No.143918

真・恋姫無双【転生譚】桃の香りと共に…

たこやんさん

 夢を見て目が覚めた!
そしてこれは天からのお告げだと思ったので投稿してみる!
そして!まったくのノープラン!!!

2010-05-18 17:23:26 投稿 / 全10ページ    総閲覧数:10164   閲覧ユーザー数:7732

 どうも!たこやんです!目が覚めました!

夢で見たお話をUPします!

題名は未定です・・・。今流行り?の転生物です!

何故か起きたらこの話が思い浮かんだのです・・・。楽しくないかもしれませんが、がんばって書きたいと思います!続くかは私もわかりません・・・(汗

 

作者は未熟です・・・それでもいいZEbって方のみお進みください。

 体が動かない・・・。

どうなってるんだ?顔が動かないから自分がどうなっているかもわからない・・・。

やけに周りがうるさいな・・・。体もあちこち熱いや・・・。

でも、だんだん静かになっていくなぁ・・・。周りが騒ぐのをやめたのかな・・・?

あれ?目の前がだんだん暗、くな、って、い、く・・・・・・・・・・・・・。

 

 そこで彼・・・北郷一刀の意識は闇に呑まれていく・・・。

 

次に目を覚ましたのは真っ白な空間。どっちが上でどっちが下かも解らない・・・。

「どこだここ?」

きょろきょろと周りを見渡すが何もわかるわけがなく。

「えっと・・・俺の名前は北郷一刀。うん、大丈夫。ちゃんとわかるけど・・・ここがどこかまったくわからない・・・」

それでも悪い所では無いだろうと、空中?で胡坐をかいてふわふわ浮くような感覚を楽しんでいると声が聞こえてくる・・・

「聞こえますか?」

「誰だ!ここはどこなんだ!?」

女の人の声か?ひどく透き通って聞こえる・・・。

「気が付きましたか?ここはそうですね・・・駅とでも思ってください」

「駅?意味がわからないんだけど?」

「さっきまでの貴方に起こった事故を覚えていますか・・・?」

「事、故・・・」

ゾク・・・背筋が凍った気がした。そうだ・・・俺は子供が道路に飛び出したのを助けようとして・・・

「トラックニヒカレタノカ・・・」ガタガタと震え出す一刀。

「そうです・・・。そしてあれが【死】という人生の終着です・・・」

「そう、か・・・俺は死んだんだな・・・」

一刀の顔は真っ青だった。

「いえ・・・死ぬ間際にここに来てもらいました」

「え?俺はまだ生きているのか?」

「はい・・・条件付でギリギリですが・・・ハッキリといいます。貴方の死はもう避けれません・・・こんな時にこんな事を言うのは少し卑怯なのですが、貴方にはまったくの別の人生を歩んでもらいます。その為に今、この瞬間に貴方にここに来てもらいました」

声が少し震えた気がした。

「なるほどねぇ。それって条件付みたいな事なんだろ?わざわざこの状況ってことは、さ」

「はい。貴方は三国志というお話をご存知でしょうか?」

「ん~。そんなに詳しくはないかなぁ、それが関係あるの?」

「はい・・・貴方には古代中国へいってもらい三国を一つに纏めてほしいのです・・・」

「ははは・・・何も無いただの学生だよ俺?行ったって何もできやしないさ」

「その力を付ける為の転生です・・・」

「ずるいよなぁ・・・俺には行くという選択肢しか無い気がするよ」

ははっと力の無い笑顔で喋る一刀に何も言えないでいた女・・・ふいに一刀が喋り出す。

「わかったよ・・・俺を何処へでも送ってくれ」

「いいのですか・・・?」

「あぁ。まずはあんたがそんなに悪い奴って気がしないしね。生きていられるなら何処へだって行ってやるよ」

一刀が決意の篭った目で何も無い所を見つめている。

「現代で生きていても俺の家族はじいちゃんだけだったしな。じいさんには悪いけどな」

「強いのですね・・・」

「いや・・・強い訳でもないよ。幼い頃の父さんと母さんの教えを守っているだけかな?」

ははっと今度は誰もが見ほれるような笑顔を見せる。

「どんな教えだったのですか・・・?」

そう聞く女の声は分かり辛いけど震えていた。

「うん。今だってハッキリ覚えてるけどさ・・・むちゃくちゃな家庭だったんだよね。父さんは剣道では無く剣術の修行に明け暮れる人だったし、母さんは表では華道の花の先生してたり合気道の先生もしてたのにさ・・・怒ると薙刀で追いかけてくる・・・そんな訳わかんない人たちだったのに言う事はいっつも一緒でさ、「やると決めたら最後まで!」っていうのが口癖みたいに言ってたよ・・・」

