No.149151

『舞い踊る季節の中で』 第57話

うたまるさん

『真・恋姫無双』明命√の二次創作のSSです。

ついに北郷一刀の部隊が設立され、北郷の力の一端が明かされる事になった。
そんな時、主である蓮華様に付き添い、その第一日目である調練を視察しに行く事になった思春、
其処で彼女は、初めてその舞(武)を遠くから眺める事ができた。

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2010-06-09 03:54:05 投稿 / 全12ページ    総閲覧数:19764   閲覧ユーザー数:13824

真・恋姫無双 二次創作小説 明命√

『 舞い踊る季節の中で 』 -寿春城編-

   第57話 ~ 戦いに舞う魂に、魅せられる武の魂 -前編- ~

 

 

(はじめに)

 キャラ崩壊や、セリフ間違いや、設定の違い、誤字脱字があると思いますが、温かい目で読んで下さると助

 かります。

 この話の一刀はチート性能です。 オリキャラがあります。 どうぞよろしくお願いします。

 

北郷一刀:

     姓 :北郷    名 :一刀   字 :なし    真名:なし(敢えて言うなら"一刀")

     武器:鉄扇(二つの鉄扇には、それぞれ"虚空"、"無風"と書かれている) & 普通の扇

       :鋼線(特殊繊維製)と対刃手袋

     得意:家事全般、舞踊(裏舞踊含む)、意匠を凝らした服の制作、天使の微笑み(本人は無自覚)

        気配り(乙女心以外)、超鈍感(乙女心に対してのみ)

        神の手のマッサージ(若い女性には危険です)、メイクアップアーティスト並みの化粧技術

 

  最近の悩み:今回はお休みです

        

  (今後順序公開)

思春視点:

 

 

冥琳様の命で、極秘裏に事を運ぶため、私を始めとする信頼の置ける極少数の者達だけで、各地に散らばる孫呉の旧臣や豪族達に、寝る間を惜しんで、連絡をつける任務を終え、戻った私や明命に待っていたのは、

 

『 一刀の隊を作るから、貴女達の所からも、三・四十人出してちょうだい 』

 

と言う、雪蓮様の新しい命だった。

 

(・・・・・・そう、とうとう隠すのを止められるのですね)

 

私は雪蓮様の言葉に、心のどこかで、嬉しさが沸くのを自覚するが、

それは、ついに孫呉の独立に向けて、本当に最終段階に入った事を示していたからだ。

無論、つい先程の極秘裏の連絡も、そのための行動の一つではあるのだが、状況が変われば、それは延期する事は可能だ。

 

北郷を今まで隠していたのは、天の御遣いである北郷を所有している事で、袁術に必要以上に、此方を警戒してもらいたく無いからだ。

無論、渡してしまうなど論外、認めたくは無いが、智・武共にあれだけ優れ、天の知識まで所有している北郷を手放すのは惜しいと判断されるのは当然。

だが、本当の理由は、それ以上に、敵方の手に渡るのは危険極まりないからだと考えている。

その北郷を、例え信頼を置ける兵にだけとは言え、隠すのを止めると言う事は、計画の変更は、ほぼ有り得無いと言う事を示しているからだ。

 

孫呉の宿願、夢への第一歩、そして積年の恨みを晴らせると言うのだ。

喜べない訳が無い。

 

ふと、何時かのへらへら笑った顔以上に、情け無い北郷の悲しい笑顔が脳裏に浮かぶ。

ふんっ、北郷が武将として耐えられるかは知らぬが、其処は翡翠様や明命を信じる事にする。

どうせ私には何も出来ないし、する気も無い。

 

・・・・・・・・・・だがまぁ、あの男の歯を食い縛って耐えている姿と、その覚悟に免じて、

あの男自身を、少しだけ信じてやるのも悪くないかもしれないな・・・・・・・・・・・・、

 

 

 

 

・・・・・・しかし三・四十人出せと言われても、実際には困る。

部隊の規模を考えれば、さして問題は無い様に思えるが、雪蓮様の真意を考えれば、信義に厚い、それなりの者を出すべきであろう・・・・・・・・・・・・だが、他の隊と違って、私と明命の隊では、信が置けて腕の立つ者の大半は、細作として任務もこなす事が多い為、動かす訳には行かない。

かと言って、雑兵と言えるような下級兵では、雪蓮様の意図に反するだろうし、

私の自身が、それを許さない。

 

