっきり転倒してしまう。

 

「な、なんなんだ一体」

 

関羽は先程まで劉備に向けていた視線とは違う意味で呆然とする。

 

そして、関羽は入ってきた少女を見た。

 

12歳位の外見をした、赤髪が特徴的な元気そうな少女だった。

 

少女は床に転がる劉備を見つけると一瞬だけ嬉しそうな笑みをうかべたが、すぐに不機嫌そうな顔になり倒れている劉備の胸倉をつかみ、立たせる。

 

「ここにいたのかお兄ちゃん!」

 

ゆっさゆっさと劉備を振りながら少女は喋る。

 

「り、鈴々・・・なんでここに・・」

 

「3日も帰ってこないから心配して捜しにきたのだ!」

 

「いやだって、李定党との同盟の話とか色々あったから・・・」

 

「ぶー、だからって3日も帰って来ないのはおかしいのだ!鈴々心配しなんだよ?」

 

「わかった。わかったから早く離してくれないか?そろそろ限界が・・ゥプ」

 

「むー」

 

不満そうに頬を膨らましながら鈴々と呼ばれた少女は劉備を離した。

 

そして、鈴々はようやく関羽の存在に気付いた。

 

「にゃ?お姉ちゃん誰なのだ?村では見かけない顔だけど・・・・」

 

関羽はこれが運命の出会いとなることを、まだ知らなかった。


 
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