「そう、ですか・・・」

ハッキリとわかる位泣いている・・・何故?なんて疑問は思い浮かばなかった。

「母さんなんだよね?俺もでっかくなったでしょ?これでも強くもなったんだよ?最近ではじいちゃんににもたまに勝つくらいにはね」

にこっと微笑む。そうすると辺りがふっと何も無くなったかのように落ちる感覚に包まれる。

「母さん!父さんにも伝えてよ!【ありがとう】ってさ!」

辺りが白から黒へ。黒から青へ・・・

「なんか危なくない?俺?てか、あれって家?死んじゃうよ俺!?あれ?死んでるんだっけ?」

ぶつぶつと考えている内に地面は直ぐそこまでせまっていた・・・

「うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

ドガァァァァァン

とはならなかった・・・

「おぎゃ~おぎゃ~」

(あれ?喋れない?うおい!俺赤ちゃんになってねぇか!?)

「おぎゃ~おぎゃ~」

(え?転生って赤ちゃんにまでなっちゃうの?てか、これからどうすんの?動けないよ俺?)

「何だ?ここら辺から赤ん坊の泣き声が聞こえてきたぞ?」

ガサガサと向かいの茂みが揺れる。

ガサ

出てきたのは30代くらいの男性。

「これ、は・・・」

息を呑む男・・・

そこにいた赤ん坊はキラキラと光る布に包まれ傍には片刃の剣が置いてある。

「この子が流星にのってやってきたのか?」

まじまじと一刀を見つめる男。

「面白い・・・」

ボソッと呟く男。一刀はそんな男の事を見つめながら思った・・・

「おぎゃ~おぎゃ~」

(腹減ったよ・・・)

「よし・・・もうすぐ我が子が生まれるしな。お前にはお兄さんになって貰おう」

うむうむと勝手に納得している男。

「よし!帰るか我が子よ!」

そう言って一刀を抱き上げる。

「・・・・・・あうー」

「俺の言葉が分かったのか?お前にも素晴らしい名をやるからな」

それに答えるように一刀もあうあう騒ぐ。

「その前にお前にもお母さんを紹介せねばな」

(どうかやさしいお母さんでありますように!)

そう願う赤ちゃん一刀君でした。

「帰ったぞ!」

男が帰ると家での出迎えは無かった。

男が不審に思っていると奥の部屋から声が聞こえる。

「奥さんがんばって!」「もう少しだよ!」

なんだなんだ?男と一刀は同じ事を思っていると・・・

「・・・・・・おぎゃ~おぎゃ~」

奥の部屋から聞こえてくる歓声と新しい命の産声。

「生まれたのか!?」

男が興奮していると奥の部屋から出てきた産婆さんが男を見つけ声をかける。

「旦那さんかい?元気な女の子だよ。おめでとう」

「ついに生まれたか!」

男は急いで妻と子供のいる部屋へと向かう。もちろん一刀は抱いたまま。中では妻が我が子を抱いていた。

「あら?お帰りなさい。あなた」

「おぉ、ついに、ついに生まれたのか!桜香!」

「ええ。かわいらしい女の子よ」

男は嬉しそうな顔をしながら妻を抱きしめる。一刀は床に置きっ放しで。

「「おぎゃ~おぎゃ~」」

そこで赤ん坊のふたつの泣き声。

「あら?その子はどうしたのですか?あなた?」

「あぁ!そうだった!この子はな生まれてくる我が子のお兄さんになってもらいたくてな」

「まぁ?どこからか攫って来たのですか?」

「違う違う!この子は流星に乗ってやってきたのだ!」

夫の説明に、妻は意味がわからないです。という顔をして返した。

「また、あなたの突飛な行動ですか・・・はぁ。その子も家の子でよろしいのですね?」

「あぁ!この子にも名前を付けてあげような」

「私、決めていた名前があるんです」

生まれたての子を抱きながら

「性は劉、名は備、字は玄徳、真名は桃香よ」

「いい名前だ!」

男がうんうん言っている側でひどくびびっている一刀。

(まてまてまて・・・劉備!?それって主人公クラスじゃねぇの?てか、女の子っていってない?何?何なの?)