北郷一刀、一度はその手で、雪蓮様を手に掛けようとした男。

無論、それには、それなりの理由もあったし、雪蓮様もそれを許した以上、その事に関して責める事は許されない。

だが話の流れとは言え、そんな相手に、それが例え数度とは言え、武術において教授した事には違いない。

例え僅かとは言え、その教えによって、私は少しだが強くなる事が出来たし、目指す物の先がある事を知る事が出来たのは事実・・・・、それ故に、雑兵を送る等と恥知らずな真似は、決して出来ない。

 

だとは言え、今後の事を考えると、あいつ等を動かす事は出来ないし、

雪蓮様とて、其処までは求めてはおるまい。

となると、残るは・・・・・・あいつ等だけか、

 

「・・・・・・はぁ~」

 

溜息が出る。

借りを少しでも返せると思えば、これなのだからな。

だがまぁ、兵士としては難が在るが、孫呉に対する信義と腕だけはそれなりにある連中だ。

それに北郷なら、何とかあやつらを上手く使うだろう・・・・・・・・。

 

 

 

 

北郷の部隊が結成される当日、北郷を心配した蓮華様に付き添う事になったのだが・・・・・・、

まったく、蓮華様もお人が良すぎる。

北郷を心配した所で、北郷の行動によって引き起こした噂は、あの男の問題。

我等は機会は与えてやれても、それ以上は見守る事しか出来ないと言うのに・・・・・・、

 

だが、この頃の蓮華様は、前以上に周りの者を良く見られるようになられた。

周りの者の心を知ろうと、努力されるようになられた。

その事が、蓮華様の今までの王家の一員であろうと、頑張り続けてきた事と結びつき、

少しずつ、けれど駆け足で、その才を開花させようと、蕾を膨らまして来ているのが、

傍にいる私には、よく分かる。

そうして、蓮華様の目指す姿は、私にはとても眩しく、

この御方に、仕える事が出来て良かったと、感慨を覚えさせる程のもの。

 

その原因が、あいつに在ると言うのが、不満ではあるのだがな。

・・・・・・・・・・まったく、いろんな意味で油断ならない奴だ。

 

 

 

 

北郷達がいる第三調練場を、上から見渡せる城壁が突出した部分に行くと、

眼下では、北郷が部隊の隊員から、不平不満の罵詈雑言をぶつけられていた。

だと言うのに、それを笑顔で受け流している所を見ると・・・・・・・・成程、

 

「・・・・どうやら、北郷が、兵の不満をわざと爆発させたようです」

「なんでそんな事を?」

「・・・・おそらく、兵士の心を、一つに纏めさせる為でしょう。

 ・・・・不平不満であろうと、兵士の心が一つになる事には違いありません」

 

隣で、状況に困惑している蓮華様に、お教えする。

蓮華様は真面目な性格もあって、こう言う奇策には弱い所が在られる。

そう言う事態でも、対応できるよう私が付いているのだが、あの男は、相変わらず突拍子も無い事を考える。

江族出身の私にとって、今まで様々な奇策や愚策を見てきたが、北郷がやろうとしている手は、普通は考え付かない。

連合での北郷の、大胆不敵な奇策を知っているからこそ受け止めれたが、知らなければ我が目を疑っていた所だ。

 

「そう言えば、思春はどんな兵士を一刀の所に送ったの?」

「・・・・・・はっきり言えば問題が在る連中です」

 

私は正直に答える。

蓮華様は驚かれたようだが、簡潔に説明すると、優しい笑みを向けられてくださる。

あんな説明で、私を信頼されたと言う事。

そして、それを自然とその者や周りに向ける事で、その者の信を自然と得る事が出来る様になってきた。

・・・・・・本当に成長なされた。

 

蓮華様の成長をこの目で確認できた事を喜びつつ、眼下を見守っていると、

北郷が部隊の中に入って行く姿が目に映る。

其処に、

 

「ねぇ思春、一刀は一体何をするつもりなのかしら?」

 

そう蓮華様から質問される。

・・・・・そう言えば、蓮華様は北郷の武を、その目で見た事がありませんでしたな。

なら、私はその質問に、今は答え無い法が良いと判断を下した。

口で説明するより、見て貰った方がより多くの事を理解されるはず。

 

それに、折角あの男が見せると言うのだ。

その動き、術理、しかと学ばせてもらうぞ。

 

そう私は、北郷がいるであろう部隊の中心に目を凝らす。

 

