第9章【復讐心】
[お前ら疲れただろ、さっさと中に入ろう]
中は何年も放置してたから、カビ臭く、ホコリが凄かった。
壊れたかけた椅子に座ってため息を一回ついた宮◯はお兄さんに聞きはじめた。
[これからどうするんですか?ここにいてもすぐ見つかりますよ]
[まだなんだ]
お兄さんはため息をつきながらも怒りを抑えるかのように言った。
[まだってなにがまだなんですか?]
[まだ俺はあの組織に復讐がおわっていないんだ!
あそこは俺を拘束し24時間ずっと拷問のように拘束し働かせた。
このままほおっておけるか、あの組織を潰してやる]
これまでにない復讐に燃える顔、それは今までに見たこともないほど凄まじかった。
まるで今にも殺されるのではないかという殺気が感じられた。
宮◯[俺になにか出来る事があればなんだって手伝います!]
[ダメだ!お前らには関係ない話だ。これ以上無理させるわけに・・・]
[ふざけるなー!俺らはこんな危険を冒してまで兄貴に会いにきたかわかってんのかよ!
兄貴を助けるためにここまできたんだよ、なんで自分1人で全て済まそうとすんだよぉー(涙)
前も俺がハッキング失敗して、
逆探知されて組織に捕まりそうになったのを俺の代わりに捕まって、
組織にはめられて、兄貴は他のスパイ公認組織に拘束されたじゃないか!
俺は責任を感じてここまでやってきたんだよ。
なのに、なのに、なのになんで今更俺に任せろなんだよー!!!!!!
ふっ、ふざけんじゃーよ(涙)]
[・・・・ごめん、俺は何も分かってなかった。お前がそこまで思っていてくれたとは・・・]
宮◯[お兄さん、ここは皆で協力してやりましょう。まぁそうじゃないと楽しくないみたいな?]
[・・・っふ、そうだな!]
[あ、そういえばお兄さん名前なんていうんですか?]
[ん、聞いてなかったんだ。おれは後◯ってんだ]
[ごっさんって呼びますね!]
クークークー
[もう疲れきって寝てたみたいだな。本当に悪いことしたよ]
ごっさんは弟の頭を深くなでていた。
その表情は今さっきの復讐の顔と違い弟思いのお兄さんの温もりのある表情だった。
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兄と、弟の感情のやりくりが感じられる場面です!