一刀がパニックを起こしていると、男が近づいてきて抱き上げる。

「おうおう、元気だな。お前の名前は俺が考えたんだ」

「あら?どんな名前を付けてあげるのかしら?」

「あぁ。性は劉、名は覇、字は空燕(くうえん)真名は一刀だ!」

「あらあら?名と字は分かるけども真名は何故そのような名前に?」

「皆を守る一つの刃と言う意味を込めたんだ。この子の側にコレが落ちていたからな」

すっと刀を差し出す。

「まぁ、なんともいえぬ美しい剣ですねぇ」

うっとりと刀を見つめる二人。そこへ・・・

「「おぎゃ~おぎゃ~」」二人分の泣き声である。

「あらあら、お腹が空いたのね?こっちへいらっしゃいな」

そういって桃香と一刀を抱き寄せる桜香。

「だぁーだぁー」

「あらあら?桃香ちゃんは一刀ちゃんを気に入ったようね」

にこにこと子供同士のやり取りを見つめる父と母。

「あうー」

(俺が劉備の兄ちゃんかよ・・・どうなってんだよ・・・でも、女の子がこの大陸を纏め上げようとがんばるんだもんな・・・おっし!俺はこの子を守りぬくぞ!)

「だぁーだぁー」

短い手でがんばって桃香の頭を撫でてあげた。

(これからよろしくな!桃香!)

「きゃっきゃ」

「あらあら、この子達は仲がよくなりそうですね」

ニコニコと微笑みながら我が子を見つめる桜香。そんな3人を見つめる父。

 それから二人はすくすくと育っていく。やさしい父と母に囲まれ元気に育っていく。

一刀も7歳になろうとしていた。

「ん~なんでおれのしんたいのうりょくあまりかわってないの?」

訓練用の木の枝(大人の腕位ありそうな丸太)を握り締めて朝の訓練をしていた。

「まぁいっか・・・桃香を守れる位!俺は!強く!なるんだ!」

ブンっブンっといつもの様に素振りをしていると桃香がやってくる。

「あ!一刀お兄ちゃ~ん!」

ぎゅっと抱き付かれると最近ちょっと気になりだして来た女性の体特有の柔らかさと甘いいい香りが一刀を襲う。

「とと桃香!危ないから急に近づかないでくれ!」

焦ってそれらしい事を言うが、

「ぐす・・・ごめんなしゃい・・・ひっく」

これをされるとどうしようもない。

「あ~、ごめんね桃香。もう少しで終わるからちょっとまっててな?」

「うん!待ってる!」

このやり取りはもうずっと続いていた。一刀はもう大人何人かに囲まれても負けないくらいになっていた。一刀は子供の頃から、知らず知らずの内に気を使って体を動かしていた為いつでも気を纏っている。常人では気が枯渇してしまうほどの量だが、最小限にそれを抑え放出している事で気の内包量も爆発的に増えていったのである。

そして素振りが終わると、汗を拭き服を着る。

「おまたせ。桃香」

「んーん!ぜんぜんまってないよ!」

「このあとは、うちでちょっとべんきょうしてからどこかあそびにいこっか?」

「うん!いくー」

ニコニコと答える桃香。

勉強しようといっているのにこれである。

「じゃぁいこっか?」

「うんー」

 

 このなんでも無い日に大きな事件が起きる。

「なんだろう?むらのいりぐちのほうがさわがしいね?」

桃香がかわいらしい仕草でそんな事を言ってきた。

「桃香!」

「ひゃい!?」

「急いで家にかえるんだ!父さんと母さんに言って!絶対家から出るなと!もし・・・それでもだめだったら逃げるんだ!時間は稼ぐからさ!」

「どけぇ!」「おらぁ!」

ブシュー

入り口付近にいた村人の背中に矢が何本か生える。そこからおびただしい量の血が吹き出る。

「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」「盗賊だぁぁぁぁぁぁ」

桃香の視線を体で隠す。こんなの見せられない。

「え?どうして?わたしたちなにもわるいことしてないよ?」

「いいかい?桃香?君はやさしい。でもね・・・時に人は言葉で言ってもどうしようもない時があるんだ。今がその時だね。合図をしたら走るんだよ?早く母さんと父さんに伝えるんだ。君にしか頼めないんだ。わかったかい桃香?」

