ありもしないことを信じるなんてできないと思っていた。
ありもしないことを信じる君を僕はバカにしていたんだ。
だから夜に上る太陽は無いと思ったし
夏に降る雪も目に見えなかった。
何かに感動して涙することはあっても
それが体を震えさせるほどのもの。なんて表現は表現でしかないと思った。
大地を踏みしめることに感謝なんて形ばかりでしかできないし
与えられたものを心の底から喜ぶことなんて誰にもできないと思った。
できないことは生まれつきで
できることは誰にでも出来うることなのだと思った。
君が笑うのは君の努力で
僕が笑うのは君の力
そんな風にしか思えなかった。
だから君が困ったように笑って
私がいるからあなたはそのままなのかな。
なんて言うから
君がいなかったら生きてもいなかった。
なんてバカみたいなことを言ってしまったんだ。
だから君が僕を置いていってしまったなんて
そんなことしか思えなかったんだよ。
本当はわかっていたのに
思いたくなかったんだ。
僕はそういう人間なんだよ。
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そういう風にしか考えられないのは、僕だから。