鬼姫武者 第2話
ここは戦国の中国。
そこに一刀が飛ばされてしまった。
「ここはどこなんだ?」
一刀は歩いてみる。
すると一刀が見た光景とは……。
「あれは……朋絵!」
そこにいたのは何と長い黒髪をした女性。その女性は一刀の彼女であった西城朋絵であった。
その朋絵が中等幻魔に襲われそうになっていたのだ。
「今助けるぞ!」
一刀が立ち向かうも簡単に返り討ちにあった。
「一刀!」
朋絵は一刀が倒れるのを見て気絶する。
「くっ……」
一刀は何とか立ち上がる。すると右手に突然篭手が装備され、右手には刀が現れた。
「なんだこれ? これで戦えってことか?」
一刀はその篭手とともに現れた刀を駆使して、幻魔に挑む。
幻魔の体は大きく、でかい鉄球を持っていたが動きは遅かったため、一刀は簡単に倒した。
簡単に倒せたのは動きが遅かっただけではない。一刀は祖父から北郷流と言う剣術を教わっていたのだ。
「教わっておいてよかったぜ」
一刀は倒れた朋絵のところに向かう。
「朋絵、大丈夫か? 何でこんな所に居た?」
一刀が朋絵の体を上げようとすると朋絵の体は粒子と化す。
「なに?」
その粒子は一刀の後ろに塊、一人の鬼の姿になる。
「異国の者よ。今私は、お前の心に話しかけている。これから語る我の言葉をよく聞くのだ。
ここはお前が居た時代よりさかのぼる事約1800年前の中国であり外史だ」
「何を言っている? それより朋絵をどこにやった?」
「お前の女はお前の居た時代の世界にいる。先ほどのは幻影だ」
「幻影だと……試されたってことか?」
「その通りだ」
「やってくれな」
「今、この地は幻魔があふれ、人間を支配しようとしている」
「幻魔?」
「お前の時代の世界にも現れた化物達のことだ」
「今から十日後にお前と同様に鬼に選ばれた関羽雲長達が幻魔の王、始皇帝を倒すべく、洛陽で戦を起す。
だが今のままでは関羽達に勝ち目はない。元の時代の世界に戻り、女に会いたければ、関羽達と会い、始皇帝を倒すのだ」
「ちょっと待て。今、関羽って言ったか?」
「そうだ」
「ここは大体1800年前の中国で洛陽……。反董卓連合の時か?」
「そうだ」
「大体の歴史の筋は分かった。だが勝手なことを言うな。俺を元の場所へ戻せ!」
しかし鬼の者は聞く耳持たずだった。
「カラス天狗よ。この者が始皇帝を倒すまで手助けしてやるのだ」
「なんでそうなる?」
一刀はツッコミを入れる。
「我が与えた鬼の力、存分に振るうが良い」
「だから何故そうなる!?」
一刀がまたツッコミを入れるも鬼は消えてしまった。
「くそ、ほとんど押し付けだ」
一刀が手を頭にやっていると、足元でつつかれたような感覚になる。
一刀は足元を見る。そこには小人ほどの小さな生き物がいた。
「お兄さん、そうカッカしないの」
それは先ほどのカラス天狗であり、そのカラス天狗は飛んで一刀の顔まで近づく。
「あたいの名前は阿希。カラス天狗の一族だよ。よそりくね」
「? 言葉が分かる……」
「あたいの力さ。色んな力を持ってるし、動きは敏捷だし、頭もいいし…」
「とりあえず俺は元の場所に戻る方法を探してやるからな」
こうして二人は動き出すのであった。
一刀は近くにいる幻魔達を倒していく。
そして古い寺の近くである女性と会う。
それは愛紗であった。しかし一刀の知っている愛紗とは違い、髪を結んでおり、服装もどこかしら違いがあった。
「あの女は……」
そんな時、またしても幻魔が現れた。
「話はあいつらを倒した後に聞くとする」
一刀と愛紗は協力して幻魔を殲滅した。
「ふぅ……うん?」
愛紗が一刀の右手にある篭手を見て驚く。
「おい、その腕……」
一刀は突然、愛紗の襟を掴む。
「聖フランチェスカ学園に現れた女だな!?」
「!?」
愛紗は何のことか分かっていない。
「お前のせいで俺はこんな所に……。教えろ、どうすれば元の場所に戻れる!?」
「放せ!」
愛紗が一刀の手を突き放す。
「何を言っているんだ? お前は異国の人間か?」
「手前!」
「やめるんだ、一刀」
そこに阿希が飛んでくる。
「この人がもう一人の鬼の力を持つ関羽だよ」
「何? この女が……」
そして一刀達はそこに来た愛紗に事情を説明した。
「信じがたい話だが、本当のことのようだな。幻魔ならそうなっても不思議ではない」
「ところで関羽はここで何をしてたの?」
「最近この辺りの幻魔の動きが怪しいので探りに来たのだが……。
ここはどうも幻魔が巣くう山になっているらしい」
「幻魔を倒す事が唯一、元の時代に戻る方法か……」
一刀は立ち上がる。
「じゃあ行くか。俺は元の世界の時代に戻らないといけない。それまでよろしく頼む。
俺の名前は北郷一刀。一刀でいい」
「性が北、名が郷、字が一刀か?」
「いや、性が北郷、名が一刀。字はない」
「何と」
「そうか。三国志時代では名前が違うんだったな」