「うん・・・グス・・・わかった・・・一刀おにいちゃんもグス・・・すぐこなきゃ嫌だよう?」

「わかっているよ。俺が桃香との約束破ったことなんてあったかい?」

微笑みながら桃香の頭を撫でる。

「んーん!ない!」

首をブンブンと横に振る桃香。

「さすが俺の妹だね。よし行くぞ!」

近くにあった手頃な木の棒を掴みいざ盗賊の方へ行こうとした時、不意に服を掴まれる。

後ろを振り返ると桃香の顔が目の前にあった。

 

ちゅ

 

「一刀お兄ちゃんがすぐ戻ってくるためのおまじないだよ!」

お互い顔を真っ赤にしながら、桃香は顔を離す。

「あぁ。すぐ戻るから。今だよ!桃香!」

「うん!」

まいったな・・・油断してた・・・これじゃ死ぬ訳にはいかないな・・・。

 

「お父しゃんお母しゃ・・・」

桃香が家に帰ると旅支度をしている母がいた。

「お父しゃんは?」

キョロキョロと周りを見渡すが母しかいない。

「桃香。あなたと一刀の支度も済んでいるから早く準備しなさい。父さんは、村に残って皆を助ける、から、その内、に、逃げ、なさい、って」

お母さんが泣いている・・・きっとお父さんは死ぬ気なんだ。なんでだろう?すぐそう思った。でも言わなきゃいけない。お兄ちゃんもここに残るんだって。

「行こう!お母さん!」

グッと母の手を握る桃香。

「一刀が来ていないの、もう少し待ちましょう?」

「だめだよ!一刀お兄ちゃんがいってたもん!私とお母さんとお父さんは逃げてって!」

「一、刀は、残っ、たの?」

「うん!みんなを逃がすんだって!だがら、わだじだじば、にげなぎゃいげないの」

ドボドボ涙を流す娘を見つめ、母も決意を固める。

「ええ。行きましょう桃香二人の気持ちに応える為に」

母の決意は固かったもし、盗賊に見つかればこの命を差し出す事を覚悟して娘は逃がそうと。

 

~広場~

「くっそ。数が多すぎる。せい!」

ドゴっという音と共に目の前の賊は倒れる。

桃香と両親は無事に逃げれただろうか?そんな事ばかりが頭を巡っている。

前の盗賊を打ち倒してから気付く・・・後ろの気配に。

「この糞餓鬼がぁぁぁぁぁ」

後ろからの襲撃に反応出来なかった!?まずい!やられる!

(桃香・・・初めて約束破っちゃうよ・・・)

そう思い目を閉じる。

「ぎゃあぁぁ!」

「おいおい。俺の息子が何あきらめてんだ?」

目を開けるとそこには傷だらけの父親がいた。

「と、うさ、ん?」

逃げたはずじゃなかったのか!?頭がますます混乱してくる。

「やっぱお前は逃げなかったかぁ。出来れば逃げて二人をずっと守っていて欲しかったんだがなぁ」

ふらふらになりながらもじっと一刀の目を見て話をする父。

「こうなっちまっちゃこれを渡すしかないな」

すっと差し出される刀。

「こ、れは?」

「お前と共に拾った剣だ俺には使いこなせなかったがよ・・・お前一人ならこれくらいの包囲をそいつで突破できるだろう。隙は俺が作ってみせる」

ニコっと笑って一刀の頭をくしゃくしゃと撫でる。

「やだよ!いけないよ!一人でなんて行けるもんか!」

「一刀・・・お前もやさしいなぁ。こんな親父で許してくれよ!ほれ!いけぇぇぇぇぇぇ!」

「父さん!とうさーーーん!」

一刀はその後姿を目に焼き付ける。父の雄姿を忘れぬ為に。

賊が父親目掛けて飛び掛るその隙を一刀は必死で走った。邪魔をする賊は切り捨てた。初めて人を切った事が思った以上に一刀の心を蝕む。

一人。二人。三人と賊の体を切るたび、一刀の顔が歪む。

村を抜けてどれ位走っただろうか?小川の側で一刀は倒れてしまう。

ガサガサ

ガサっと草むらから出てきたのは無表情な感じの女の子と一匹の犬。

「ワンワン」

「・・・どうしたの?セキト?」

「ワンワンワン!」

「・・・人?」

「ワンワン」

「・・・連れて帰るの?」

「ワン!」

「・・・わかった。行こう」

軽々と一刀を担いで歩いていく犬と会話をしている女の子。

この出会いも後の外史に大きな影響を与える事になる。


 
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