 

 

 

戦いと無縁のように、広げた扇が空を舞う。

静かな微笑みが、その場を空気を異様にする。

踊るような足運びが、その実無駄の無い動きが、襲い掛かる兵士を、舞いの相手へと変える。

もはや稽古など関係ない勢いで、振り下ろされる幾多の剣も、なぎ払われもしくは、突かれる無数の棍も、

その舞うような動きの前には、ただの舞いを活かす為の物へと、その存在を貶められる。

 

『 舞い 』

 

北郷が言っていた。

 

『自分のは舞であって武ではない』

 

と、こうして離れて見れば、その事が理解できる。

このような美しい物が、武であって言い訳が無い。

武とは、己の目的を貫くため、守るべき者を守るための手段の一つ、

人の命を奪う凄惨なもの、そうでなければいけない。

だからこそ自分を戒め、その武を己の欲望のために使わぬよう、自分を律するのだ。

 

北郷の舞と、私の武、こうして相手を倒す事においては、同じ武に映るかもしれないが、

こうして離れて見て見れば、その存在の在り方は、まるで別物である事が分かる。

その目的においてのみ、僅かに道が交差したと言う事が、今なら理解できる。

そして、その交差している部分が、我等より遥か先に在るだけと言う事。

 

北郷の戦い方は、一対多数と言う利点を活かして、相手を盾にし、矛にしている。

状況の読み取れるものを真っ先に潰し、相手を混乱に陥れている。

そして、その類まれ無い舞いが、それを後押ししている。

 

・・・・・・・・一対二百余名で相手を圧倒する、それだけならば、私や明命達でも出来る事。

 

出来ないのは、

相手を気絶もしくは行動不能にしているだけで、たいした怪我は誰一人出していない事、。

その上、北郷はここから見てても分かる程、手加減している事。

相手に合わせて、自分が何をされたか分かるように戦っている事。

 

(・・・・・・いつか私がされたように、・・・・・・まさしく稽古なのだろうな)

 

私や明命では、相手を殺す気で掛からねば、同時にあの数を相手にする事など出来ないし、そもそもやらない。

幾ら1対1ならば、二百回連続所か千回でも軽く相手を叩き伏せる事が出来ようと、多人数を同時に相手をするとなると、手加減等出来なくなってくる。 多人数を同時に相手をすると言う事は、それだけ困難となる。

故に、普通は、敵を少数に分け、各個撃破して行くものだが、あのように、本当に全員を相手にした状態で、手加減をする事など、今の私達では、不可能と言わざる得ない。

 

 

 

 

その上北郷は、相手に一撃を入れて倒す時ですら、さして力を入れているようには見えない。

無論だ。 無駄な力は、動きを阻害すると教えてくれたのは、あいつ自身なのだから・・・・な。

それにしても力を入れなさ過ぎている。 そして、巧みな技巧で速く見せてはいるが、速度そのものも、決して速いとは言えない。

それでも襲い掛かる兵士は、北郷の一撃を受けた兵士は、地面に崩れ落ちる。

 

おそらく、相手の勢い、体重、そして的確に急所を打つ事で、

それらを補って余りある威力を、兵士に与えているのだろうが。

だが問題は、そんな事では無い。

問題なのは、波のように襲い掛かる兵士達を相手に、舞の舞台にしている事。

 

あのような舞いを可能にしているのは、

あの混戦の中で、周りの状況を正確に捉えている事。

そして、恐ろしいまでの先読み。

だからこそ、あの中において舞などと、馬鹿げた事が出来るのかもしれん。

 

北郷の教えのおかげで、時折、自分を空から見ているような感覚になる時がある。

相手の思考が、見えない動きが、手に取るように分かる時がある。

だがそれはまだ、一対一の稽古時でしか起きた事が無い上、北郷はあれを入り口と言った。

先がまだまだあると、

なら、あれが、その先にあるものなのかもしれん。

いや、北郷の事だ。 あれすらも、私に分かるように、見せているだけの程度の物かもしれんな。

 

ふふふふふふふっ、

 

胸の奥から笑いが込み上げて来る。

嬉しさが、湧き上がってくる。

北郷に会うまで、私と対当に戦え、勝てる者など、雪蓮様と今は亡き孫堅様ぐらいだった。

それでも、武の腕そのものは、私の方が上であったのは確か、

それ故に、武を極めつつあると、正直自惚れてもいた。

 

