No.138848

真恋姫無双 北郷一刀と博愛の帝國(前編)

Thyleさん

この話は、本編とは関係のない外伝です。
今回のはお笑い重視となっております。
また、本編ではお笑い重視の為、一人称、3人称、台本
形式等が混在していますが気にしないでください。

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2010-04-26 00:37:35 投稿 / 全11ページ    総閲覧数:3310   閲覧ユーザー数:2972

 

 

真恋姫無双

 

<北郷一刀と博愛の帝國(前編)>

 

 

 

 (はじめに)

 

 

 

 

 

           昔ある偉人が言いました。

 

             「考えるんじゃない! 感じるんだ!!」

             

                       宜しければ読んでみてください。

 

 

 

         この話は時間軸で言えば、前回の外伝

 

          「北郷一刀と 天の御使い」と「五斗米道(まだ未完です)」

           のクロスするかなという部分です。

 

         あまり深く考えると知恵熱が出ますので考えないでください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                   『博 愛 主 義』

 

 

 

             人種・国家・階級・宗教などの違いを越えて、

 

            人類は 『広く!!』 愛し合うべきであるという考え方

 

                                 ・・・だよね?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「大総統閣下、抵抗勢力を殲滅した騎兵隊が第二地区を占拠したもようです」

「ご苦労、騎兵隊はその場を保守、第4、第7歩兵隊を玄武門通りに集結させろ」

「オール・ハイル!!」

伝令兵は片手を挙げ敬礼をするとすぐさま部隊に連絡すべく退出した。

一刀は大天幕の中央に置かれた長安を縮小して造られた模型の駒を動かし満面の笑みを浮かべた。

「まさか、難攻不落といわれた大都市 長安がわずか半日で攻略されるとは……」

 

同じように模型を眺めていた幾人かの随伴の高級将校達は息を呑み、

この天の御遣いの恐るべき軍略に冷や汗を流していた。

 

「兄様の手腕だけではありません。

 兄様の主義・思想に共感をもつ者がいたからこそ成功したのです」

 

流行の髪型に髪を結い、耳環や腰に玉壁下げた一見 美少女と

錯覚してしまうような容貌をした少年は天の御遣い 北郷一刀に

陶酔したかののように熱く雄弁に語った。

 

 

一刀は少年の賞賛など気にもせず、次の手をどう打つか思案し少年に尋ねた。

 

「仲達、抵抗勢力の集合拠点を想定したか? 次の策を言え」

「はい兄様、もはや大規模な組織的抵抗勢力はないと想定されます。しかし……」

仲達は指揮棒で制圧していった行政の中心である宮城、駐留軍のいる鎮西府、

交通の要所である東西の市場、長安周辺の県城を管轄する長安県署等を次々指し

模型に置かれた木札を取り除き、最後に残った離宮 大明宮で止まった。

 

 

「大明宮か」

 

一刀は四散していた敵勢力が集結する場所を想定しニヤリと笑った。

「よし、俺自ら指揮をとる。仲達ついてこい」

「兄様、危険です」

「大総統自らから動かずして、将兵がついてこないだろう」

 

(閣下自ら出陣するぞ!! ざわざわ)

 

一刀の周囲にいた前線指揮官達に動揺が走った。

ざわめく配下を無視し、掛けてあった光を受け反射する安物の化学繊維の上着、

今は形見となった我が友の志をも受け継ぐべく、それを身にまとい

博愛の使徒 北郷一刀は司馬仲達と共に大天幕から出て行った。

 

 

 

 

 

                     3日前。

 

 

一刀はある男の立案した計画のとおりに董卓軍の兵士達を懐柔し

何時の間にか北郷一刀に絶対の忠誠を誓う子飼の軍団を築いていた。

そして、月が朝議に長安に行く日を見計らい一刀は部下を率いてクーデターを決行した。

 

 

「ふっふふ、これでオレの覇道を阻むものはもはや存在しない…

 そう、今日この日、この瞬間を以て世界はオレの手に堕ちた!