「そういうことだな。我が名は関羽。字は雲長。真名は愛紗だ」
「真名?」
「この世界の時代じゃ、真名っていう神聖な名前があるんだよ。その真名は知っていても本人の許し無しでは呼んではいけない神聖なもの」
「そうか……。そんな神聖な名前を呼ばせて良いのか?」
「同じ鬼の力を持つもの同士だ。構わん」
「そうか、よろくしな愛紗」
「ああ」
二人は手を握りあった。
二人は山の付近を捜索する。
するとその山に鬼の祠があり、その祠は一刀の鬼の篭手に反応。
一刀は新しい武器、炎蛇剣を手に入れた。
炎蛇剣は鞭のように刀身が伸び、その鞭には刃が連結しているため、連続で攻撃が当てられる。
新しい武器を手に入れた一刀と愛紗は山の頂上にある御堂に入る。
そこはとても禍々しい感じであった。
「気味が悪いな……」
「……誰だ!」
愛紗が気配を察知して後ろを向き、一刀も後ろを向く。
そこには李信がいた。
「関羽殿。こそこそかぎまわって、貴殿はネズミですか?」
「誰だお前は?」
「始皇帝親衛隊、李信。おや? 見慣れない顔も一緒ですね。苦し紛れに異国の人間を引き入れたのですか?」
「お前は人間だな。何であんな化物の味方をしている?」
「それはここで死ぬあなた達には関係のないこと」
李信が手を横にすると突然上から一人の幻魔が降りてくる。
それはマーセラスであった。しかもただのマーセラスではない。マーセラスを改良したマーセラス極である。
「関羽。袁紹達の反董卓連合、陛下は既にご承知ですよ。ははははは」
李信は笑いながらその場を去る。
「待て! 一刀、ここは頼む」
愛紗は李信の後を追う。
「おい! こいつを俺がやれと? きついな……」
一刀は炎蛇剣を構える。
マーセラス極はゆっくりと近づいてくる。
「動きはそこまで速くはないか……」
一刀は炎蛇剣の刀身を伸ばして攻撃するが、マーセラス極はその炎蛇剣の攻撃範囲ギリギリのところにまで避ける。
もし当たりそうになって左手の盾で防ぐ。
「倒すには近づくしかないって事か……。となると盾を先に破壊しよう」
一刀は炎蛇剣をうまく駆使し、盾を破壊しようとする。
マーセラス極の剣振りはさほど速くはなかったため、剣術を心得ている一刀も紙一重でかわす。
一刀は攻撃を続け、盾を破壊した。
「これであいつは防ぐものがなくなった……」
一刀がそう言い終わる前にマーセラス極が先ほどよりも速い剣振りで一刀を襲う。
「うおっ!」
一刀は転がる事で回避した。
「盾は重りの役目もあったのか。だがそこまで速くなったわけじゃないな」
一刀にとっては少し余裕か。一刀はマーセラス極の縦振りをよく見る。
「………」
マーセラス極が攻撃をしようとした瞬間……。
「そこだ!」
一刀はマーセラス極に一閃を入れ、マーセラス極は倒れ、消滅。
一刀は篭手に幻魔の魂を封じ込めた。
「ふぅ……」
一刀はその場に膝をつく。
「大丈夫かい、お兄さん」
阿希が一刀に近づく。
「朋絵と会うまでくたばってたまるか!」
「朋絵? お兄さんの女だったね」
「昔だからってそういう言い方は好きじゃないが……」
「あたい、お兄さんが無事だってことを伝えてきてあげる」
「何!?」
「あたいには色んな力があるって言ったろ。時間と世界なんか、ひとぉっ飛びさぁ」
「俺はつれて帰れんのか?」
「ああ、流石にそれは無理だね。あたいが触れてるものも連れて行けるけど、あくまであたいと同じくらいの大きさが限界かな……」
「……まあ、仕方ないか……」
「それじゃあ、行ってくるね」
阿希がそう言うと、阿希の体が光だし、消えた。
おまけ
作者「鬼姫武者第2話だ」
一刀「早いな」
作者「プレイ動画とかみながら書けるからな。かなりやりやすい。
それできちんと書いてないのだが、佐馬介の立ち位置にいる愛紗だが区別は佐馬介と変わらんが、一応教えてやろう」
愛紗(未来) 髪を下ろしている。服装がところどころ露出している。露出している部分は腕と横腹と上胸元付近
愛紗(過去) 原作と同じ格好と髪型
作者「こんなものだな」
一刀「なんか戦闘がちゃっちぃな」
作者「元々鬼武者がアクションゲームだからな。戦闘を詳しく書けといわれてもプレイヤーによって戦い方が変わるから、俺には無理だな。
というわけで戦闘はほぼ省略気味だ!」
一刀「なんじゃそりゃ!」
作者「次回なんてほぼ戦闘描写書いてないもん。
それと俺はリアルで忙しいので遅れるかもしれないけど、正直な話、現実逃避くらいにこれ書いてる」
一刀「逃げるな!」
作者「逃げたくないけど逃げてしまう。人間とはいやな生き物だ。
それでは!」
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この作品はクロスオーバー作品の関係上、恋姫キャラの性格や立ち位置や生き様などが変わっています。
それが嫌な方をご閲覧をご遠慮願います。
7月21日追記、指摘によりタイトル変更しました。