だが、あの男に出会い、

訳も分からぬまま倒され、

1度とはいえ、直接稽古をつけてもらい。

遥か上がある事を知る事が出来た。

だが・・・・・・・・、

 

 

 

 

 

 

 

 

なんて遠いのだ。

 

 

 

 

そして、人はあそこまで行けるのかと、心底驚かされる。

人があそこまで行けるのだと、 心が、魂が熱くなるのが分かる。

 

ならば、私もいつか、あの場所に立って見せよう。

舞で、あそこまで行けるのならば、

私は、武で更にその先に進んで見せよう。

 

そしてその力て、あらゆる敵から孫呉を、

その地に住まう、民達を守って見せよう。

 

 

 

 

蓮華様が、北郷の部隊に激励を掛けると言うので、城壁の下に下りると、

其処には、丁奉を始めとする見知った顔が何人か、北郷に食って掛かっていた。

聞こえてくる話からして、自分達が小隊長に選ばれなかった事に、不満がある様子

 

・・・・・・恥知らずめ

 

認められなかったならば、それなりの理由があるのだし、

認められるよう、努力すれば良いだけの事、

それをあのような形で不満を言うなど、まだまだ鍛え方が足らなかったようだな。

だが、そんな連中を、上手く言いくるめる辺りは、流石と言うべきなのだろうな。

 

『 君が頼りなんだ、頼むよ 』

 

そんな言葉と共に、北郷の、例のへらへらした顔を女性兵士に向け、頼み込む姿が目に映る。

女性兵士、・・・・・・確か朱然とか言う、明命のお気に入りの一人だったはずだが、今や顔を朱に染め、呆然としている。

・・・・・・前言取り消しだ。

あの、へらへら男は、所構わず、誰構わずに、へらへらした笑顔を向けおってからに、

・・・・・・少しでも、感心した私が愚かだったと、思うべきなのかもしれんな。

 

「蓮華、思春、わざわざ様子を見に来てくれたんだ」

「えぇ、一刀が、まともに兵士達を纏められるか、心配になってね。

 でも、杞憂だったみたいね。 見事な手並みだったわ」

 

部隊に、指示をし終えた北郷が、此方にやってきて蓮華様と話をされるが、

北郷は、蓮華様のお褒めの言葉に、首を振り、

 

「いや、皆が良い人達をくれたおかげだよ。

 蓮華、思春、礼を言わせて貰うよ」

 

等と、礼のへらへらした笑顔で抜かしてきたが、

私はそれを目を細める事で、難を逃れる。

いい加減こいつが、あのへらへらした顔を向けて来る時が、どういう時か分かるようになって来たつもりだ。

横目で見ると蓮華様が、顔を赤くされていたので、それ以上、この男のへらへらした顔に、悪影響を受けぬよう、身体を蓮華様の前に出し、そのへらへらした顔と視線から、お守りする。

 

「・・・・・・うちの所の兵が、迷惑を掛けた様だな」

「ん? あぁ、彼らね。 でもおかげで、色んな好機を得る事ができたから、逆に助かったぐらいだよ。

 思春、本当にありがとうな」

 

兵として未熟者共と分かってはいたが、あそこまで馬鹿な事をやるとは思っていなかったので、謝罪するつもりで言ったのだが、逆にお礼を言ってくる始末。

嫌味でも皮肉でもなく、本気でこの男は、そう思っているのだろう。

 

・・・・ふん、お人好しめ、

 

 

 

 

だが、そう思ってくれたならば、それはそれで構わぬな。

これはこれで、私にとって好機と言えよう。

 

「・・・・・・あれに礼を抜かすか、・・・・なら、その礼として、一つ手合わせ願おう」

「え? 何をいきなり」

 

私はそう言うなり、返事も待たずに、一度後ろに跳びながら腰の剣を抜き放つ。

此処は調練場、ならば、手合わせを申し込まれても何の不思議は無い。

北郷一刀、先程の貴様の舞いで、熱くなった我が魂の責任を取ってもらう。

 

そう、この男に、あれから私が、どれだけ強くなったかを見てもらいたい。

まだ足元にも及ばないのは、分かっている。

それでも、武人として、我が武を見定めてもらいたいと、

我が魂が囁くのだ。

我が鈴音と共にな。

 

 

 

 

「甘興覇、参るっ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく

末尾のおまけ

 

翡翠視点:

 

 

ぺらっ

 