 フッ HA・HA・HA・HA! 」

 

要人拘束で真っ先に捉えられたのは董卓軍の軍政を預かる詠であった。

「うぅ――ウグッ(バカ言ってないで縄解きなさい)」

「ボクは~きこえ~な~い~♪」

さるぐつわをつけ縄でスマキ状態にされた詠は抗議の声を上げたが、

一刀は詠の口調をワザとらしくマネをして聞こえないフリをしていた。

 

そのような時に、一人の兵が駆け寄ってきた。

「若、いや大総統。

 決起した部隊により連絡、『ネコ!ネコ!タチ!ワレ軍ノ指揮権ヲ掌握セリ!』 」

「僥倖、僥倖、 して月…董将軍の行方は?」

 

若い兵は緊張し直立不動で一刀に答えた。

「はっ、側近のもの数名を引き連れ長安に逃げ戻ったかと思われます」

「うっ、がぁ~うが―(アンタいい加減にしなさい。今ならグーで殴って許すわ)」

 

詠は地面をゴロゴロ転がり抗議の声を上げていた。

一刀はしばし思案しで、突然机を叩いた。

「よし現在、董卓の鬼才 賈詡がいないことから董将軍の身柄の拘束は後だ。

 それより投降した兵を中央広場に集めろ」

 

そう言って一刀は詠を鼻で笑い、一瞥をくれるとそのまま天幕から出て行ってしまった。

 

「うぅ、ウガ――ォ!(アイツ、絶対、コ・ロ・ス!)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一刀は会場を一望できるように設けられた高台に登った。

 

 

 

そして、一刀をみる二万の瞳がこれから行われる一刀の演説を傾聴すべく静まり返っていた。

彼らは董卓軍の兵士だけではなく、流民から貴族、身分や老若に係らず様々な人種が集まっていた。

 

だた彼らの共通することは一刀の主義・思想に共感を抱き右腕にはハーゲンクロイツを

連想するような北郷家の家紋、宗家十字紋を象った腕章をしていた。

 

 

一刀は公演台の前にきたが一言も話さず終始満場の人々を見ていた。

 

 

そして、それが数分続くと会場の人たちからどよめきが上がり出した。

皆が一刀がどうしたのかと様々な思惑を込めて見詰ていた。

 

 

 

すると、突然一刀が口を開いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

我々は、及川と言う一人の英雄を失った。

これは敗北を意味するのか?

否! 始まりなのだ!

 

漢王朝に比べ我が好禁党は微々たるものである。 

にも関わらず今日まで戦い抜いてこられたのは何故か!

諸君!我が闘争目的が正しいからだ!

 

何進大将軍を筆頭とした一握りの巨乳が全国にまで膨れ上がった漢王朝を支配して幾余年、

チチを愛する我々が自由を要求して、何度漢王朝に踏みにじられたかを思い起こすがいい。

 

我が好禁党の掲げる、人類一人一人のおっぱいを愛する自由のための戦いを、

神が見捨てる訳は無い。

 

諸君らはこの闘争を対岸の火と見過ごしているのではないのか?

 

しかし、それは重大な過ちである。

多くの人々はおっぱいを補正下着やバストアップ運動で生き残り

男どもをたぶらかそうとしている。

 

巨乳、貧乳になるの血筋や家柄が必要なわけではない。それらは同じチチではないか。

我々はその愚かしさを人々に教えねばならんのだ!!

 

諸君の父も兄も、漢王朝の無思慮なニセチチ政策の前に死んでいったのだ。

 

この悲しみも怒りも忘れてはならない!

 

我々は今、この怒りを結集し、漢王朝に叩きつけて初めて真の勝利を得ることが出来る。

この勝利こそ、ニセチチに騙されていった全てへの最大の慰めとなるあろう。

 

 

国民よ立て!  悲しみを怒りに変えて、  立てよ国民!

 

 

 

 

好禁党は諸君等の力を欲しているのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

         俺は大きいのも、ちっちゃいのも好きだ―――!!

 

 

 

 

 

 

 

         好禁党に栄光あれえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一刀の演説に一同は静まりかえった。

そして、観客席から一人が拍手をする音が聞こえてきた。

それを契機に追従するように拍手をするものが現れその音は次第に大きくなっていった。

 

満場の人々は立ち上がり盛大な拍手をするものや、感涙するものまでいた。

 

 

北郷一刀の扇動演説

 

それは悪魔のように黒い人の本質を照らし

地獄のように熱く人々の心を揺さぶり

そして天使のように純粋で本能に忠実であり

まるで恋のように甘い言葉を紡ぐ。

多く民衆を妄信させる神か悪魔かと錯覚するような能力であった。

 

 

義勇兵公募の受付には若者達が殺到して我先にと名簿に名を連ね、

兵として動けないものは食糧や金員の寄付を申し出る者たちにあふれかえった。

 

「兄様、見事な演説です。

 先ほどの演説で賛同する者や支援者により、我が党は黄巾党を凌ぐ勢力になるでしょう」

 