指先で紙を捲りながら、其処に書かれた文字を内容を、確認するようにゆっくりと、

そして、今度は気持ちを籠めながら目を通していきます。

 

「ふふふっ、我ながら良く書けました」

 

あの晩の鬱憤をぶつける様に書いた新作は、一刀君の女装を元に、新しい試みで書いてみたのですが、

これはきっと一波乱起きるでしょうね。

 

「翡翠様、まだ起きてらっしゃるでしょうか?」

 

戸の向こうから聞こえる明命ちゃんの声に、私は原稿を書箱の中にしまってから、明命ちゃんを部屋に招き入れます。

 

「明命ちゃん、どういたしました? また一刀君の事で、相談でもあるのですか?」

「いいえ、一刀さんの事ではなく、翡翠様にお願いがあるのですが・・・・・・」

 

明命ちゃんが言うには、この間の任務の時に新しく出来たお友達が、勉強好きで政治や兵法に興味を持っているのだけど、

著名な書物は値段が高いので、なかなか勉強が進まない状態。 仕方ないので、その分、手に入った物や、借りた物を、何度も見直す事で、勉強しているらしいのですが、そんな友達を見かねて、力になりたいと言う事らしいです。

明命ちゃんが友達に選ぶくらいですから、とても良い子なのは分かります。

・・・・・・最近出来たばかりで、明命ちゃんが気に入りそうな子と言うと

 

「もしかして、呂家の娘さんですか?」

「えっ、あの、ご存知なのですか?」

 

明命ちゃんは、私の言葉に驚きます。

そうですか、年も同じですし、お互い違った視線を持っていますから、気が合ったのでしょう。

それに、同じくらいの年頃の娘の友達を持つのは良い事です。

私には、雪蓮様や冥琳様がいましたが、明命ちゃんは、同じぐらいの年頃の娘となると、どうしても、部下とかそう言った関係になってしまうので、この際良い機会です。

 

「あの娘は、私が推薦したのですから、知っていて当然です。

 良いですよ。 明日の朝までに彼女に合わせて、何冊か用意しておきますから、渡してあげて下さい」

「ありがとうございます」

 

嬉しそうに、礼を言って、部屋を出て行く明命ちゃんを見守りながら、

私は、どんな本を渡そうかと、思案する。

まぁ、とりあえず、水鏡先生の本も良いのですが、今彼女に必要そうなのは、著名だけど高価なため手に入りにくい『孫氏』か『司馬法』と言った所ですかね。

時期が時期だけに、あまり多く渡しても仕方ありませんから、基本となる部分だけで構わないでしょう。

問題は、どんな本を織り交ぜるかですよね。

 

「ふふふっ、結果が楽しみです」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづかない(此方はw)

あとがき みたいなもの

 

 

こんにちは、うたまるです。

 第57話 ~ 戦いに舞う魂に、魅せられる武の魂 -前編- ~ を此処にお送りしました。

 

今回は、思春を視点に前回の場面を書いて見ました。

義に厚く、武人として名高い甘寧ですが(wikiに記載されている史実では、結構とんでもない人らしいですが)、恋姫ではあまりその辺りは強調されず、忠犬・番犬のイメージが強いのですよね。 そんな思春を、恋姫のイメージをあまり壊さないように、武人として脚光を浴びせたいと、この外史では、武人よりな設定になっているのですが、如何でしたでしょうか?

 

孫呉の臣としては、護衛と言う立場から、一刀を警戒しつつ(とくに種馬スキルを(w )、

民を思う心や、覚悟を認めたいと、

そして武人として、遥か高みにある一刀に、己が魂を熱くさせるも、崇敬に似た気持ちを抱きつつあります。

そんな彼女の葛藤を描いてみました。

 

さて、思春との稽古ですが、一応、構想として詳細なプロットはあるのですが、書こうかどうか迷い中です。理由としては、話として短い上に、余分なお話も出てきちゃうんですよねぇ・・・・・私の性格的に(w

そんな訳で次回の話の序盤部分は、まだ何を書くか未定です。

 

今回は、8割方本文を書き終えた所で、間違えてデータを白紙のものを上書きしてしまい、凹んでしまいました・゚・(ノД`)・゚・

 

では、頑張って書きますので、どうか最期までお付き合いの程、お願いいたします。

 

 

 

 

PS:前回一刀の部下として出てきた魯粛ですが、勝手ながら丁奉に名前を変更させていただきました。m(_ _)m


 
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