先日、一刀達一行に助けてもらった長安を治める職につく司馬家の仲達は感動のあまり

目を赤くしながら報告した。

一刀に助けてもらってからちょくちょく陣地にくるようになり

いつしか一刀を兄のように慕うようになっていた。

 

一応仲達の真名を教えてもらった一刀であったが、

仲達の真名を呼んだら最後、身も心もそして一刀の後方を狙うぐらい

アブナいと一刀の本能が察知した。

 

そのような理由から一刀は仲達の字でしか呼ばなくなった。

 

そのような仲達であったが今回の一刀の反逆では仲達は自ら進んで

副官兼軍師参謀となり、一刀の構想を実現すべく作戦立案・実行をした。

 

 

 

 

 

 

一刀は先ほどの演説の内容より、演説で語った今は亡きあのヤローのことを思い出していた。

 

 

                 てきとーに脳内回想 始め

 

 

深遠の闇に包まれ、月光だけが照らし出され生臭い風が吹くオバケがでそうな夜。

小川の周囲は気持ち悪い蟲のうごめく音しか聞こえない、イヤ~な 雰囲気が漂っていた。

 

 

及川 「フッ、きれいなお月さんやな」

一刀 「だよな……これがヤローと二人でなければ  ――逝くのか」

及川 「サテ……ワイでもよーわからん」

一刀 「……調子が悪くなっていたのも」

及川 「後悔はせーへん……ワイはワイの欲しいものを手に入れただけや」

 

一刀 「最後にオメーに会えてよかったよ。 さあ、貸した金 返してもらおうか」

及川 「はは……それを聞くと早よう帰りたいわ」

一刀 「ダメだ。そんなの認められない……」

 

及川 「そうしたいが……そうもできんようや」

一刀 「一人だけ逃げやがって、うらんでやるから……」

及川 「カズやんに怨まれるのは怖いわ……ワイの最後の大仕事、カズやんが引き継いでくれや」

 

一刀 「って、ちょっとまて、なんだこの如何わしいモノは」

及川 「堪忍や一刀……」

 

一刀 「テメー 人に訳の解らんモン、押し付けていくんじゃね」

及川 「さよなら……誇り高きハーレムの帝王……」

一刀 「誰がハーレムの帝王だ」

 

一刀は陽炎のように薄くなるヤツを取り押さえた時には、

掴んでいた粗悪品の上着と表題に

 

「蒼天已死 好禁天當立(超現代口語訳:漢王朝滅んだら~ ワイのウハウハ天下ヤ!)」

 

と書かれた1巻の木簡だけが手元に残されていた。

 

 

                めんどーだから脳内回想 終了

 

 

 

 

 

 

 

一刀は悩んでいた。

 

あの日から俺はずっと望んでいたのかもしれない。

 

あらゆる巨乳と貧乳… そう、おっぱいを議論する前には形や大きさが重要だ。

 

そのためには俺個人の嗜好が邪魔になるのなら、それを消し去ってしまえばいい。

 

そうとも…俺はもはや進むしかない…!!

 

この及川の遺産である 『好禁党(意味:18禁を好む会)』を使い

国土ハーレム化計画という世界制覇の夢を

 

 

そして今! 条件はすべてクリアした。

 

 

くっくっくっくっく・・・・はっははははははははは・・・・・・。

 

 

 

 

こうして、世界の雄 北郷一刀の雄大な計画 が芽生えたのであった。

 

 

 

 

後編に続く

 

 

 

 

 

(あとがき)

 

 

 

       はじめまして、この度は 

          外伝「真恋姫無双 北郷一刀と博愛の帝國(前編)」

             をご覧になって頂きましてありがとうございました。

 

          ううっ、時間が足りず本来でしたら1話完結の外伝が前後作

          になってしまいました。

          さて、ヤツがでました。

          北郷一刀が天の御遣い、国主、軍師等の役割であるのに対して

          ヤツは何故この世界に引き込まれたのでしょうか(笑)

 

          一応ドラマCDの「ドM」を一度聞いて頂いてから本編を読ま

          れるとより一刀の性格設定がわかります。

 

          ここでの一刀は、チート的な武力や智謀ではなく、ヒッラー

          のように大衆を盲目にする悪魔的な扇動演説の能力を持ってお

          ります。

          マジメな方に生かせば脅威ですが、動機が不謹慎ですので脅威

          ではありません。(笑)

           

 

       最後まで、本編を読んで頂きまして大変ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 


 
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